大阪市の保育士転職事情。給料や求人事情、保育士向けの支援や取り組みをチェック

大阪府中部に位置する大阪市。大阪府の中で人口が最も多い大阪市の保育施設に転職しようと考えている保育士さんもいるのではないでしょうか。実際に働くなら、事前にその地域の保育士さんの給料や求人などを知っておきたいですよね。今回は、大阪市を含む大阪府の給料事情や保育士不足を解消するために市が行なっている取り組みなどを詳しく解説します。

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大阪市の保育施設数や待機児童数

まずは大阪市内の保育施設数や待機児童数のデータを押さえておきましょう。

保育施設数

大阪市には、2024年4月時点で認可保育施設が828園、認可外保育施設が528園あります。

待機児童数

大阪市には、2024年4月時点で待機児童が2人います。

待機児童解消特別チームを立ち上げて解消に努めた結果、ゼロにはならなかったものの、昨年度と比較して2人減少していることがわかりました。

大阪府の保育士の現状

正社員やパートで保育士として働く際は、職場の年齢層や年収などに注目して求人情報を確認するのではないでしょうか。

ここでは、厚生労働省が発表した令和5年賃金構造基本統計調査をもとに、大阪市を含む大阪府の保育士さんの平均年収や賞与、勤続年数などを全国平均と比較してみました。

大阪府の保育士の平均年齢

大阪府の保育士さんの平均年齢は、男性が38.8歳、女性が38.2歳です。

全国の保育士さんの平均年齢は、男性が35.4歳、女性が38.1歳であるため、大阪府では男女ともに全国平均よりも年齢層が高い保育士さんが活躍しているようです。

大阪府の保育士の平均勤続年数

大阪府の保育士さんの平均勤続年数は、男性が11.8年、女性が9.3年です。

全国の保育士さんの平均勤続年数は、男性が7.3年、女性が8.6年であるため、大阪府では男女ともに全国平均よりも長く勤める傾向にあることがわかります。

大阪府の保育士の所定内労働時間（残業時間は除く）

大阪府の保育士さんの月平均労働時間は、男性が170時間、女性が166時間です。

全国の保育士さんの月平均労働時間は、男性が168時間、女性が167時間であるため、大阪府では男性が全国平均よりもやや多く、女性が全国平均よりもやや短いことがうかがえます。

大阪府の保育士の「決まって支給する現金給与額（給料）」

大阪府の保育士さんの平均給料は、男性が28万3300円、女性が29万2100円です。

全国の保育士さんの平均給料は、男性が30万6600円、女性が26万8900円であるため、大阪府では男性が全国平均よりも低く、女性が全国平均よりも高いことがわかります。

大阪府の保育士の年間賞与その他特別給与額

大阪府の保育士さんの年間賞与は、男性が69万400円、女性が78万8300円です。

全国の保育士さんの年間賞与は、男性が80万600円、女性が70万5500円であるため、大阪府では男性が全国平均よりも下回り、女性が全国平均よりも上回っていることがわかります。

大阪府の保育士の平均年収

平均給料と賞与額をもとに平均年収を算出したところ、大阪府の保育士さんの平均年収は男性が409万円、女性が429万3500円です。

全国の保育士さんの平均年収は男性が448万5200円、女性が393万2300円であるため、大阪府では男性が全国平均を下回り、女性が全国平均を大きく上回っていることがわかります。

大阪府の保育士の労働者数

大阪府の保育士さんの労働者数は、男性が1160人、女性が1万6100人です。

全国の保育士さんの人数は男性が1万8160人、女性が25万5990人なので、大阪府で働く保育士さんが全国に占める割合は男性が約6.38%、女性が約6.28%であることがわかります。

大阪市が実施する保育士向けの支援や取り組み

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ここでは、大阪市が実施する保育士さん向けの支援をまとめました。どのような事業があるのかを確認しておきましょう。

