保育園の園庭や近所の公園などの屋外で遊ぶことを意味する戸外遊び(外遊び)。戸外遊びにはさまざまな遊び方がありますが、保育活動で戸外遊びを行なう際は子どもの年齢に適した遊びを取り入れたほうがよいと考えられています。今回は、そんな戸外遊びのねらいはもちろんのこと、年齢別に適した遊びなどを解説します。また、戸外遊びをする際に注意すべきことも確認しておきましょう。
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戸外遊びとは?保育活動におけるねらいを解説
そもそも戸外遊びとは、保育園の園庭や近所の公園などの屋外で遊ぶ遊び方のことです。外遊びと呼ばれることもあります。
そんな戸外遊びのねらいは、保育所保育指針の5領域における「環境」のねらいで、以下のように定められています。
- 身近な環境に親しみながら、自然と触れ合う中でさまざまな出来事に興味や関心を持つ
- 身近な環境に自分から関わり、発見を楽しみ、考えるなどして、それを生活に取り入れようとする
- 身近な出来事を見たり、考えたりする中で、物や文字などに対する感覚を豊かにする
つまり、周囲にあるさまざまな環境に子どもが好奇心や探求心を持って関わるなどの行動を、普段の生活に取り入れていく力を養うことが保育現場での主なねらいといえるでしょう。
戸外遊びが子どもに与える効果とは
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戸外遊びをすることで、子どもにどのような効果を与えるのでしょうか。ここでは、戸外遊びの効果を解説します。
身体能力を身につけられる
屋外に出て身体を動かすことで、体力の向上につながります。屋外では、走ったり自然環境にふれ合えたりするなど、さまざまな体験ができるからです。
また、室内での遊びとは異なり、身体の複数の部位を動かすような場面が多いため、脳の発達にもつながるといわれています。
コミュニケーション能力が発達する
保育室以外で遊ぶと、自分のクラス以外の人と関わる機会が増えます。たとえば、園庭の場合は他のクラスの友達、公園の場合は近所に住む人たちなどです。
このようにさまざまな境遇の人に出会い接することで、自然とコミュニケーション能力が身についていくでしょう。
感覚を養える
室内に比べて情報量の多い屋外。そんな屋外には、子どもの五感を最大限に刺激してくれる要素がたくさんあります。
戸外遊びで身体を動かすことで、視覚や聴覚、嗅覚、触覚、味覚などの全身の感覚を養うことが期待できるのです。
人格を形成する
屋外に出ることで季節の移り変わりや、そこで暮らす人たちの変化を目の当たりにすることができます。
こうした経験は、人格を形成していく上で大切な要素となるため、保育活動中に積極的に取り入れることが大切です。
健やかな心を育む
戸外遊びで思いっきり動き回り遊んで汗をかくということには、ストレスを発散させ自律神経を整える効果が期待できます。
自然豊かな屋外の環境に出ることで、五感が刺激されて健やかな心を育むことができるでしょう。
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戸外遊びの取り入れ方を年齢別に解説
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戸外遊びには、さまざまな遊び方があります。しかし、取り入れる遊びは子どもの年齢に応じて変更したほうがよいでしょう。ここでは、年齢別に解説します。
0~1歳児に適した戸外遊び
- 日光浴
- 砂遊び
- ボール投げ
乳児期にあたる0~1歳児は、園庭に出ての戸外遊びをすることが多いでしょう。そのため、外の空気や風にあたったり暑さ・寒さなどの気温を感じたりするだけでも、よい刺激となります。
2~3歳児に適した戸外遊び
- かくれんぼ
- 鬼ごっこ
- だるまさんがころんだ
2~3歳児になると、運動機能が発達し行動範囲も広がっていきます。走る・跳ねる・飛ぶなどの行動ができるようになり、手先が器用になるでしょう。言葉も理解できるようになるため、簡単なルール遊びが楽しめるようになるはずです。
4~5歳児に適した戸外遊び
- ドッジボール
- サッカー
- ごっこ遊び
- わらべうた遊び
就学前となる4~5歳児は、応用力や理解力が飛躍的にアップする年齢です。もともとルールがある遊びに、自分たちでアレンジできるようになります。身体に筋肉がついてくるため、全身を使った運動遊びも取り入れられるでしょう。
戸外遊びをする際の注意点
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戸外遊びをする際には、いくつか注意すべきことがあります。まず、ケガや事故に合わないように注意しましょう。戸外遊びをしている最中に走り回って転んでケガをしてしまったり、遊具から落ちてしまったりするなど、戸外遊びに危険はつきものです。
そのため、日頃から園庭や公園などの遊ぶ場所の点検はもちろんのこと、散歩に行くときは引率の保育士さんの人員を多くするなどの対策をするようにしましょう。
また、服装にも注意が必要です。冬などの寒い時期は、気温に合わせて厚着をして外に出るようにしましょう。ただ、子どもは汗をかきやすいです。汗をかいたあとに身体が冷えてしまうと風邪をひきやすいといわれているので、タオルで拭いたり着替えをしたりするようにしましょう。
一方、夏の暑い時期は日焼けや熱中症などの対策をしっかりと行なうことが大切です。戸外遊びをする際は必ず帽子を着用し、日差しが強い場合は日陰で遊ぶようにしましょう。熱中症にならないためにも、水分補給をすることも忘れてはいけません。
年齢に適した戸外遊びを保育活動に取り入れよう
感覚を養えたり、人格を形成できたりするなど、戸外遊びは子どもにさまざまな効果を与えます。ただ、効果をより高めるには、子どもの年齢に適した遊びを取り入れることが重要となるでしょう。
園庭や公園など、戸外遊びを楽しめる施設は意外と多いです。戸外遊びの時間を確保して、子どもたちが充分に身体を動かせる時間を作りましょう。
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