製作活動に向けて指導案を書く保育士さんも多いことでしょう。保育園で子どもたちが楽しく活動できるように、それぞれのできることを把握したうえで、工作の工程や援助を記入することが重要になります。今回は0歳児から5歳児の年齢別に製作活動の指導案の文例を詳しく紹介します。各年齢別にねらいや導入、活動内容などについてもまとめました。
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目次
保育園での製作の指導案の書き方のポイント
保育士さんの中には、製作系の指導案の書き方について悩む方もいるかもしれません。担当クラスの年齢にあわせて工作の内容を選び、活動の進め方をまとめることが大切でしょう。
子どもたちがスムーズに活動を進められるよう、工作に必要なものや保育士さんの声かけのポイントなど詳しく記入するとよいかもしれません。
指導案の主な項目は以下の通りです。
- ねらい
- 環境構成
- 子どもの予想される姿
- 保育士の援助方法
また、保育士の援助方法には工作が楽しみになるような働きかけ(導入)のポイントについても記載するとよさそうですね。
まずは製作系の指導案でそれぞれの項目を書く場合に、気をつけるポイントについて見ていきましょう。
ねらい
ねらいを書く際は、その活動を通して子どもたちに「どのような能力が育まれるのか」「どんな力が身につくか」を考えながら記入する必要があります。
工作は工程などが複雑なものがあるため、子どもができること、反対にまだ難しくてできないことを把握して、そのクラスで目標にしたい内容を書くことが大切になりそうです。
月案や週案、日案などで定めたねらいを意識しつつ、普段の子どもたちの様子を考慮しながら記載しましょう。
環境構成
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指導案には子どもたちが活動しやすいように、文字やイラストなどで製作時の環境構成を記入します。空間の使い方や安全面の配慮など、子どもたちが主体的に行動できるような動線を記載していきましょう。
わかりやすいように〇や△などの記号を使って表記することも多いようです。環境構成を書くことで、保育士さんの援助方法を具体的にイメージすることができるでしょう。
予想される子どもの姿
予想される子どもの姿を書く際は、一人ひとりの子どもがどのような言動や行動をとるのかイメージする必要があるでしょう。製作途中に意見の言い合いになったり、遊びに飽きてしまったりする子もいるかもしれません。
毎日観察している子どもたちの様子から、活動中の動きを予測して書いていきましょう。
保育士の援助方法
保育士の援助方法は子どもの年齢によって大きな違いがあります。例えば0歳児は保育士が抱っこしたり、スキンシップを図ったりしながら製作することが多いようです。一方で、5歳児クラスでは、子どもたちの自主性を大切にするために活動を見守る場面が増えることでしょう。
ねらいや子どもの予想される姿を記入したうえで、そのクラスにとって適切な援助方法とは何かを考えながら書いていきましょう。
今回は0歳児~5歳児の年齢別に、製作遊びの保育指導案例を紹介します。環境構成や援助方法は各クラスによって実態が異なるため、活動に合わせて記入するとよさそうです。
年齢別に工作アイデア例も紹介しているため、作品展などに向けて準備している保育士さんも参考にしてみてくださいね。
【0歳児向け】製作の指導案例~指スタンプでかわいいきのこのできあがり♪~
0歳児クラスでは、指スタンプでかわいいきのこを作りましょう。指導案で使える文例を、項目別にお伝えします。
ねらい
- カラフルな絵具の色彩や感触を楽しむ
- 指を動かすことで絵具の色がつくことや変化することを知る
- 保育士といっしょに遊ぶ楽しさを味わう
製作遊びを楽しむ中で、手や指先を動かす楽しさを感じることでしょう。クラスの子どもの様子をふまえながら、保育士とのコミュ二ケーションについてもふれられるとよいですね。
