保育園で異年齢保育を行なうことがあるでしょう。あらかじめ活動のねらいを踏まえた週案を作成できれば、保育士として適切な援助ができ、子どもの成長を育むきっかけにつながるかもしれません。今回は、異年齢保育を導入するねらいや、週案を書く際のポイント・具体例を紹介します。

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異年齢保育のねらいとは?
異年齢保育とは、年齢の異なる子どもたちが同じ空間で共に過ごす保育形態で、保育園で積極的に導入されている保育方法の一つです。
保育園で異年齢保育を導入するねらいとして、次のような内容が挙げられます。
- 異年齢の子ども同士が関わりあえる空間を提供する
- 異年齢の子ども同士で交流することを楽しむ
- 人間関係の構築の仕方を身につけさせる
少子化によって、兄弟姉妹の数や地域の子どもの数が減少し、異年齢同士で関わりあう機会がなかなか持てない子どももいるでしょう。
保育園において年齢の違う子ども同士がふれあえる機会を設けることで、社会性や協調性など人間関係の構築に必要な能力を育むことが期待できそうです。
なお、保育士さんは、作成した週案を一週間の保育活動の指針にしていることでしょう。
異年齢保育を行なう際、ねらいを踏まえて週案を作成できれば、子どもにとってのメリットを最大限活かせるかもしれません。
異年齢保育のねらいを踏まえた週案の書き方

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では、異年齢保育のねらいを踏まえた週案とは、具体的にどういった内容なのでしょうか。
週案に記載するのは、「ねらい」のほか、「内容」「予想される子どもの姿」「保育士の援助」の4項目となっています。
ここでは、異年齢保育に導入しやすい2つの活動を基に週案の例文を紹介します。
活動1.【お店やさんごっこ】週案の記入例
お店やさんごっこは、子どもがお店の人や買う人になりきって楽しむ遊びです。
お店に並べる商品やお金、お買い物バッグなどを事前に製作してしっかり準備すると、より盛り上がるでしょう。
ねらい
- それぞれの役になりきって遊ぶ
- 買い物をする流れを覚える
- さまざまな年齢の子どもとコミュニケーションを図る
- 友だちとの会話のやりとりを楽しむ
最初は保育士さんがそれぞれの役割の見本を示すとよいでしょう。
異年齢同士でペアを組めば、年上の子どもが年下の子どもにやり方を教えながらいっしょに買い物を楽しめそうです。
内容
- お店役の子どもが開店準備をする
- お客さん役の子どもが買い物をする
お店やさんごっこで使う商品は、事前に子どもといっしょに製作しましょう。
また、買い物したもので遊べる時間も設けられるとよいですね。
予想される子どもの姿
- 異年齢の子どもがペアになって買い物をする
- 年下の子どもは年上の子どもの言動を見て遊び方を理解する
- 年上の子どもが困っている子どものフォローをしながら遊ぶ
年上の子どもが上手に遊ぶ姿を見て、年下の子どもは真似をしながら活動の流れを覚えられるかもしれません。
慣れてきたら 途中で役割を交替して楽しみましょう。
保育士の援助
- 子ども1人ひとりが役割を持って活動できるようにする
- やりとりに困っている子どもがいないか全体を見守る
- 「〇〇と言ってみてはどうかな?」と、自分の思いを伝えられるような言葉掛けを提案する
保育士さんは、年上の子どもが自然と年下の子どものフォローにまわれるよう、助言だけするとよいかもしれません。
また、年上の子どもの言いなりになってしまっている年下の子どもがいないかなど、子ども同士の関わり方に注意しながら進めましょう。
活動2.【じゃんけん列車】週案の記入例

