進級時にクラスの子どもが不安定になり対処法に悩む保育士さんもいるかもしれません。少しずつ新しい環境に慣れることができるようにどのように接すればよいのでしょうか?今回は進級時に子どもたちが不安定になった場合の対処法をわかりやすく解説します。春までの準備ポイントも紹介しているので参考にしてみてくださいね。
maroke/stock.adobe.com
目次
進級時は要注意!子どもが不安定になりやすい理由は
春の進級シーズンは子どもたちが新しい環境の変化に戸惑い、不安定になることも…。
泣いたりソワソワしたり落ち着かない様子を見ると、どのように対処してよいか迷う保育士さんもいるでしょう。
子どもが不安定になりやすい理由は以下の通り。
- 前担任と離れて心細くなる
- 環境が変わり、場所見知りをする
- 友だちと仲よくできるか不安になる
- 保護者が新しい職場に就くなど家庭環境の変化がある
前担任との結びつきが強い場合は、子どもにとって担任が変わることが大きな変化になりますよね。
不安を少しでも和らげられるよう、子どもたちの心のケアを行っていきましょう。
【保育士さんの対処法】進級時に子どもが不安定だと感じたら
Africa Studio/stock.adobe.com
保育士さんが進級時に子どもが不安定だと感じたときの対策をまとめました。
子どもの不安を受け止める
まずは子どもたちの不安を受け止めることが大切です。
言葉で表せない子は泣いたり友だちとケンカしたりと態度に表すことが多いもの。
子どもの不安な気持ちを受け止めて「大丈夫だよ」「先生は〇〇ちゃんと同じクラスになれてうれしいな」「新しいお部屋でびっくりしたよね」など、安心できる言葉がけを意識しましょう。
子どもたちと信頼関係を育めば、少しずつ心を開いてくれるでしょう。
子どもの心に寄り添い、スキンシップを図る
新年度が始まり、子どもたちはどんな先生なのか期待や不安を抱えていることでしょう。
楽しいときにはいっしょに笑い、くやしいときは「くやしかったね」「頑張ったね」と共感することも大切です。
また、子どもたちとは積極的にスキンシップを図ることも不安を和らげるポイントです。
抱っこしたり背中をさすったりするうちに保育士さんと過ごすことに心地よさを感じてくれそうです。中には帰りの会で子ども一人ひとりとハイタッチや握手をしてから見送る方もいるようです。4歳児・5歳児クラスでもスキンシップを楽しむ場を設けられるとよいですね。
子どもといっしょに遊ぶ
子どもといっしょにたくさん遊ぶことで「先生と遊ぶと楽しい!」「元気になれる♪」と心を開いてくれることも。
手遊びしたり鬼ごっこしたり年齢に合わせてさまざまな遊びを取り入れて、次第に環境に慣れることができるようにサポートするとよいですね。
保護者とコミュニケーションを図る
進級時は子どもの不安定な様子に気づいて心配になる保護者の方もいるでしょう。
子どもの様子を連絡帳や登降園時などにこまめに伝えられるとよいですね。
また、保護者の方には「今日は〇〇ちゃんといっしょにおもちゃで楽しく遊んでいましたよ」など友だちとの遊びを意識して伝えるとよいかもしれません。
友だちとの交流が増えたことで保護者の方も安心してくれそうです。
簡単1分登録!転職相談
転職に関するご質問や情報収集だけでもかまいません。
まずはお気軽にご相談ください!
読んでおきたいおすすめ記事
保育士をサポート・支える仕事特集!異業種への転職も含めた多様な選択肢
保育士の経験を経て、これからは保育士のサポート役として働きたいという方はいませんか?責任の重い仕事だからこそ、人の優しさや支えが必要不可欠な仕事かもしれませんね。今回は、保育士さんをサポートする・支え...
保育士資格を活かせる在宅ワークのお仕事特集!保育関係の自宅でできる仕事を徹底解説
保育士資格を活かせる在宅ワークにはどのような仕事があるのでしょうか。保育園の事務職や保育ママ、保育園業務のサポートなど自宅でできる仕事は意外に多いもの。今回は、保育士資格を活かして働ける在宅ワークの仕...
病院内保育とは。役割や仕事内容、病院内保育士として働くメリット
病院内保育とは、病院や医療施設の中、または隣接する場所に設置されている保育園のことです。保育園の形態のひとつであり、省略して院内保育と呼ばれることもあります。転職を考えている保育士さんの中には、病院内...
子ども・赤ちゃんと関わる仕事31選!資格の有無や保育士以外の仕事を関わる子どもの年齢別に紹介
子どもと関わる仕事というと主に保育園や幼稚園を思い浮かべますが、それ以外にも意外とたくさんあります!今回は赤ちゃんや子どもと関わる仕事31選を紹介!無資格で活躍できる職場もまとめました。子どもと携わる...
保育士を辞める!次の仕事は?キャリアを活かせるおすすめ転職先7選!転職事例も紹介
保育士を辞めたあとに次の仕事を探している方に向けて、資格や経験を活かせる仕事を紹介します。ベビーシッターなど子どもと関わる仕事はもちろん、一般企業での事務職や保育園運営会社での本社勤務といった道も選べ...