導入
- きのこの手遊びをして製作遊びにつなげる
- 大きめの見本を用意して、実際に指で模様をえがいていく様子を見せる
- 子どもを抱っこしながらきのこの歌にあわせて手や足を動かす
手遊びや歌遊びを取り入れて、きのこの製作が楽しみになるような導入を記載しましょう。歌にあわせて身体を揺らしたり、抱っこしたりとスキンシップを楽しめる遊びを取り入れられるとよいですね。
活動内容
用意するもの
- 画用紙(桃)
- 画用紙(黄)
- 絵の具
- のり
製作ポイント
子どもたちが色づけしやすいように、きのこの「かさ」の部分は保育士さんが大きめに切っておくとよいでしょう。
絵具の色は、子どもたちの目をひく赤や黄色など明るい色を用意しましょう。さまざまなきのこを作れば、秋の壁面製作としても楽しめそうですね。
予想される子どもたちの姿
- 保育士に抱っこされながら指に絵具をつけてスタンプをしている
- 手を口の中に入れようとしたり、画用紙の端を噛んだりする姿が見られる
- 泣いたり、笑ったり、「あー」「うー」などの言葉を出したりする
活動中に抱っこして欲しかったり、お腹がすいたりと子どもが泣き出すこともあるでしょう。製作に取り組むことにとらわれすぎず、個々の生活リズムも大切にできるよう、子どもたちの様子を想定して記入するとよさそうです。
保育士の援助方法
- 子どもたちが絵具を口に入れないように配慮する
- 「あー」「うー」などの喃語に対して「なあに?」「面白いよね!」など積極的に話しかける
- 子どもが安心して活動に取り組めるように抱っこしたり、手を添えたりしてスキンシップを大切にする
製作中に泣き出したり、絵具にふれることを嫌がったりした場合は保育士さんが手を添えて活動を援助していきましょう。
0歳児は画用紙や絵具を口の中に入れようとすることも多いものです。安全面に十分注意して製作を進めることも、指導案に記載しましょう。
その他の製作アイデア例
0歳児クラスでは、画用紙に手形や足形を絵具でスタンプするなど、簡単な製作遊びを取り入れてみましょう。
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【1歳児向け】製作の指導案例~紙皿にシールでお魚を作ろう♪~
紙皿にシールを貼ってお魚を作りましょう。1歳児の指導案で使える文例を項目別に紹介します。
ねらい
- 指先を動かしながら形や色を認識する
- シールを「剥がす」「貼る」動作を繰り返すことで集中力を養う
- 身近な材料を使って工作をする楽しさを知る
この工作はシールをはく離紙から剥がし、紙皿に貼るという作業を繰り返す遊びになります。一連の動作を繰り返すことで集中力を養うことにもつながるため、指導案でもその点にふれられるとよいですね。
導入
- 魚の手遊びや歌をうたい、製作遊びにつなげる
- 手本を見せて魚が泳いでいる様子を表現する
- 魚の絵本を読み、「今日はお魚の模様をみんなで作ってみよう!」と声をかける
お魚を題材とした絵本は多数あるため、子どもたちが楽しめるものを選定して読み聞かせするとよいかもしれません。お手本の紙皿にマグネットをつけ、ホワイトボードなどを使用すると、導入の際も役立ちそうです。
活動内容
用意するもの
- 紙皿
- 丸いシール
- はさみ
- セロハンテープ
製作ポイント
大きめの丸シールを用意すると子どもたちがはく離紙から剥がしやすいでしょう。丸い形のマスキングテープやフェルトシールなどを貼りつけても、色鮮やかなお魚に仕上がりそうですね。
予想される子どもたちの姿
- 紙皿にシールを貼ることを楽しんでいる
- はく離紙からシールを剥がすことができなかったり、机にシールを貼ってしまったりする子がいる
- シールのうえにシールを何枚も重ねて貼る子がいる
シールを使ったことがない子もいるかもしれません。月齢なども考慮しながら普段の子どもたちの様子をイメージして記入しましょう。
