保育士の仕事が辛いと感じて、退職や転職を検討している方もいるかもしれません。ペアの先生との信頼関係が上手く築けなかったり、保護者対応が難しかったりと悩みを抱えている方も多いでしょう。今回は、保育士というやりがいのある仕事をこなす中で、なぜ「辛い」気持ちになってしまうのか、その理由や対処法などを詳しく紹介します。
miya227/shutterstock.com
目次
保育士が辛い、辞めたい
子どもが好きという気持ちで働き始めた保育士の仕事。
実際に働いてみると「辛い」「辞めたい」と感じることも多いよう。
なぜ、子どもが憧れる職業のひとつである保育士の仕事に対して、そのような気持ちを抱いてしまうのでしょうか。
まずは、保育士の仕事を辛いと感じてしまう理由を詳しく見ていきましょう。
保育士の仕事が辛い理由:①人間関係が悪い
9nong/shutterstock.com
多くの保育士さんが悩む問題のひとつに、人間関係が挙げられます。ここでは「園長先生」「保育士同士」「保護者」と3つの関係に焦点をあてて、解説します。
園長のやり方についていけない
保育士さんは、自分の保育観に基づいて子どもと関わることでしょう。
しかし、園長先生の方針と自分の考え方に違いが生じると、ストレスがたまってしまうかもしれません。ときには強い口調で指示され、その態度ややり方に納得いかずに「園を辞めたい」と悩む方もいるようです。
保育園の中心人物である園長先生と良好な信頼関係が築けないと、辛い状況が続いてしまうこともあるでしょう。
保育士同士の仲が悪い
保育士さんは担任と副担任でクラスを持つことが多いため、ペアになった方と上手くコミュニケーションがとれないと落ち込むこともあるようです。
「早番をお願いすると嫌味を言われた」「相談しづらい」など、不満が積み重なると転職を考える方もいるでしょう。
特に小規模の園では、少人数で運営していることもあり、一度関係が崩れると修復するまでに時間がかかるケースもあるかもしれません。
保護者対応が上手くできない
保護者とトラブルになり、辛い経験をしたことがある保育士さんもいるでしょう。
基本的に担任は同じクラスを新年度から1年間担当しますが、保護者との関係が上手く築けなければ、気まずい状況が続いてしまうケースもあるようです。
保育士として保護者対応は大切な仕事だということをわかってはいるものの、接し方に戸惑いなどが生じると、辛い気持ちになってしまう方もいるかもしれません。
簡単1分登録!転職相談
転職に関するご質問や情報収集だけでもかまいません。
まずはお気軽にご相談ください!
読んでおきたいおすすめ記事
保育士をサポート・支える仕事特集!異業種への転職も含めた多様な選択肢
保育士の経験を経て、これからは保育士のサポート役として働きたいという方はいませんか?責任の重い仕事だからこそ、人の優しさや支えが必要不可欠な仕事かもしれませんね。今回は、保育士さんをサポートする・支え...
保育士資格を活かせる在宅ワークのお仕事特集!保育関係の自宅でできる仕事を徹底解説
保育士資格を活かせる在宅ワークにはどのような仕事があるのでしょうか。保育園の事務職や保育ママ、保育園業務のサポートなど自宅でできる仕事は意外に多いもの。今回は、保育士資格を活かして働ける在宅ワークの仕...
病院内保育とは。役割や仕事内容、病院内保育士として働くメリット
病院内保育とは、病院や医療施設の中、または隣接する場所に設置されている保育園のことです。保育園の形態のひとつであり、省略して院内保育と呼ばれることもあります。転職を考えている保育士さんの中には、病院内...
子ども・赤ちゃんと関わる仕事31選!資格の有無や保育士以外の仕事を関わる子どもの年齢別に紹介
子どもと関わる仕事というと主に保育園や幼稚園を思い浮かべますが、それ以外にも意外とたくさんあります!今回は赤ちゃんや子どもと関わる仕事31選を紹介!無資格で活躍できる職場もまとめました。子どもと携わる...
保育士を辞める!次の仕事は?キャリアを活かせるおすすめ転職先7選!転職事例も紹介
保育士を辞めたあとに次の仕事を探している方に向けて、資格や経験を活かせる仕事を紹介します。ベビーシッターなど子どもと関わる仕事はもちろん、一般企業での事務職や保育園運営会社での本社勤務といった道も選べ...
保育士から転職したい!転職先としておすすめの異業種22選。保育士以外の仕事やメリット・デメリットも
保育士以外から異業種への転職を考えている際、どのような転職先がおすすめなのでしょうか。今回は、次の仕事として保育士から転職しやすいおすすめの異業種22選を紹介します。保育士から異業種に転職するメリット...
