昨今の新型コロナウイルスの影響で保育園の自粛や休園が余儀なくされる中、注目されている「オンライン保育」。保育士さんが体操や絵本の読み聞かせなど、子どもたちが楽しめる内容を考え、やり方を工夫して配信を行うものです。今回のコラムでは、オンライン保育の概要や事例集、採用活動への活用方法なども紹介します。
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いま話題の「オンライン保育」とは
オンライン保育とは、インターネットを通じて子どもたちに「手遊び」や「クイズ」などを保育士さんが披露し、ご家庭で楽しめる保育活動を提供するものです。
昨今は新型コロナウイルスの影響で、休園や自粛が続いている園もあることから、需要が高まっています。
実際、保育園などですごす日常生活が突然変わり、子どもたちの環境は大きく変化しました。
インターネットを通じて園から普段の生活を楽しむメッセージを届けることで、園児の保育環境を守ることにつながるでしょう。
オンライン保育には以下のように大きく二つのやり方があります。
-
- 動画投稿サイト:歌や手遊びなどを保育士が画面越しで披露する
- コミュニケーションツール:お互いの意思疎通を図りながら、保育活動を行う
それぞれの保育園で利用方法に違いがあるものの、子どもとのやり取りを大切にするために、コミュ二ケーションツールを活用している園が多いようです。
実際に「オンライン保育」でどのような内容が行われているのか、詳しく見ていきましょう。
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オンライン保育の事例集
身体を動かす遊び
保育士さんが普段保育活動で取り入れている手遊びや体操などを行い、子どもたちが身体を動かすことを楽しめる動画を作成して、オンライン上で流す園があるようです。
コロナ禍では感染症対策を行うため、室内で過ごすことが多く、園児が運動不足になることも考えられます。
普段通っている保育園の先生が画面越しで元気に活動している姿を見ると、子どもはよろこんでくれそうですね。
絵本の読み聞かせ
普段の保育活動の中でたくさんの園が行っている「絵本の読み聞かせ」。
オンライン保育の中でも絵本を読むことで、子どもたちの想像力や集中力を育むことに役立つでしょう。
また、コミュ二ケーションツールを活用すると、絵本の内容に合わせて「登場した○○ちゃんに声をかけてみよう!」、「○○ちゃんと同じ動きをしてみよう」と子どもたちに呼びかけ、遊びに展開することにもつながりそうです。
英会話レッスン
日本では2020年度より、小・中・高等学校でさらなる英語教育の充実や強化を目指し、外国語活動に積極的に取り組んでいます。
オンライン保育でも乳幼児期から英語に慣れ親しむため、英会話レッスンに取り組んでいる園があるようです。
歌や手遊び、保育士が英語を話しながら劇を行うなど、さまざまなネタを用意し、子どもたちが楽しめるような動画を作成しています。
ご家庭で保護者とともに英語を学ぶことができるため、親子のコミュニケーションの場としても活用できそうですね。
出典:今後の英語教育の改善・充実方策について 報告~グローバル化に対応した英語教育改革の五つの提言~/文部科学省
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オンライン保育のメリット・デメリット
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メリット
一日のリズムの流れを作ることに役立つ
子どもたちが保育園に通園する場合は、登園時間に間に合うように起床し、歯磨きをしたり、食事を食べたりと一日の生活リズムができてくるものでしょう。
しかし、自粛や休園が続くと家庭で活動することも多く、生活リズムが崩れることもあるかもしれません。
そのため、オンライン保育でタイムスケジュールを作成し、挨拶や体操、遊びの時間を細かく設定して配信している園もあるようです。
保護者の方も「保育園の先生に挨拶するために早く起きようね!」、「○○時には友だちと会えるから早めにご飯を食べて、パソコンの前で待っていようね」など子どもたちに声をかけやすくなります。
