利用者支援事業とは?子育て家庭を支えるさまざまな支援について解説

利用者支援事業では、子育て家庭に対してニーズに応じた情報提供をしたり相談に応じたりと、さまざまな支援を行なっています。少子化が問題視されているなか、保育士資格を活かして従事できるのかなど、概要を知りたい保育士さんもいるでしょう。今回は利用者支援事業について、実施する目的や内容、利用者側のメリットなどをまとめました。


笑顔の赤ちゃんと両親

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利用者支援事業の概要

近年女性の社会進出が推進されていることを受け、各自治体ではさまざまな方法で子育て支援が行なわれています。


利用者支援事業とはどういったものなのでしょうか。

以下、利用者支援事業についてまとめました。



目的


利用者支援事業は、2013年度以前に地域子育て支援拠点事業の一環として組み込まれ、出産や子育てをする上で生まれる不安や問題を解消するために作られました。


子どもやその保護者、妊娠している方などが、それぞれのニーズに合わせて適切な施設やサービスなどを円滑に利用できるように必要な支援を行なうことが目的です。



内容


身近な場所で日常的に利用できるように、子どもやその保護者などが住んでいる市町村窓口や相談機能がある施設などにおいて、情報提供助言をしたり相談に応じたりといった支援を行なっています。


また、事業が行なわれる施設などの職員と利用者支援専門員との間の、連絡調整連携などにも対応しています。



利用方法


利用者支援事業は、以下のような流れで利用することができます。


1.市区町村の窓口に相談します。

2.利用の必要性や利用種別などが決定します。

3.利用する施設を選定して申請を行ないます。


次より、事業類型ごとに、配置されている職員や業務内容について詳しく見ていきましょう。

利用者支援事業の事業類型について

赤ちゃんとママの手

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利用者支援事業は「基本型」「特定型」「母子保健型」の3つの事業類型に分かれており、子育て家庭のニーズを把握しながら子どもの成長に沿って継続的に支援を行っています。



基本型

業務内容

基本型の業務は、次のように「利用者支援」と「地域連携」があります。


<利用者支援>

利用者支援とは、利用者の身近な場所で実施する業務です。


地域子育て支援拠点などで子育てに関する相談を受け、子どもの発達状況に関することや保育所利用についてアドバイスを行なうなど、個別のニーズに合わせて子育て家庭の対応をしています。


<地域連携>

地域連携とは、利用者にとって効果的な支援が行なえるように、保育園や放課後児童クラブなど地域の関係機関との連絡調整を行なう業務です。


利用者の気持ちに寄り添ったサポートを行なうため、地域の子育て支援に必要な情報を収集しています。

配置されている職員

基本型では、専任職員1名以上を配置することが義務付けられています。


子ども・子育て支援に関する事業や地域の子育て支援拠点事業などで一定の実務経験を経て、子育て支援員基本研修及び専門研修を修了した場合などに就任可能です。


なお、保育士や社会福祉士の有資格者は、実務経験1年で専任職員になる条件を満たすことができます。



特定型

業務内容

特定型は、主に市町村の窓口で相談業務を行ないます。


子育て家庭のニーズに沿って、保育所や保育に関連する各種サービスの情報を提供したり関連施設を紹介したりします。

配置されている職員

特定型では、専任職員1名以上の配置が必要です。


就任するために資格は不要ですが、子育て支援員基本研修を修了していることが望ましいとされています。



母子保健型

業務内容

母子保健型は、主に市区町村の保険センターなどで、関係機関と連携しながら、母子保健や育児に関するさまざまな相談に応じています。


妊娠期から子育て期まで安心して過ごせるよう、切れ目のない支援を行なうことを大切にしています。

配置されている職員

母子保健型では、母子保健に関する専門知識を有する保健師助産師看護師社会福祉士を1名以上配置する必要があります。

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利用者支援事業を利用するメリット

親子3人

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利用者支援事業は、利用する側にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。利用者支援事業で働くことを検討している場合、知っておきたいですね。



必要な情報提供を得られる


利用者支援事業では、子育てで悩んでいる方に寄り添い、必要な情報提供などを行なっています。


育児で悩んだ際に頼れる人が身近にいない方にとって、身近に相談できる窓口があることは心の支えになることでしょう。



適切な施設を利用できる


利用者支援事業では、子育て世代の方のニーズを踏まえて、相談⽀援専⾨員が各施設の職員と連携を取っています。


たとえば、自分の子どもの成長が遅れているのでは…といった悩みを持つ保護者には指定障害児相談支援事業所の利用を提案したり、家族の入院や冠婚葬祭などで子どもを預かって欲しいときなどは一時預かりを行なっている施設を紹介したりしています。


また、利用している施設に伝えにくい事があれば、相談員が間に入って対応します。


参考文献:利用者支援事業/厚生労働省

参考文献:利用者支援事業(基本型)における従事要件について/厚生労働省

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利用者支援事業の業務内容をおさえておこう

利用者支援事業では、地域の方が育児について困ったときなどの相談窓口としての役割や、ニーズに沿った施設を提案する業務などを行なっています。


核家族化が進む昨今、地域の施設で情報提供や必要な助言を受けられる支援体勢が整っていることは子育て世代の方にとって心強いでしょう。


保育士の実務経験が1年以上ある方は「基本型」に配置される専任職員を目指しやすいので、保育園以外の仕事に就きたい方は転職先の選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。


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