保育園運営会社の仕事内容とは?本社勤務でも保育士資格は必要?働くメリットや求人事情まで
保育園運営会社にはどんな仕事があるのでしょうか?保育園運営会社で働くことは「本社勤務」とも呼ばれ、保育園の運営に携わる仕事として、主に一般企業に就職したい保育士さんにとって人気の高い職種のようです。今...
【2024年最新】保育士に人気の転職先ランキング!異業種や選ばれる職場を一挙公開
保育士の資格を活かして働ける人気の転職先をランキング形式で紹介!企業主導型保育園や病院内保育所、ベビーシッターなど保育士経験やスキルを活かせる職場はたくさんあります!今回は保育施設や異業種別に詳しく紹...
【完全版】保育士資格を活かせる仕事・働ける企業25選!
保育園で保育士として働くのが辛いと感じて、転職を考えているという方がいるかもしれません。しかし、せっかく取得した保育士資格を活かして働きたいですよね!保育士として得たスキルや経験は一般企業や福祉施設、...
【2024年最新版】幼稚園教諭免許は更新が必要?廃止の手続きや期限、対象者をわかりやすく解説
幼稚園教諭免許は更新が必要なのか、費用や手続き方法などを知りたい方もいるでしょう。今回は、2022年7月1日より廃止された教員免許更新制について詳しく、そしてわかりやすく紹介します。幼稚園教諭免許を更...
保育士は年度途中に退職してもいいの?理由の伝え方や挨拶例、再就職への影響
「年度途中で退職したい...けれど勇気が出ない」と悩む保育士さんはいませんか。クラス担任だったり、人手不足だったりすると、退職していいのか躊躇してしまうこともありますよね。そもそも年度途中で辞めるのは...
幼稚園教諭からの転職先特集!資格を活かせる魅力的な仕事18選
仕事量の多さや継続して働くことへの不安などを抱え、幼稚園教諭としての働き方を見直す方はいませんか。幼稚園教諭の転職を検討中の方に向けて、経験やスキルを活かせる18の職場を紹介します。保育系の仕事から一...
【2024年度】放課後児童支援員の給料はいくら?年代別の年収やこの先給与は上がるのかを解説
放課後児童クラブや児童館などで働く「放課後児童支援員」の平均給料はいくらなのでしょうか。別名「学童支援員」とも呼ばれ、「給与が低い」というイメージがあるようですが、国からの処遇改善制度などにより、これ...
保育士が働ける保育士以外の仕事21選。資格や経験を活かせるおすすめの就職先
保育園以外の職場に転職・就職先を探す保育士さんもいるでしょう。今回は企業内保育所や託児施設、児童福祉施設など、保育士さんが働ける保育園以外の職場を21施設紹介!自身の働き方や保育観を見つめ直し、勤務先...
- 同じカテゴリの記事一覧へ
保育士の仕事が辛い理由:②仕事内容が大変
保育士の仕事内容は子どもの生活全般のサポートや衛生管理、指導案やお便りの書類作成など多岐に渡ります。その業務量の多さに悩み、ストレスを感じている方もいるようです。
仕事をこなす中でどのような不安を抱いているのか、詳しく見ていきましょう。
物事の同時進行が辛い
保育士さんは子どもたちのお世話をしながら、清掃をしたり給食の用意をしたりとさまざまな業務を同時進行で進める必要があります。
ときには与えられた業務を要領よくこなせず、ミスをしてしまうこともあるでしょう。
「どうして自分は他の保育士さんみたいにできないのだろう」と効率的に仕事をこなせない自分に対して、悲しい気持ちになることもあるかもしれません。
子どもとの接し方に不安がある
かわいい子どもと接することにやりがいを感じる方がいる一方で、関わり方に戸惑う場面もあるでしょう。
「子どもが言うことを聞かずに保育室を出て行ってしまった」「抱っこしても泣き止まず、どうしたらよいかわからない」といった気持ちを抱き、自信がなくなってしまうこともありますよね。
経験を重ねることで次第に対処方法を身につけていきますが、特に新人保育士さんは辛い気持ちになることも多いようです。
保育士の仕事が辛い理由:③孤独感が強い
PRPicturesProduction/shutterstock.com
保育士さんの中には、誰にも相談できずに一人で悩みを抱えてしまうケースもあるでしょう。
先輩保育士さんや園長先生に相談できれば、さまざまな考え方を吸収して保育に活かすことができます。ただ、人材不足の園や人間関係が悪い職場ではなかなかそういった機会に恵まれず、孤独感を感じながら仕事をする保育士さんもいるようです。
保育士の仕事が辛い理由:④労働環境への不満
保育士は労働環境が問題視されている仕事のひとつです。処遇改善制度などが策定されましたが、いまだ労働環境に不満を抱いている方もいるでしょう。
持ち帰り残業が多い
仕事が終わらずに、退勤後に自宅に業務を持ち帰る保育士さんも多いかもしれません。