オンライン保育を活用することで、一日のリズムの流れを作ることにつながり、規則正しい生活を送ることに役立つでしょう。
慣らし保育として活用できる
始めて保育園に入園する子どもたちは、少しずつ園生活に慣れることができるように、「慣らし保育」の期間を設けることが多いものです。
しかし、昨今は緊急事態宣言の下、入園予定の園児がなかなか通園できない状態が続いていました。
その際にオンライン保育であらかじめ保育施設の先生方に画面越しで会い、コミュ二ケーションを図ることで、登園開始後も早めに保育環境に慣れることできたという園もあるようです。
入園当初は子どもだけでなく、保護者の方も初めての通園に不安を感じることも多いでしょう。
オンライン保育を活用すると、保護者の方もご家庭で子どもの様子を見守ることができ、安心して園生活を開始できそうですね。
先生や友だちとコミュニケーションをとることができる
保育園に通えない場合、なかなか先生や友だちと会う機会がとれなくなることが考えられます。
オンライン保育ではコミュニケーションツールを通じて、先生や友だちと楽しく会話することができ、お互い刺激し合える環境を作りあげることができるでしょう。
集団生活では周りの人との関わり合いを通して、お互いの気持ちを共有したり、共に楽しく活動に参加したりと協調性を育む大切な機会になります。
自粛中なども画面越しで先生や友だちと会うことができ、人とつながる楽しさを感じるきっかけにもなりそうですね。
デメリット
オンライン保育を受けるまでの設定が困難なケースがある
インターネットの普及は進んでいるものの、どのようにオンライン設定すればよいかわからないというご家庭もあるかもしれません。
そのため、設定完了まで上手くいかずに、オンライン保育を受けられる環境にならないというケースも考えられます。
使用するツールや取扱いについて説明を詳しくメールで伝えたり、園でサポート体制を整えたりすることが必要でしょう。
子どもの反応がわからない場合がある
動画投稿サイトなどを活用した場合は、保育士さんが手遊びやクイズなどを行っている場面を録画し、流すことができるでしょう。
しかし、見る側の子どもの反応を感じることができないという点において、不安を抱く感じる保育士さんもいるかもしれません。
画面越しで楽しく保育活動を行うためにも、職員同士でネタのアイデアを出し合い、「手遊びが見やすいように手をアップにして映す」、「楽しい雰囲気を伝えられるように保育士さん2人で元気よく体操をする」など、やり方を工夫するとよいでしょう。
また、動画制作を行う際は、カメラ周りで子どもたちの反応をイメージして他の保育士さんが盛り上げると、楽しい動画作成につながりそうです。
よい雰囲気の中で撮影できるよう、職員同士で協力し合えるとよいですね。
採用活動にも活用できるオンライン保育
オンライン保育では、園の保育活動を伝える場として園生活の動画を流したり、行事を紹介したりすることも可能でしょう。
ご家庭だけでなく、求職者などが目にすることが考えられ、保育士さんの採用活動を行う際も活用することができます。
保育士バンク!では「RECMO」という、求職者と園を結ぶPR動画を制作し、配信サービスを行っています。
実際に動画を採用ページに設置した法人様は、1か月の応募数が平均1.5~2倍に増加し、出展フェアで動画を上演した法人様は、来場者数1.5倍に増えるなど、採用成功につながっている事例もあります。
オンライン保育が注目されている中で、このような動画サービスで自園の魅力をアピールすると人材確保に役立つ可能性があるでしょう。
オンライン保育で活動の幅を広げよう
新型コロナウイルスの影響から、普段通りの保育活動が難しい中でオンライン保育に取り組むとことは園児の日常を守るだけでなく、遊びのネタを探したり、アイデアを出し合ったりと保育士さん同士のスキルアップにも役立ちます。
手遊びや体操、紙芝居やリトミックなどさまざまな遊びの内容を考え、保育の幅を広げることができ、子どもたちが笑顔になる場面を作り上げましょう。
また、「RECMO」のように求職者向けに自園PR動画を制作するサービスもあります。配信サービスの利用を考え、人材確保への活用も検討してみてはいかがでしょうか?
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