保育園の採用担当者の仕事内容は採用計画の立案や園見学の開催、面接など多岐に渡ります。自園に必要な人材を補充するためにも、現場の状況をきちんと把握したうえで計画的に取り組むことが大切です。今回は保育園の採用担当者の仕事内容や、やりがいを詳しく紹介します。タスク管理や状況把握能力など必要なスキルについてもまとめました。
E-Saishu/stock.adobe.com
保育園の採用担当は誰が担う?
一般企業では主に人事部が採用活動を担当しますが、保育園の場合は園長先生や副園長先生が担うことが多いかもしれません。保育士の人材不足が深刻化する中で、自園に必要な人材の採用を担当することは重要な役目となるでしょう。
実際に保育園で採用担当を担う際はどのような仕事内容が挙げられるのでしょうか。詳しく把握して採用担当者にとって必要なスキルや能力についても確認していきましょう。
お問合せ&資料ダウンロード
採用課題・経営課題に関する個別ご相談受付やサービスガイドなどの資料DLはこちらからどうぞ。
まずはお気軽にお問合せください!
保育園の採用担当者の仕事
保育園の採用担当者の仕事を詳しく紹介します。
①採用計画の立案
まずは現場の状況を把握して採用計画を立てる必要があるでしょう。
採用計画とは採用する人数や募集スケジュールなどの計画を立てることを指します。加えて、採用活動にかかる経費なども計上したうえで立案を行うことが求められます。
また、近年ではオンラインを活用したWeb面接を行う園も増えています。そういった選考方法も積極的に取り入れたうえで計画を立てる必要があるでしょう。
②採用手法の選定
vladstar/stock.adobe.com
次に人材の募集方法を決めていきます。
主な採用手法の種類は以下の通りです。
- ハローワーク
- 求人情報誌
- 求人情報サイト
- 人材紹介会社(転職エージェント)
- 保育専門の大学や専門学校などからの紹介
この他にも保育士さん向けの転職・就職フェアに参加する園もあるでしょう。
転職・就職フェアは、保育学生さんや転職活動中の保育士さんなどと直接会い、園の特色や魅力をアピールすることができる場です。多くの求職者と出会うことが可能なため、採用活動の一つとして取り入れる園も多いかもしれません。
このようにさまざまな種類の中から採用手法を決定し、自園にとって必要な人材を見つけることが求められるでしょう。
③応募受付
採用手法が決まったら人材の募集を行います。求職者から電話やメールの問い合わせがくる場合を想定して、受け答えができるように準備する必要があります。
書類選考を行う園もあれば、応募受付後にすぐ面接を行う園もあるでしょう。求職者の希望を尋ね、面接日程の調整を行うことも大切な仕事となります。
④園見学会・説明会の開催
応募受付後、求職者に向けて園見学や説明会の実施を行うケースもあるでしょう。
子どもたちの様子や職員同士の雰囲気、保育内容などを紹介して求職者とコミュニケーションを図ることができます。自園についてしっかり説明を行い、理解を深めてもらうことが求められるでしょう。
⑤面接・選考
whyframeshot /stock.adobe.com
次に採用面接・選考を行っていきます。
面接では、求職者の希望と園の勤務条件のすり合わせや志望動機の確認、保育観の把握などを行っていきます。
求職者の本質を引き出すためにも和やかな雰囲気で面接を行う必要があるでしょう。
また、自園が求めている人材かどうかをチェックするうえで評価シートを作成する採用担当者の方もいるかもしれません。シートがあれば複数応募などで選考に迷った際も役立ちそうですね。
⑥内定・入社フォロー
採用決定後、求職者に対して内定や入社フォローを行います。内定に関する手紙の送付や書類手続きなどは事務の方に任せる場合もありますが、求職者が不安にならないようにフォローすることが大切です。
入社に向けて質問や心配事はないか、求職者の気持ちに寄り添った対応が求められるでしょう。内定辞退などを防ぐためにも誠実に対応することがポイントになります。
読んでおきたいおすすめ記事
【採用担当者向けコラム】保育士の新卒採用やることリスト。テンプレに使えるチェックシートを紹介
新卒採用は計画的に進めることが重要。保育士を目指す学生の動きは年々早期化しているとも言われるため、事前に「やることリスト」をまとめておくとスムーズです。そのうえで、早め早めに動くことが採用成功の近道で...
【採用担当必見】保育施設のお悩み対策診断。今、あなたの園に必要な対策は?
保育施設の運営にまつわる課題は、採用・定着・園児集客など、園によって本当にさまざまです。一体、自園にとって必要な対策は何なのか?「保育施設のお悩み対策診断」を使って調べてみましょう。 &n...
