5月に入り、新年度から保育士として働くなかで「辞めたい」と感じている方もいるかもしれません。五月病の影響や職場とのミスマッチ、人間関係の悩みなど、その背景はさまざまです。本記事では、仕事への不安の原因や、継続・転職の判断基準、辞める前に確認すべきこと、今後の選択肢について紹介します。
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保育士さんが5月に「辞めたい」と感じる理由
新年度が始まって1か月が経ち、保育士としての仕事にもある程度慣れてきたはずの5月。しかしこの時期に「辞めたい」と感じる方は少なくないようです。
その背景には、心身の疲れや人間関係の悩み、理想と現実のギャップなどが関係しているかもしれません。
つらい気持ちを軽減させるためにも、まずは以下を参照しながら、自分の「辞めたい」と感じる理由と向き合ってみましょう。
相談してみる【辞めたい理由】「五月病」とも呼ばれるメンタル不調
4月の緊張感から少し解放された5月は、心の糸が緩みやすく、特に月頭のゴールデンウィーク明けの時期には、いわゆる「五月病」の症状を抱える人が増える時期でもあります。
やる気が出なかったり、仕事への意欲を失ってしまったりするのは、決して珍しいことではありません。とくに保育士の仕事は、常に子どもたちの前で明るく元気に振る舞う必要があり、自分の不調を表に出しづらいこともストレスの一因となるようです。
【辞めたい理由】環境の変化による精神的負担
年度が変わる4月から5月にかけての時期は、新しい園、新しいクラス、配置換えなど、環境の変化が一気に押し寄せる時期です。
また、園行事としても進級・入園、転園などが立て続けにあることで、心身ともに疲れがたまる要因にもなりそうです。
保育士としての経験があっても、新たな環境に順応するには時間がかかることもありますよね。子どもや保護者との関係がうまく築けなかったり、業務が思うように進められなかったりすると、自信を失うこともあるかもしれません。
【辞めたい理由】慣れない状況による肉体的疲労
新しい人間関係の中で自分の立ち位置を見つけたり、独自の園ルールに馴染もうとしたりする中で、心身ともに疲弊してしまう保育士さんも多くいるでしょう。
また、勤務時間の長さや早出・遅出などの変則的なシフトにも、まだ身体が慣れていないため、疲れ切ってしまう状況に陥りがちでもあるようです。
【辞めたい理由】理想と現実のギャップ
子どもと関わることが好きで保育士になったものの、実際には書類作成や保護者対応、会議など、事務的な業務に追われる毎日にギャップを感じて「辞めたい」と感じてしまう保育士さんは多いようです。
4月から一カ月が経ち、業務や生活リズムに慣れつつあるこの時期は、「子どもともっと関われるかと思っていた」「こんなに忙しいとは思わなかった」など、現実と理想とのギャップを改めて感じることがあるかもしれません。
【5月に辞めたくなる保育士さんへ】悩み・課題と向き合う対処法
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5月は心身の疲れがたまりやすく、不安や葛藤を抱える時期です。「辞めたい」と感じたとき、その原因を正しく理解し、自分に合った対処法を見つけることが、よりよい選択につながります。
一時的なストレスが原因の場合
新年度からの緊張感が少し緩んだ5月は、心と体が一気に疲れを感じやすくなる時期といえるでしょう。
「やる気が出ない」「毎朝つらい」といった気持ちがあって心身が疲れていると感じる場合は、心のSOSと認識することが大切です。
対処法
- 週末に好きなことでリフレッシュする
- 話せる人に自分の素直な気持ちを話す
- 気持ちを紙に書いて整理する
一時的なストレスは、生活リズムの見直しや、思い切ったリフレッシュによって軽減できることがあります。
また、身近な人に本音を打ち明けることで、気持ちが整理されたり、意外な解決のヒントを得られたりすることもあるかもしれません。
まずは、がんばりすぎている自分を休ませてあげる必要があるでしょう。
働く環境や職場とのミスマッチが原因の場合
「もっと子ども主体の保育がしたかったのに、業務に追われる毎日」「職場の雰囲気が合わず孤立感がある」など、この時期は職場との価値観のズレに悩む方も少なくないでしょう。
対処法
- 園の保育方針と自分の価値観を照らし合わせる
- 「理想の働き方」を紙に書き出して整理する
- 改善点を園内で相談できるか確認する
そうしたミスマッチが継続的なストレスになっている場合、改善が可能かを検討したうえで、働く環境を見直すことも選択肢のひとつです。
自分の理想の保育や働き方を一度じっくり見つめ直すことで、「この園でできること」「他園で実現できる可能性」について冷静に考えられるようになるかもしれません。
無理に我慢を続けるよりも、転職を視野に入れながら納得できる場所を探すことが、保育士としてのやりがいにもつながりそうです。
理想の保育園を探してみる自分のキャリアへの悩みが原因の場合