子どもたちの保育活動をスムーズに進めるために、月案、週案、日案の書類作成や製作物の用意などやらなければならないことはたくさんあります。
その中で持ち帰り残業が続けば、充分な休息がとれず、体調を崩してしまう方もいるようです。
給料が安い
保育士さんの中には「経験を積んでも昇給がしない」「収入が少なく、一人暮らしができない」など給与面で悩みを持つ方も少なくありません。
子どもたちの命を預かる責任の重い仕事である一方で、業務量に見合う給与がもらえずに辛さを感じてしまうのです。
国からは手当の増額や役職にあわせた昇給など、待遇面の改善策が打ち出されていますが、制度が行き届いていないケースもあるようです。
保育士の仕事が辛いときの対処法
yamasan0708/shutterstock.com
保育士さんが辛いと感じる理由には、人間関係や仕事内容などさまざまケースがあるでしょう。その際は、一人で抱え込まずに自分にあった解決策を見つけて乗り越えることが大切です。
ここからは明日から実践できる対処方法を紹介します。
人間関係は割り切ることが大切
職場の人間関係は、あくまでも「仕事場での関係」として割り切ることも大切かもしれません。
人柄や性格がバラバラな他人が集まっているのだから、考え方にも違いがあるものです。
理不尽なことやショックを受ける言葉を言われても「この保育士さんとは価値観が違うな」と受け流すことを覚えれば、気持ちが楽になるケースもあるようです。
また、良好な関係を築けていない場合は、子どもたちの見本にもなるよう「①挨拶をする ②相手の立場に立って物事を考える ③その人のよいところを見つけて伝える」などさまざまな実践方法を試してみましょう。
上記の方法を試しても相手が嫌な態度を取っている場合は、気に病まず、誠実に向き合っている自分に自信を持ちましょう。
自分に合ったリフレッシュ方法を探す
ストレスが溜まっている場合は、自分に合ったリフレッシュ方法を見つけることも重要です。
保育士さんは責任感がある真面目な方が多いため、休日も仕事のことを考えてしまう方もいるのではないでしょうか。
友だちと食事したり、運動したりと何か熱中できるものがあれば、業務のことを忘れて楽しめそうです。
「寝る前の1時間は仕事のことは考えないようにする」などを意識して、プライベートと仕事のバランスを大切にしましょう。
自分が保育士になるために「努力したこと」を振り返る
保育士を辞めたいと悩んだら、保育士になるために努力したことを振り返ってみるとよいかもしれません。
中には、「一生懸命勉強してようやく保育士試験に合格した」という方や「学生時代に実習に参加して何度も指導案を書き直した」という経験を持つ方もいるでしょう。
今まで積み重ねてきた努力を思い出せば、現在の辛い状況を乗り越えられるかもしれません。
また、保育士という仕事は特に正解がないため、子どもへの声かけ方法を工夫したり、多様な遊びを取り入れたりと、自問自答を繰り返しながら経験を重ねていくものです。
現在も努力している自分を認め、「これからもきっと大丈夫」という気持ちを持って、仕事に取り組んでいきましょう。
どうしても保育士が辛いと感じた場合はどうする?
保育士さんの中には、どうしても仕事が辛く、保育士自体を辞めたいと感じる方もいるかもしれません。
その場合は現在勤めている園を辞めて、別の保育士施設に転職することも考えてみましょう。
保育士としての適性があっても、「職場があわない」というケースはよくあることです。
悩みを抱いたら、まずは地域の保育事業に詳しい転職エージェントを活用するという方法もあります。「早番がなく、書類作成も少ない園を紹介してほしい」「新年度から開園する施設があるか知りたい」などさまざまな要望に応えてくれることでしょう。
転職後のフォロー体制も整っているため、安心して利用することができそうですね。
保育士が辛いと感じたら転職を含めて働き方を検討しよう
保育士さんは子どもたちの成長を支える大切な仕事です。
しかし、経験を重ねる中で「辛い」気持ちを抱えて、辞めたいと思う方もいるでしょう。
その際は転職を含めて検討し、保育士としてのやりがいや働き方について考えてみましょう。
また、転職を検討する場合は「小規模園が少ない」「パート募集が多い」など、地域によって求人事情に違いがあるかもしれません。
保育士バンク!では、地域の実情や希望条件に合わせて、あなたの転職をサポートさせていただきます。
「もっと優しい雰囲気の保育園で働いてみたい」「持ち帰り残業が少ない園で働きたい…」など、転職に関する不安やお悩みがある場合は、保育士バンク!にお気軽にご相談ください!
転職に関する情報収集のみでもOK。自分に合う働き方を見つけませんか?