保育士の人材確保に向けて、応募者の目に留まる求人票を作成することが大切です。「仕事内容」「勤務時間」「給与」などの記載するコツを知ることができれば、応募数の増加につながるかもしれません。今回は、中途採用における求人票の作成ポイントや必要項目、求職者の目に留まる例文の書き方などを詳しく解説します。
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保育士募集に向けた求人票の書き方
保育士採用における「求人票」は、自園と求職者の最初の出会いです。
自園をよく知ってもらうためにも、保育士さんが「この園で働いてみたい」と思えるような求人票を作成することが大切になります。
保育士さん向けに効果的な求人票の書き方をマスターし、人材の確保につなげていきましょう。
まずは、求人票の項目ごとの書き方を紹介します。
職種名
求人票を書く際に重要な「職種名」。
最も検索されやすいワードを意識して記入することがポイントです。また、求職者が一目でわかるように簡潔に書くことが大切になります。
<職種名の記載例>
- 保育士
- 認可/認可外保育園の保育士
- 保育士(事業所内保育)
- 大手スーパーの保育スタッフ
- 乳児/幼児クラス担当の保育士
- 保育補助
保育士以外にも幼稚園教諭や子育て支援員などを募集する園もあるでしょう。
また、募集人員の配属のクラスが決まっている場合は、「乳児クラス担当」など具体的に記載することで、自園の要望に合った人材が集まりやすいかもしれません。
応募資格
応募資格の欄は、必要な資格をしっかりと記入しましょう。保育施設の職員を募集する際は、基本的に「保育士資格」や「幼稚園教諭免許」が必要となります。
<職種名の記載例>
- 保育士
- 幼稚園教諭
- 保育教諭
- ベビーシッター
- 子育て支援員
- 保育士資格取得見込みの方
- 保育士有資格者または無資格の方
無資格の方や未経験者を受け入れている場合はその点も明記しましょう。また、保育学生を雇用する場合は「保育士資格取得見込みの方」と記入すれば、目に留まりやすいかもしれません。
仕事内容
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仕事内容の欄では、求職者の役割を簡潔にまとめて記入する必要があります。以下のように箇条書きで記入するとわかりやすいでしょう。
<仕事内容の記載例>
- 〇歳児担任業務
- 〇歳児~〇歳児までの延長保育担当
- 乳児/幼児クラス担当
- 室外での引率
- おやつや昼食の介助
- オムツ交換や午睡の見守り
- 保育記録の作成
- 連絡帳、週案、月案の作成
- 施設の衛生管理
- 早番担当(保育室の環境設定、子どもの出迎え専任)
- 遅番担当(延長保育業務、保育室の清掃)
固定の時間帯(早番/遅番など)の場合は、仕事内容もあわせて記入するとよさそうです。また、クラス担任と保育補助を同時に募集する際は、「クラス担任の場合は~」「保育補助希望の場合は~」と分けて記載すれば、明確に伝わるでしょう。
勤務地
勤務地は、自園の住所だけでなく、車通勤の可否、駐車場の有無などを詳しく記載しましょう。
「〇〇駅から徒歩〇分」「〇〇停留所から自転車で〇分」など、求職者が通うイメージがつきやすいよう、数字を用いて表記するとわかりやすいかもしれません。
また、現場で働いている保育士さんに通勤方法をヒアリングすると、「冬はバスで通ったほうが通勤時間を短縮できる」といったアイデアも集まるかもしれません。そういった内容も参考にしたうえで、勤務地を記載しましょう。
労働条件等
労働条件はできる限り正確な情報を記載し、詳しく記入する必要があります。項目別の記載例を紹介します。
勤務時間
休憩時間を含め、どのような時間帯に人材を募集しているのかを明記しましょう。
<勤務時間の記載例>
- 9:00~18:00の間で週4日勤務
- 7:00~21:00の間で1日3時間からの勤務可能(日数は要相談)
- 早番固定(7:00~12:00間で週2日から勤務可能)
勤務時間の欄には、「残業ゼロ推進中」「残業時間は5分以内」など残業時間が少ないことを記入すると自園での働きやすさをアピールできそうです。
雇用形態
各園で募集する雇用形態に違いがあるでしょう。
<雇用形態の記載例>
- 正社員
- 契約社員
- アルバイト/パート
上記いずれかの雇用形態を明記しますが、複数の種類を募集している場合はその旨も記載しましょう。
また、短期パートを募集する場合などは雇用期間を記入することも大切ですね。
給与
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給与や賃金の記載は、求職者が一番気になる箇所かもしれません。実際の内容と相違が生じないよう、正確に記載しましょう。
