生活発表会などの大型の行事が終わった12月に退職を希望する保育士さんもいるかもしれません。ただ「年度途中に辞めると迷惑がかかるのでは?」となかなか言い出せない方も多いよう。今回は12月退職希望の保育士さんが円満に辞める方法を詳しく紹介します。新年に向けて円満退社への道筋を立てて、新たな一歩を踏み出しましょう。
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目次
12月に辞めたい…年度途中の退職はOK?
年内の行事がひと段落する12月に辞めたいと悩む保育士さんもいるのではないでしょうか。
ただ、「担任をもっているのに辞めていいの?」「年度途中に退職すると迷惑がかかる..」と辞めづらさを感じることもありますよね。
実際、年度途中の12月に退職することは可能です。
生活発表会やクリスマス会など園内の大型行事が終わる12月だからこそ「辞めて区切りをつける」というのも一つの方法でしょう。
また、1月に新しい園で働き始めることでよいスタートが切れる場合もありそうです。
まずは、年度途中に辞めることでどのような影響があるのかを把握したうえで、円満退職に向けて考えていきましょう。
保育士が12月に退職した場合の影響は?
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人手が不足する可能性がある
保育業界は慢性的な人員不足が続いています。
そのため、必要最低限の保育士さんの人数で運営する園も多いかもしれません。
年度途中に退職者が出た場合、代わりの保育士さんを探す必要があり、職場に負担がかかるケースがありそうです。
ただ、フリーの保育士さんやたくさんのパート保育士さんを雇用する園の場合は後任をすぐに配置できる可能性もあるでしょう。
子どもや保護者が不安を抱く場合がある
馴れ親しんだ先生が辞めてしまうことに「あと3カ月で進級(卒園)なのに…」と不安を抱く子どもや保護者の方がいるかもしれません。担任を持っていると先生が辞めてしまうことに寂しさを感じる子も多いでしょう。
退職の意向を固めたら、しっかりお別れの挨拶をして子どもや保護者の方に感謝の気持ちを表すことが大切になりますね。
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保育士さんが12月に退職してよい理由
確かに年度途中に退職すると影響が出る場合もありますが、自身の心や身体を守るために辞めるというのも選択肢のひとつです。
ここで保育士さんが12月に退職してもよいと考えられる理由を紹介します。
法的な退職ルールがあるから
労働法では労働者の権利として退職してよいことが認められています。法律上は辞める2週間前に退職の意向を伝えれば問題がありません。
しかし、園の就業規則で「1カ月前には退職の意向を伝える」などといった内容が定められている場合があります。
その際は園のルールに沿って退職の意思を示すことが大切です。
早めに園の就業規則を確認してルールをチェックするとよいですね。
転職しやすい時期になるから
年度末の12月は転職しやすい時期と言われています。なぜなら、年度末に辞める保育士さんを獲得しようと動き出す保育園が多いからです。
「急に職員が辞めてしまって1月から働ける方が必要になった」「次年度枠に空きがある」などさまざまな理由で保育士さんを必要とする園があるでしょう。
転職活動に取り組みやすい時期のため、12月に辞めても新しい勤務先が見つかる可能性が高いでしょう。
自分を守ることを優先してよいから
年度途中の12月に辞めてよいのかと考える方の中には、精神的にも体力的にも追い詰められている場合があるかもしれません。
「こんな状態で子どもを見守ってよいのか」と考え、ネガティブな感情を抱いたまま働き続けている方もいるでしょう。
そんなときは自分らしい保育ができるよう、立ち止まって考えることも大切になります。
限界を感じながらも我慢して働いていると体調を崩して「朝起きられない」「出勤するときに家から出られない」などの状態になり、仕事に支障が出る場合があります。
まずは「絶対辞められない…」という気持ちを抱くのではなく、「12月に退職する」という選択肢があることをふまえて、自身の心と身体を守ることを最優先に考えましょう。
保育士さんが12月に円満退職するための手順
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続いて、保育士さんが12月に円満退職をするための流れを紹介します。
①退職の意思を明確にする
