新卒採用は計画的に進めることが重要。保育士を目指す学生の動きは年々早期化しているとも言われるため、事前に「やることリスト」をまとめておくとスムーズです。そのうえで、早め早めに動くことが採用成功の近道でしょう。この記事では、保育士の新卒採用に活用できる「やることリスト」の例と保育学生の採用にまつわるノウハウを紹介しています。
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保育士の新卒採用を始める前に知っておきたいこと
まずは、保育士の新卒採用を始める上で押さえたい、保育業界における採用の基礎知識を見てみましょう。
新卒採用スケジュールにおける政府からの要請
まず前提として知っておきたいのが、政府が下記の通りに周知・要請する新卒採用のスケジュールのルールです。
- 広報活動(説明会等)開始 卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
- 採用選考活動(面接等)開始 卒業・修了年度の6月1日以降
- 正式な内定日 卒業・修了年度の10月1日以降
これまで経団連の主導により新卒採用スケジュールが規定されていたのですが、形骸化が進んでいたこともあり撤廃が決まっています。
混乱を防ぐため、2025年3月卒業者の採用まではこれまでのスケジュールに則って採用活動を進めるよう政府より要請されていることに留意しましょう。
保育業界における新卒採用の動向
これまで保育学生を採用する動きは最終学年の秋移行を想定していた園も多いかと思います。
しかし、保育士バンク!総研の調査によると最終学年の10月より前に就活を始めている学生が7割近くです。
早めの広報・採用活動のスタートが、新卒採用の成否を分ける要になると言えそうです。
早期から就職活動を開始している優秀な学生を取りこぼさないためにも、4月頃から求人掲載を開始し、6月・7月をめどに選考をスタートさせるとよいかもしれません。
出典:保育学生の約2割は一般企業(保育士以外)への就職を検討。理由の最多は「給与・労働条件」など、待遇に対する期待/保育士バンク!総研
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【フェーズ別】保育士の新卒採用やることリスト
次の見出しでは、具体的に何月にどんな採用施策を進めるべきか、時系列でやることリストを紹介していくので自園の状況と照らしながら整理してみましょう。
1.採用予算の策定:卒業前年度の12月~
- 昨年度の採用費の取りまとめ
- 今年度の予算組みをもとに採用予算の策定
年末の時期には採用予算が確定する園が多いのではないでしょうか。次年度の予算を組んで、何にどのくらいかけられそうか、費用を整備します。
2.採用手法の決定:卒業前年度の1月~3月
- これまでの採用手法のメリット・デメリットの洗い出し
- 利用できる採用手法のピックアップ
- 自園の採用規模にあわせた採用手法の決定
予算が確定したら、どんな手法を通じて採用を進めていくか整理しましょう。
これまで使ってきた採用手法の精査とともに、新しい手法も含めてどの手法・どの媒体で採用を進めるのが効果的なのか検討します。
また、このタイミングで何名程度の採用が必要そうかを確定させて、採用規模に沿ってどんな採用手法が合っているか考えるとよさそうです。
3.求める人物像の明確化:卒業前年度の1月~3月
- 自園で長く定着・活躍している保育士の傾向を洗い出し
- 求める人物像として言語化
- 選考における確認ポイントに落とし込み
1月~3月頃には予算の策定とあわせて、新卒採用で求める人物像を言語化していきましょう。選考における採用基準を決めることにもつながります。
自園で長く活躍している職員の特徴をベースに、「どんな学生であれば定着してくれそうか」という観点で要素を洗い出すとスムーズです。
4.募集開始:卒業年度の4~6月
- 募集要項の取りまとめ
- 各種求人媒体への連絡
4月に入ったら、実際に募集要項を取りまとめて、各種求人媒体や採用支援会社へ連絡を行ない、募集活動をスタートさせましょう。
早期から就職活動を始めている学生の目に留まり、意欲のある優秀な層の確保につながりますよ。
また、この時期には園見学を希望する学生も。速やかに対応できるよう、スケジュールを予め出しておき、職員へ対応をお願いしておくとよいでしょう。
5.選考:卒業年度の7~11月
- 応募管理
- 面接日程の調整
- 面接・選考
- 内定出し
夏頃には選考を開始し、面接を行ないます。日程調整や内定出しなどの細かなスケジュール管理が肝となるので、面接を担当する職員や応募してくれた学生と密にやり取りをしながら進めていくのがポイントです。
6.内定者のフォロー・入職準備:卒業年度の1~3月
- 内定者面談・懇親会の実施
- 健康診断の受診依頼
- オリエンテーションの実施
- 入職準備・入職日の連絡
- 入職書類の準備
1月頃にはすべての候補者への内定連絡を済ませ、園側の受け入れ準備や学生に対する入職前のフォローを行なうのが理想的。
事務作業が増えるため、漏れのないようにやることリストを精査して、細かく確認することが大切です。
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