保育士不足の中、採用が難しいといわれる保育業界。採用担当者の方には「人手が足りない」「応募が集まらない」など不安を抱いく方もいるかもしれません。今回は、保育士採用が難しい原因や求人倍率、人材確保への取り組みについてまとめました。独自に調査した「保育士が転職先に求めるポイント」もあわせて紹介します。
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保育士採用が難しい2つの原因!求人倍率は?
2022年10月時点の保育士の有効求人倍率は2.66倍。
保育士の採用が難しいといわれている今、人手不足に悩む採用担当者の方もいるかもしれません。人材の確保に取り組むためにも、その原因を把握して採用を成功に導く方法を考えてみましょう。
まずは、近年の保育士採用が難しいといわれる原因を解説します。
保育士の採用が難しい理由①保育士が足りない
認可子ども園や地域型保育事業などの増設などで2022年4月時点の待機児童は5634人と2021年よりも6805人減少している状況です。保育の受け皿の整備が進んでいる一方で、保育施設の増加にあわせて約7.7万人の保育士の確保が求められています。
しかし、いまだ保育士の担い手不足が解消されず、今後も人手が足りない状況が続くことが考えられます。
そのため、保育士の獲得競争が激しくなり、採用が難しい状態が続いているようです。
保育士の採用が難しい理由②潜在保育士が多い
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資格を保有しているのにもかかわらず、保育現場で就業していない「潜在保育士」が多いことも採用が難航する理由のひとつでしょう。
各自治体で復職を後押ししようと研修や就職相談会なども実施しているものの、「業務量が多く、育児と仕事の両立が難しい」「体力に自信がないため、違う業種への就業を考えている」といった理由で保育現場への復職を希望しない方も少なくありません。
潜在保育士の復帰の後押しが進まない状態が続けば、今後も人手不足が続くことが予想されます。
このように保育士の採用が難しい理由としては、保育の受け皿が整備される中、「担い手が増えない」「資格を保有しながらも復職を希望しない方が多い」といった状況が挙げられるでしょう。
その中で採用担当者の方は人材の獲得に向けてどのような対策を取るべきか、考える必要がありそうです。
次に保育士バンク!が実施した独自調査をもとに、保育士さんが職場を選ぶ際に重視しているポイントについて紹介します。転職者が現場に何を求めているのかを知り、採用活動に活かしていきましょう。
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保育士が転職先に求めるものは?
保育士バンク!では利用者275名に向けて「転職先に求めるポイント」のアンケートを実施しました。その結果、約8割の方が「職場の雰囲気」を重視しているということが明らかになりました。
(※記事の詳細はこちら)
なぜ、それほど職場の雰囲気を重視しているのか、その背景には人間関係を構築する難しさが深く関係しているのかもしれません。
保育士は「子ども」「保護者」「職員」と3つの人間関係の中で信頼を築くことが大切な仕事です。
ただ、中には職場の雰囲気が悪く、上手にコミュニケーションがとれずに不安を抱いている方も少なくないといえます。その理由についてそれぞれの視点から見ていきましょう。
子ども
保育士は子どもの生活全般のサポートや安全管理、衛生管理などきめ細やかな配慮が必要な仕事です。
また、低年齢児クラスでは抱っこしたり、おんぶしたりと子どもと愛着関係を育むことが大切になるでしょう。ときには、子ども同士のトラブルの仲裁に入ったり、集団生活に馴染めない子の精神的なケアをしたりと、対応の仕方に迷う場面もあるかもしれません。
特に新人保育士は子どもへの接し方に悩むケースもありそうです。そのような状況の中で職場の雰囲気が悪ければ、相談できずに不安を抱くことも多いかもしれません。
保護者
保育士は保護者の方と協力して子どもの成長を見守ることが大切になります。
しかし、保護者との価値観の違いや連携が上手くとれないことから、トラブルになる場合もあるようです。
また、園長先生や先輩保育士などに相談できる雰囲気ではない場合、一人で悩みを抱え込む方も少なくありません。クレーム対応などが続けば、精神的に疲労を感じるケースがあるでしょう。
職員
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保育士は職員同士で協力して行う業務が多い仕事です。
しかし、保育観の相違や意見の食い違いなどが起こった場合に、関係が崩れてしまうこともあるでしょう。
また、経験を積み重ねた中堅保育士は、先輩と新人の板挟みになる場合もあるようです。どのように立ち回ればよいのかわからず、職場の雰囲気の悪さを理由に転職を考える方もいるでしょう。
