保育士から一般企業への転職を希望する保育士さんはいませんか。中には保育園で働いたことしかないため、事務や接客といった仕事への挑戦に不安を抱く方もいるかもしれません。今回は保育士さんが一般企業へ転職したいと思う理由や実際に転職した方の体験談を解説します。おすすめの職種や在宅ワークなども紹介しているので、参考にしてください。
naka / stock.adobe.com
保育士さんが一般企業に転職したい理由は?
保育士さんが働く職場といえば、乳幼児期の子どもたちの成長を見守る保育園や託児所などを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、中には保育士資格を持ちながら一般企業への就職・転職を希望している方もいるでしょう。
厚生労働省が調査した統計では、保育士資格を有しながら保育士としての就業を希望しない理由が発表されています。
それによると、約50%の方が「賃金が希望と合わない」、40%近くの方は「責任の重さ・事故への不安」が理由で、保育士として働くことが難しいと答えています。
このように、保育士の仕事は責任が重いにもかかわらず、待遇面での不満を感じている方が少なくないようです。そのため、他の業種へ転職を希望する方も多いと考えられます。
※いずれも複数回答
出典:図表1-2-65 保育士として就業を希望しない理由(複数回答)/厚生労働省厚生労働省からの抜粋
保育士を続けるべきか迷っている方は、自分がどんな仕事に就きたいのかをしっかり考えてみることが大切です。そのうえで一般企業での勤務も視野に入れて、仕事を探してみるのもひとつの方法でしょう。
保育士さんが一般企業で活躍!就職・転職成功体験談
保育士さんが一般企業への転職を考えたとき「保育施設での勤務経験のみで一般企業の仕事をこなすことができるのだろうか?」という不安のある方がいるのではないでしょうか。
保育士の資格を得て一般企業に就職・転職することは十分に可能です。
保育士さんの仕事は子どものお世話や遊びの提案、保護者対応、書類作成など多岐にわたります。このようなさまざまな経験を活かして一般企業で活躍できるでしょう。
実際に保育士資格を持った一般企業へ就職・転職した方の体験談を紹介します。
上記の体験談はごく一部のため、この他にも保育士の資格を活かして一般企業に就職・転職した方々はたくさんいるでしょう。
転職するべきか迷われている方は、自身の興味のある職種やライフスタイルにあった職場をピックアップしたうえで、意欲的に働きたいと思える仕事を見つけることが大切になりそうです。
また、保育士資格を活かして働ける職場を知りたい方は、保育士バンク!にご相談ください。
保育園運営会社などの一般企業から保育園事務の仕事まで、さまざまな職場をご提案させていただきます。
簡単1分登録!転職相談
転職に関するご質問や情報収集だけでもかまいません。
まずはお気軽にご相談ください!
読んでおきたいおすすめ記事
保育士をサポート・支える仕事特集!異業種への転職も含めた多様な選択肢
保育士の経験を経て、これからは保育士のサポート役として働きたいという方はいませんか?責任の重い仕事だからこそ、人の優しさや支えが必要不可欠な仕事かもしれませんね。今回は、保育士さんをサポートする・支え...
保育士資格を活かせる在宅ワークのお仕事特集!保育関係の自宅でできる仕事を徹底解説
保育士資格を活かせる在宅ワークにはどのような仕事があるのでしょうか。保育園の事務職や保育ママ、保育園業務のサポートなど自宅でできる仕事は意外に多いもの。今回は、保育士資格を活かして働ける在宅ワークの仕...
病院内保育とは。役割や仕事内容、病院内保育士として働くメリット
病院内保育とは、病院や医療施設の中、または隣接する場所に設置されている保育園のことです。保育園の形態のひとつであり、省略して院内保育と呼ばれることもあります。転職を考えている保育士さんの中には、病院内...
子ども・赤ちゃんと関わる仕事31選!資格の有無や保育士以外の仕事を関わる子どもの年齢別に紹介
子どもと関わる仕事というと主に保育園や幼稚園を思い浮かべますが、それ以外にも意外とたくさんあります!今回は赤ちゃんや子どもと関わる仕事31選を紹介!無資格で活躍できる職場もまとめました。子どもと携わる...
保育士を辞める!次の仕事は?キャリアを活かせるおすすめ転職先7選!転職事例も紹介
保育士を辞めたあとに次の仕事を探している方に向けて、資格や経験を活かせる仕事を紹介します。ベビーシッターなど子どもと関わる仕事はもちろん、一般企業での事務職や保育園運営会社での本社勤務といった道も選べ...
保育士から転職したい!転職先としておすすめの異業種22選。保育士以外の仕事やメリット・デメリットも
保育士以外から異業種への転職を考えている際、どのような転職先がおすすめなのでしょうか。今回は、次の仕事として保育士から転職しやすいおすすめの異業種22選を紹介します。保育士から異業種に転職するメリット...
保育園運営会社の仕事内容とは?本社勤務でも保育士資格は必要?働くメリットや求人事情まで
保育園運営会社にはどんな仕事があるのでしょうか?保育園運営会社で働くことは「本社勤務」とも呼ばれ、保育園の運営に携わる仕事として、主に一般企業に就職したい保育士さんにとって人気の高い職種のようです。今...
