ひな祭りは、女の子の健やかな成長と幸せを願う日本の伝統行事です。この行事に欠かせない食べ物には、それぞれ意味や由来が込められています。今回は、ひな祭りでよく食べられる6つの食べ物について、それぞれの由来と意味、食育ポイントと子ども向けに伝える工夫を紹介します。
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【ごはん】ひな祭りの食べ物とその由来
ひな祭りの定番メニューを給食や食育の時間に提供する機会があれば、由来についても触れたいですよね。
ただ美味しく食べるだけでなくその背景を知ることで、子どもたちにも日本の文化や「食べることの大切さ」を伝える機会になります。
ここでは、ひな祭りの定番ごはんの由来や食育のポイントを見ていきましょう。
ちらし寿司
由来と意味
ちらし寿司は、見た目が華やかでお祝いの席にぴったりの料理ですね。具材にはそれぞれ意味が込められています。たとえば一部の食材には以下のような由来があるようです。
えび
長いひげと曲がった背中から「腰が曲がるまで長生きしてほしい」という長寿の願い。
レンコン
穴が開いていることから「未来を見通せるように」。
豆
「まめに働く」「健康で丈夫に育つ」という願い。
また、ちらし寿司の「散らす」作り方には、「幸せを広げる」という意味もあります。家庭や地域で広く親しまれる行事食です。
食育ポイント
「えびや豆にどんな意味があると思う?」と、具材ごとの由来をクイズ形式で出すと、子どもたちが楽しく学べそうです。具材が彩り豊かなので、「いろんな野菜や海の幸が使われているね」と話し、バランスがとれた食事の大切さも伝えられるとよいでしょう。
はまぐり
由来と意味
はまぐりは、ふたつの貝殻がぴったり合うことから「夫婦円満」や「良縁」の象徴とされています。平安時代はこのぴったり合う貝の形状を利用して「貝あわせ」という遊びが貴族のあいだで流行したことから、雅なイメージもあるようです。
ひな祭りの食事としては、主にちらし寿司とあわせてお吸い物の出汁や具にしたり、酒蒸しなどで楽しむことが多いのではないでしょうか。
食育ポイント
「はまぐりの貝殻はもともとの同じ貝どうしはぴったり合うけど、ほかの貝とは合わないんだよ」と教えて、実物で遊んでみることで、自然の面白さに興味を持たせられそうです。実物の貝を見せて触れてもらうことで、さらに関心を引き出すようにできるとよいでしょう。
【スイーツ】ひな祭りの食べ物とその由来
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ひな祭りといえば見た目もカラフルで美しいスイーツも欠かせませんね。桜餅やひなあられといったおなじみのスイーツから、ひな飾りを彩る菱餅などの由来も見ていきましょう。
ひなあられ
由来と意味
ひなあられは、桃色・白・緑の3色で自然界の「四季」を表していると言われています。この色には「季節とともに健康に育ってほしい」という願いが込められています。また、関東では甘い味、関西では塩味やしょうゆ味と、地域ごとに味わいが異なるのも特徴です。
食育ポイント
実際にひなあられを用意して、「この色にはどんな意味があると思う?」と聞いてみましょう。ほかにも「甘いのとしょっぱいの、どっちが好き?」と、味の違いを楽しむ体験を通じて、地域文化について学ぶきっかけを作ることもできそうです。
桜餅
由来と意味
桜餅は、春を象徴する桜の葉に包まれたお餅です。塩味の効いた葉っぱと、甘い餡の組み合わせが特徴といえるでしょう。また、関東と関西では同じ桜餅でも形や呼び名が異なります。
- 関東の桜餅
「長命寺桜餅」と呼ばれ、小麦粉の生地で餡を巻いた形をしています。 - 関西の桜餅
「道明寺桜餅」と呼ばれ、もち米を蒸してつぶした道明寺粉で作られています。
桜の葉には独特の香りがあり、春の訪れを感じることができるお菓子として、日本各地で親しまれています。
食育ポイント
「桜の葉っぱでお餅を包む理由は何だと思う?」と問いかけてみましょう。「香りを楽しむためだよ」と伝えれば、自然と食べ物の関係に興味を持つきっかけになるかもしれません。また、関東と関西で違うことを教え、地図を見ながら地域文化への理解を深めることにもつなげられるとよいでしょう。
金平糖
由来と意味