保育士から転職したい!転職先としておすすめの異業種22選。保育士以外の仕事やメリット・デメリットも
保育士以外から異業種への転職を考えている際、どのような転職先がおすすめなのでしょうか。今回は、次の仕事として保育士から転職しやすいおすすめの異業種22選を紹介します。保育士から異業種に転職するメリット...
保育園運営会社の仕事内容とは?本社勤務でも保育士資格は必要?働くメリットや求人事情まで
保育園運営会社にはどんな仕事があるのでしょうか?保育園運営会社で働くことは「本社勤務」とも呼ばれ、保育園の運営に携わる仕事として、主に一般企業に就職したい保育士さんにとって人気の高い職種のようです。今...
【2024年最新】保育士に人気の転職先ランキング!異業種や選ばれる職場を一挙公開
保育士の資格を活かして働ける人気の転職先をランキング形式で紹介!企業主導型保育園や病院内保育所、ベビーシッターなど保育士経験やスキルを活かせる職場はたくさんあります!今回は保育施設や異業種別に詳しく紹...
【完全版】保育士資格を活かせる仕事・働ける企業25選!
保育園で保育士として働くのが辛いと感じて、転職を考えているという方がいるかもしれません。しかし、せっかく取得した保育士資格を活かして働きたいですよね!保育士として得たスキルや経験は一般企業や福祉施設、...
【2024年最新版】幼稚園教諭免許は更新が必要?廃止の手続きや期限、対象者をわかりやすく解説
幼稚園教諭免許は更新が必要なのか、費用や手続き方法などを知りたい方もいるでしょう。今回は、2022年7月1日より廃止された教員免許更新制について詳しく、そしてわかりやすく紹介します。幼稚園教諭免許を更...
保育士は年度途中に退職してもいいの?理由の伝え方や挨拶例、再就職への影響
「年度途中で退職したい...けれど勇気が出ない」と悩む保育士さんはいませんか。クラス担任だったり、人手不足だったりすると、退職していいのか躊躇してしまうこともありますよね。そもそも年度途中で辞めるのは...
幼稚園教諭からの転職先特集!資格を活かせる魅力的な仕事18選
仕事量の多さや継続して働くことへの不安などを抱え、幼稚園教諭としての働き方を見直す方はいませんか。幼稚園教諭の転職を検討中の方に向けて、経験やスキルを活かせる18の職場を紹介します。保育系の仕事から一...
【2024年度】放課後児童支援員の給料はいくら?年代別の年収やこの先給与は上がるのかを解説
放課後児童クラブや児童館などで働く「放課後児童支援員」の平均給料はいくらなのでしょうか。別名「学童支援員」とも呼ばれ、「給与が低い」というイメージがあるようですが、国からの処遇改善制度などにより、これ...
保育士が働ける保育士以外の仕事21選。資格や経験を活かせるおすすめの就職先
保育園以外の職場に転職・就職先を探す保育士さんもいるでしょう。今回は企業内保育所や託児施設、児童福祉施設など、保育士さんが働ける保育園以外の職場を21施設紹介!自身の働き方や保育観を見つめ直し、勤務先...
- 同じカテゴリの記事一覧へ
【保育士さんの対処法】進級時の子どもの不安定に備えた準備
進級時は子どもが不安定になる時期のため、事前に準備しておくことも大切ですね。
ここからは詳しい準備ポイントを紹介します。
前担任からの引継ぎは丁寧に行う
前担任からの引継ぎの際は子どもの様子や情報を聞いておくとよいでしょう。
慣らし保育や以前の進級時の様子などを聞いておけば、環境が変わることで不安定になりやすい子を確認できるかもしれません。
その子の「好きなこと」や「興味のあるもの」「どんな言葉がけをするとよろこんでくれていたのか」などを詳しく聞いておきましょう。
子どもの情報をまとめておけば、不安定になったときも好きな遊びに誘ったり言葉がけを工夫したりすることができそうです。
積極的に担当の子どもに声かけする
新年度のクラス担任の発表は3月が多いよう。
発表後はこれから担当になる子どもには積極的に声かけをしてコミュニケーションを取っておくとよいですね。
「〇〇ちゃん」「〇〇くん」と名前を呼び、目を見て話をすることで仲よくなるきっかけになりそうです。
交流を持っておくと進級後も「あのときの先生だ!」と子どもたちも安心してくれそうですね。
職員同士で対処法を話し合う
進級を迎える4月は入園式や年間計画の作成などで大忙しの保育士さん。
不安定な子がいた場合にどう対応してよいのか同僚に相談する時間も取れないかもしれません。
事前に職員同士で対処法を話し合っておくとさまざまなアイデアを共有できそうです。
特にベテランの保育士さんはたくさんの子どもたちの進級を見守っていることでしょう。
具体的な対応方法を聞いてメモしておくとよいですね。
進級時に子どもが不安定なときはじっくり向き合おう
新しい生活が始まる進級時は子どもが不安定になりやすい時期です。
少しずつ信頼関係を育むことができれば次第に心を開いて笑顔を見せてくれることでしょう。
焦らず、じっくり子どもたちと向き合い、見守っていけるとよいですね。
また、保育士さんの中には悩みがあっても誰にも相談できず、職場環境を変えたいと考える方もいるかもしれません。
そんなときは一度保育士バンク!にご相談ください。
「退職したいけれどずっと迷っている」という方もOK!あなたのお気持ちをまずはお聞かせください!