【2024年最新】保育士に人気の転職先ランキング!異業種や選ばれる職場を一挙公開
保育士の資格を活かして働ける人気の転職先をランキング形式で紹介!企業主導型保育園や病院内保育所、ベビーシッターなど保育士経験やスキルを活かせる職場はたくさんあります!今回は保育施設や異業種別に詳しく紹...
【完全版】保育士資格を活かせる仕事・働ける企業25選!
保育園で保育士として働くのが辛いと感じて、転職を考えているという方がいるかもしれません。しかし、せっかく取得した保育士資格を活かして働きたいですよね!保育士として得たスキルや経験は一般企業や福祉施設、...
【2024年最新版】幼稚園教諭免許は更新が必要?廃止の手続きや期限、対象者をわかりやすく解説
幼稚園教諭免許は更新が必要なのか、費用や手続き方法などを知りたい方もいるでしょう。今回は、2022年7月1日より廃止された教員免許更新制について詳しく、そしてわかりやすく紹介します。幼稚園教諭免許を更...
保育士は年度途中に退職してもいいの?理由の伝え方や挨拶例、再就職への影響
「年度途中で退職したい...けれど勇気が出ない」と悩む保育士さんはいませんか。クラス担任だったり、人手不足だったりすると、退職していいのか躊躇してしまうこともありますよね。そもそも年度途中で辞めるのは...
幼稚園教諭からの転職先特集!資格を活かせる魅力的な仕事18選
仕事量の多さや継続して働くことへの不安などを抱え、幼稚園教諭としての働き方を見直す方はいませんか。幼稚園教諭の転職を検討中の方に向けて、経験やスキルを活かせる18の職場を紹介します。保育系の仕事から一...
【2024年度】放課後児童支援員の給料はいくら?年代別の年収やこの先給与は上がるのかを解説
放課後児童クラブや児童館などで働く「放課後児童支援員」の平均給料はいくらなのでしょうか。別名「学童支援員」とも呼ばれ、「給与が低い」というイメージがあるようですが、国からの処遇改善制度などにより、これ...
保育士が働ける保育士以外の仕事21選。資格や経験を活かせるおすすめの就職先
保育園以外の職場に転職・就職先を探す保育士さんもいるでしょう。今回は企業内保育所や託児施設、児童福祉施設など、保育士さんが働ける保育園以外の職場を21施設紹介!自身の働き方や保育観を見つめ直し、勤務先...
- 同じカテゴリの記事一覧へ
【保育士から一般企業へ転職】おすすめの仕事
保育士さんが一般企業に転職を考えるとき、具体的に就きたい職種・業種が明確でない場合は、「転職しやすい職種はどんな仕事があるのかな」と考えるのではないでしょうか。
向き不向きは取り組んでみないと分からない部分も多々ありますが、こんな仕事なら頑張れそう!と前向きになるためにも、自分のやりたいこと・希望の働き方を見直すことが大切です。
保育士さんの経験や適性を活かして働ける仕事について考えてみましょう。
人の役に立ちたい・人と関わる仕事
- 福祉、介護職
- 販売・受付など接客業
- ホテルやレジャー施設の現場スタッフ
保育士の資格や経験を活かすなら・・・子ども服やベビーグッズの販売・バイヤー
保育士資格を取得して、保育の仕事をしていたのなら「人と関わる仕事がしたい」という気持ちがまったくない人は少ないのではないでしょうか。
保育現場の仕事は、子どもだけではなく保護者や地域の人々とも密接に関わる機会も多いため、仕事の中で対人スキルが身についている保育士さんも多いようです。
その対人スキルを活かせれば、他の職種でも強みになるかもしれません。
また、子どもの成長・発達や育児の知識を最大限活かすなら、子ども服やベビー・育児グッズの販売などを転職先として選択肢に入れてみるのもよいでしょう。
在宅可能・デスクワーク中心の仕事
- 一般事務
- 内勤営業
- データ入力オペレーター
- テレフォンアポインター
- WEBデザイナー・ライター・プログラマー
- CADオペレーター
保育士の資格や経験を活かすなら・・・教育関係の企業での事務や企画職
とにかくデスクワーク!という保育士さんなら、事務職など内勤でできる仕事を探しましょう。
教育・保育関係の企業の企画職や内勤業務であれば、就職時にも保育士経験が売りにできます。
園での業務で会計ソフトや表計算ソフト、文書作成ソフトを使う機会があったならば、転職時にアピールできそうです。
また、一般事務は、オフィス内の備品管理や来客対応など、庶務的な役割を求められることも多いため、保育士さんのマルチタスク能力を活かすこともできるでしょう。
パソコン作業が苦手な保育士さんは、テレフォンアポインターやデータ入力オペレーターなど、マニュアルに沿って専用フォームに入力するような業務からはじめてみるのもいいかもしれません。
なお、WEBデザイナーやライター、プログラマーといったWEB関係、設計に携わるCADオペレーターなどは、経験やスキルが必要な分野です。
いきなり高収入は難しいかもしれませんが、アルバイトから始めて経験とスキルを積み上げていけば、ゆくゆくはフリーランスや在宅勤務などの道も開ける可能性が高い職種です。
