障がい児保育加算制度は、特定地域型保育所が障がい児を受け入れる際に保育士の配置数を増やすために必要な経費を国や自治体が補助する制度です。しかし、制度の内容や申請方法が複雑で難しいと感じる場合があるかもしれません。今回は、障がい児保育加算制度の仕組みをわかりやすく解説します。申請方法や抱えている課題についてもまとめました。
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障がい児保育加算制度とは
障がい児保育加算制度は、特定地域型保育事業所において障がい児2人につき、保育士1人を配置するために国や自治体が必要な経費を補助する制度です。
特定地域型保育事業所とは、2015年に施行された「子ども・子育て支援新制度」に基づいて創設された事業所です。保育を必要とする0歳児~2歳児を預かり、市が定める施設運営にかかわる基準を満たした事業所をいいます。
主に「小規模保育事業」「家庭的保育事業」「事業所内保育事業」「居宅訪問型保育事業」の4つの種類が挙げられますが、「居宅訪問型保育事業」は障がい児保育加算制度の対象外です。
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【障がい児保育加算制度】加算対象となる子ども
障がい児保育加算制度は、以下のいずれかの要件を満たした子どもの受け入れを行ない、必要に応じて保育士を配置することで補助金が支給される仕組みです。
- 障がい児手帳を所持している
- 医師などから診断を受けている
- 個別の支援を必要としている
具体的な基準は自治体により異なるため、担当窓口に確認するとよいでしょう。
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【障がい児保育加算制度】申請方法
障がい児保育加算制度を利用する際の流れを紹介します。
まず、障がい児の保護者の方から必要事項を記入してもらった書類を受け取り、その後、園から自治体に対して保育士の加配申請を行ないます。
その際は一般的に以下の書類が必要となります。
- 保育士加配申請書
- 障がい児手帳(写し)
- 医師の診断書
自治体により必要書類が異なります。申請先の自治体のホームページや窓口で確認しましょう。
保育士の加配が決定後、障がい児保育加算制度の利用申請を行ないます。その際、市町村に補助金の交付請求書を提出する必要があるでしょう。
自治体により書類の形式や提出期限が異なるため、こちらについても確認しましょう。
【障がい児保育加算制度】課題
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障がい児保育加算制度は、障がい児に適切な支援を実現するために重要な役割を果たしていますが、以下のような課題も指摘されています。
手続きが複雑
障がい児保育加算制度を利用するには、まず保育士の加配を申請し、その後補助金の交付請求を行なう流れとなります。
しかし、手続きが複雑で時間がかかるため、簡略化が求められています。
補助額が不十分
保育現場では「加配保育士に係る人件費と比較して補助額が少ない」という声があがっています。
一部の自治体では、国の障がい児保育加算に加え、独自の補助金を上乗せして支給しています。
しかし、そのような施策が行なわれていない自治体もあり、補助額の不足が園の経営を圧迫しているケースもあるようです。
これらの課題を解決するためには、手続きの簡略化や補助額の見直しが必要です。関係者間の連携や制度の整備が求められるでしょう。
出典:保育所等における障害のある子どもに対する支援施策について/厚生労働省
障がい児保育加算制度の仕組みや課題を知ろう
障がい児保育加算制度は障がいのある子どもを受け入れ、保育士を加配するうえで必要な制度です。国や自治体からの補助金の支給が施設側の負担を削減します。
制度の仕組みを知り、施設の運営に役立てていきましょう。
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