【採用担当者向けコラム】保育士の意向調査実施マニュアル。来年度に向けた準備のポイント
保育士さんに向けて来年度の就業意思を確認する意向調査では、どんなことに配慮して進めるとよいでしょうか。今後の園の運営や保育士さんの育成に関わることなので、慎重に行なうことが大切です。今回は、意向調査の...
【採用担当者向けコラム】意向調査で「退職希望」を示している保育士の引き止めはできる?
意向調査で退職の希望を示している保育士さんの引き止め方を知りたいと感じる採用担当者の方もいるでしょう。保育士不足が続く中、頼りにしていた保育士さんが抜けてしまうと運営が苦しくなりますよね。今回は、意向...
【2024最新】保育士不足が続く原因は?解消に向けた国・自治体・園の対策も解説
なぜ保育士不足が続くのでしょうか。子育て支援の重要性が増す中で、資格を持ちながらも保育士として就業する人が少ない状況を受け、国や自治体ではさまざまな対策を行なっています。今回は、深刻な社会問題でありな...
【2024年最新】学童保育の補助金はいくら?開業や運営に関わる助成金について
全国的に共働き家庭が増えたことで、小学生の居場所となる学童保育の拡充が求められています。実際に学童保育の開業や運営を目指す場合、国や自治体からいくらの補助金を受け取れるのでしょうか。今回は、学童保育の...
【採用担当者向けコラム】保育士の人材紹介手数料は高い?相場や会社による違いを解説!
保育士採用でも利用される「人材紹介」。手数料が何十万にも上ったという話を聞き、利用を迷っている採用担当者の方もいるかもしれません。今回は、保育士の人材紹介について、手数料の相場と費用が高いと言われる理...
【採用担当者向けコラム】真面目な人ほど急に辞めるのはなぜ?保育士が突然退職する理由と対策
真面目な人から急に辞めると告げられて、「何がよくなかったのか…」と頭を抱える採用担当者の方もいるのではないでしょうか。おとなしい人や優秀で勤勉な保育士さんほど、職場にストレスを抱えているかもしれません...
【採用担当者向けコラム】人材紹介会社が保育士さんを紹介してくれないのはなぜ?原因と対策
人材紹介会社を利用したにもかかわらず「保育士さんを紹介してくれない」と悩みを抱える方はいませんか?採用活動がスムーズに進まないと人材不足が解消されず、運営に支障をきたすケースも。今回は人材紹介会社から...
転職フェア出展は意味がない?採用できない?保育士を集客するためのポイント
多くの保育士さんと出会い、自園の魅力を直接伝えられる「転職フェア」。人材確保のチャンスになる機会ですが、出展しても意味がないのでは、採用できないのではと不安を抱く方もいるでしょう。今回は、転職フェアで...
放課後等デイサービスの職員採用の方法は?求める人材に出会うコツ
保育・福祉業界では人材不足が深刻化しており、放課後等デイサービスについても採用に苦戦する施設があるでしょう。特に児童発達支援管理責任者(児発管)の不足は、全国的に大きな課題となっています。今回は、放課...
時短勤務とは?保育園が導入するメリット・デメリットや注意点
2009年度の育児・介護休業法によって制度化された「時短勤務」。正式には短時間勤務制度と呼ばれ、3歳に満たない子を療育する労働者を対象に多くの方が利用しています。今回は時短勤務の概要や対象者、導入状況...
学童保育の経営に必要な基礎知識!開業の流れや必要コスト、成功のポイント
学童保育の開業を考えている方は、開業の流れやランニングコストの目安を把握しておくことが大切です。学童保育を経営するうえで必要な基礎知識をチェックしていきましょう。今回は、学童保育の経営に関する内容や成...
【採用担当者向けコラム】保育士採用で合同説明会に出展するメリット。成功の秘訣
保育事業者にとって合同説明会への出展には、どのようなメリットがあるのでしょうか。採用の成功率をアップするために、出展を検討する採用担当者の方もいるかもしれません。今回は保育士さん向けの合同説明会の活用...
学童保育の採用に人材紹介サービスを利用するメリットと注意点。活用するポイント
学童保育の採用に人材紹介サービスを利用するべきかと悩む事業者の方はいませんか。「手数料が高いのでは?」「希望する人材の紹介が受けられるのか」と不安を抱くこともあるでしょう。今回は、学童保育の採用に人材...
【採用担当者向けコラム】退職代行を使われた時はどうする?保育園に連絡が来た時の対処法
職員から退職代行サービスを利用して退職の申し入れがあった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。連絡が来た時点で直接該当の職員とやり取りすることが難しいため、戸惑ってしまいますよね。今回は退職代行...
