保育士さんの受け入れ体制を整えるうえで入社手続きのチェックリストを作成しましょう。スムーズに対応できるように渡す書類や必要な届け出などを確認して準備することが必要です。今回は保育士さんの入社手続きに関するチェックリストを詳しく解説します。受け入れに向けた園内の環境整備のポイントについてもまとめました。
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目次
【保育士さんの受け入れ準備】入社手続きチェックリストを作成しよう
保育士さんを採用後、会社側は入社手続きの準備を行う必要があるでしょう。
内定者に渡す書類や回収するもの、届出が必要な書類などを把握しておくとよいですね。
あらかじめ、チェックリストを作成しておくとミスや回収漏れの防止に役立ちそうです。
また、内定者の入社に備えて机やロッカーなどの環境を整えることも大切になります。
保育士さんが安心して勤務を開始できるよう、受け入れ体制を整備していきましょう。
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【保育士さんの受け入れ準備】入社手続きで渡す書類チェックリスト
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まずは入社前に内定者に渡す書類を準備しましょう。
採用通知書
内定者に採用の意向を伝えたうえで入社意思を確認するために採用通知書(内定通知書)を渡します。
採用通知書には以下の項目を記載するとよいでしょう。
- 日付
- 氏名
- 差出人名(園名・住所・電話番号・園長もしくは採用担当者の氏名)
- 書き出しの挨拶
- 採用決定のお知らせ
- 同封書類の内容
- 書類の提出期限
- 入社日、出勤場所、持ち物など
このような必要事項の他に相手への配慮を表した一文を記入するとよいですね。
「入社に向けて質問や不安などがあれば、気軽にお問い合わせください。」「〇〇様とともに働けることを楽しみにしております。」といった文章を記入することで安心感を与えることができそうです。
雇用契約書・労働条件通知書
雇用契約書・労働条件通知書は雇用契約を締結するうえで重要な書類になります。2つの書類をあわせた「雇用契約書兼労働条件通知書」もあるようです。
特に労働条件通知書については、法律で書面の交付によって明示しなければならない事項が決まっています。雇用期間や労働時間、仕事内容、賃金など雇用に関わる内容を記載しましょう。
厚生労働省の「労働基準法基礎知識」の資料の中で明示内容のポイントがまとめられているので、参考にするとよいですね。
入社承諾書・身元保証書
入社承諾書を渡し、入社の意思・契約を書面で残しましょう。
また、身元保証書も準備するとよいですね。身元保証書とは労働者が労働契約に基づく仕事をしなかった場合などの経済的な損失に対して支払いを示した契約書類となります。
必ず締結しなければならない書類ではありませんが、トラブルや問題があった場合に役立つケースがあるため、用意するとよいかもしれません。
保育士さんの採用が決定したら上記の書類を準備して内定者に送付するとよいでしょう。
また、2019年の法改正によって労働条件通知書の電子化が可能となりました。オンラインでの入社手続きは書面の印刷や郵送の手間を省くことができるため、業務を効率的に進められるというメリットがあるようです。
契約時の電子システムの導入も検討してみるとよいかもしれませんね。
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【保育士さんの受け入れ準備】入社手続き時の回収書類チェックリスト
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次に入社手続き時に回収する書類をチェックしていきましょう。
☑保育士証(採用において必要な資格証)
☑入社承諾書
☑身元保証書
☑雇用契約書・労働条件通知書
☑雇用保険被保険者証
☑年金手帳
☑マイナンバー
☑源泉徴収票(前職がある場合)
☑扶養控除(異動)申告書
☑給与振込先申請書
☑通勤交通費申請書
☑住民税特別徴収継続届
☑健康診断書(前職がある場合)
☑健康保険被扶養者(異動)届(該当する家族がいる場合のみ)
☑国民年金3号被保険者該当届(該当する家族がいる場合のみ)
☑個人情報等に関する誓約書
回収時には「署名や捺印の漏れ」「誤字脱字」のチェックなどを行い、記入ミスがないか確認することが重要です。
また、書類一式をファイリングするなど保存場所をあらかじめ決めておくことも必要です。大切な個人情報にあたるため、取扱いに注意しましょう。
【保育士さんの受け入れ準備】入社手続きに関する届け出チェックリスト
次に入社手続きに関して必要な届出を紹介します。
社会保険資格取得手続き
入社した方に社会保険資格がある場合は、日本年金機構や国民健康保険組合などに「被保険者資格取得届」を提出することが義務づけられています。
基本的に正社員(70歳未満の方)は資格対象者のため、手続きが必要となるでしょう。
