沖縄県の保育士転職事情。給料や求人事情、保育士向けの支援や取り組みをチェック

沖縄県の保育施設に転職しようと考えている保育士さんもいるのではないでしょうか。実際に働くなら、事前にその地域の保育士さんの給料や求人などを知っておきたいですよね。今回は、沖縄県の給料事情や保育士不足を解消するために県が行なっている取り組みなどを詳しく解説します。

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沖縄県の保育施設数や待機児童数

まずは沖縄県の保育施設数や待機児童数のデータを押さえておきましょう。

保育施設数

沖縄県には、2024年4月時点で認可保育施設が884園、認可外保育施設が417園あります。

待機児童数

沖縄県では、2023年4月時点で24市町・411人の待機児童が確認されています。2020年に1365人いたことを考えると、たった3年で3分の1の数に減少していることがわかります。

沖縄県は待機児童の解消に向けて、保育士の育成や確保、処遇改善などの取り組みを実施していくそうです。

沖縄県の保育士の現状

正社員やパートで保育士として働く際は、職場の年齢層や年収などに注目して求人情報を確認するのではないでしょうか。

ここでは、厚生労働省が発表した令和5年賃金構造基本統計調査をもとに、沖縄県の保育士さんの平均年収や賞与、勤続年数などを全国平均と比較してみました。

沖縄県の保育士の平均年齢

沖縄県の保育士さんの平均年齢は、男性が34.2歳、女性が39.6歳です。

全国の保育士さんの平均年齢は、男性が35.4歳、女性が38.1歳であるため、沖縄県では男性は全国平均より若い世代の保育士さんが、女性は全国平均より年齢層が高い保育士さんが活躍していることがわかります。

沖縄県の保育士の平均勤続年数

沖縄県の保育士さんの平均勤続年数は、男性が6.5年、女性が9.9年です。

全国の保育士さんの平均勤続年数は男性が5.7年、女性が8.3年であることから、沖縄県の保育士さんは男性の勤続年数が長い一方で、女性はやや短い傾向にあります。

沖縄県の保育士の所定内労働時間（残業時間は除く）

沖縄県の保育士さんの月平均労働時間は、男性が173時間、女性が169時間です。

全国の保育士さんの月平均労働時間は、男性が168時間、女性が167時間であるため、沖縄県では男女ともに全国平均よりも労働時間が長いことがわかります。

沖縄県の保育士の「決まって支給する現金給与額（給料）」

沖縄県の保育士さんの平均給料は、男性が28万3600円、女性が24万1500円です。

全国の保育士さんの平均給料は、男性が30万6600円、女性が26万8900円であるため、沖縄県の保育士さんの平均給料は男女ともに全国平均を下回っていることがわかります。

沖縄県の保育士の年間賞与その他特別給与額

沖縄県の保育士さんの年間賞与は、男性が53万5900円、女性が45万9500円です。

全国の保育士さんの年間賞与は、男性が80万6000円、女性が70万5500円であるため、沖縄県では男女ともに全国平均を大きく下回っていることがわかります。

沖縄県の保育士の平均年収

平均給料と賞与額をもとに平均年収を算出したところ、沖縄県の保育士さんの平均年収は男性が393万9100円、女性が335万7500円となりました。

全国の保育士さんの平均年収は男性が448万5200円、女性が393万2300円であるため、沖縄県では男女ともに全国平均を大きく下回っていることがわかります。

沖縄県の保育士の労働者数

沖縄県の保育士さんの労働者数は、男性が580人、女性が6740人です。

全国の保育士さんの労働者数は、男性が1万8160人、女性が25万5990人なので、沖縄県で働く保育士さんが全国に占める割合は男性が約3.19％、女性が約2.63%であることがわかります。

沖縄県が実施する保育士向けの支援や取り組み

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ここでは、沖縄県が実施する保育士さん向けの支援をまとめました。どのような事業があるのかを確認しておきましょう。

貸付事業

沖縄県では、保育士人材を確保するために3つの貸付事業を実施しています。

保育士修学資金貸付

沖縄県内の保育士養成施設に通う学生に対し、修学資金を無利子で貸し付ける事業を実施しています。

貸し付け金額は授業料や実習費のための月額5万円の修学費と、入学・就職のための準備金がそれぞれ20万円です。さらに該当する世帯に属している場合は、上記のほかに生活費加算が追加されます。

