転職時の応募書類を作成する際に、履歴書の「賞罰欄」について書き方に迷っている保育士さんもいるかもしれません。実際に記載する内容や書き方がはっきりとわからないという方も多いでしょう。今回は、履歴書の賞罰欄に記載する内容や判断基準、書き方のポイントについて紹介します。転職の際の書類作成の参考にしてみてくださいね。

履歴書に書く「賞罰」とは
履歴書には、志望動機や自己PR、学歴・職歴欄、免許・資格欄、本人希望欄、通勤時間欄などを記載するところがあります。
転職活動中の保育士さんの中には、履歴書の中に「賞罰欄」と書かれているのを目にしたことがある方もいるのではないでしょうか。とはいえ、あまり聞き馴染みのない賞罰欄の書き方に悩んだこともあるかもしれません。
まずは、応募書類を正しく作成するために、履歴書の賞罰欄の概要や告知義務について詳しく見ていきましょう。
賞罰とは
賞罰とは、簡単にいうと受賞歴と犯罪歴のことです。「賞」は、受賞歴や表彰歴、「罰」は刑法上の罪を犯した際の有罪歴を示します。
使用する履歴書のフォーマットにもよりますが、賞罰欄がない場合は必ず記載しなければならないという決まりはありません。
一方で、履歴書に賞罰欄があり、自身の経歴の中に該当する内容がある場合は、記入する必要があります。そのため、履歴書に書く「賞」と「罰」の意味を理解しておくとよいですね。
また、履歴書に賞罰欄がない場合にも、職歴欄の最後に自身で「賞罰 なし 以上」と記載する保育士さんもいるようです。元々のフォーマットに欄がなくても明記したい場合は、上記のように記載してもよいでしょう。
「罰」についての告知の義務
先述のとおり、履歴書に賞罰欄がない場合は必ずしも記載する必要はありません。
ただし、面接で尋ねられるなど園側から申告を求められた場合は、該当する罰があれば答える義務があります。
また、履歴書に賞罰欄があり、裁判で刑が確定した有罪歴などがあるにも関わらず、記載しなかった場合は経歴詐称と判断されることもあるでしょう。
応募書類は公的書類であり、真実を記載することが前提です。保育士として内定が出た後に事実を偽ったことが判明した場合は、採用が取り消されるケースもあることを理解し、誠実に対応しましょう。
なお、保育士バンク!では賞罰欄以外にも履歴書を入れる封筒や添え状などの書き方も解説しています。詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてくださいね。
履歴書の賞罰欄に記載する内容の基準

賞罰欄の賞罰には、記載するときの基準があるとされています。ここでは、具体的な記載基準について整理していきましょう。
賞の基準
「賞」として記入する判断基準は、国際的、全国的、公的機関、自治体などの規模での表彰や受賞であることです。
例えば、全国、国際レベルの大会での受賞歴、国や都道府県からの表彰実績、人命救助などに対する公的機関からの表彰などが挙げられます。
ただし、記載する場合は賞を受けた時期に注意するとよさそうです。10年以上前の受賞など、応募時点から遡って、あまりにも期間があいているものは避けた方が無難かもしれません。
罰の基準
「罰」として記載する判断基準は、裁判で確定した有罪判決です。逮捕歴があり、裁判で有罪が確定したことがある場合は、その確定された刑が「罰」に該当します。
誤認逮捕や示談などで送検されず前科とならなかったものは、記載する必要はありません。
「犯罪歴」=「前科」ではないため、送検されて刑罰が課せられたかが基準となります。
また、「刑事処分の対象とはならない」ものや、「駐車違反」などの比較的軽い交通違反で行政からの罰を受けた場合も記載は不要です。
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履歴書の賞罰欄の記載例と書き方のポイント

ここでは、保育士さんの転職の際に活用できる賞罰欄の記載ポイントと書き方の例を紹介します。
「賞」の記載例
- 〇〇年 〇月 第△回 全国△△大会 優勝
- 〇〇年 〇月 第△回 国際△△コンクール 入賞
- 〇〇年 〇月 ◯◯警察署長より、災害時の人命救助の感謝状受領
<書き方のポイント>
- 賞を受けた年月と正式名称を記載
- 国際的、全国的など規模感や知名度があるかなどを考慮して記載するか判断する
- 社内表彰は記載しない
- 賞の内容を全て記載し終えたら、次の行の右端に「以上」と記載する
保育士さんの中には、ピアノや英語のコンクールなどで受賞歴がある方もいるでしょう。大会の規模が「賞」の基準に該当する場合は、記載してアピールできるとよいですね。
記入時は、略称などは使用せずに正式名称で書きましょう。前職での社内表彰などは自己PR欄に記載し、賞罰と区別するよう注意するとよさそうです。
また、履歴書に賞罰欄があり記載すべき内容がない場合は、「なし」と記載します。最後は「以上」と明記し、他には賞の内容がないことを宣言して締めくくりましょう。
「罰」の記載例
- 〇〇年 〇月 △△罪 懲役△年 執行猶予△年 終了
- 〇〇年 〇月 △△法違反 △△により罰金刑
<書き方のポイント>
- 不起訴となったものは記載しない
- 現在、裁判中の事案はまだ確定した刑が存在しないため記載しない
- 効力が失われた罰の記載は不要
- 罰の内容を全て記載し終えたら、次の行の右端に「以上」と記載する
上記の他に、「罰」に記載する必要がないものとして、少年犯罪、懲戒解雇などがあります。また、懲役刑の服役を終えてから10年経過したものや、期間が終了した執行猶予については、応募段階ではその罰の効力は失われているため記入する必要はありません。
履歴書に賞罰欄があり、記載すべき内容がない場合は「なし」と記載します。最後は「以上」と明記し、他には罰の内容がないことを宣言して締めくくりましょう。
履歴書の賞罰欄の内容を理解して、不備のない応募書類を準備しましょう
今回は、保育士さんが履歴書を作成する際、賞罰欄への記載内容や書き方のポイントを紹介しました。
賞罰欄を見たことはあっても、具体的に何を記載するのかわからない場合もあるでしょう。また、表彰や受賞の経歴があっても、記入すべきか迷う保育士さんもいるかもしれません。
上記でご紹介した記載基準を把握して、該当する受賞歴を書くと、保育園で活用できるスキルを応募園へアピールすることができそうです。
賞罰を受けてからの経過時間や規模など、記入する際の判断基準を整理して、履歴書の正しい書き方を確認しましょう。
なお、履歴書を書くときに手書きとパソコンのどちらにするか悩んでいる方もいるかもしれません。基本的にはどちらの作成方法でもかまわないので自分の書きやすいほうで決めるとよいでしょう。
応募先の保育園によっては、郵送やメール添付など書類の提出方法を指定される場合もあるので、状況に応じて選ぶとよいでしょう。
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面接に関する内容はもちろん、履歴書の志望動機や自己PRなどの書き方など、応募園から好印象を持ってもらうためのポイントなどもお伝えできますので、ぜひご相談ください。
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