一時保育とは、保育園に通っていない0歳児~未就学の子どもを、数時間から1日単位で保育施設に預けられる制度です。就労証明書は不要で、リフレッシュ目的でもまったく問題ありません。認可保育園なら1日2,000円前後から利用できます。本記事では、一時保育の仕組み・料金・申し込みの流れから、2026年から全国展開される「こども誰でも通園制度」との違いまで、まとめて紹介します。
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保育園に通っていない子どもを一時的に預けられる「一時保育」
一時保育は、「少しの時間だけ子どもを預かってほしい」という保護者の要望に応えるため、国が整備した子育て支援のひとつです。
ここでは制度の基本から利用理由、背景まで解説します。
一時保育の利用と対象年齢
一時保育(一時預かり)とは、数時間から1日単位で子どもを保育施設に預けることができるサービスです。
通常の保育園入園とは異なり、保護者の就労の有無にかかわらず利用できる点が大きな特徴といえます。
対象年齢はそれぞれの施設によって異なります。
また、子どもの年齢・月齢が問題なければ、利用理由を問わず誰でも使えるのも特徴です。
通常の保育園入園のように就労証明書を提出する必要はありません。
- パート勤務、通学、職業訓練、家族の介護などの定期的な理由
- 保護者の病気や入院、出産、冠婚葬祭などの突発的な理由
- 育児を休みたい、自分の時間がほしいなどの私的な理由
「育児疲れで少し休みたい」はもちろん「美容室に行きたい」など、リフレッシュ目的での利用も問題ありません。
利用を検討する際は、居住する自治体の公式ページで対象年齢と実施施設を確認しましょう。
「一時保育・一時預かり」と「預かり保育」の違い
一時保育に関連する用語は似たものが多く、混乱しやすいポイントです。
以下の表で整理しておきましょう。
| 名称 | 実施施設 | 対象 |
| 一時保育 | 認可保育園、認定こども園、そのほか一時預かり事業を行う施設 | 保育園などに通っていない乳幼児が中心 |
| 一時預かり | ||
| 預かり保育 | 幼稚園、認定こども園 | 幼稚園・認定こども園の在園児が中心 |
「一時保育」と「一時預かり」は、施設や自治体によって呼び方が変わるだけで、同じ意味です。
ポイントは、3事業とも内閣府が主導する「一時預かり事業」として、自治体から認可を受けた保育施設で実施されているという点です。
「預かり保育」は主に在園児向けですが、制度上は「一時預かり事業(幼稚園型)」にあたり、非在園児を受け入れるケースもあります。
一時保育のニーズが高まっている背景には、家族のあり方の変化があります。
2020年の国勢調査の結果によると、一般世帯に占める核家族世帯の割合は54.2%と、身近に子どもを預けられる親族がいない家庭が増えています。
「近くに頼れる人がいない」「ワンオペ育児でつらい」と感じている方にとって、一時保育は地域のセーフティーネットとしての役割を果たしています。
一時保育の料金は認可保育園で1日2,000~5,000円が目安
一時預かり事業(認可施設)の料金は自治体が定めていますが、認可外保育施設や民間託児所でも一時的な預かりサービスを行う園も多く、料金はそれぞれ異なります。
ここではおおよその目安と、自治体ごとの料金例をまとめました。
料金は自治体と施設の種類で異なる
自治体の一時預かり事業として認可施設で実施される一時保育は、料金を自治体が定めているため比較的安価です。
一方、認可外保育施設や民間託児所が独自に提供する一時的な預かりサービスは、施設が自由に料金を設定するため割高になる傾向があります。
また、認可施設であっても利用理由によって料金や利用日数が変わる自治体があるため、事前に確認しておきましょう。
自治体別の料金例
料金は自治体によって差があります。いくつかの自治体の例を紹介します。
自治体の料金は「市区町村名 一時預かり 料金」と検索すると最新情報を確認できます。
また、自治体によっては、利用料金の減免や独自の助成制度を設けています。
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一時保育が利用できる施設・申し込みから当日までの流れ
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一時保育を利用してみたいけど「どうやって利用するの?」「初めてだし不安」と感じる方もいるでしょう。
ここでは施設の種類から当日の流れまでを説明します。
「使いたいときにすぐ使える」ではなく、事前予約と面談が必須です。
初めての方は、まず以下の流れを把握しておきましょう。
一時預かり事業の対象となる施設は幅広く、保育園だけではありません。
認可保育園の一時保育だけでなく、認可外保育園やファミリーサポートセンター、民間のベビーシッターなども選択肢入れて探してみましょう。
持ち物は、園でリストを配布している場合が多いですが、おおむね以下が基本となるようです。
- タオル(保育用と午睡用)
- 着替え(上下各2セット程度)
- 紙おむつ(必要枚数+予備)
- 水分補給用の飲み物・お弁当など
- 保険証・医療証
