社会人経験の多い保育士試験合格者が就職するうえで重視するポイントには、何が挙げられるのでしょうか。厚生労働省の調査によると「仕事量の適性」や「休暇の保障」などが約6割を占め、労働環境の整備されていることが重要なようです。このコラムでは、求職者に選ばれる園にするための対策方法なども含めて紹介します。
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保育士試験合格者は就職するうえで何を重視する?
求職者は新卒の方もいれば、保育士試験合格者や転職希望者などさまざまな状況の中で、就職活動を行っています。
人手不足のいま、雇用側は求職者の状況に合わせた採用活動を行い、人材の確保に役立てることが必要かもしれません。
今回は社会人の方が多い保育士試験合格者をターゲットに、「就職するうえで重視するポイント」などを把握し、園の受け入れ体制の整備について考えてみましょう。
厚生労働省では、2019年に「保育士試験合格者が働く場合に求めるポイントや重視する点について」の以下のような調査を実施。
その結果、「仕事量の適性」が63.3%と最も多く、続いて「休暇(育児、慶弔、有給等)が保障」60.9%、「家事や子育て、介護に理解ある」59.8%と、自身のライフスタイルに合う労働環境の中で、仕事をこなしたいと考える方が多いことが分かりました。
保育士試験合格者は、社会人経験が豊富な方や子育て中の方など、さまざまな状況の中で、資格を経たことでしょう。
志が高い方が多い一方で、ご自身の職場経験やご家庭の事情を考えて、生活状況にあった就業先を求めるケースは少なくありません。
具体的にどのような点を重視しているのか詳しく見ていきましょう。
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保育士試験合格者が就職するうえで重視するポイント
仕事量が適正
保育士は「勤務時間が長い」、「仕事量が多い」などマイナスなイメージをもつ方も少なくありません。
現場では、保育活動や指導案作成、園の衛生管理、行事の企画・運営など多くの業務担うことが考えられます。
その中で仕事量があまりにも多い園では働けないのではないかと不安を抱く方もいるでしょう。
業務量が適正であるということは重要なポイントのようです。
休暇(育児、慶弔、有給等)が保障
保育士の仕事を行う際に、休暇が取得できるということは大切でしょう。園の中には、行事などが多忙でなかなか休日がとれないケースもあるようです。
特に子育て中の方は、子どもの体調不良や家庭の事情で急にお休みが必要になる場合もあるでしょう。
育児や慶弔、有給など休暇制度がきちんと設けられ、取得できる園に就職したいと考える方は多いかもしれません。
家事や子育て、介護に理解ある
保育士試験合格者の方が家事や子育てなどがある場合に、仕事と両立できるのか不安になることもあるでしょう。
長期的に働くことを考えると、職員の事情に寄り添って、シフト調整や休日の取得などを考えてくれる園で働きたいと感じるのは、当然のことかもしれません。
また、年齢を重ねると親の介護などで仕事を休まなければならない状況となることも考えられます。 その際も、働き方について柔軟に対応してくれる、就業先が自分の状況を理解してくれる園であるということは大切かもしれません。
やりがいを感じられる
保育士としてキャリアを積むためにも、仕事に対してやりがいを感じられる職場であるということは重要でしょう。
職場の雰囲気が悪かったり、昇給制度がなかったりすることで、次第にモチベーションが下がり、ストレスや悩みをもつこともあるかもしれません。
保育活動に集中できる、働きやすい職場ということは勤務するうえで大切なポイントのようです。
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保育士試験合格者にとって魅力的な園にするためには
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人材を確保するためにも、保育士試験合格者が「働きたい!」と感じる園にすることは重要でしょう。
求職者にとって魅力的な園にするために必要な対策について紹介します。
ICTシステムを導入し、仕事量を見直す
保育士試験合格者に働きやすい環境を提供するためには、現状の仕事量を把握し、業務を見直す必要があります。
特に指導案や園だより、園児の保育記録など保育士の仕事は手書きの作業が多いものです。その際にパソコンやタブレットを活用して、簡単に修正や入力することができれば、業務を効率的に行うことができるでしょう。
また、ICTシステムには園児の登降園の管理、シフト調整や保護者へのお知らせ機能などさまざまな機能が備わっているため、仕事量の軽減に役立ちそうです。
休暇に関する保障制度を充実させる
厚生労働省の調査を読み解くと、主に休暇に対しての保障制度が確立されている園で働きたいと考える求職者の方が多いことがわかりました。
そのため、有給休暇や特別休暇、育児休暇といった保障制度の充実を図ることは大切なポイントになります。
求人票などに保障内容を明確に記載すると、働きやすい園であることをアピールできるかもしれません。
なかには、人手不足で業務量の調整が難しい園もあるようですが、「土日祝日は必ず休み」、「夏季休暇制度あり」など休暇に関する保障制度を充実させることで、仕事へも満足度が高まることもあるようです。
昇給制度を確立する
保育士試験合格者の中には、育児や介護などのご家庭の事情から、短時間パートを希望する方も多いかもしれません。
そのため、正社員に対する昇給制度を確立することも重要ですが、パートに対しても一定の条件をクリアした場合に時給をプラスするなど、明確な制度を設けるとよいでしょう。
昇給することで仕事へのモチベーションも上がり、保育士としてやりがいをもって働くことにもつながりそうです。
このような昇給制度がある場合は、求人票などにも記載すると求職者の目に留まりやすいでしょう。
保育士試験合格者に選ばれる園を目指そう
保育士試験合格者に選ばれる魅力的な園にすることは、求職者の応募数の増加、人材の長期雇用に役立つでしょう。
また、保育士としてやりがいをもって働くことができるように労働環境を整えることも大切です。
職員同士の協力体制の整備、保障制度の構築などさまざまな観点から働きやすい職場を目指し、保育士試験合格者が保育に集中できる環境を提供していきましょう。
保育施設の採用課題へのお取組み支援
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