衣替えとはどのようなものでしょうか。保育園や幼稚園でも、季節の変わり目になると、衣替えが行われることでしょう。衣替えの意味や由来を子ども向けにわかりやすく伝えれば、衣替えについて関心を持ってもらえるかもしれません。衣替えとは何か、意味やいつ始めるのかを子ども向けに説明する方法を紹介します。
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衣替えとは
季節の変わり目に行う衣替え。
ここでは衣替えとは何か、衣替えが持つ意味や由来、始める時期について紹介します。
衣替えの意味
衣替えは、暑さや寒さの変わり目に季節にあわせた衣服に着替える慣習のことをいいます。
暑くなってきたら夏物をタンスやクローゼットから取り出して冬物はしまい、反対に寒くなってきたら冬物を取り出して夏物はしまう、という普段何気なく行っていることが衣替えなのですね。
日本には四季があり、季節によって天候や気温の変化があるため、古くから季節に合わせて衣服を替える作業をしていたことから衣替えの習慣が定着したと言われています。
また、衣替えには単純に衣服を入れ替えるだけでなく、衣服を整理整頓しメンテナンスをするという意味合いもあるようです。
自分が持っている衣服を把握し、時には断捨離をするなど衣服と向き合うことができる期間といえるでしょう。
また、一度衣替えをしたら、約半年間はしまったままにしておくことになるので、次のシーズンに着用できるように丁寧に洗濯をしたりクリーニングに出したりすることで、衣服の状態を保つ役割もあるのですね。
衣替えの由来
日本で衣替えが行われるようになったのにはどのような由来があるのでしょうか。
衣替えの由来にはにはさまざまな諸説はありますが、中国で始まった習慣であると言われています。
かつて中国の宮廷で旧暦の4月1日と10月1日に夏服と冬服を入れ替えていた習慣が、平安時代ごろに日本に伝わり「更衣」という形で呼ばれるようになり、宮中行事として定着したようです。
しかし「更衣」という言葉は、衣服を替えるという意味があったほかに、帝の着替えを担当する女官の役職名でもあったことから、混同を避けるために「衣替え」という名称に呼び名が変わったと言われています。
衣替えの時期はいつ?
衣替えをするタイミングはいつが目安となるのか知りたい先生もいるかもしれません。
衣替えをする時期は一般的に、
- 冬服から夏服への衣替え:6月1日
- 夏服から冬服への衣替え:10月1日
とされています。
現在、学校や企業、一部の保育園や幼稚園など制服を採用しているところでは一般的にこれらの時期に衣替えが行われているようです。
しかし、衣替えを始める時期は全国的な一律の決まりはなく、北海道や沖縄など特殊な気候を有する地域によっては衣替えの時期が前後したり、家庭で衣替えをする場合は、気温の変化や体感温度の変化に応じて「暑い」もしくは「寒い」と感じたら衣替えをするケースも増えてきているそうです。
さらに近年では地球温暖化などの環境の変化によって衣替えのタイミングが変化していたり、ファッションの変化や冷暖房機能が整備されていたりすることから、一年中同じ衣服を着る人々が増えたことにより衣替えが行われなくなってきているようです。
保育園や幼稚園で衣替えをするねらい
衣替えとはどのようなものか説明してきましたが、制服を取り入れている保育園や幼稚園では、夏服と冬服の2種類の制服を用意していることも多いですよね。保育園や幼稚園で衣替えを行うのにはどのようなねらいがあるのでしょうか。
保育園や幼稚園で衣替えを取り入れるのには、
- 適切な衣服選びができるようになる
- ものを大切にする意識を持つ
というようなねらいがあるようです。
このねらいには、具体的にどのような意味があるのか紹介します。
季節や気温に合わせて衣服を選ぶことができる
季節に合わせて衣服を替えるのは、とても身近な習慣といえるでしょう。
保育園や幼稚園で衣替えを取り入れるのには、気温や天候の変化によって四季を感じ、季節に合わせた装いができるようになるというねらいがあるようです。
日本には一年を通して気温の変化があるため、日々を心地よく過ごすために子どもたちが季節に合った衣服を選んで着るようになるといいですよね。
衣服を大切にしようとする心を育む