保育士の援助方法
- シールを誤飲しないように見守る
- はく離紙からシールをはがすことができない子には、はく離紙の角を少し折り曲げるなど、はがしやすいように補助する
- 間違ったシールの貼り方をしている場合は、「こんな風にシールを貼るとかわいい模様になるよ。」など優しく声をかける
指導案には誤飲などに注意しながら工作を進めることを記入しましょう。各テーブルにゴミ箱を置き、はく離紙を捨てる場所を用意して、片づけの大切さも伝えられるとよいですね。
その他の製作アイデア例
1歳児クラスでは、シールやスタンプなど子どもたちが手に取りやすいアイテムを活用して工作を楽しめるとよいですね。
【2歳児向け】製作の指導案例~ちぎり絵を楽しもう~
折り紙を使ってちぎり絵を楽しみましょう。2歳児の指導案で使える文例を項目別に紹介します。
ねらい
- ちぎり絵の製作を通して指先を動かす力を養う
- のりの感触を楽しみ、正しい使い方を知る
- 友だちと製作をする楽しさを感じる
2歳児クラスでは指先を動かして遊ぶ姿が増えるため、工作を通してのりの使い方なども学ぶ機会があるでしょう。ちぎり絵の作品を作ることで、どのような能力が育まれるのか記載するとよさそうです。
導入
- 折り紙の使い方について子どもたちに聞き、折って遊ぶだけではなく、「ちぎり絵を作ることもできる」と伝える
- ちぎり絵を紹介して作品を作る楽しさを伝える
折り紙にはさまざまな遊び方があることを伝えると、子どもたちの興味や関心をひくことにつながりそうですね。年中や年長クラスの作品を紹介するなど、工夫して記入するとよいかもしれせん。
活動内容
用意するもの
- 折り紙
- 画用紙
- でんぷんのり
製作ポイント
保育士さんは、事前に木の幹をかいた画用紙を準備しておきましょう。
動画ではスティックのりを使用していますが、口に入れてしまう場合もあるため、安全性を考えてでんぷんのりを使うとよいかもしれません。
折り紙をちぎるときの力加減が難しい場合もあるでしょう。まずはちぎる作業のみを行うなど、ひとつひとつの工程を丁寧に進めるとスムーズに活動できそうですね。
予想される子どもたちの姿
- 折り紙をゆっくりとちぎる姿が見られる
- 上手に折り紙がちぎれずに泣き出す子がいる
- 友だちの作り方をまねる子がいる
2歳児クラスでは少しずつ友だちの様子が気になり、会話する場面も増えてくるでしょう。
指導案では子どもたちの様子を想定して、行動や言動について詳しく記載するとよさそうです。
保育士の援助方法
- 子どもに折り紙のちぎり方やのりの扱い方をわかりやすく伝え、ゆっくり活動を進める
- 工作がスムーズに進まずに落ち込んでいる子には「いっしょに作ろうね。大丈夫だよ。」と声をかけて励ます
子どもの中には指先が上手く動かせずに工作に時間がかかる子もいるでしょう。まずは製作遊びを楽しむ気持ちを大切にできるよう、こまめに声をかけながらサポートできるとよいですね。
その他の製作アイデア例
2歳児クラスでは、のりを使用するなど指先を使う活動を取り入れることも多くなるかもしれません。
【3歳児向け】製作の指導案例~綿棒でお絵かきを楽しもう~
綿棒を使ってお絵かきを楽しみましょう。2歳児の指導案で使える文例を項目別に紹介します。
ねらい
- 製作を通してさまざまな色があることを知る
- 身近な材料を使って絵をかくことを楽しむ
- 友だちとのやり取りしながら作品を作るよろこびを感じる
3歳児クラスでは製作中に友だちとやりとりする姿も見られるでしょう。ねらいでは友だちとふれ合うことの大切さを記入できるとよいですね。
導入
- 綿棒を工作に使うことを伝え、「おうちに綿棒がある人はいるかな?」「どんなときに使ったことがあるかな?」など子どもたちが興味をもつように声をかける
- お手本を見せて「綿棒でお花や花火をみんなでかいてみよう」と伝える