パートやアルバイトの方も条件によっては対象となるので注意。
具体的には、1週間の所定労働時間及び1ヶ月の所定労働日数が、同じ事業所で同様の業務を行う通常の労働者の4分の3以上の方は対象者となります。
その他に以下の条件を全て満たした方も対象です。
- 勤務期間が1年以上見込まれること
- 1週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8.8万円以上
- 学生ではないこと
- 従業員501人以上の企業に勤務していること
また、上記の条件が2022年10月から変更となったため、その点も注意しましょう。
【変更点】
- 勤務期間が1年以上見込まれること→雇用期間が2カ月を超えて見込まれること
- 従業員501人以上の企業に勤務していること→従業員100人以上の企業に勤務していること
入社する方が資格対象者である場合は雇用開始5日以内に届出を提出する必要があるため、適切に対応しましょう。
雇用保険の資格取得手続き
入社した方が雇用保険対象者の場合は「雇用保険被保険者資格取得届」を管轄の公共職業安定所(ハローワーク)に提出する必要があります。
雇用保険対象条件は以下の通りです。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上である
- 期間の定めがなく雇用される
- 雇用期間が31日以上である
- 雇用契約に更新規定がある中で31日未満での雇止めの明示がない
- 雇用契約に更新規定はないものの、同様の雇用契約によって労働者が31日以上雇用された実績がある
雇用保険の対象者の場合は雇用した月の翌月10日までに届け出を提出する必要があります。賃金台帳や労働者名簿、他の社会保険の資格取得関係資料、出勤・雇用期間を確認できる書類も準備して対応しましょう。
税金関係の手続き
税金関係の手続きについて紹介します。
所得税
入社した方に所得税の手続きに必要な「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を記入してもらい、最初の給与の支払を行う前日までに地域の税務署に提出しましょう。
住民税
住民税に関しての手続きも必要です。
住民税の徴収方法は「特別徴収」と「普通徴収」があります。
特別徴収:給料を支払う法人が給料から天引きして市役所に納める
普通徴収:個人自らが市役所に納める
企業や保育施設で雇用される方は特別徴収での納付が一般的です。入社した方が過去に所得がある場合は「特別徴収切替届出(依頼)書」の記入を依頼し、市町村に提出しましょう。
出典:[手続名]給与所得者の扶養控除等の(異動)申告/国税庁
【保育士さんの受け入れ準備】入社に向けた園内準備チェックリスト
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最後に入社に向けて必要な準備ポイントをまとめました。
法定三帳簿の記載・管理
入社に伴い「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿法定帳簿」に必要事項を記入し、保存しましょう。
労働者名簿には氏名や生年月日などの基本情報を記入し、賃金台帳には給与の詳しい内容を明記することが求められています。
また、出勤簿法定帳簿には出退勤の記録や残業命令・報告の内容も記載するため、記入漏れがないようにチェックすることが大切ですね。
環境の整備
入社に向けて園内の環境を整備しましょう。
備品
入社前日までには机や椅子、パソコンやタブレットなど必要な備品を用意しましょう。清掃状況もチェックしたうえで準備することが大切ですね。
インターネット設定
パソコンやタブレットなどを使用する際は、インターネット環境が整っているのかチェックすることも重要です。接続や操作に問題がないか事前に確認してみるとよさそうです。
貸出物の確認
入社に向けて貸出物の準備を行いましょう。
制服またはエプロン
園指定の制服またはエプロンがある場合は内定者の方にサイズなどを確認したうえで用意するとよさそうです。クリーニングが必要なものもあるかもしれません。早めに準備するとよいですね。
名札
社員証または名札を用意しましょう。中には名札を手作りする園もあるようです。その場合は早めに内定者の方に伝えて作成をお願いしましょう。
保育日誌等の書類
保育日誌や指導案、園内の安全マニュアルなど必要な書類を準備しましょう。連絡帳などは記入例を用意しておくとよいですね。
また、書類作成や労務管理にICTシステムを導入している園もあるかもしれません。操作方法をまとめた資料があるとよいでしょう。
保育士さんの入社手続きではチェックリストを準備しよう!
保育士さんの入社手続きではさまざまな書類を渡し、回収する必要があるでしょう。スムーズに手続きできるようにチェックリストを用意するとよさそうです。
職員が安心して働くことができるよう、受け入れ体制を整えていきましょう。
保育施設の採用課題へのお取組み支援
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