就活の際に、履歴書がうまく書けないと悩む保育士さんもいるでしょう。志望動機や自己PRなどをどのように書けば、自身の魅力を保育園側に伝えられるのでしょうか。今回は、保育士さんが履歴書を書けない理由と、対処法を紹介します。あわせて、志望動機や自己PRなどの項目別に書き方のポイントをまとめました。
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目次
保育士が履歴書を書けないと感じる理由とは
履歴書に記す内容は採用の合否に関わるものの、就活や転職活動をするなかでうまく書けないと悩む保育士さんは多いかもしれません。
自分をどのようにアピールすればよいのか、希望はどこまで伝えてよいのかなど、履歴書を用意するにあたってつまずきがちなポイントがいくつかあるようです。
まずは、保育士さんが履歴書を書けないと感じる理由を挙げてみました。
履歴書の書き方のルールがわからない
履歴書には複数の項目があり、内容に沿って記す必要があります。
ルールがわからないとどのように記せばよいのか考えてしまい、履歴書を書き進めにくく感じる場合もあるようです。
自分の長所がわからない
自分の長所を理解していないことも、履歴書が書けない理由として考えられます。
自分の魅力がわからないと、どのように伝えればよいのかまとまらず、履歴書の趣味や特技、自己PRなどの項目で悩むかもしれません。
アピールの仕方がわからない
自分の長所が分かっていても、自己PRで何をどのように伝えればよいのか悩む場合もあるでしょう。
就職先に最もアピールできるポイントを絞っておかないと、自分の魅力をうまく伝えられず、履歴書が書けない原因につながるかもしれません。
では、学歴や職歴、自己PRや本人希望など、項目別の書き方から見ていきましょう。
【項目別】履歴書が書けないときの書き方のポイント
履歴書にはさまざまな記入欄がありますが、それぞれどのように書けばよいのでしょうか。
項目ごとに書き方のポイントをまとめました。
学歴
決まりはないものの、学歴については義務教育終了後の高校入学からの記載でよいようです。
空欄が多く気になる場合には、中学卒業から記載してもよいかもしれません。
学校名は正式名称を記入し、「学校法人」「高等学校」などと略さずに書くことが大切です。
また、大学名は、学部や学科、専攻分野の名称まですべて記すようにしましょう。
さらに、入学と卒業をした年月を記す必要があります。
年号は西暦と和暦のどちらでも問題ないですが、履歴書全体で揃えるようにしましょう。
職歴
職歴は学歴と同じ欄で、学歴に続けて記載することが多い項目です。
会社名や業種だけではなく、携わってきた業務内容も添えると、志望先にこれまでの実績を伝えることができるかもしれません。
なお、パートやアルバイトの就業経験でも、保育に関わる仕事であれば、記載した方が志望先に好印象を与えられるかもしれません。
学歴と同様に、「医療法人」「社会福祉法人」などの法人名も省略せず、正式名称を記入するように気をつけましょう。
職歴に記す入社や退社をした年月も、西暦と和暦どちらかに統一します。
資格欄
学歴・職歴同様、項目の枠に沿って資格を取得した年月と内容を箇条書きで記します。
取得した資格はできる限り記載しましょう。
特に、「幼稚園教諭免許」「ベビーシッター」などの保育に役立つ資格を取得していれば、記すことでアピールにつながるかもしれません。
詳細な内容を伝えたい場合は、自己PR欄を使うとよいですね。
取得中の資格がある場合は、取得できる予定の時期とともに「取得見込み」と記載するとよいでしょう。
自己PR
自己PRの項目では、自分の個性や魅力をどのように保育で活かせるのかをアピールしましょう。
志望する保育園の特徴を知り、子どもを思う気持ちやこれまでのキャリア、子育てで得られた知識などを絡めて伝えるとよいかもしれません。
志望動機
なぜその保育園で働きたいと思ったのか、その保育園を選んだ理由を伝えましょう。
志望する保育園の保育理念や保育方針について共感できることを示せば、志望先に好印象を与えられるかもしれません。
「貴園の理念である〇〇に共感し、志望しました。」のように、共感した内容を具体的に記すとよいでしょう。
本人希望
本人希望では、就職先に伝えたい事柄を記入します。
原則として「貴園の規定に従います。」と記載し、絶対に譲れない条件以外は書かないようにしましょう。
また、配属先などの希望条件を書く際に「家から近いので」「時短勤務可能なので」「書類作成がないので」など理由だけを述べるとマイナスのイメージを与えるおそれがあるので注意が必要です。
複数の職種の募集をしている場合など、配属先を添える必要がある場合は、希望の職種を記載しましょう。
履歴書を項目ごとに一通り記入したら、最後に全体を見直します。
西暦や元号などの表記が統一されているか、誤字脱字がないかなど、しっかりと確認しましょう。
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【保育士向け】履歴書の志望動機や自己PRが書けないときの対処法
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就活や転職における履歴書の書き方について、ここではとくに書けないと悩む方が多い志望動機や自己PRの対処法を解説します。
志望動機
次を参考に、自分らしさが伝わる志望動機を作成してみましょう。
興味を持ったきっかけを思い出す
志望する保育園に興味を持った理由を考えてみましょう。
保育園のどのような特色に惹かれて志望したのかを振り返り、その答えを志望動機に結びつけることができれば、その園で働きたいという熱意が伝わりやすくなるかもしれません。
保育園の魅力を見つける
保育園の理念や保育方針などの特色を調べ、とくに力を入れていることがないか調べてみましょう。
ほかの園と差別化を図っている独自の特徴などがあれば、なぜ魅力を感じ共感するのか、自分なりの意見を志望動機として伝えると好印象につながりそうです。
自分の魅力を活かせる場面を伝える
これまでの経験を交えながら、自分のスキルや経験を志望先でどのように活かせるのか考えてみましょう。
たとえ保育士として未経験であったとしても、子育ての経験があれば、それを活かしたいと思ったことを志望動機として伝えるのもよいですね。
自己PR
自己PRできることが見つからず、履歴書が書けないときの対処法をまとめました。
自己分析でアピールできることを見つける
自分の魅力を理解するには、自己分析が必要です。
自分を見つめ直し、PRできることを複数挙げてみましょう。
例えば、これまで真剣に取り組んできたことがあれば、保育においても根気強さや忍耐力を活かせるというアピールにつながるかもしれません。
自分の保育スキルを関連づける
これまでの保育経験で、身についたスキルがないか考えてみましょう。
体力に自信があることや、ピアノが得意なことなど、保育士の仕事に活かせるようなスキルをアピールすることがポイントです。
実績などを具体的に記せば、より相手に伝わりやすいかもしれません。
また、自己PRの欄に書いた内容は、面接時に話題になることもあるかもしれません。
大会で優勝したり、コンクールで入選したりした経験があれば、積極的にアピールしましょう。
保育士の就活や転職に役立つ履歴書の書き方を押さえよう
今回は、履歴書が書けないと悩む保育士さんに向けて、原因と対処法をまとめました。
履歴書の書き方のルールがわかれば、項目に沿ってスムーズに書き進められるでしょう。
志望動機を書く際は、志望する保育園の特色などを踏まえて共感する姿勢を示すことがポイントです。
また自己PRでは、趣味や特技、これまでの保育スキルなどをアピールし、面接時にもっとくわしく聞きたいと思われるようなエピソードを書くとよいかもしれません。
これまでの保育スキルや育児経験など、保育園で活かせそうなことがあれば履歴書を通して存分にアピールし、志望先に働きたいという熱意をしっかり伝えられるとよいですね。