日々の業務をきついと感じている正社員保育士さんも多いのではないでしょうか。正社員という働き方は、社会的信用が高く、収入が安定しているなどのメリットがあります。しかし、それに見合わないくらいの業務に疲弊する保育士さんもいるでしょう。今回は、「正社員はきつくてもう無理!」と保育士さんが思う理由と、それに対する対策を紹介します。
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目次
正社員で働く保育士はきつくてつらいのが当たり前?
世間的に、保育士は激務というイメージがあるかもしれません。
しかし保育士は、雇用形態で業務が異なります。アルバイトでは、担任を持たない保育補助を務めることが多いでしょう。
一方、正社員では、担任を受け持つ場合が多く、その中で大きな負担を感じることが多々あるようです。
今回は、正社員だからこその「きつい」と感じるポイントや軽減するためにできることを紹介します。
【保育士きつい!】正社員だからこそ感じる大変さ
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アルバイトなどに比べると、正社員の方がたくさんの業務を抱えている場合が多いでしょう。
事務作業などさまざまな仕事を日々こなしながら子どもの保育を行わなければなりません。
正社員ならではの大変だと思う内容を紹介します。
人手不足
保育園では、子どもの人数に対して必要な保育士の数が決まっています。
たとえば、3歳児が20人に対して保育士は1人となっていますが、この配置基準はあくまで最低人数です。
基準通りの保育士人数では手が回らず大変、という現場の声も多くあるでしょう。
たくさんの子どもの安全を確保しなければならないことや、保育以外の事務作業をする時間が確保されないことなどは、正社員保育士さんの大きなストレスとなるのではないでしょうか。
気持ちに余裕がなく、つい子どもにイライラしてしまう…そのような自分を反省し、精神的にきついと感じる保育士さんもいるかもしれませんね。
人間関係
保育士の離職理由で多い要因の一つが、人間関係ではないでしょうか。
厳しい上下関係やワンマン上司、女同士の職場ならではの悩みなどがあるかもしれません。
特に正社員は、職員同士が密に連携を取り、保育園の運営をしていかなくてはならないため、人間関係を割り切ることはなかなか難しいと感じている方もいるでしょう。
保育以外の仕事の多さ
児童票などの書類、保育計画、行事準備、保護者対応など、正社員だからこそ請け負える仕事も多くあります。
その中で、業務量に見合った時間が確保されておらず、持ち帰りやサービス残業などにつながってしまうこともあるでしょう。休日を返上している正社員保育士さんもいるかもしれません。
労働環境
人間関係や仕事量の多さなど、悩みを理解し改善しようとしてくれる上司もいるでしょう。
一方で、園長のやり方を押し付けられたり、「保育士は激務が当たり前」という園の風習があったりして、改善や悩みに対する理解を示してくれる人がいない場合もあるかもしれません。
このような状態が続くと、気持ちの面で大きな負担となるでしょう。
待遇の低さ
仕事量や責任の重さに見合わない待遇の低さも、正社員保育士さんがきついと感じる要因かもしれません。
処遇改善や家賃補助など、賃金引き上げの取り組みはされていますが、全員に適用するわけではないので、満足いく収入ではないと感じる人もいるかもしれませんね。
保護者対応
保育士や担任として大切な仕事の一つが、保護者との信頼関係を築くことでしょう。
子どもの成長や姿を共有する中で、楽しいコミュニケーションもあるかもしれません。
しかし、クレームや要望の多さ、各家庭の教育方針の違いなどに悩まされることもあるでしょう。
責任の重さ
保育士は、子どもの命を預かる仕事のため、雇用形態に関係なく責任の重い仕事といえるでしょう。
しかし、保育を主導したり保護者対応したりすることは正社員保育士の場合が多く、最終的に大きな責任を感じてしまうのは担任保育士かもしれません。
保育以外の業務に追われる中で、命を預かる責任を請け負うことは、精神面での負担が大きいでしょう。
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【保育士きつい!】正社員として働く中で悩んだときの対策
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正社員保育士がきついのであれば、アルバイトなど雇用形態を変えることも選択肢の一つです。
しかし、給料の安定や社会的な信用などのメリットもあり、正社員を希望する方も多くいるのではないでしょうか。
正社員保育士として働き続けるための対策を紹介します。
他の先生に相談してみる
まずは、同僚などに相談してみましょう。上司よりも身近な存在のため、理解し合えて、改善に向けて動けるかもしれません。
もし、問題の直接的な解決につながらなくとも、悩みを共有できる相手がいるということは、気持ちが楽になる要素の一つですね。
負担を軽減する工夫を提案してみる
上司などに、現状どのようなことが大変なのかを伝えることも大切ですが、改善するには提案も必要です。
本当に必要な業務や行事なのかを再検討し業務を見直すことで、事務作業の時間を捻出できるかもしれません。
一人で提案や改善することは勇気がいるでしょう。園全体で取り組んでいけるとよいですね。
上司ではなく会社に相談する
上司には、なかなか相談しづらいこともあるでしょう。
もし、上司以外のスーパーバイザーなどがいれば、気兼ねなく保育園についての相談ができるかもしれませんね。
労働環境の改善など、なにか力になってくれるでしょう。
休息をとる
子どもや保育園のためという責任感の強さから、ついつい無理をしてしまう保育士さんは多くいるでしょう。
しかし、命を預かる仕事だからこそ、保育士さん自身の気持ちのゆとりは大切です。
疲れてしまったら、無理をせず休息を取りましょう。
とはいえ、休日を製作の時間にあてないと業務が終わらなかったり、有給休暇は取りづらかったりする現状を抱える保育士さんも一旦休んでみて、改善されなければ別の方法を取るようにしましょう。
転職を視野に入れる
相談や休息などの対策を紹介しましたが、「いい出しづらい」「解決されなかった」ということもあるかもしれません。
その場合は、転職を視野に入れることも一つの方法です。
保育園には、さまざまな労働環境があります。
業務量や働き方など、適切な職場を見つけることが保育士として長く活躍できる方法ではないでしょうか。
【きついと感じている正社員保育士さんへ】理想の職場を見つけませんか?
正社員保育士はきついと感じていても、改善を諦めている方もいるかもしれません。
しかし、視野を広げてみてみると、適切な労働環境や業務内容、よい人間関係の中で働く正社員保育士さんも多くいるのではないでしょうか。
周りの人や上司、昔からの習慣を変えることはとても難しいことでもあるでしょう。
無理なく正社員保育士として働き続ける一番の近道は、ご自身が行動することかもしれません。
保育士バンク!では、さまざまな保育園の働き方を紹介することができます。
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