2024年度の報酬改定により、放課後等デイサービスの運営基準に「5領域とのつながりを明確化した個別支援計画の提供」が推進されることになりました。今回は、児童の発達支援において必要とされるこの「5領域」についての基本的な説明と、放課後等デイサービスでの個別支援計画への具体的な活かし方をわかりやすく解説します。
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目次
放課後等デイサービスとは
放課後等デイサービスは、障がいを持つ子どもたちに療育を行なう福祉サービス施設です。療育の場としてだけでなく、障がいを抱える小学生以上の子どもたちの放課後の居場所 としても機能しています。
具体的には、以下の4つの基本活動を通じて、総合的な支援を行ないます。
- 自立支援と日常生活の充実
- 創作活動の機会の提供
- 地域交流の促進
- 余暇活動の提供
自閉症や発達障がい、身体障がいなどさまざまな障がいに対応可能な施設があり、原則として18歳までの児童・生徒が利用できます。利用には、国や自治体から発行される受給者証が必要です。
放課後等デイサービスは、障がいのある子どもたちが安心して過ごせる大切な居場所であり、社会的なスキルを身につける場所としての役割を担っています。
さまざまな障がいを持つ子どもたちに対して、障がいの種別や程度にかかわりなく最善の利益を守り、保護者や家族を支援し、その中で共生社会の実現を後押しすることが、放課後等デイサービスの基本的な役割と言ってもよいでしょう。
放課後等デイサービスにおける「5領域」とは
2024年度から施行されている「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定」により、放課後等デイサービスの支援内容に大きな変革がもたらされました。
新たに策定された「総合的な支援の推進と特定領域への支援の評価等」という項目の中で、新たに追加されたのが、以下の「5領域」についての記載です。
〇支援において、5領域(※)を全て含めた総合的な支援を提供することを基本とし、支援内容について事業所の個別支援計画等において5領域とのつながりを明確化した上で提供することを求める《運営基準》
(※)「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」
〇5領域とのつながりを明確化した事業所全体の支援内容を示す支援プログラムの作成・公表を求める《運営基準》とともに、未実施減算を設ける
この改定により、今年度から保育士や児童指導員、児童発達支援管理責任者など放課後等デイサービスで働く職員が個別支援計画書を作成する際は、この5領域を具体的な支援内容に関連づけ、実施する必要があるということになります。
次からは、この「特定領域」と呼ばれる「5領域」それぞれの項目について具体的に見ていきましょう。
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放課後等デイサービスにおける5領域のねらいと支援
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発達支援の「5領域」は、障がいをもつ子どもの心身の発達を支援するために定められた、以下の5つの支援領域です。
- 健康・生活
- 運動・感覚
- 認知・行動
- 言語・コミュニケーション
- 人間関係・社会性
保育士が学ぶ「保育の5領域」とは、内容や意図が異なりますので注意しましょう。
厚生労働省が策定した「児童発達支援ガイドライン」では、5領域を念頭に置いて支援することを「本人支援」と呼んでいます。
本人支援の総合的な目標は「障がいのある子どもが、将来的に日常生活や社会生活を円滑に営めるようにするもの」であることが前提とされます。
その中で行なう5領域にもとづいた支援内容は、各項目が互いに関連して成り立ち、支援によって重なる部分もあることがポイントです。
また、放課後等デイサービスや児童発達支援センターなどの施設で行なう支援は、家庭や地域社会、保育所などの生活にも引き継いで行く必要があるとしています。