潜在保育士等就職支援事業

大阪市では、保育所などに新たに就職する保育士向けに上限40万円の就職準備金を無利子で貸し付ける事業を実施しています。

なお、この制度を利用して就職したのち、2年以上継続して勤務すれば貸付金の返還が免除されます。

未就学児をもつ保育士に対する保育料一部貸付事業

大阪市では、未就学児を育てる保育士に対し、保育料の半額（上限2万7000円）を1年間貸し付ける事業に取り組んでいます。

貸付を受けられるのは市内の保育所などに新しく採用された保育士さんで、対象の保育所で継続して2年以上働けば返還が免除されます。

未就学児を持つ保育士の子どもの預かり支援事業

未就学児を育てる保育士さんが仕事などの理由から預かり保育事業を利用した場合、利用料の一部に対して貸付を行なう事業です。

貸し付けを受けられるのは市内の保育所などに新しく採用された保育士であり、こちらも対象の保育所で継続して2年以上勤務すれば返還が免除されます。

未就学児を持つ保育士の子どもの預かり支援事業

大阪市では、未就学児を育てている保育士が仕事などの理由から預かり保育事業を利用した場合に、利用料の一部に対して貸し付けを行なっています。

対象となるのは、産後休暇や育児休業から復帰した方や保育所等での勤務経験がない保育士で、年額12万3000円を上限に貸し付けを受けられます。市内の対象施設で2年以上継続して働いた場合、貸付金の返還が免除されます。

大阪市保育士ウェルカム事業

大阪市では、他都道府県在住の保育士が市内の保育施設で勤務するために転入してきた場合、その事業所に対して2年間補助金を交付する取り組みを行なっています。

なお、補助金が交付されるのは、福利厚生の一環として帰省時にかかる費用や市内遊興施設の年間パスポート購入費などを支給している場合です。

転入元の地域によって補助金の上限額が異なり、近畿圏外から転入した場合は8万5000円、近畿圏内から転入した場合は4万5000円が上限です。（※近畿に該当する地域は、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県です）

大阪市が実施する子育て支援の取り組み

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大阪市が実施している子育て支援をまとめました。お子さんがいらっしゃる保育士さんは、どのような支援が行なわれているのか確認しておきましょう。

地域ふれあい子育て教室

大阪市では、市内の保育所などに保健師や保育士が出向き、子育て家庭の交流を手伝う活動を行なっています。

育児や健康に関する情報を交換できるほか、体操や親子遊びなどを体験したり健康へのアドバイスなどを受けたりできます。

子育て活動支援事業（子ども・子育てプラザ）

大阪市の各区では、子育てに関する情報を提供したり親子イベントを開催したりする「子育て活動支援事業（子ども・子育てプラザ）」を実施しています。

育児に役立つセミナーの開催やクラブ活動を実施するほか、自由な遊びの場を設けて子育て家庭が交流できる機会を作っています。

ひとり親家庭等日常生活支援事業

大阪市では、ひとり親家庭の方が、通学や就職活動・残業などを理由として一時的に保育を必要とする場合に支援する事業を実施しています。

家庭生活支援員が利用家庭に訪問して、食事や身の回りの世話などの生活援助をします。利用料は、世帯区分によって異なります。

幅広い保育士支援に取り組む大阪市で働いてみよう

今回は、大阪市の保育士さんの平均年収などとともに、大阪市が取り組む保育士さん向けの支援制度などを紹介しました。

大阪市は、他都道府県から転入する保育士の支援や、家賃補助などの事業を実施しています。手厚い支援を行なっている大阪市で、保育士として働いてみてはいかがでしょうか。

保育士バンク！は、全国の保育士さんの転職のお手伝いをしております。大阪市で働きたいと考える保育士さんの転職も手厚くサポートいたしますので、この機会にぜひご登録ください。

出典：保育施設等一覧（認定こども園・保育所・地域型保育事業）/大阪市

出典：認可外保育施設（届出対象）一覧/大阪市

出典：大阪市の保育所等利用待機児童数について/大阪市

出典：令和5年賃金構造基本統計調査/政府統計の総合窓口（e-Stat）

出典：大阪市内で保育士として働く方を支援します/大阪市

出典：地域ふれあい子育て教室/大阪市

出典：子育て活動支援事業（子ども・子育てプラザ）/大阪市

出典：ひとり親家庭等日常生活支援事業/大阪市