金平糖は、室町時代にポルトガルから伝わったお菓子です。保存性の高さと可愛らしい見た目から、祝いの席にぴったりのお菓子として日本に定着しました。また、その小さな形が「子どもたちの健やかな成長」を象徴しているとされます。
食育ポイント
「金平糖はどこの国から来たと思う?」とクイズ形式で話題にして「日本にお侍さんがいた戦国時代に、ポルトガルっていう国から来たんだよ」のように話すことで、異国文化への興味を引き出せるとよいでしょう。カラフルな形が子どもたちに親しみやすいので、自然に会話を広げられそうです。
菱餅(ひしもち)
由来と意味
菱餅は、三色(緑・白・ピンク)の層を重ねたひし形のお餅です。この三色にはそれぞれ以下のような意味があります。
緑 よもぎの香りが健康や厄除けを表しています。
白 雪を象徴し、清らかさや純潔を表します。
ピンク 桃の花を表し、春の訪れや生命力の象徴です。
また、菱餅が「ひし形」をしている理由は、厳しい環境でも力強く生きる植物「菱の実」に由来しているようです。この実が「生命力」や「健やかな成長」を表していると言われます。
食育ポイント
「この3つの色は何を表しているでしょうか?」と問いかけて、自然や季節とのつながりを教えてみましょう。実際にひし形を紙で作る工作を取り入れれば、さらに興味を持ってもらえるかもしれませんね。
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ひな祭りの食べ物の由来を伝える保育アイデア
ひな祭りは子どもたちに日本の伝統文化を伝える絶好の機会です。ここでは現場で活用できる「ひな祭りの食べ物の由来」を保育の中で伝えるアイデアを紹介します。
絵本や紙しばい、パネルシアター
ひな祭りに関連する絵本や紙しばいを用意し、ストーリーを通じて「菱餅」や「はまぐり」などの意味を紹介できるとよいでしょう。パネルシアターなどでも楽しく伝えられそうです。
POINT
子どもの年齢に合わせた絵本や紙しばいを選び、物語を聞きながら絵を指して説明することで、視覚的にも理解を深められます。短い時間で簡潔に話すと伝わりやすいでしょう。パネルシアターやエプロンシアターを取り入れるときは、ひなまつりの歌などと組み合わせても楽しそうです。
ひなまつりクイズやゲーム
「ひなあられはどんな色がある?」「はまぐりのお吸い物にはどんな意味があるでしょうか?」といったクイズを出題します。正解を発表するときに、その由来をわかりやすく解説し、子どもたちが興味を持つように工夫します。
クイズのあとは、手作りの貝あわせゲームで平安文化に触れても楽しそうです。
POINT
クイズをゲーム形式にすることで楽しみながら学べます。難しすぎる質問は避け、イラストや写真を使ってヒントを出すと盛り上がりそうです。貝あわせゲームは保育士さんが事前に作っておいて、はまぐりの由来と関連させながら子どもたちと遊びましょう。
ひなまつり製作
折り紙でひし餅、ちぎり絵でひなあられを作ったり、廃材や千代紙などを使ったひな飾りの製作を作成したりしてみましょう。製作の中で菱餅やひなあられなどの色や形の意味も説明できそうです。「緑は新しい命、白は清らかさ、ピンクは桃の花だね」と声をかけると、子どもたちが理解しやすくなりそうです。
POINT
製作前にかんたんに説明して、あとは子どもたちと製作を楽しみながら色についての説明をするとよいかもしれません。子どもたちが手を動かしながら聞けるように分かりやすい話し方ができるとよいですね。完成後は飾り付けを行い、みんなでひな祭りを楽しむ雰囲気を作るとさらに効果的です。
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ひな祭りの食べ物は楽しみながら由来を伝えよう
ひな祭りで楽しむそれぞれの食べ物には、女の子への大切な由来や願いが込められています。保育の現場で、これらを楽しく伝える工夫を取り入れることで、子どもたちに「食べること」や「日本の文化」を自然と学んでもらうことができるでしょう。
保育園でも男女の区別なくひな祭りを楽しみながら、食育の観点にもクローズアップして学ぶ時間を作ってみてはいかがでしょうか。
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