まずは自分の気持ちを整理して退職の意思を明確にする必要があります。自分の選択に後悔しないよう、しっかり考えましょう。
友人や家族に自分の気持ちを話したり辞めるメリット・デメリットを書いてみたりして自分の気持ちと向き合うことが大切です。
その際に同僚に相談する方法もありますがどこで情報が洩れるかわからないため、できるだけ職場で悩みを口にしないように気をつけるとよいですね。
②園内規定にあわせて退職を申し出る
園内の就業規則に沿って退職を申し出ましょう。
「お話があるのでお時間いただけますか?」と都合のよい時間帯を聞いておくとよさそうです。
退職の申し出のルールを守らなければ、トラブルを招く可能性があります。直属の上司に退職の意向を伝え、園長先生に自分自身で伝えるべきか、まずは上司から伝えてもらうべきか尋ねるとよいでしょう。
申し出る際は子どもや保護者、職員がいない場所で伝えて内密に話をしましょう。噂が広まったり現場に不安感を与えたりしてしまうと辞めるまで気まずい状態が続くかもしれません。
③退職手続きについて確認する
退職を申し出た後は、どのような手続きが必要なのか事務員さんなどに確認しましょう。
また、退職届が必要な場合は期日を聞いてきちんと提出する必要があります。
保育園へ提出、返却する書類
- 社員証
- 業務マニュアル
- 作成書類(保育日誌、年間計画など)
- 制服(エプロン、Tシャツなど)
- 備品(文房具やパソコンなど)
上記の他に退職時に使用期間が残っている通勤定期券があれば、返却するとよいでしょう。作成書類は個人情報が記載されていることも多いため、きちんと内容を確認してから返す・もしくは破棄することが大切です。
保育園に交付してもらう書類
- 雇用保険被保険者証
- 離職票
- 年金手帳(提出している場合のみ)
- 源泉徴収票
退職後に保育園から郵送で送付される書類があるかもしれません。早めに必要な場合はあらかじめ送付期日を確認しておくとよさそうです。
④業務の引継ぎを行う
担任や副担任の場合はクラスの子どもに関する情報の引継ぎを行いましょう。中には発達に心配のある子やアレルギー対応が必要な子どももいるかもしれません。保護者の方への対応法などもふまえて、きちんと次の担任に話しておくとよいですね。
また、園内で役割分担されていた仕事も引継ぎを行い、退職後も業務がスムーズに進むよう、手順や内容を詳しく説明しましょう。
⑤退職の挨拶をする
最後に「子ども・保護者」「職員向け」に退職の挨拶を行うことでしょう。
今までの感謝を伝えるうえで大切な機会になりますが、どのように伝えればよいのか迷うこともありますよね。
退職の挨拶の例文を紹介します。
子ども向け
きょうでみんなとおわかれすることになりました。みんなとすごせたじかんはせんせいにとってたいせつなたからものです。
みんなのがんばるすがたやえがおをみることで、たくさんのげんきをもらうことができました。
いつまでもみんなのことをおうえんしているよ。これからもたくさんのともだちとたのしくすごしてね
子どもたちがわかりやすいように言葉を選んで挨拶しましょう。行事や印象に残った思い出について触れてもよいですね。一人ひとりに「ありがとう」の気持ちを込めて、メダルやメッセージカードなどを準備して渡すとよろこんでくれそうです。
保護者向け
このたび、一身上の都合により、12月末で退職させて頂くこととなりました。突然のお別れの挨拶となり、申し訳ありません。これまでさまざまなご協力をいただきまして、保護者の皆様には感謝申し上げます。
子どもたちが成長していく姿を通じて、保育士として多くのことを学ばせていただきました。これからも子どもたちの健やかな成長を陰ながら願っております。温かいご支援をいただきどうもありがとうございました。
保護者の方への感謝の気持ちをのべて、年度途中に退職することの謝罪も伝えられるとよいでしょう。
また、保護者の方へどのような挨拶をすべきなのか、主任や園長先生などに相談することも大切です。おたよりや連絡帳で挨拶文を載せる際もチェックしてもらいましょう。
職員向け
この度、一身上の都合により12月末に退職する運びとなりました。突然のご報告となり申し訳ありません。
皆様には丁寧に仕事を教えていただき、多くのことを学ばせていただきました。貴重な経験をさせていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
これまで至らぬ点もあったと思いますが、大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
今までお世話になった感謝の気持ちと退職への謝罪を伝えるとよいでしょう。