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じゃんけん列車とは、友だちとじゃんけんの勝負をして負けた人が勝った人の後ろについて肩を持ち、列を作っていく遊びです。
勝ち続ければ列を伸ばすことができ、最後に先頭になった人が勝ちです。
道具要らずで楽しめますが、車掌さんの帽子などの小物を用意しても盛り上がりそうですね。
ねらい
- ルールを覚えて楽しむ
- じゃんけんの勝敗を楽しみながら遊ぶ
- 異年齢の子ども同士で触れ合い、交流を深める
じゃんけん列車のルールを理解できない子どももいるでしょう。
保育士さんが見守る姿勢をとると、ルールを理解している子どもが理解できていない子どもに教える姿を見られるかもしれません。
内容
- 最初にルールを確認する時間を設ける
- ルールを理解した子どもが見本を示し、活動に入る
- 異年齢同士でじゃんけん列車の遊びを楽しむ
事前に電車にまつわる紙芝居や絵本などを読み聞かせすると、子どもがより電車ごっこに興味を示すかもしれません。
予想される子どもの姿
- じゃんけんに勝ってよろこぶ
- じゃんけんに負けても電車の列につながることを楽しむ
- 年上の子どもが年下の子どもに合わせてゆっくり進もうとする
- 前の列の子どもから離れて電車の列を乱す
異年齢同士で電車ごっこをするとどのような場面が想像できるか、いろいろなパターンを想定して記入しましょう。
例えば、歩幅が違うことから電車の列が乱れてしまうことがあるかもしれません。
活動中に起こりうるトラブルをあらかじめ予測しておくと、慌てず対応できそうです。
保育士の援助
- 背の高低差で前の人の肩をつかめない子どもには腰をおさえるように伝える
- 年下の子どもに合わせてゆっくり進むように伝える
- ルールがわからず困っている子どものフォローをする
保育士さんは、異年齢同士で遊ぶことが楽しいと思えるような雰囲気作りを心掛けましょう。
慣れてきたら「ドンじゃんけん」など、じゃんけんを楽しむほかの遊びも行なってみてくださいね。
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異年齢保育のねらいを踏まえた週案を書くポイント

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そもそも週案とは、保育士さんが子どもの様子を考慮しながら作成する一週間の活動計画です。
まず年案から作成し、年案を基に月案、月案を基に週案を作成するのが一般的な流れでしょう。
そのため、月案の内容に沿って週案を書くことが大切です。
ここでは、異年齢保育のねらいを達成できるような週案を書くコツをまとめました。
発達段階の違いを考慮する
異年齢保育でゲームや製作などの活動を行なう際には、どの年齢の子どもも楽しめるよう保育士さんが工夫する必要があります。
参加する子どもの年齢毎に子どもの予測できる行動を記しておくと、スムーズに活動を進められるかもしれません。
子どもの視点に立つ
異年齢同士がいっしょに活動する場面では、年上の子どもと年下の子どもそれぞれの役割や感じ方などが異なるでしょう。
それぞれの年齢の子どもの視点に立って週案を書くことができれば、個々の気持ちに寄り添った保育につながるかもしれません。
保育士としての働きかけをシミュレーションする
異年齢保育では、同年齢保育とは違った配慮が必要になります。異年齢の子ども同士が活動する様子を思い描き、子どもの成長を育むために保育士としてどのような援助をすればよいのかシュミレーションしてみましょう。
週案で立てたねらいを軸にして異年齢保育を進められれば、子どもとの関わり方において成長につながる言葉掛けができるかもしれませんね。
交流する様子を想定する
異年齢保育では、どの年齢の子どもも自然に関わり合えるような遊びや活動を準備することで、年下の子どもの面倒をみたり、年上の子どもの遊び方や生活習慣を真似したりする場面が見られるかもしれません。
さまざまな場面を想定しながら環境を設定したり必要な道具を準備したりすることで、子どもたちの幅広い成長を後押しできるでしょう。
週案の評価をする
異年齢保育を行なったあとは、子どもの参加していたときの様子などを参考に、立てたねらいの達成度を検証してみましょう。
また、異年齢保育の進め方をあらかじめ計画し、週案を書くときに次週の保育内容を考慮すると、月案の達成につながりそうです。
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保育園で異年齢保育の週案を作成する際は、子どもの言動を予測しながら保育士としてどのように子どもと関わればよいのか考えながら記入するとよいでしょう。
異年齢保育のねらいを指針とした週案を作成し、子どもの成長につながる活動につながるとよいですね。
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