また、衣替えには衣服を大切にしようとする心を育てるというねらいがあるようです。
衣替えをすることで、着なくなったオフシーズンの衣服はどうするといいのか子どもたちと話し合ってみましょう。
そうすることで、同じ衣服をまた着れるようにするために大切にしようという心が育まれるかもしれません。
着終わった衣服は洗濯をして、きれいに畳んで保管するということを衣替えを通して身につけてもらいたいですよね。
保育園や幼稚園で衣替えを行うねらいがわかったところで、実際に衣替えについて子どもたちにわかりやすく伝えるにはどのような方法があるのか詳しく説明します。
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衣替えとは何かを子どもに分かりやすく伝えるアイデア
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子どもたちに衣替えとはどのようなものかを分かりやすく説明するためのアイデアを紹介します。
簡単に取り入れられる方法なので、参考にしてみてくださいね。
簡単な言葉に言い換えて説明する
子どもたちから衣替えとはどのようなものか聞かれたときに答えられるようにしておくために、簡単な言葉に言い換えて説明してみましょう。
ここでは衣替えについて説明する簡単な言い換え例を紹介します。
例文1
「衣替えっていうのは、夏と冬でお洋服を入れ替えることだよ」
例文2
「衣替えはこれから着るお洋服を出して、着なくなったお洋服はきれいにしてお片付けすることだよ」
このように、衣替えが衣服を入れ替える作業であること、さらには洋服をお手入れして整理するものであることを簡単な言葉に言い換えて分かりやすく伝えることで、子どもたちの衣替えについての理解も深まるでしょう。
衣替えにまつわるクイズをする
衣替えの意味をそのまま説明すると、少し難しく感じてしまう子どもたちもいるかもしれません。
そこで簡単なクイズ形式にすることで、子どもたちも衣替えを身近なものと感じられるかもしれないですね。
Q1.「暑くなってきたら長袖と半袖のどっちを着るかな?」
答え.「暑いときには半袖を着るよ。」
Q2.「マフラーや手袋はどの季節に使うものかな?」
答え.「マフラーや手袋は体を温めるものだから、冬に使うよ。」
Q3.「このお洋服は夏に着るもの?冬に着るもの?」
答え.「これは袖が長くて分厚い服だから、冬に着るものだね。」(冬物の場合)
答え.「これは袖が短くて薄い服だから、夏に着るものだね。」(夏物の場合)
先生「お洋服をタンスにしまうときはどうやってしまうかな?」
答え.「しわしわにならないように畳んでからしまうよ。」
このようにクイズを出題することで、子どもたちも楽しみながら衣替えについて理解し、関心を持ってくれるかもしれませんね。
着せ替えをモチーフにした人形をつかって説明する
紙の着せ替え人形を用いて、子どもたちといっしょに四季に合わせた洋服のコーディネートをしてみましょう。
一つひとつを画用紙で手作りすると時間がかかってしまうため、ウェブサイトなどにある無料のテンプレートをダウンロードして作成すると、準備に時間を要さず取り入れやすいかもしれません。 人形を使って説明する際は、ところどころで子どもたちに
「夏にはどんなお洋服を着せたらいいかな?」
「上着はどんな季節に着るものかな?」
などと、先生が声かけをしながらいっしょに遊ぶと、子どもたちも季節に合わせた衣服を想像しやすくなり、衣服を自分で選ぶ意識を持つことにつながりそうですね。
衣替えとはどのようなものか知って、子どもたちに分かりやすく伝えよう
今回、衣替えとはどのような意味を持つものであるか、またいつ始めるのかや子どもたちに分かりやすく伝える方法を紹介しました。
衣替えは古くから行われており、四季がある日本だからこそ定着した習慣といえるでしょう。
また、衣替えには季節に合わせて衣服を入れ替えるだけでなく、衣服をメンテナンスするという意味もあるのですね。
季節に合わせて衣服を替える衣替えは、普段の生活に深く関わる習慣です。
衣替えを行う意味やいつ衣替えを始めればいいのかというタイミングを子どもたちに伝えることで、子どもたちが衣替えについて関心をもつ機会となるといいですね。