月給を記載後、資格手当・役職手当などの内訳も詳しく記入するとよさそうです。キャリアアップ後の「昇給」も明記すれば、正当な評価制度を導入していることをアピールできるでしょう。
パートやアルバイトを募集する場合は、「〇時~〇時は時給100円UP」など詳細を記載すると求職者の目に留まりやすくなりそうです。
休日・有給休暇
各園によって休日や休暇内容に違いがあることでしょう。完全週休2日制を取り入れている場合は、曜日も含めて記載するとよさそうです。
<休日の記載例>
- 完全週休2日制(日曜日・その他選択可能)
- 祝日
- 夏季休暇
- ゴールデンウイーク休暇
- 年末年始休暇
- 年間5日以上の有給休暇取得可能
- 年間休日最大125日
「有休取得率100%」「年間休日120日」といった具体的な数字を用いると、求職者の目に留まるきっかけになるでしょう。
福利厚生
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福利厚生とは、保育士が働く際に運営側から受ける給料以外のサービスのことをいい、「法定福利」と「法定外福利」の二つに分類されます。
福利厚生が充実していれば、「働きやすい園」であることをアピールできます。概要を把握して、自園で記載できる内容を精査していきましょう。
法的福利厚生
法律で定められている福利厚生は以下の通りです。
- 健康保険
- 介護保険
- 雇用保険
- 労災保険
- 厚生年金保険など
主に保険に関する項目が多いことが分かります。
園独自の福利厚生
保育施設が独自に設定する福利厚生は以下になります。
- 交通費
- 家族手当
- 住宅手当
- 特別休暇
- 育児手当
交通費の制限がある場合は「1日500円まで」など具体的な数字を書くことを意識しましょう。
「正職員」「パート」といった雇用形態によって受けられる福利厚生に違いはありますが、可能な限り設定すると、よい印象につながりそうです。
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保育士さんに読まれる求人票のコツ
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項目別に求人票の作成ポイントが分かったところで、魅力的な求人票を作成するコツを見ていきましょう。
自園のアピールポイントを伝える
保育施設にはそれぞれの特色や保育方針があります。
英語教育を積極的に導入する園もあれば、歌や合奏といった音楽を中心に保育を展開する園もあるでしょう。その内容を求人票にしっかり明記すれば、自園が求める人材からの応募が期待できそうです。
また、他の求人よりも求職者の目に留まりやすくなる文言を記載することは大切です。
例えば、下記は求人サイトでよく目にする表現となります。
- 持ち帰り残業せずに、プライベートも充実。楽しく子どもと向き合える
- 行事が少ないため、休日がとりやすい。子育て中の保育士さんも安心
- 充実したシフト制のため、勤務時間相談可能。昇給、有休休暇も取得可能
このような表現に対し、求職者に自園の独自性が伝わるような文言を加えると、より魅力的な求人となるでしょう。
- 2019年から勤怠管理用のICを導入しており持ち帰り残業せずに、プライベートも充実。楽しく子どもと向き合える
- 1日3時間から勤務するパート保育士さんも複数人おり行事が少ないため、休日がとりやすい。子育て中の保育士さんも安心
- 週1日~勤務可能。補助保育士パート多数勤務!充実したシフト制のため、勤務時間相談可能。昇給、有休休暇も取得可能
「なぜ残業が少ないのか、またはしなくてもよいのか」や「休日が取りやすい理由」をクリアにしたうえで具体的な数字を用いると、求職者の納得感を得やすくなるでしょう。
また、「勤務体制の内容」「人間関係が良好であること」が伝わるような文言を明記すると、他園よりも目を引く求人票となりそうです。
求人媒体によって書き方を使い分ける
利用する求人媒体求人票によってレイアウトを変えてみるのも有効です。
<求人媒体例>
- ハローワーク
- 求人情報誌
- 求人情報サイト
- 人材紹介会社(転職エージェント)
ハローワークのように最初からフォーマットが決まっているものもあれば、自由な形式で掲載できるサイトもあるため、形式別の書き方に悩むことも多いでしょう。
特に転職エージェントは保育士専門の求人を展開する企業も多く、利用すれば求人票の書き方のアドバイスも受けることができそうです。
各地域の求人事情にも詳しいため、応募増加に向けて一度相談してみるとよいかもしれません。
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