すべての持ち物に記名が必要なので、お名前シールやスタンプがあると便利です。
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一時保育を利用するメリットとデメリット
一時保育は便利な制度ですが、利用にあたってはよい面と注意すべき面があります。
事前に知っておくことで、安心して利用できそうです。
とくに予約の取りにくさについては、複数の施設に事前登録しておくことで対応できます。
それぞれのメリットやデメリットをよく理解したうえで、うまく活用しましょう
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一時保育と「こども誰でも通園制度」の違い
2026年4月から全国で本格スタートする「こども誰でも通園制度」。
一時保育と似ているようで、対象や目的が異なる別の制度です。
ここではそれぞれの違いを整理します。
こども誰でも通園制度との違いは「保育の目的」
こども誰でも通園制度とは、保育園等を利用していない0~2歳の子どもが、月一定時間まで定期的に保育施設に通えるようにする制度です。
こども家庭庁が主導しており、「子どもの育ちを支援する」ことが主な目的とされています。
一時保育が「一時的な預かり」であるのに対し、こども誰でも通園制度は「定期的な通園を通じた成長の支援」を重視しているのが大きな違いです。
対象や利用方法の比較
2つの制度を比較してみましょう。
|
比較項目 |
一時保育(一時預かり事業) |
こども誰でも通園制度 |
|
対象年齢 |
0歳~未就学児 |
0~2歳児 |
|
対象条件 |
利用理由を問わず対象 |
保育園を利用していない子どもが対象 |
|
主な目的 |
保護者の用事やリフレッシュ時の預かり |
子どもの育ちの支援・定期的な通園 |
|
利用頻度 |
単発・不定期 |
月一定時間まで定期的に利用 |
この2つの制度は併用することも可能です。
「週に1回は定期的に通わせたい」という場合はこども誰でも通園制度、「急な用事やリフレッシュで単発利用したい」という場合は一時保育というように、目的に応じて使い分けるのがベストです。
保育士が一時保育で働くときの仕事内容や給与
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保育士さんが働く場所としての一時保育の現場は、ほかの一般的な保育現場とは異なる点がいくつかあります。
仕事内容や求められるスキル、やりがいについて確認しておきましょう。
【一時保育の働き方・給与】専任の配置基準・給与は勤務先による
一時保育は、通常保育のクラスとは別に専用のスペースで実施されるケースが一般的です。
担当保育士が配置され、毎回異なる年齢・性格の子どもを受け入れるため、臨機応変な対応力が求められます。
一時預かり事業には、こども家庭庁の実施要綱に基づく複数の類型があります。
給与については、一時保育特有の規定はなく、勤務する施設の種別や雇用形態に準じます。
2024年度の賃金構造基本統計調査によると、保育士の平均年収は約406万円、パート勤務での平均時給は1,370円です。
勤務先が認可保育園であれば、国が実施する処遇改善加算の対象にもなる可能性も。
役職に応じて月額5,000円〜最大4万円の手当がつくこともあります。
自分らしく働ける!希望の求人を紹介してもらう【働く注意点】一時保育で意識する3つのポイント
一時保育では、初めて会う子どもを安全に預かるために通常保育以上の注意が必要です。
現場で大切にしたいポイントを3つ紹介します。
事前面談でのヒアリング
事前面談やアンケートなどで、保育の内容や気をつけることを固めておきます。
好きな遊びや入眠の癖、保護者の呼び方など、子どもが安心できる情報をできるだけ多く聞いておくことが、スムーズな受け入れにつながります。
アレルギーや持病の情報共有
一時保育では毎回異なる子どもを受け入れるため、情報の伝達漏れが起きやすくなります。
受入れスタッフ全員がその日の子どもの情報を把握している状態をつくることが不可欠です。
体調変化への注意
慣れない環境では子どもの体調が急変しやすいため、普段以上にこまめな検温や様子の観察を心がけましょう。
少しでも異変を感じたら早めに保護者に連絡し、迅速な対応を行うことが大切です。
【働くメリット】一時保育ならではの働きやすさ
一時保育の職場には、通常の保育園にはない働きやすさがあります。行事準備や持ち帰り仕事の負担が少なく、保育そのものに集中できる環境が整っているのが特徴です。
行事準備の負担が少ない
少人数にじっくり関われる
保育スキルの幅が広がる
ワークライフバランスを保ちやすい
「子どもの保育にもっと集中したい」「ワークライフバランスを大切にしたい」という方のなかには、あえて一時保育に関わる保育士を希望するケースも増えています。
一時保育や託児所の求人をチェックしたい方は保育士バンク!にご相談ください。
一時保育を実施している施設の求人や非公開求人も多数!あなたの希望に合った働き方をいっしょに見つけましょう。
一時保育についてまるっとわかるQ&A
一時保育を利用してみたい方、一時保育で働きたい方、どちらの方の疑問にも答えます。
Q1. 一時保育は何歳から何歳まで利用できる?
