保育関係の資格なしでも「新生児ケアアシスタント」という仕事に興味を持つ方がいるかもしれません。新生児ケアに関わる職種はさまざまありますが、実際には資格が必要な職種が多いのが現状です。今回は、資格なしで新生児ケアに携わる方法や可能性がある勤務先、またそれに近い働き方ができる職種について解説していきます。
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【資格なし】新生児ケアアシスタントとは
「新生児ケアアシスタント」という言葉自体は一般的な求人や職業名として定義されておらず、公的な職種としては存在していないようです。
「新生児」とは
「新生児」とは、生後28日以内の乳児を指します。それ以降の乳児は「1カ月児」のように月齢で呼ぶのが一般的です。新生児と呼ばれる期間は、赤ちゃんが最もデリケートな時期であり、細心の注意が必要とされるでしょう。
新生児ケアが必要な場合、通常は産婦人科や小児科のある病院、あるいは乳児院といった特別な施設でケアが行なわれます。
そのため、新生児ケアアシスタントの業務に就きたい場合は、新生児のお世話が必要な産婦人科医院、もしくは新生児を受け入れている乳児院であれば、働ける可能性があると考えることができるでしょう。
新生児ケアが行なわれる場所
助産院や産婦人科医院などで、新生児のケアを行なう場面はさまざまでしょう。実際に新生児ケアに関わる業務は、看護師や助産師、または院内保育士といった資格が必要な職種によって行なわれるようです。
これらの職種は、新生児の医療的なケアや成長に伴う適切な対応を行なうための高度な知識と技術が求められるため、資格がないと直接的に従事することは難しいでしょう。
そのため、上記のような職場で、資格なしの新生児ケアアシスタントに近い形で働くことができるのは、看護助手や保育補助員と言えます。
これらの職種では、新生児の直接的なケアというよりも、ケアを行なう看護師や保育士をサポートする役割が中心となってくるでしょう。
ちなみに保育園や託児所では、早くても生後2カ月より月齢の低い乳児は保育の対象にならないのが一般的です。
これは労働基準法により生後57日までは産後の母親の労働が禁じられていることに由来しています。託児所などの一時預かりについても、この月齢を基準にしている施設は多いようです。
【資格なし】新生児ケアアシスタントに近い職種
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新生児ケアに携わりたいけれど資格がない場合には、どのような選択肢があるかを見ていきましょう。
産院で新生児ケアに携わる
産婦人科や小児科のある病院、助産院などでは、看護師や助産師が新生児ケアの中心的な役割を果たしますが、資格なしでも働ける「看護助手」として新生児のケアをサポートすることが可能です。
看護助手は資格がなくても従事できるポジションであり、主に医療機器の準備や清掃、患者(新生児)の移送やケア補助を行ないます。
看護師や助産師が行なう専門的な看護・医療行為はできませんが、ケアの一部や準備もしくは後片付けなどのサポート業務を通して、新生児と関わることができるでしょう。
しかし、看護助手として働けるかどうかは、病院ごとの募集状況や役割の範囲に依存します。すべての病院が看護助手を雇用しているわけではなく、また新生児ケアに携わる機会が多いかどうかも施設によって異なるでしょう。
資格なしで看護助手として新生児ケアアシスタントの業務に就きたい場合でも、病院の方針に従って補助的な役割を果たすことが主となりますが、新生児ケアに触れる貴重な経験を積むことができそうです。
乳児院で保育補助員として働く
新生児ケアに携わるもう一つの道として、乳児院での勤務があります。乳児院は、事情があって家庭で養育ができない0歳から2歳の子どもが入所することから、新生児を受け入れる必要が生じる場合があるようです。
そのため、入所の状況によっては新生児ケアが必要とされる場面もあります。
新生児ケアは、主に保育士が中心となって行ないます。施設のニーズによっては資格なしでも「保育補助員」として働くことが可能であるため、場合によっては新生児ケアアシスタントに準ずる業務に携われることもあるかもしれません。
資格なしでも勤務可能な保育補助員は、保育士のサポートのなかで日常的なケアや環境整備、子どものお世話を担当することもあるようです。保育士と比べると専門的な業務は任されず、主に準備や清掃、見守りなど日常的なサポートが中心のようです。
注意点としては、乳児院自体が新生児のみを専門に扱っているわけではないため、必ずしも新生児ケアに直接携われるとは限りません。それでも、資格なしで働ける数少ない新生児ケアに関わる道の一つとして検討する価値はあると考えられるでしょう。
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【資格なし】そのほかの新生児ケアができる職種
資格なしで新生児ケアに携わるための選択肢として、新生児訪問やベビーシッターの仕事が挙げられます。これらは、直接的に新生児と関わる機会があるものの、それぞれの役割や責任の違いがあるようです。
自治体による新生児訪問事業
新生児訪問ケアは、産後の母親と新生児の家庭を訪問し、ケアやアドバイスを提供するサービスです。このサービスは、特に母親が産後の体調を整えながら育児をスタートさせるための支援を目的としています。
新生児の健康管理や授乳のサポート、産後の母親の心身のケアなどが主な業務となりますが、自治体が行なう「産後ケア事業」や「新生児訪問指導」などのサービスでは、資格を持つ助産師や保健師が派遣され、訪問ケアを行なうことが一般的です。
そのため、資格なしで新生児訪問ケアを行なうことは難しく、短時間の自宅訪問型であることから、産後ケアアシスタントとして無資格者が同行することはまれと言えるでしょう。
ただし、助産師や保健師のサポート役として、自治体や民間企業が提供する産後サポートサービスで、家事支援や簡単な育児サポートに従事することは可能かもしれません。
ベビーシッター
ベビーシッターは家庭で保護者の代わりに新生児や幼児のケアを行なう仕事で、法令上は必須資格はなく、民間のベビーシッター派遣会社や個人契約を通じてシッター業務を行なうことができます。
基本的には資格なしでも働くことができる職種ですが、ベビーシッターを雇用・派遣する企業によっては保育士などの有資格者のみを採用している場合もありますので、登録の際は注意が必要です。
資格なしで働けるといっても新生児の世話をする際は特に細やかな対応が必要でしょう。新生児は非常にデリケートで、健康状態の変化にも迅速に対応する必要があります。
また、ベビーシッターとして働く場合は、新生児ケアアシスタントといった専門職の補助業務ではなく責任者となることが特徴です。
ベビーシッターサービスを利用するのは必ずしも新生児の保護者に限らないため、新生児ケアのみを請け負うという業態は現実的ではないかもしれませんね。
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資格なしで新生児ケアアシスタント業務に携わるには
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新生児ケアは、主に助産師や保健師が資格を活かして行なう業務であり、資格なしで従事することは難しいようです。
看護助手や保育補助、また訪問員やベビーシッターとして、特定の医院や施設で新生児ケアに携わる方法は存在しますが、それぞれに異なる分野であることから、たとえ新生児ケアアシスタントとして資格なしで働く場合も、業務内容が異なってくるでしょう。
いずれの場合でも、無資格で働ける部分はあるものの、新生児というデリケートな対象に携わる以上、責任感と準備は不可欠と言えるでしょう。しっかりとした知識や経験を積むことも、新生児ケアアシスタントの役割として働くための第一歩かもしれませんね。
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