放課後等デイサービスでは、主に子どもたちの学校生活を念頭に置いた5領域にもとづく支援が必要と言えるかもしれません。
次からは、厚生労働省が策定した「児童発達支援ガイドライン」で提示されている5領域について、各項目のねらいと具体的な支援内容について見ていきましょう。
【放課後等デイサービスの5領域】健康・生活
日常生活に必要な動作や習慣の習得に関わる「健康・生活」の項目について、ねらいと支援内容について見ていきましょう。
ねらい
- 健康状態の維持・改善
- 生活のリズムや生活習慣の形成
- 基本的生活スキルの獲得
支援内容
健康状態の把握
健康な心と身体を育て、自ら健康で安全な生活を作り出すことを支援します。
検温など日常的な健康状態のチェックとその状態による適切な対応を行なう際は、意思表示が困難である子どもの障がいの特性や発達の過程・特性などに十分な配慮が必要です。
画一的な作業にならず、子どもの小さなサインから心身の異変に気づけるようきめ細かな観察を行なうことが大切です。
健康の増進
睡眠、食事、排泄といった基本的な生活のリズムを身に付けられるよう支援します。
健康な生活の基本となる「食育」に努めるとともに、楽しく食事ができるよう、子どもの特性に合わせた口腔内機能や感覚、アレルギー対応にも配慮が必要です。
これらの配慮や支援により、咀嚼・嚥下、姿勢保持を自助具などを使いながら適切に支援します。さらに、病気の予防や安全への配慮も大切です。
リハビリテーションの実施
困難を可能な限り解消しながら日常生活や社会生活を営めるよう、それぞれの子どもに適した身体的・精神的・社会的訓練を段階的に行なっていきます。
基本的生活スキルの獲得
身の回りを清潔にし、食事を摂る・衣類の着脱・排泄などの基本的技能を獲得できるよう支援します。
構造化により生活環境を整える
生活の中で、さまざまな遊びを通して学習できるよう環境を整えるよう努めます。
また、個人の障がいの特性に配慮しながら、時間や空間を分かりやすく構造化する工夫が必要です。
たとえば、分・秒など時間の長さ、朝・昼・夜といった時間の経過の認知、曜日や季節の経過の認知を時計・カレンダーや壁面装飾などを利用して行なうといったことが挙げられます。
【放課後等デイサービスの5領域】運動・感覚
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運動能力や感覚機能の発達を支援する「運動・感覚」の項目について、ねらいと支援内容について見ていきましょう。
ねらい
- 姿勢と運動・動作の向上
- 姿勢と運動・動作の補助的手段の活用
- 保有する感覚の総合的な活用
支援内容
姿勢と運動・動作の基本的技能の向上
日常生活に必要な動作の基本となる姿勢保持、上肢・下肢の運動や動作の改善および習得、関節の動作・状態による変形の予防、筋力の維持・強化といった、身体の基本技能に関する支援を行ないます。
姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用
姿勢の保持や各種の運動・動作が困難な場合、日常生活で必要な姿勢をするために座位保持装置など、それぞれに適した補助用具などを導入して支援することが必要です。
身体の移動能力の向上
それぞれの身体機能に合わせて、自力での身体移動や歩行、歩行器や車いすによる移動など、日常生活に必要な移動能力の向上のための支援を行ないます。
保有する感覚の活用
子どもたちが保有する視覚、聴覚、触覚等の感覚を十分に活用できるよう、遊びを通して支援します。
視覚や聴覚障がいを抱えた子などに対しての遊びを通した支援は、個々の障がいに合わせた工夫が必要になります。
また、感覚過敏や知的障害などの障がいを持つ子には、遊具や体操を通じた身体の動きや揺れ、身体のふれ合いに対する感覚、音や物の動きに対する反応などを注意深く観察しながら理解し、それぞれに合った対応をしていきます。
感覚の補助および代行手段の活用
視覚・聴覚・感覚など子どもたちが抱える障がいによって、その子の持つ感覚器官を用いて状況を把握しやすくするような配慮が必要です。
例えば、眼鏡や補聴器などの補助機器を適切に活用できるよう生活の中で支援することなどです。また、それらの補助器具の活用方法について支援者が把握する必要もあるでしょう。