また、人間関係を理由に辞める場合は気持ち的に挨拶する余裕がなく、なかなか感謝の言葉を表すことが難しい方もいるかもしれません。
自分自身が新しいスタートを切るためにも、これまでお世話になった思いをきちんと伝え、区切りをつけることを考えて対応しましょう。
保育士さんが12月に円満退職するポイント
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保育士さんが12月に円満退社する場合のポイントをまとめました。
前向きな言い方で退職理由を伝える
上司や園長に退職を申し出る際は、辞める理由を説明する必要があるでしょう。
人間関係や待遇などの不満を理由に退職する場合はストレートに説明すると「改善するようにこれから配慮する」「人員配置の見直しを行うから年度末まで続けられないか」など引き止められるケースもあります。
考え直す方法もありますが、退職への意思が固い場合はできるだけ引き止められないように前向きな理由で退職について伝えられるとよいですね。
「新年から新しくスキルアップしたいという思いが強いこと」や「12月末に辞めてじっくり今後の自分の人生を考えていきたい」などという言葉を口にして、なぜ今辞める必要があるのか、説明できるように準備しましょう。
引き止められても冷静に対応する
年度途中に辞める場合は、上司や園長先生から引き止められる可能性も高いでしょう。
その際に感情的になって対応してしまうと関係が崩れてしまい、円満に退職することが難しくなります。
引き止められたときは冷静に対応することを意識しましょう。
<退職を引き止められたときの断り方例>
「これまで悩み続けた結果、退職を選びました。気持ちの切り替えができないため、辞めさせて頂ければと思います。ご期待に沿えずに申し訳ありません。」
「12月という中途半端な時期に辞めてしまうことに心苦しい気持ちはあるものの、退職の意向は変えることができませんでした。大変申し訳ありませんが、退職させて頂ければと思います。」
引き止められて悩むことも多いかもしれませんが、まずは自分の気持ちを大切にして断るときは誠実に行動しましょう。
12月に退職する保育士さんが転職するポイント
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12月に退職する保育士さんの中には「1月すぐに働き始めたい」「ゆっくり休んでから4月から働きたい」などさまざまな意向があるでしょう。
年度末に辞める保育士さんの転職するポイントをまとめました。
求人情報を収集する
まずは求人情報を収集してどのような園が人材を募集しているのかチェックしていきましょう。
その際に転職エージェントに登録して求人を紹介してもらう方法もあります。仲介役となるアドバイザーがあなたの希望に合った園があるか、確認してくれるでしょう。
基本的に自分の希望に合わない園は紹介されませんが、もしその園が意向と違った場合は履歴書の提出や面接なども断ることができるため、安心して転職活動を進められそうです。
求人情報は日々更新するため、園の募集動向に詳しいアドバイザーからの情報があると心強いでしょう。
自身が動きやすいタイミングを考える
転職するために焦って動き出すと「もっと吟味して勤務先を決めればよかった...」後悔することもありそうです。
まずは「自分がどのような園を希望しているのか」きちんと考えたうえで転職活動を行いましょう。
履歴書の作成~面接・内定まで最短1週間~2週間で決まる場合もありますが、1カ月位かかることも多いようです。
面接日程などの調整もふまえて、自身が動きやすいタイミングで転職活動を行うことが大切ですね。
また、新年度(4月)から働き始めたい方の場合は早めに転職活動を行うとよいかもしれません。
次年度採用に向けて1月~3月まで転職活動を行う保育士さんが多いため、「狙っていた園の求人募集がなくなった」「採用枠が縮小されていた」といった事態になることもありそうです。
転職先の選択肢を広げるためにも、早めに動き出すことも考えて転職活動を進めるとよいですね。
12月退職希望の保育士さんは円満退社を目指そう
12月に退職してよいか迷っている保育士さんは意外と多いものです。
責任感が強い方は特に「新年度まであと3カ月だけ続けてみようかな」と思うかもしれません。
しかし、転職希望の場合は、退職して1月から新しい園に入職できれば、新年度が始まる4月までに環境に慣れることができるでしょう。
まずは求人情報などを確認して「自分の働き方」について考えてみることが大切です。
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