保育士さんが働ける職場として注目したいのが放課後等デイサービスです。療育に関わるやりがいのある仕事で実際に働くことを考える際には、給料が気になる保育士さんもいるでしょう。今回は、放課後等デイサービスで働く職員の給料平均額について、経験年数別、地域差など、さまざまな角度から解説します。前年度からの推移や手当の種類についてもまとめました。
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目次
放課後等デイサービスとは
放課後等デイサービスは、障がいのある児童・生徒に対し、学校終了後や長期休暇中に生活訓練などの支援を行なう療育支援施設です。
原則として対象となるのは、発達障がい、自閉症、肢体不自由、知的障がいなど、さまざまな障がいを抱える小学生から18歳までの児童・生徒です。
子どもたちは、放課後や学校休業日などの時間を放課後等デイサービスで過ごしながら、日常生活の基本動作の訓練、遊びを通した発達支援、生活リズムの形成などの支援を受けます。
基本的に放課後に通うため、保護者が就労している家庭でも、子どもたちが安心して過ごせる居場所としての役割を果たしているところも放課後等デイサービスの大きな特徴です。
施設には、保育士や児童指導員を中心とした専門のスタッフが常駐し、子どもたち一人ひとりの障がい状況に応じた個別支援計画に基づき、生活能力向上を目指した支援を行ないます。
特に保育士のニーズが高く、国の配置基準で保育士の配置が義務づけられていることからも、保育士資格を持っている方の転職先として注目されています。
このように、放課後等デイサービスは障がい児の自立と成長を支援し、保護者の就労支援にもつながる重要な役割を担っています。学齢期の障がい児の生活を地域で支えるサービスと言えるでしょう。
放課後等デイサービスの給料平均
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厚生労働省の「令和4年度度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」を参考に、放課後等デイサービスの職員の給料について見ていきましょう。
基本給と給与額について
以下の表では、2022年12月の放課後等デイサービスで働く職員の平均給与額と、前年度の同月の額を比較しています。
2023年12月の平均給与は26万2090円となっており、これは賞与などの手当を含んだ金額となっています。手当を含まない基本給の平均は22万200円です。
前年度からの増加は、基本給だけでも月額1万円を超えており、手当を含んだ金額の増加も見られます。放課後等デイサービスで働く保育士など職員の給料は、年間で大きく上昇していることが分かります。
勤務年数による給料額の比較
ここでは、勤務年数による給与額の比較を見ていきましょう。
平均勤務年数を7.5年として、1年目から10年目までの勤務年数による2022年12月の平均月給額、また前年度との比較と増加額をまとめています。
この表では、放課後等デイサービスだけでなく、児童発達支援や入所支援施設などさまざまな障がい者福祉施設の給与を平均したデータになっていますが、だいたいの目安として参照できるでしょう。
集計を見ると、給料としての金額は1年ごとに確実にアップしていること、また前年度比を見ても、特に勤務1年目から3年目に対して手厚い増額が行なわれていることが分かります。
これらの平均給与額における年ごとの増加は、国が行なっている「福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算」などの施策により、福祉サービス施設で働く職員の給料のベースアップを国が支援していることとも合致します。
また、2024年度からは「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定」が施行されたことにも注目です。
今回の改定では、放課後等デイサービスを含めた障がい児支援に関わる施設に対し、支援にあたる時間など運営実態を踏まえた基本報酬(国から施設に支給される予算)の基準が見直されました。
これにより、職員の給料は今後さらに引き上げられることが求められています。
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東京・大阪で比較する放課後等デイサービスの給料平均
実態把握の参考例として、保育士バンク!で掲載されている放課後等デイサービスの求人概要から平均給与を調査してみました。
- 東京
正規職員 23万6041円(月給)
パート・アルバイト 1368円(時給)
- 大阪
正規職員 21万9777円(月給)
パート・アルバイト 1144円(時給)
※2024年5月時点で掲載している求人概要から無作為抽出した平均値
ここで示している正規職員の月給は、基本給のほかに資格手当や固定残業代など各種手当がある施設の場合、それらも含まれた金額となっています。
時給では、経験や年齢などで数百円程度の幅をとっている施設も多いようですが、今回は最低保証の時給額のみで平均値を算出しています。
なお、上記の比較による金額の際は、東京・大阪で最低賃金が東京の方が49円高い(2024年5月現在)ことも関係していると考えられます。
これら給料の平均額と最低賃金を基準にすることで、ほか地方に関しても給与額の平均が見えてくるかもしれません。
放課後等デイサービスで働きたい!
放課後等デイサービスの福利厚生による給料への影響
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放課後等デイサービスで働く場合は、基本給以外にも福利厚生による手当などの金額が毎月の給料に併せて支給されるケースが多いでしょう。
福利厚生の内容や金額は事業所によって異なりますが、一般的には以下のような福利厚生が用意されていることが多いようです。
- 社会保険
健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労働災害保険
- 休暇制度
有給休暇・年末年始休暇・産前産後休暇・育児休暇・介護休暇・慶弔休暇・特別休暇
- 手当
残業手当・住宅手当・資格手当・役職手当・家族手当
- その他
制服貸与・健康診断・退職金制度・交通費支給
これらの福利厚生は、各種手当など毎月の給料にプラスして支給されるものや、研修や資格取得のためにかかる費用補助や受講日に日当を支給するものなどさまざまなタイプがあります。
転職の際には、これらの福利厚生や賞与についてもよく確認・検討してみましょう。
また、保育士や児童指導員の資格だけでなく、放課後等デイサービスで役に立つ資格としては「児童発達支援管理責任者」の資格があります。このような必要資格を持っていることで、資格手当の獲得にもつながるでしょう。
出典:令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果の概要/厚生労働省
出典:令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要/厚生労働省
放課後等デイサービスの給料は今後アップの可能性大
放課後等デイサービスへの転職を考える際に気になる、毎月の給料や手当に関して見てきました。
給与額や賞与・手当に関しても、保育士資格などの保有資格や勤務経験・勤続年数、また勤務地によっても額は異なるでしょう。
放課後等デイサービスは、年々施設数が増加していることもあり、非常に利用ニーズの高い施設と言われています。
さらなる職員確保を視野に入れた2024年度からの報酬改定により、給料のベースアップが予測できるでしょう。
そんな中、給料アップを目指したい保育士さんの強い味方として活用していただきたいのが、転職支援サービス、保育士バンク!です。
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