感覚の特性(感覚の過敏や鈍麻)への対応
子どもの感覚や認知の特性を踏まえ、感覚の偏りに対する環境調整を行ないます。
遊具や日常生活に必要な用具や設備などが、子どもの障がいに対して適切かを見極めて無理のないように配慮・対応することが必要です。
【放課後等デイサービスの5領域】認知・行動
思考力、判断力、問題解決能力などの発達につながる「認知・行動」の項目について、ねらいと支援内容について見ていきましょう。
ねらい
- 認知の発達と行動の習得
- 空間・時間、数等の概念形成の習得
- 対象や外部環境の適切な認知と適切な行動の習得
支援内容
感覚や認知の活用
子どもたちが視覚、聴覚、触覚などの感覚を十分活用しながら、必要な情報を収集して認知機能の発達につなげられるよう、感覚にもとづいた認知を促す支援を行ないます。
適切な声かけや補助、習慣づけなどもその一つと言えるでしょう。
知覚から行動への認知過程の発達
子どもたちが環境から情報を取得し、必要なメッセージを選択して、行動につなげる一連の認知過程に対しての発達を支援します。
写真・イラスト・文字・絵文字など視覚的な手がかりをもとに状況や物ごとを理解しやすく支援する、話しかけ、読み聞かせなどによる理解を促すなど、特性ごとの配慮が必要です。
認知や行動の手掛かりとなる概念の形成
物の機能や属性、形・色・音が変化する様子、空間・時間といった概念の形成を図ります。
その上で、それらの機能や概念を、生活していく上での認知や行動の手がかりとして活用できるよう支援します。
音やリズムの違い、色の違いや変化を理解することを通して、交通ルールや集団生活の秩序などを身につけることにもつなげていきましょう。
数量、大小、色等の習得
物の数量、形の大きさ、重さ、色の違いなどの習得のための支援を行ないます。
さまざまな物を見たり触れたりすることで、物や事象について判別し、変化を理解することができるような支援ができるとよいでしょう。
このような日常的な訓練は、具体的な物や絵、形の一部を見て全体をイメージできる能力や、パズルなど分割された絵や形を構成する・また分解するなどの認知機能にも関わってくるようです。
認知の偏りへの対応
認知の特性を踏まえ、自分に入ってくる情報を適切に処理できるよう支援します。
そのためには、子どもの特性による認知の偏り、こだわりや偏食などに対する個別の支援を行なうことが必要です。
認知・感情・行動の関係性に偏りが起きないよう支援するための認知行動療法や、認知特性に関する知見を身につける必要がある場面も生じるでしょう。
行動障がいへの予防および対応
感覚や認知の偏り、コミュニケーションの困難から生じる行動障がいを予防し、適切な行動へ導く対応を行ないます
上記のような理由で自傷や他害行為につながる行動障がいについては、子ども個人のこだわりや認知機能への対応で解消につなげるようにできるとよいようです。
こだわりがある物や行動から離れる・逸脱した場合でも、本人が安定した気持ちを保てるための支援などがこれにあたります。
放課後等デイサービスで働きたい
【放課後等デイサービスの5領域】言語・コミュニケーション
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言葉の理解と表現の獲得に関する領域「言語・コミュニケーション」の項目について、ねらいと支援内容について見ていきましょう。
ねらい
- 言語の形成と活用
- 言語の受容及び表出
- コミュニケーションの基礎的能力の向上
- コミュニケーション手段の選択と活用
支援内容
言語の形成と活用
具体的な物ごとや体験と、それに関する言葉の意味をていねいに結びつけるなどの配慮により、体系的な言語の習得、自発的な発声を促す支援を行ないます。
受容言語と表出言語の支援
話し言葉や各種の文字・記号などを用いて、相手の意図を理解したり、自分の考えを伝えたりするなど、言語を活用しながら自分の感情や行動を表出できるよう、訓練を行ない支援します。
人との相互作用によるコミュニケーション能力の獲得
個々に配慮された場面において、ほかの人との相互作用を通してコミュニケーション能力を向上させるような支援を行ないます。
