保育園を転職する場合、職場へどのような流れで退職交渉を行なえばよいのでしょうか。あらかじめ理想的な退職交渉の流れをおさえておくことで、円満退職につながるかもしれません。今回は、保育士さんに向けた退職交渉の流れとあわせて、職場や保護者などに退職を伝える際のポイントなどをまとめました。
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保育園における退職交渉の流れをおさえておこう
保育園を退職しようと決めたら、職場に退職の意思を伝える必要があるでしょう。
退職交渉の進め方によっては、保育士さんの希望する時期に転職できなかったり、円満に退職できなかったりするかもしれません。
転職に向けてスムーズに進めることができるように、あらかじめ退職交渉の流れをおさえておきましょう。
退職すると決意してから職場へ退職交渉を行なった後まで、それぞれの時期ごとにおさえるべきポイントをまとめました。
保育士の退職全体の流れ
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まずは、保育士さんが退職を決意した後の流れを、ポイントをおさえながら見ていきましょう。
1.保育園を退職する理由を考える
退職交渉を行なう際、退職の理由は必ず聞かれるもの。しかし、その際の回答によっては引き止めにあうことも考えられます。
保育士さんの退職理由はさまざま。
長時間労働など労働環境や給料への不満、職場の人間関係におけるトラブルなどが、退職しようと考えた要因かもしれません。
しかしその不満をそのまま伝えると、改善するから残ってほしいと引き止めにあう場合があります。
残業時間が長くて辞めたい、という理由の場合でも、よりワークライフバランスを保てる環境で働きたい、といったようにポジティブな表現に言い換えて表現するようにしましょう。
また、転職してまた同じ悩みを抱えないためにも、自分がなぜ退職しようと思ったのかを明確にしておくことは大切です。
2.退職するタイミングを決める
退職の意思を固めたら、早く次の新たな職場に就きたいと考えるかもしれません。
しかし、退職のタイミングは見極める必要があるでしょう。
や発表会などの大きな行事が控えている多忙な時期に退職しようとすることで、「こんな時期に辞めるなんて」と嫌な印象を持たれてしまうかもしれません。
行事などが落ち着いているタイミングの方が、円満に退職できるでしょう。
なお、保育士さんの退職意思が通りやすいのは、1年のしめくくりである3月の年度末です。年度末は1年間運営したクラスが終わるタイミングなので、担任を持っている保育士さんであっても保護者からの理解が得やすいかもしれません。
3.転職に向けた準備をする
転職先がまだ決まらないうちに退職すると、新たな仕事が見つかるまでの収入面で悩んでしまう懸念が出てきそうです。
仕事をしながら転職先を見つけておくと安心でしょう。
とはいえ、退職するまでの間に働きながら転職活動を進めることは至難の業かもしれません。
保育士向けの転職エージェントを利用するなど工夫しながら、転職に向けて準備を進めましょう。
転職について困ったときには、保育士バンク!を活用してみてくださいね。
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保育士の退職交渉の流れ
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退職する意思が固まったら、職場に退職交渉を行なう必要があります。その際の流れについても見ていきましょう。
退職交渉をする時期を決める
担任を持っている保育士さんは、4月から3月の1年に渡ってクラス運営を任されます。
年度途中での退職を考えている場合、業務の引き継ぎや後任探しが必要になります。そのため、退職交渉が長引く可能性があるでしょう。
引き止めに合うことも考慮すると、退職交渉は退職する3〜6カ月前がベストかもしれません。
もしも、家族や保育士さん本人の怪我・体調不良などで急に退職しなくてはならなくなった場合でも、1カ月前には退職交渉を行なえるとよいでしょう。
退職の意思を職場へ伝える
退職の意思は、まず直属の上司に伝えましょう。今後の流れについて相談できそうです。
直属の上司の理解を得られたら、保育園の繁忙期を避けて園長などに退職の意思を伝えるといった流れがよいでしょう。
引き継ぎ業務を進める
退職する旨が職場に公表されたら、業務の引き継ぎを進めましょう。
なお、繁忙期であれば、引き継ぎにかける時間を十分に確保できないかもしれません。
だからと言って、引き継ぎをおざなりにしていいというわけではありません。要点をかいつまんで引き継ぎ資料を作成したり、隙間時間を作って少しずつ後任者に業務を伝えたりと、工夫してみましょう。
保護者と子どもへ伝える
保護者に対してはお便りで気持ちを伝えるか、行事で保護者が集まるタイミングで退職について話してもよいかもしれません。
クラス担任をしている保育士さんであれば、子どもが不安にならないように時期や言葉に配慮して伝えてくださいね。
転職に向けた手続きを行なう
転職するにあたって、退職届を提出するほかにもさまざまな手続きを行なう必要があります。
何をするべきなのかを事前に把握しておき、余裕をもって手続きできるとよいですね。
なお、園から支給されている制服などがあれば、きれいな状態に整えて忘れずに返却しましょう。
退職届の書き方や退職後に必要な手続きについては、以下の記事を参考にしてくださいね。
保育士さんの退職交渉の流れを把握して円満退職をめざそう
保育園を円満に退職するためには、職場にできる限り迷惑をかけない時期に退職する配慮が必要でしょう。
退職交渉や後任となる保育士さんへの引き継ぎ業務などについて、1つ1つ余裕をもって丁寧に進めることで、円満退職につながるかもしれません。
保育士バンク!では、保育士さんに向けて退職に関する情報を発信しているほか、転職先を紹介するサポートも行っています。
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