「綿棒」の使い方について知らない子どももいるかもしれません。子どもたちに使用したことがあるか質問を投げかけるなど、導入方法を詳しく記載しましょう。
活動内容
用意するもの
- 綿棒 数本
- 輪ゴム
- 画用紙
- 絵の具(3色)
- ペンや色鉛筆
製作ポイント
事前に保育士さんが綿棒を束ねておきましょう。
動画ではお花を紹介していますが、子どもたちに動物や自分の顔など好きな絵をかいてもらうと、さまざまな作品に仕上がりそうですね。
予想される子どもたちの姿
- どのような絵にしようか考えている姿がある
- 綿棒を思いきり画用紙に押しつける子がいる
- 綿棒がバラバラになり、保育士に助けを求めている子がいる
綿棒の取り扱い方がわからなかったり、力加減がわからずに綿棒を折ってしまったりする子もいるでしょう。臨機応変に補助できるように、子どもたちの姿を想定して記載することが大切になります。
保育士の援助方法
- 綿棒の取り扱い方をわかりやすく伝え、力加減を考えて製作できるように声をかける
- 子どもたちが意欲的に取り組めるように励ましたり、笑顔で声をかけたりする
- 製作が終わった子には、絵具や綿棒の片づけの仕方をわかりやすく伝える
子どもたちが自由に発想できるように製作活動を見守り、一人ひとりのペースを大切にできるとよいですね。指導案には、製作後の片づけの仕方もきちんと伝えられるよう、「工程の最後に片づけの方法も伝える」などと記載し、言葉かけのタイミングも考えるとよさそうです。
その他の製作アイデア例
3歳児クラスでは、創造力や表現力を養うために自由に製作を楽しむ遊びを取り入れられるとよいでしょう。保育士バンク!で紹介している記事や動画を参考にさまざまな工作を楽しんでみてくださいね。
【4歳児向け】製作の指導案例~バブルアート!絵具を使って楽しもう♪~
シャボン玉を作ってバブルアートを楽しみましょう。4歳児の指導案で使える文例を項目別に紹介します。
ねらい
- しゃぼん玉でお絵かきを楽しみ、感性や創造力を養う
- 自分でイメージを膨らませて表現する楽しさを知る
- 考えていることを友だちと伝え合う
4歳児クラスでは友だちとの会話も増え、自分の意見を伝え合う場面も多いでしょう。ねらいを立てるときは、友だちとのふれ合いなども考えるとよさそうです。
導入
- 実際にしゃぼん玉を作り、「今日はこのしゃぼん玉で絵をかいてみるよ!」と笑顔で伝える
- 子どもたちが見やすいように大きな画用紙を用意し、バブルアートのやり方を見せる
普段外遊びで楽しむしゃぼん玉で絵をかくことを伝えると、製作が楽しみになりそうですね。朝から保育士さんが作った作品を保育室に飾っておくなど、子どもが興味や関心を持てるような導入を用意するとよいでしょう。
活動内容
用意するもの
- シャボン玉液
- シャボン玉液を入れるお皿
- 水彩絵の具
- 液体を混ぜる棒
- ストロー
- 画用紙
製作ポイント
息を吹いて膨らんだしゃぼん玉を画用紙につけると、さまざまな模様に仕上がるため、オリジナリティー溢れる作品ができそうですね。
動画では青い絵具の中をお魚が泳ぐ姿を紹介していますが、子どもたちに好きな動物や植物などを自由にかいてもらうとよいかもしれません。
予想される子どもたちの姿
- ストローに息を吹きかけて、「ぶくぶく」という音を楽しむ姿が見られる
- 絵具の色を混ぜて何色になるか予想している子がいる
- それぞれの作品を見せ合う姿がある
ストローに息を吹きかけることに夢中になり、なかなか活動がスムーズに進まない子もいるかもしれません。製作の各工程の中で適切な声かけのポイントを記入するためにも、どのような姿が見られるのか詳しく記載するとよいでしょう。
保育士の援助方法
- ストローで絵具を飲み込まないように注意深く見守り、声をかける
- 「絵具を混ぜると面白い色になったね!」「丸の形かな?不思議な模様だね。」とそれぞれの姿をみんなに知らせていく
- 活動がなかなか進まない子には一人ひとりのペースを見守りながら「次は画用紙にしゃぼん玉をつけてみようね。」など工作の進め方を伝える