保育士養成施設卒業後1年以内に保育士登録を行ない、沖縄県内の保育施設において5年間継続して働けば、貸し付け金の返還は免除されます。なお、過疎地域・中高年離職者の場合は3年間働けば返還免除となります。

就職準備金貸付

沖縄県では、保育士資格を持っているものの、保育士として働いていない潜在保育士を支援するため、就職に必要な準備金を貸し付ける制度にも取り組んでいます。

1回に限り40万円以内が無利子で貸し付けられますが、沖縄県内の保育所や預かり保育を行なう幼稚園、認定こども園などの保育施設で保育士として週20時間以上勤務する必要があります。

また、上記の保育施設で保育士業務に従事し、かつ2年間継続して勤務した場合、貸付金の返還が全額免除となります。

未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付制度

沖縄県では、未就学児を育てる保育士に対し、保育料の一部を貸し付ける制度を実施しています。

県内の保育所や預かり保育を行なう幼稚園、認定こども園などの保育施設に週20時間以上勤務することで、月2万7000円を上限に保育料の半額を1年間補助してもらえます。

なお、こちらも前述した保育施設で保育士として2年間働いた場合、返還が免除される仕組みです。

県外保育士誘致支援事業

沖縄県では、県外在住の保育士に向けて県内の認可保育施設への就労にかかる渡航費および引っ越し費用を支援する事業を実施しています。対象は以下の要件をすべて満たす人です。

なお、補助金の上限は世帯人数によって異なり、単身世帯が20万円、2人以上世帯が40万円です。

沖縄県保育士等キャリアアップ研修

沖縄県では、保育士の専門性の向上を図るために以下の3種類のキャリアアップ研修を実施しています。

なお、専門分野別研修に関しては、「乳児保育」「幼児教育」「障がい児保育」「食育・アレルギー対応」「保健衛生・安全対策」「保護者支援・子育て支援」の6つの分野に細かく分かれています。

沖縄県が実施する子育て支援の取り組み

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沖縄県で実施している子育て支援についてまとめました。お子さんがいらっしゃる保育士さんは、どのような支援が行なわれているのか確認しておきましょう。

地域子育て支援拠点事業

沖縄県では、県内の公共施設や保育所、児童館にて地域子育て支援拠点事業を実施しています。

この事業に取り組む施設には「子育て支援センター」や「つどいの広場」という名称がついており、子育て中の親子の交流や育児相談、情報提供などを行なっています。

一時預かり事業

沖縄県では、一時的に家庭での保育が困難になった乳幼児を、保育所や幼稚園、認定こども園などの施設にて預かる事業を実施しています。

対象となる児童は、保育所や認定こども園に通っていない、または在籍していない乳幼児です。

支援が充実した沖縄県で保育士として働いてみよう

今回は、沖縄県の保育士さんの年収などとともに、沖縄県が取り組む保育士さん向けの支援制度などを紹介しました。

沖縄県では、保育士人材を確保するために数種類の貸付制度を用意しています。気になる制度があれば利用して、就職・転職を検討してみてはいかがでしょうか。

保育士バンク！は、全国の保育士さんの転職のお手伝いをしております。沖縄県で働きたいと考える保育士さんの転職も手厚くサポートいたしますので、この機会にぜひご登録ください。

出典：沖縄県内特定教育・保育施設等一覧/沖縄県

出典：認可外保育施設一覧表/沖縄県

出典：令和5年4月1日時点における沖縄県の待機児童数（確報値）について/沖縄県

出典：令和5年賃金構造基本統計調査/政府統計の総合窓口（e-Stat）

出典：保育士養成施設に在学している方/沖縄県福祉人材研修センター

出典：就職準備金貸付/沖縄県福祉人材研修センター

出典：未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付制度/沖縄県福祉人材研修センター

出典：県外保育士誘致支援事業/沖縄県内

出典：保育士等キャリアアップ研修/沖縄県

出典：地域子育て支援拠点事業/沖縄県

出典：一時預かり事業/沖縄県