「今の職場で自分の理想の働き方ができる?」「もっと自分に合った働き方があるかもしれない」そんな漠然とした不安や迷いは、誰にでも訪れるものです。経験が浅い保育士さんだけでなく、中堅の方でも将来への不安を感じることは少なからずあるでしょう。
対処法
- 5年後・10年後の自分をイメージしてみる
- 得意なこと・やりたいことを棚卸しする
- キャリアアドバイザーへの相談や研修参加などて視野を広げる
まずは落ち着いた環境で、今の職場でどんなスキルを積んでいけるか、理想の働き方はどういうものかを言語化・文章化してみましょう。外部の研修や転職エージェントなどを利用してキャリアカウンセリングを受けるのもよいかもしれません。
もし今の環境で自分らしいキャリアを築くのが難しいと感じたら、新たなフィールドに目を向けて転職を考えてみるのも一つの前向きな選択といえるでしょう。
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【5月に辞めたくなった保育士さんへ】転職に踏み切るなら押さえたい3カ条
環境を変えることで、新たなやりがいや充実感を得られることもあります。とはいえ、転職を考えるのであれば、情報収集をしっかりと行い慎重にすすめましょう。
そのうえで以下の3カ条を押さえることが、よりよい転職を成功させるヒントになるかもしれません。
資格を活かして働ける職場の選択肢を広げる
保育士資格を活かせる職場は、保育園や幼稚園だけではありません。児童養護施設や放課後等デイサービス、企業内保育所など、多様な選択肢があります。
また、ベビーシッターや子育て支援員、保育関連の研修講師など、資格を活かして新たなキャリアを築く道もあります。自分の得意分野や興味に合わせて、幅広い職場を検討することで、より充実した働き方が見つかるかもしれません。
まずは、自分の希望やライフスタイルに合った職場をリストアップし、情報収集を始めてみましょう。保育士バンク!に無料会員登録転職先を紹介してもらう
転職エージェントに相談する
転職を考える際、転職エージェントの活用は非常に有効です。保育業界に特化したエージェントは、非公開求人や園の内部情報を提供してくれるため、自分に合った職場を見つけやすくなります。
また、履歴書の添削や面接対策、条件交渉など、転職活動全般をサポートしてくれるのも大きなメリットです。自分一人での情報収集に限界を感じたら、専門のアドバイザーに相談してみることで、よりスムーズに転職活動を進めることができるでしょう。会員登録・相談無料保育士バンク!で転職相談
自分に合う職場を見極める
転職を成功させるためには、自分に合った職場を見極めることが重要です。
まず、自分の保育観や働き方の希望を明確にしましょう。その上で、求人票だけでなく、園のホームページや口コミ、見学などを通じて、実際の雰囲気や方針を確認することが大切です。
見極めには、以下の項目における自分の希望を書き出して、できるだけ多く要素を満たしている職場を探すようにすると探しやすいかもしれません。その際により大切にしたい項目に序列をつけることで、自分にとっての優先順位も把握しましょう。
- 希望の保育方針、子どもとのかかわり方
- 理想とする働き方(勤務形態、役職、職場環境など)
- 重視する待遇(給与、福利厚生など)
- ワークライフバランスにおける優先度(通勤時間や勤務時間・年間休日、ライフステージの変化にあうかなど)
また、転職エージェントを活用することで、より詳しい情報を得ることができます。自分の希望と職場の実情を照らし合わせながら、慎重に判断していきましょう。保育士バンク!で転職相談無料で会員登録する
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5月の「辞めたい」は保育士としての働き方を見つめ直す機会
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5月に感じる「辞めたい」という気持ちは、疲れや環境の変化による自然な反応かもしれません。まずはその思いの原因を整理し、自分にとってベストな働き方を考えてみましょう。
新しい環境に適応するのは、誰にとっても容易ではないはずです。「勤務してまだ間がないし」「忙しいから」と、自分の気持ちやストレスを見て見ないふりすることなく、焦らずに向き合うことがまずは大切かもしれません。
自分に合う場所を見つけることで、保育士としての未来が開けることもあるでしょう。辞めるかどうかを決める前に、まずは相談できる先を見つけるところから始めてみてはいかがでしょうか。
今の職場に不満や不安を感じたら、まずは保育士バンク!まで、お気軽にご相談ください。
4月で転職したい方もいまの状況やお気持ちをお聞かせくださいね。保育専門のキャリアアドバイザーが、あなたらしく働ける職場を探すお手伝いをさせていただきます。
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