北海道旭川市の保育士転職事情。給料や求人事情、保育士向けの支援や取り組みをチェック

北海道のほぼ中央に位置する旭川市は、北海道内で2番目に人口の多い市です。そんな旭川市の保育施設に転職しようと考えている保育士さんもいるのではないでしょうか。しかし、実際に働くなら、事前にその地域の保育士さんの給料や求人などを知っておきたいですよね。今回は、旭川市を含む北海道の給与事情や保育士不足を解消するために行なっている取り組みなどを詳しく解説します。

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旭川市の保育施設数や待機児童数

まずは旭川市内の保育施設数や待機児童数のデータを押さえておきましょう。

保育施設数

旭川市には、2024年4月時点で認可保育施設が99園、認可外保育施設は25園あります。

待機児童数

2023年4月のデータによれば、旭川市では待機児童は発生していません。

保育の受け皿を拡大したことにより、2018年4月より6年連続で待機児童0人を維持しているようです。

北海道の保育士の現状

正社員やパート保育士として働く際は、職場の年齢層や年収などに注目して求人情報を確認するのではないでしょうか。

ここでは、厚生労働省が発表した令和5年賃金構造基本統計調査をもとに、旭川市を含む北海道の保育士さんの平均年収や賞与、勤続年数などを、全国平均と比較してみました。

北海道の保育士の平均年齢

北海道の保育士さんの平均年齢は、男性が44.2歳、女性が39.3歳です。

全国の保育士さんの平均年齢は、男性が35.4歳、女性が38.1歳であるため、北海道では男女ともに全国平均よりもベテランの保育士さんが活躍していることがうかがえます。

北海道の保育士の平均勤続年数

北海道の保育士さんの平均勤続年数は、男性が7.7年、女性が9.5年です。

全国の保育士さんの平均勤続年数は、男性が7.3年、女性が8.6年であるため、北海道では男女ともに全国平均よりも長く働き続ける傾向にあることがわかります。

北海道の保育士の所定内労働時間（残業時間は除く）

北海道の保育士さんの月平均労働時間は、男性が176時間、女性が168時間です。

全国の保育士さんの月平均労働時間は、男性が168時間、女性が167時間であるため、北海道では男性ともに全国平均よりも長いといえるでしょう。

北海道の保育士の「決まって支給する現金給与額（給料）」

北海道の保育士さんの平均給料は、男性が29万5100円、女性が24万8800円です。

全国の保育士さんの平均給料は、男性が30万6600円、女性が26万8900円であるため、北海道では男女ともに全国平均を下回っていることがわかります。

北海道の保育士の年間賞与その他特別給与額

北海道の保育士さんの年間賞与は、男性が73万7100円、女性が55万7200円です。

全国の保育士さんの年間賞与は男性が80万6000円、女性が70万5500円であるため、北海道では男女ともに全国平均よりも下回っていることがわかりました。

北海道の保育士の平均年収

平均給料と賞与額をもとに平均年収を算出したところ、北海道の保育士さんの平均年収は男性が426万5100円、女性が354万2800円となりました。

全国の保育士さんの平均年収は男性が448万5200円、女性が393万2300円であるため、北海道の保育士さんは男女ともに全国平均よりも下回っていることがわかります。

北海道の保育士の労働者数

北海道の保育士さんの労働者数は、男性が1440人、女性が1万4850人です。

全国の保育士さんの労働者数は、男性が1万8160人、女性が25万5990人であるため、北海道で働く保育士さんが全国に占める割合は男性が約7.9%、女性が約5.8%となります。

旭川市が実施する保育士向けの支援や取り組み

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ここでは、旭川市が実施する保育士さん向けの支援をまとめました。どのような事業があるのかを確認しておきましょう。

子育て支援員研修

旭川市で年2回開催されている、保育士資格を持っていない方に向けた研修です。講義を受講し、保育施設での実地研修を終えれば、保育補助として働くことが認められます。

保育士として働く前に仕事内容や現場の雰囲気を知っておきたい方は、研修に参加してみてもよいかもしれません。研修の開催時期については定期的に更新される可能性があるため、旭川市のホームページを確認してみましょう。

