学童保育は、放課後に子どもたちが安全に過ごすために重要な場所ですが、さまざまな問題も起こるようです。保育士資格を活かして働ける場所としてのひとつでもあり、転職を考えている方も多いでしょう。そこで今回は、すでに働いている方にも、転職を検討している方にも参考になる、学童保育で起こりがちなトラブルと、解決策のヒントについて紹介します。
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目次
学童保育で起こりがちな問題とは
学童保育で働くことを考えているのであれば、学童保育で起きる問題にはどんなものがあるのか、気になりますよね。
地域や施設によって差はあるようですが、大まかに以下のようなことが問題として取り上げられることが多いようです。
- 人員不足
- 施設不足
- 子どもたちのいじめ
- 保護者とのトラブル
施設側の問題、利用者側の問題のどちらもあるようですが、いずれも簡単に解決できるものではないのが悩ましい部分と言えるでしょう。
ここからは、上記の4つの問題について、実際にどんな影響が起きているのか、また、それらの問題に直面した際に学童保育で働く指導員さんができる対応のヒントを紹介します。
【学童保育の問題】人員不足
学童保育は慢性的に人員不足に陥っている施設が多いようです。原因としては職員の低賃金・待遇の悪さや単年契約の非常勤が多いといった雇用形態など、さまざまなことが指摘されています。
影響
人員不足によって実際に起きる影響としては、以下が予想されます。
- 子どもたちの安全確保が難しい
- 質の高い保育を提供できない
このような状態が続けば、事故の発生率が高まると考えられるでしょう。子どもたちにケガをさせたり、感染症の予防が不十分になったりすることにもつながります。
また、職員が一人ひとりにしっかり向き合う時間が取れないことも大きな問題です。これによって保育の質が低下し、児童が不満を感じて行き渋りが発生するケースもあるようです。
解決策
利用料が自由に設定できる民間学童に比べると、自治体が運営を担っている(委託を含む)公営学童の職員への待遇などには、改善の余地が多いと言えるでしょう。
保育士への処遇改善と同様に、家賃補助やキャリアップ補助といった制度の導入など、国や自治体への対策を求める声もある ようです。
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【学童保育の問題】施設不足
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共働き世帯の増加に伴う利用者の増加で、施設自体が不足している地域も少なくないようです。
また、施設の老朽化によって児童を受け入れる環境が整わないといった問題が深刻となっている場合もあるでしょう。
影響
学童保育の施設不足で起きる影響には、以下が考えられます。
- 児童の受け入れ枠不足
- 環境の不備
施設自体が少ないことや学区ごとの偏りが生じていることも大きな問題と言えそうです。
共働き世帯の増加や子育ての常識の変化にともない、幅広い年齢における学童保育の需要は高まっているという現状があります。それを受け入れる環境が整わないことで、ジレンマが生まれていると言えるでしょう。
解決策
上記の問題を解決するには新規施設の建設や既存施設の改修が急務でしょう。
しかし、今後も少子化にブレーキがかかる見通しは立っていないこともあり、受け入れの拡大につながるような大胆な改革は難しいのが現状と言えるかもしれません。
【学童保育の問題】子ども同士のいじめ
利用者側の問題として挙げられるのが、子ども同士の人間関係でしょう。学校生活の延長で利用することから、学校での環境や子どもたちの関係がそのまま持ち込まれることも多いようです。
影響
子どもたちのいじめなど人間関係のトラブルについては、以下の影響があるでしょう。
- 子どもたちの心身への悪影響
- 学童保育への不信感
さまざまな学年の児童が同じスペースで生活をする学童保育という環境は、子どもたちにとっては独特と言えるかもしれません。馴染むまで時間がかかる子もいるでしょう。
また、学校と学童保育との2つの生活は、子どもにとってもとまどいやストレスの源となることは想像に難くありません。
そのような中、子ども同士のいじめや人間関係のトラブルは、どうしても生まれやすい環境と言えるでしょう。
解決策
子ども同士の問題とはいえ、学童で働く指導員さんは無関係ではいられないでしょう。しかし子どもの心理や人間関係は非常に複雑です。
そのため厚生労働省が指導者向けに公開している、いじめ問題を未然に防ぎ、適切かつ迅速に解決するための学習素材「いじめ防止プログラム」を導入するというのも一つの手段でしょう。
それと並行して、子どもたちが通う学校との密な連携も大切です。学校での生活や問題点などもヒアリングし互いに相談し合いながら、学校と協力して解決の糸口を見つけていきましょう。
【学童保育の問題】保護者とのトラブル
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保育園のように、保護者が不在の間に児童を預かるのが学童保育です。子どもの放課後の生活をともにするにあたって、保護者との連携や信頼関係の構築は必須と言えるでしょう。
影響
保護者との間でトラブルが起きると、以下のような影響があるかもしれません。
- 職員の負担増加
- 子どもたちの環境悪化
保護者による保育内容に対する不満やクレームなどは、職員に対して投げかけられることがほとんどでしょう。そのため、職員が対応するタスクが増えるだけでなく、問題解決が個人のスキル頼みになってしまう状況もあるでしょう。
また、保育士さんなどの職員が保護者対応に時間を取られてしまうことで、子どもたちに目が向かなくなることも悪影響として考えられます。
解決策
このような状況は、コミュニケーション不足から生じることが多いようです。
保育園や幼稚園と比較すると、保護者と学童保育とのコミュニケーションの機会は格段に減少することもあり、「学童保育で何が行なわれているかよく分からない」と保護者が感じている場合も。
そのため、子どもがストレスを感じていたり学童や学校への行き渋りがあったりするような場合には、学童保育に全面的な責任があると感じてしまうこともあるようです。
保護者会や面談の機会を積極的に設けたり、イベントの様子を報告したりするなど、できるだけ保護者とのやりとりを密にして、不信感の払しょくに努めることが必要かもしれません。
また、保護者からのクレームや苦情については職員個人ではなく、施設全体で対応するシステムをしっかりと整えることが大切と言えるでしょう。
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学童保育で起きるさまざまな問題に、自信をもって対応しよう
すでに学童保育で働いている方や、これから働きたいと考えている方は、学童保育で起こりがちな問題について、あらかじめ影響や対策を理解しておけば対応できるかもしれません。
どの問題も簡単には解消できないものばかりですが、指導員さんにとってはより働きやすく、子どもたちにとってはより過ごしやすい環境を作っていけるとよいですね。
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