デスクワーク中心の仕事は在宅で働ける職場もあるので、興味のある方は以下の記事をチェックしてみてくださいね。
身体を動かしながら働ける仕事
- 営業職
- ドライバー
- スポーツクラブ・ジムのインストラクター
保育士の資格や経験を活かすなら・・・子どもや親子ターゲットの商品・サービス営業
自分の働いた分、売り上げた分のインセンティブが入る職種といえば、やはり営業やセールスが定番人気です。
幼児教育の教材や習いごと、ベビーシッター派遣など、ユーザーが保育士の仕事で関わる人と近い商品やサービスの営業であれば、保育士さんの経験が重宝される場面が多いでしょう。
また、ドライバーやインストラクターなど体力を活かしてしっかり働く女性も増えているようです。デスクに座っているのが苦手な保育士さんには向いているかもしれません。
【保育士から一般企業へ転職】資格・経験を活かしてアピールする方法
hanack / stock.adobe.com
「他業種に転職したいけど、保育士の経験しかないのがネック…」と考えてしまって一歩を踏み出せない保育士さんのために、保育士経験をどのように応用できるかを考えていきましょう。
保育士さんなら当たり前のことでも、一般企業への転職の際には武器になるかもしれません。
コミュニケーション能力
保育士さんは、0歳児から働く保護者、地域の高齢者まで、さまざまな属性の方々と綿密なやりとりを行なう必要がある仕事です。
どんな業種や職種でも、幅広い層との信頼関係を築きあげられるコミュニケーションのノウハウは、採用担当者の高い評価を得られるのではないでしょうか。
マルチタスク能力
月齢によって対応が変わる乳幼児のお世話から、幼児の発達にあわせた教育、保護者対応、季節のイベントの準備、事務作業におたよりの作成、園内の環境整備など、とにかく量の多さと多様さでは他に類を見ない保育の仕事。
保育士さんは当然のようにこなしていますが、その能力は世間一般では「マルチタスク」と呼ばれています。非常に強みになると考える一般企業の採用担当も多いようです。
企画力・実行力
保育園では、入園式や卒園式といった式典から、運動会・遠足・夏祭りといった季節もの、毎月のお誕生日会やお楽しみ会、保護者会といったさまざまなイベントを運営しています。
イベントを企画し、実行し成功させるスキル・現場対応力などが知らず知らずのうちに磨かれているのが、保育士さんの意外な強みのひとつと言えるかもしれません。
問題解決能力(気づく力)
子どもや働く保護者を日々相手にしている保育士さんは、日常保育でのトラブル対応・問題解決の経験において、どの職種よりも豊富かもしれません。
子ども同士のトラブルや、メンタルの問題、保護者や地域からのクレーム対応など、どんなトラブルにも立ち向かい、解決に導いてきた経験は、一般企業でも役に立つ貴重な経験値としてアピールできます。
体力
とにかく笑顔と体力が資本である保育業務に対応する保育士さん。その笑顔はどんな仕事でも強い味方になってくれるでしょう。一般企業の面接でも、笑顔と体力・行動力のアピールは大切です。
【保育士から一般企業へ転職】成功へのポイント
就職情報誌や求人サイトなどで転職先を探すのも大事ですが、失業手当を受給しながら探すなら、まずハローワークでの転職活動は忘れてはいけません。
また、一般企業への就職活動が初めてという場合は、転職エージェントを活用してみるのもひとつの手です。業種やジャンル、年齢によってなど、さまざまなニーズに細分化されています。
転職エージェントによっては、キャリア診断やスキルアップセミナーなどが受けられるので、自分の希望にあった転職への道すじを見つけるために、試してみるのはいかがでしょうか。
保育士資格を活かした転職を考えているなら、保育専門の転職エージェントを活用してみてくださいね。
出典:図表1-2-65 保育士として就業を希望しない理由(複数回答)/厚生労働省厚生労働省からの抜粋
保育士資格・経験を活かせる一般企業への転職を前向きに考えよう
一般企業への転職を考えている保育士さんにも、それぞれの事情や思いがあるようです。
これを機に、保育士という仕事について、もう一度見つめ直してみるのもよいかもしれませんね。
思い切ってほかの保育施設や園へ転職してみたら、もっと保育士としてよい環境で働ける可能性もあります。他業種だけでなく、新しい保育現場への転職を考えてみるのもよいでしょう。
中には、「やっぱり子どもと接する仕事に戻りたい」という想いを抱き、保育園などに復職する方もいるようです。
しっかり検討して、後悔のない転職活動をすすめましょう。
なお、保育士バンク!では保育士さんの就職・転職をサポートしています。
「自分の可能性をいろんな環境で試してみたい」「保育園以外に今の経験を活かせる働き方ってある?」など、理想の転職や職種についてどんなことでもご希望をお聞かせください。
あなたがやりがいをもって働ける職場を探すお手伝いをさせていただきます。