保育士資格取得支援事業

保育士試験を受験する際に購入した教材費や、養成校での授業料の一部を補助する取り組みです。

補助を受けられるのは、保育施設で働きながら保育士試験を受験して合格した方や、指定保育士養成施設へ通学して保育士資格を取得した方となっています。

具体的には、保育士試験の場合講座にかかった費用や教材費を対象に、15万円を上限として補助が行なわれます。

また、養成校などに通学した場合は、入学料や受講料などを対象に上限30万円が補助される仕組みで、いずれも全費用の2分の1までが限度です。

保育士宿舎借り上げ支援事業

旭川市が月額4万8000円までを上限として、家賃に対し補助金を支給する事業です。なお、2019年度から継続して補助を受ける保育士さんの場合は、上限額は5万円となっています。

対象となるのは、指定保育士養成施設を卒業した日の翌月から60カ月、または保育士試験に合格して保育士証に登録された日の翌月から60カ月までの保育士さん。

保育士さんが選んだアパートなどを勤務先の事業者が借主として契約すると、旭川市が一部を家賃補助する仕組みです。

旭川市が実施する子育て支援の取り組み

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旭川市で実施している子育て支援についてまとめました。お子さんがいらっしゃる保育士さんは、どのような支援が行なわれているのか確認しておくとよいでしょう。

旭川市子どもの居場所づくり支援補助金

子どもが安心して生活できるような環境を用意することを目的に、子どもの居場所づくりを実施する市民団体等に対して、補助金を交付しています。具体的には、以下の活動を「子どもの居場所づくり」と位置づけています。

学習支援

子どものペースに合わせて、基礎学力の向上や学習習慣を身につけさせる指導を行い、地域の人との関わりの場を提供する活動

子ども食堂

手作りの食事を提供したり子どもといっしょに料理を作ったりし、食を通して学校や家庭以外の子どもの居場所づくりを行う活動

プレーパーク

安全を確保しながら、子どもが自らの発想を活かして自由に遊べるような屋外環境を整える活動

このように市では、子どもが安心して暮らせるような環境づくりに取り組んでいます。そのため、旭川市は保育士資格を活かせる働き口が多数あるエリアといえるでしょう。

旭川市こんにちは赤ちゃんステーション事業

旭川市では、授乳やオムツ替えができる場所が一目でわかるよう、公共施設などに目印になるステッカーを施しています。

子どもを生み育てやすい環境作りを目指している旭川市は、保育士さんを必要とする地域であるといえそうです。

子どもの遊び場認証制度

放課後に小学生の子どもがすごせる場所を提供している施設を認証する制度です。子どもが旭川市で健全に育つ環境を整備することを目的に行なわれています。

さまざまな子育て支援に積極的な旭川市は、保育士さんにとって資格を活かせる選択肢が豊富といえそうですね。

支援の手厚い旭川市で保育士として働くことを検討してみよう

今回は、北海道の保育士さんの平均年齢や平均年収のほか、旭川市が実施する支援などを紹介しました。

旭川市では、保育士さんを確保するためにさまざまな事業に取り組んでいます。保育士資格を取得していない方は、今回紹介した「子育て支援員研修」に参加して保育補助から働きはじめてみるのもよいかもしれません。

また、旭川市内の対象保育施設で働けば家賃の一部が補助されるので、経済的な負担が軽減されるでしょう。

市で実施されている取り組みに目を向け、旭川市で保育士として働くことを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

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出典：1 教育・保育の施設・事業所一覧/旭川市

出典：私立認可外保育施設一覧/旭川市

出典：市町村別特定教育・保育施設等の利用状況【令和5年4月1日現在(確定値)】/北海道

出典：令和5年賃金構造基本統計調査/政府統計の総合窓口（e-Stat）

出典：令和6年度第2期旭川市子育て支援員研修の受講者を募集します(募集は終了しました)/旭川市

出典：旭川市保育士資格取得支援事業/旭川市

出典：旭川市保育士宿舎借り上げ支援事業/旭川市