施設によって受入開始年齢が異なり、生後57日以降としている施設もあれば2歳以上としている施設もあります。
利用前に施設や自治体の公式ページなどで対象年齢を確認しましょう。
Q2. リフレッシュが理由でも一時保育を利用していい?
一時預かり事業には「リフレッシュ保育」という分類があり、育児疲れの軽減は国が推奨する重要な目的のひとつです。
「美容室に行きたい」「少し休みたい」といった理由でも気兼ねなく利用できます。
Q3. 一時保育は当日でも予約できる?
施設に空きがあれば可能な場合もありますが、人気施設は1カ月前から埋まることもあります。
急な利用に備えて、複数の施設に事前登録しておくのがおすすめです。
Q4. 住んでいる自治体以外の一時保育も使える?
里帰り先や勤務先の近くの施設も利用対象になることがあります。
ただし、市外利用者は料金が異なる場合があるため、事前に施設へ問い合わせましょう。
Q5. 一時保育で子どもはどんな1日を過ごす?
午前のみの利用なら、受入→室内や外遊び→給食→お迎えが一般的です。
1日利用の場合は午睡やおやつの時間も含まれます。
在園児と一緒に活動できる施設もあり、子どもの社会性を育む機会にもなります。
Q6. 初めての一時保育で子どもの不安を減らすコツは?
初回は2~3時間の短時間利用にして、お気に入りのタオルやぬいぐるみなど安心できるアイテムを持参しましょう。
お迎え後は「楽しかったね」とポジティブな声かけをすると、次回への抵抗感が和らぎます。
Q7. 一時保育中に子どもが泣き続けた場合はどうなる?
保育士は無理に活動に参加させず、安心できる環境づくりを優先します。
それでも落ち着かない場合は保護者に連絡が入ることもありますが、多くの子どもは時間とともに慣れていきます。
Q8. 「こども誰でも通園制度」と一時保育はどちらを使うべき?
週1回など定期的に通わせたい場合はこども誰でも通園制度、急な用事やリフレッシュでの単発利用なら一時保育がおすすめです。
両制度は併用も可能なので、状況に応じて使い分けましょう。
Q9. 一時保育と託児所の違いは?
一時保育は国の一時預かり事業として自治体の認可施設で行われるサービスです。
託児所は主に認可外保育施設で運営されており、料金や利用条件の自由度が高い反面、費用は割高になる傾向があります。
Q10. 一時保育は無償化の対象になる?
ただし、自治体によっては独自の助成制度を設けている場合があります。
利用料の補助や「子育て応援券」などの支援がないか、お住まいの自治体に確認してみましょう。
Q11. 一時保育で働くのに特別な資格は必要?
一般型の一時預かり事業では、保育従事者の半数以上が保育士であることが要件です。
保育士以外の場合は、子育て支援員研修の修了者などであれば従事可能とされている場合もあります。
出典:一時預かり事業の実施について/こども家庭庁 出典:こども誰でも通園制度について/こども家庭庁 出典:保育士/厚生労働省jobtag
一時保育は保護者と子どもの両方を支える制度
一時保育は、就労の有無にかかわらず、0歳から未就学の子どもを数時間~1日単位で預けられる、子育て家庭にとっての大事な制度です。
「少しだけ預けたい」と思ったとき、一時保育は保護者の心と体を守る大切な選択肢といえるでしょう。
また、一時保育は保育士にとっても働きやすい環境が整っている職場です。行事が少なく、子ども一人ひとりとじっくり向き合える点に魅力を感じる方も多いでしょう。
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