「絵具を飲み込まない」「ストローの先を他の子どもに向けない」など安全面に配慮しながら活動を見守りましょう。援助方法には、子どもたちのアイデアをそれぞれが共有できるよう、声かけのポイントを記入するとよいかもしれません。
その他の製作アイデア例
4歳児クラスでは身近な材料を使ってさまざまな製作にチャレンジしてみると、すてきな作品に仕上がりそうです。保育士バンク!で紹介している記事や製作遊びの動画を参考にして遊びの幅を広げてみてくださいね。
【5歳児向け】製作の指導案例~美味しい!どんぐりケーキ~
牛乳パックを使ってどんぐりケーキを作りましょう。4歳児の指導案で使える文例を項目別に紹介します。
ねらい
- 自分で考えたデザインを形にする楽しさを知る
- 自然物や身近な材料を使って製作をするよろこびを感じる
- 自分の思いを伝え合い、友だちとやり取りしながら工作を進める
導入
- 「今日はみんなでお菓子の工作を作ろうと思います!お菓子って聞くとどんなものが思いつくかな?」と質問してケーキの製作につなげる
- ケーキを題材にした絵本を読む
- 人形劇を披露する
導入では「クリームがのっていて甘くて…」などケーキの特徴を伝えてクイズを出題するのも、子どもたちとのやり取りが楽しめそうですね。
活動内容
用意するもの
- 牛乳パック 1枚
- どんぐり 適量
- ハサミ
- 鉛筆
- 両面テープ
- 折り紙
- 接着剤
製作ポイント
ケーキのトッピングはどんぐりの他にまつぼっくりや木の枝、ビーズやポンポンなどさまざまな材料を用意すると、材料選びも楽しめそうですね。
子どもたちがケーキの形を型取りができるように、あらかじめ保育士さんが見本を作っておくとよいでしょう。
予想される子どもたちの姿
- 友だちの様子を見て真似しながら製作に取り組んでいる
- 「チョコケーキを作る!」「ビーズを使ってかわいいケーキにしよう。」などそれぞれのアイデアを友だちに伝える
- ケーキの型取りができなかったり、折り紙がきれいに貼れなかったりする子がいる
工作が苦手な子どもやケーキのデコレーションに時間がかかる子どももいるかもしれません。子ども一人ひとりがどのように進めていくのか、友だちとのやり取りなども想定して記載していきましょう。
保育士の援助方法
- それぞれが思いを伝えあったり、教えあったりできるように見守る。
- 製作時間を考えながら進められるように時計を指さし、「この針が○○まできたら、ケーキができあがるようにしようね。」などと呼びかける
- えんぴつを上手に使えない子には手を添えてサポートする
小学校での学習に備えてえんぴつを使った工作遊びを取り入れる保育園もあるでしょう。時計を意識した声かけも考えて適切な援助方法ができるようにポイントを記載するとよさそうです。
その他の製作アイデア例
5歳児クラスでは難しい工程の製作を用意したり、友だちのやり取りを楽しめる工作を選んだりすることも多いでしょう。保育士バンク!で紹介している記事や製作遊びの動画を参考に活動の内容を考えてみてくださいね。
関連記事:保育園でできる5歳児向けの製作遊び。ねらいや季節ごとのアイデア
関連動画:画用紙と折り紙で花火職人♪
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製作の指導案を作成して子どもたちと楽しく活動しよう
製作の指導案では活動内容にあわせて、工作をスムーズに進めることができるように、ねらいや子どもの予想される姿などを詳しく記入することが重要でしょう。
「保育所保育指針」や「幼稚園教育要領」などの記載事項を意識して作成する方も多いかもしれませんが、ときには文章が上手くまとまらなかったり、書き方に悩んだりすることもあるでしょう。
困ったときには、書籍などのほかにも今回紹介した文例を活用して計画するとよいかもしれません。
子どもたちが楽しく活動できるよう、製作の指導案を作成しましょう。