このように保育士は人間関係を基盤として日々の業務をこなしていることが考えられます。関係が崩れてしまえば仕事がしづらくなり、悩みを抱きやすいかもしれません。
その背景をふまえて保育士採用を成功に導く方法を整理していきましょう。
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難しい保育士採用を成功に導く方法
働きやすい職場づくりに取り組む
先述の通り、保育士が職場に求めているものは「雰囲気のよさ」になります。環境を整備するために必要な対策を紹介します。
職員同士のコミュニケーションの場をつくる
交流会や食事会を開き、職員同士がコミュニケーションを図る場を設けましょう。仕事以外のことをお話すればお互いをよく知るきっかけになるかもしれません。
特に先輩保育士は指導する立場のため、後輩の方とプライベートの話をする機会も少ないかもしれません。交流会などがきっかけに自然と会話が増え、悩みを相談できる関係をつくりあげることができそうです。
週に一度は職員間で「お菓子タイム」を作るなど、交流を深める場を設けられるとよいですね。
定期的に面談やストレスチェックを行う
定期的に面談やストレスチェックを行い、精神的なケアを大切にしていきましょう。中には誰にも相談できずに悩みを抱えている保育士さんもいるかもしれません。
特に新人の方は新しい環境に慣れることが精いっぱいで不安を感じている場合があるかもしれません。ケアする体制を整え、働きやすい職場をつくりあげていきましょう。
多様な採用手法を取り入れる
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働きやすい職場をつくり上げる中で、人材の確保のために採用活動を積極的に行いましょう。
採用を成功に導くためには、多様な採用手法を取り入れて、たくさんの保育士さんに求人情報を見てもらうことも大切です。
基本的な採用手法は以下の通りです。
- ハローワーク
- 紙媒体の求人(求人情報誌、新聞紙など)
- 求人情報サイト
- 人材紹介会社、派遣会社
- 転職フェア・合同説明会
- 保育専門の大学や専門学校などからの紹介
- 自園のホームページ
上記の中でも最近は転職エージェントを利用する保育園も増加しています。
アドバイザーが仲介役となり、登録された保育士さんの中から自園に合った人材の紹介を受けることができるため、応募から選考にかかる時間の短縮にもつながりそうです。
また、転職エージェントは人材を紹介する機会が多いことから、離職を防ぐ方法や人材の定着化のノウハウを把握している可能性もあります。そのような情報を得るためにも、活用してみるとよいかもしれません。
魅力的な求人票を作成する
採用手法の選定も大切ですが、多くの保育士さんの応募を集めることも必要です。魅力的な求人票を作成するためのポイントを紹介します。
具体的に求める人材を明記する
求人票には自園が求める人材を正確に明記しましょう。
基本的な求人票の内容は、以下の項目となります。
- 職種
- 応募資格
- 勤務地
- 勤務時間(休日、有休休暇、短期採用の場合は雇用期間など)
- 給与 (昇給、時間帯に応じた時給考慮など)
- 仕事内容
- 福利厚生
特に仕事内容は「乳児クラス担当」など、配属先を記入すれば経験者の目に留まりやすいでしょう。勤務時間はシフト調整が可能なことを伝え、間口を広げることも大切です。
面接や採用の決定後に「求人票と実際の勤務内容が違う」といった不信感を与えないよう、実状にあった内容を記載しましょう。
キャッチコピーを工夫する
求人票を作成する際は、自園の独自性をアピールするために、求人票に魅力的なキャッチコピーを記入することも大切です。
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具体的な数値を記載して、目に留まりやすい工夫をするとよいでしょう。また、「ブランクあり」「潜在保育士さん大歓迎」など保育現場を離れていた方が安心して応募できるような文言を記載すると、復職の後押しにもつながりそうです。
働きやすい環境をつくり上げ、難しい保育士採用を成功させよう
保育士採用の難しさは多くの園で抱えている問題のひとつでしょう。
「多様な採用手法を取り入れる」「魅力的な求人票を作成する」といったことも大切ですが、保育士としてやりがいを持って働くことができるように「よい雰囲気の職場をつくる」ということも採用活動を行ううえで重要なポイントになります。
働きやすい環境を作りあげ、優秀な人材の確保・定着化に役立てていきましょう。
【調査概要】
調査対象:「保育士バンク!」に会員登録をしている保育士
調査期間:2020年1月15日~2020年1月20日
調査方法:インターネット調査
有効回答数:保育士 275名
保育施設の採用課題へのお取組み支援
保育士バンク!からのご提案
- 人材紹介サービス
- 求人広告制作代行
- 就職・転職フェア
- 認知拡大、情報発信支援
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