たとえば、「○○できてすごいね!」と、子どもができたことをほかの子の前で具体的に評価することで、周囲も同じ行動がとれるよう意図した声かけなどもよいでしょう。
指差し、身振り、サイン等の活用
指差し、身振り、サイン等を用いて、環境の理解と意思の伝達ができるよう支援します。
これにより「ポストに郵便が届いているね」「外は雨が降り出したね」など、同じ状況を他者と共有する「共同注意の獲得」を目指していけるとよいでしょう。
読み書き能力の向上のための支援
発達障がいの子どもなど、障がいの特性に応じた読み書き能力の向上のための支援を行ないます。
子どもたちが通っている学校での授業内容や進度、通級指導などの内容に合わせて無理のないように工夫することが大切でしょう。
コミュニケーション機器の活用
各種の文字・記号、絵カード、タブレットなどを利用したコミュニケーション手段を適切に活用しながら、環境の理解と意思の伝達が円滑にできるよう支援します。
音楽や映像、話しかけ方など、その子や発達に応じて使いわける必要があるでしょう。
手話、点字、音声、文字等のコミュニケーション手段の活用
手話・点字・音声・文字・触覚など、障がいの種別に合わせたコミュニケーションの取り方や手法を身につけ、活用します。
また、子どもが正しく意図を理解できるよう、平易な表現による多様なコミュニケーション手段を工夫しながら、環境の理解と意思の伝達ができるための工夫も必要でしょう。
【放課後等デイサービスの5領域】人間関係・社会性
社会性を身につけ、人と関わる力をつける「人間関係・社会性」の項目について、ねらいと支援内容について見ていきましょう。
ねらい
- 他者との関わり(人間関係)の形成
- 自己の理解と行動の調整
- 仲間づくりと集団への参加
支援内容
アタッチメント(愛着行動)の形成
周囲の人と安定した関係を形成するための支援を行ないます。
人との関係を意識し、身近な人と信頼関係を基盤とした関係を築いてそれを維持させるための行動や感情の抑制などを教育・支援できるとよいでしょう。
模倣行動の支援
ダンスや体操、ゲームといった運動や遊びを通じて、人の動きを模倣することによる社会性や対人関係の芽生えを支援します。
感覚運動遊びから象徴遊びへの支援
感覚機能を使った遊びや運動機能を働かせる遊びから、見立て遊びやつもり遊び、ごっこ遊びといったさまざまな象徴遊びを通して、個人のペースで社会性の発達を支援します。
一人遊びから協同遊びへの支援
周囲に子どもがいても無関心である一人遊びの状態でいる子への支援です。
まずは並行遊びを促しながら、大人が介入して行なう集団遊びなどの連合的な遊び、そこからゲームやスポーツなど役割分担やルールを守る協同遊びと段階的に誘導しながら慣らしていくとよいようです。
これらの段階的な遊びを通じて、子どもたちの社会性を育むことにつながります。
自己の理解とコントロールのための支援
大人が介在して指導・訓練を適切に行なうことで、自分のできること、できないことなど、自分の行動の特徴を理解することにつなげます。
また、子どもの特性をよく理解した上で気持ちや情動の調整ができるように、段階を踏んで支援していくことも大切でしょう。
集団への参加への支援
集団に参加するための手順やルールを理解し、遊びや集団活動に参加できるよう支援します。自由遊びの中での声かけや、イベントやゲームなどに誘導するといった工夫も必要です。
出典:令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容/厚生労働省
出典:児童発達支援及び放課後等デイサービスの役割・支援内容等について/厚生労働省
放課後等デイサービスでは5領域を活用して質の高い支援を
発達支援における「5領域」は、放課後等デイサービスにおける支援の質を向上させるために不可欠と言えるでしょう。
個別支援計画を立てる・実施する際に、5領域を意識しながら子どもたち一人ひとりのニーズに合わせた質の高い支援を提供できるよう心がけられるとよいですね。
子どもたちの成長を5領域を通して多角的に捉えることで、より効果的な支援にもつながるでしょう。
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