ジョハリの窓とは?4つの窓の内容や注意点、具体例をわかりやすく解説
「ジョハリの窓」という自己分析ツールはご存じですか。「開放」「秘密」「盲点」「未知」の4つの窓を用いて、自分や他者からの印象を認識していく手法です。今回は、ジョハリの窓の概要や企業内での導入時の注意点...
今、重要視される「学び直し」は保育士に必要?園側が取り組む具体例
社会人の学び直しが注目されている昨今、雇用側の環境整備が求められます。今回は、保育士の学び直しが必要なのか、園側の取り組みや具体例についてわかりやすく解説します。保育士がやりがいをもって働ける職場を作...
人的資本経営とは?保育園経営に活用するメリットや保育士育成のポイント
人的資本経営とは、企業の人材を「資本」と捉え、人材の価値を高めることで企業価値の向上を目指す経営手法です。近年注目されている経営手法のひとつで、さまざまな企業で導入されています。今回は、人的資本経営の...
学童保育を開業するために必要な資格・条件・補助金制度について徹底解説!
全国的に学童保育の拡充が求められている今、学童保育施設を開業するためには何が必要なのでしょうか。今回は学童保育の開業に必要な条件や手続き、補助金制度などを紹介します。学童保育の開業は主に自治体から業務...
- 同じカテゴリの記事一覧へ
保育園の採用担当者に必要なスキル
タスク管理能力
先述の通り、採用担当は園長先生や副園長先生が担うことが多いため、園の運営や管理などさまざまな仕事をこなしながら採用活動に取り組むことでしょう。
採用計画をスムーズに進めるためには、業務の重要度や優先順位の設定ができる「タスク管理能力」が必要となります。複数の業務を同時進行で行うため、効率的な取り組み方を明確化することも大切ですね。
状況把握力
maroke/stock.adobe.com
保育士は子どもたちの成長を支える専門性の高い職種となります。
そのため、採用担当者は自園の現場の状況をしっかり把握したうえでどのような人材を獲得するべきかを確認することが大切です。
また、「乳児クラスの経験が長い方を採用したい」「早番の保育士さんを募集したい」など求める人材は各園によって違いがあります。その点を明確化し、選考に取り組まなければなりません。
コミュニケーション能力
面接では求職者の人柄や保育士としての適性を確認する必要があるでしょう。
過去の保育士経験や保育観などを知るためにさまざまな質問を行います。求職者が自園にあった人材か見極めるためにも、柔軟なコミュニケーション能力が求められます。
また、緊張感がある中で面接を行っても求職者の本音を引き出すことは難しいかもしれません。
和やかな雰囲気でやり取りが進められるよう、気遣いや配慮ができる力も必要になりますね。
保育園の採用担当者のやりがい
自園の保育観に合った人材を採用できる
自園の特色や保育方針にあわせて人材の選考ができることは、採用担当者にとって大きなやりがいの一つです。
採用した人材が保育士として活躍する姿を見ると、その人材を見出したことに対してよろこびを感じることもあるでしょう。
多くの人と出会うことができる
polkadot /stock.adobe.com
保育園の採用担当者は、見学会や面接などで多くの保育士さんと出会うことができるでしょう。さまざまな方の人柄や保育観を知ることで視野が広がり、自身の成長につながることが期待できます。
また、ハローワークや人材紹介会社など異業種の方と話す機会もあるため、交流の場も広がりそうですね。
保育園の採用担当者の仕事に取り組もう
保育園の採用担当者は採用計画の立案から面接対応までさまざまな業務をこなします。
現場の状況にあわせて自園に必要な人材を見極め、獲得することが大切です。
しかし、中には保育園の運営や管理に忙しく、なかなか採用活動に時間を割けない担当者の方もいるでしょう。
その際は、求職者の紹介や面接の日程調整などを行う転職エージェントを利用してみるとよいかもしれません。条件交渉や入社フォローなども任せられるため、安心してサポートを受けることができるでしょう。
採用担当者としてのやりがいを感じつつ、自園に合った人材を採用し、園の運営をスムーズに進められるとよいですね。
保育施設の採用課題へのお取組み支援
保育士バンク!からのご提案
- 人材紹介サービス
- 求人広告制作代行
- 就職・転職フェア
- 認知拡大、情報発信支援
保育施設が抱える人材確保や採用課題について、保育士バンク!の担当エージェントがしっかりとサポートいたします。
各サービスへのご質問、採用課題・経営課題についてのご相談についても受け付けております。
人材紹介&求人広告採用のお問合せはこちら
お問合せ&資料ダウンロード
採用課題・経営課題に関する個別ご相談、お問合せはこちらからお願い致します。