0歳〜2歳児対象に定員6名〜19名以下を保育する小規模保育園。保育士さんが働く場合にはどのようなメリットがあるのでしょうか?2023年からは、3歳児以上の子どもの受け入れや3歳児〜5歳児限定の小規模保育園の設置などの調整が進められています。今回は小規模保育園を解説し、保育士さんが働くメリットや求人の探し方を紹介します。
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目次
小規模保育園とは
小規模保育園とは、0歳〜2歳の子どもを対象にした定員6名〜19名までの保育園です。
100名以上の大規模保育園に比べて少人数の保育を実施しており、待機児童の解消を目的として設置されました。
2022年時点で全国の施設数は7,474カ所で、約9万人の子どもたちが利用しています。
小規模保育園が3歳児受け入れ可能に
小規模保育園の誕生や保育環境の整備などによって、2023年の待機児童数は過去最低を記録しています。
しかし、その一方で小規模保育園における課題も見つかりました。
小規模保育園は0歳~2歳児限定に受け入れを行っているため、3歳児になる際は転園先を見つける必要があります。しかし、地域の保育事情によっては「なかなか転園先が見つからない」という家庭がうまれ、大きな問題となったのです。
そこで子ども家庭庁は、自治体側に各市町村のニーズにあわせて、対象児童を0歳〜5歳児まで拡大できるよう、2023年4月に通知を行ない、受け入れ体制の整備を進めました。
また、政府においても、2023年6月に閣議決定された規制改革実施計画の中で、子育て支援の充実に向けて、3歳〜5歳児のみの小規模保育園の設置についても検討が盛り込まれています。
このような施策が展開されることで、小規模保育園における課題の解消が注視されています。
また、これから小規模保育園の施設数が増加し、保育士さんの働く場所が増えることも予想されます。
小規模保育園への就職・転職を考えられている方は施設の動向について、チェックするとよいですね。
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小規模保育園はA型・B型・C型がある
小規模保育園の現状についてお伝えしましたが、ここからは一般的な保育園との施設形態の違いや小規模保育園の種類について紹介します。
保育園には国によって設置基準が定められており、その内容は以下の通りです。
<認可保育園>
認可保育所に対して小規模保育園にはA型・B型・C型と3つの種類があることが大きな特徴です。
各施設の概要は以下の通りです。
<小規模保育園>
上記でわかるように、B型・C型の小規模保育園は保育士資格がない方も働ける環境となっています。
小規模保育園への転職・就職を考えられている方は、お住まいの地域にどのような小規模保育園があるのかチェックしてみましょう。
小規模保育園の給与
保育圏の施設の種類ごとの平均給与について見ていきましょう。
施設形態 | 月収 | 年収 |
---|---|---|
私立認可保育園 | 30.1万円 | 362.1万円 |
小規模保育園(A型) | 26.8万円 | 322.5万円 |
小規模保育園(B型) | 26.9万円 | 322.8万円 |
小規模保育園(C型) | 29.1万円 | 349.2万円 |
※月収…賞与の1/12を含む。年収…賞与込み。
私立認可保育園の給与と比較して小規模保育園の給与が平均的に低くなっていますが、 地域性や福利厚生の内容によって好待遇が期待できるケースもあるでしょう。
小規模保育園で働くメリット
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保育士さんが小規模保育園で働くメリットを紹介します。
子どもと丁寧に向き合えてやりがいを感じられる
保育園で働く中で、園児数が多いことでなかなか一人の子どもに対してゆったりと対応できないと悩む方もいるかもしれません。
小規模保育園は、最大定員数の19名に対して複数の職員が配置される環境であるため、一人の園児に充分に手がかけられることが期待でき、細やかな保育を実施できそうです。
子どもの個性や成長の様子を確認しながら一人ひとりにあわせて対応でき、やりがいを感じられる場面も多いでしょう。
持ち帰りの仕事が少ないため、プライベートが充実する
少人数の子どもの保育をする中で、保育士一人ひとりの業務負担が少ないのも小規模保育園の魅力でしょう。
事務作業や製作準備などは職員同士で協力しながら行ない、持ち帰り仕事が少ない場合が多いようです。
中にはパートの方に壁面製作や遊びの準備をお願いして、担任が保育に集中できる環境を整えているというケースも!仕事とプライベートの両立もしやすいですよね。
職員同士で連携がとりやすいため、働きやすい
職員数が多いと報告や連絡をする際に連携がとりにくいこともあるでしょう。
その点、小規模保育園は限られた人員で保育を行なうため、職員同士のコミュニケーションがとりやすいかもしれません。
公園や散歩中なども少人数で行動するため、きちんと役割分担を行ないながら子どもの安全性を保つことができそうですね。
狭い施設が多く、体力の消耗が少ない
小規模保育園はマンションの一室や企業内に設置されているケースが多く、スペースも狭いことが考えられます。
保育中の移動時間も短いことから、働く保育士さんの体力の消耗は少ないかもしれません。
体力的な問題が要因で保育士の仕事を離れた方や今の職場環境が辛いという方は、小規模保育園では働きやすさを感じるかもしれません。
乳児保育の経験・スキルを身につけることができる
0歳〜2歳を対象に子どものお世話をするため、乳児保育を中心に技術やスキルを磨くことができます。抱っこをしたりおんぶをしたり、子どもとのスキンシップを大切にしながら関われる場面もありそうですね。
人数が少ない分、ゆったりと関わりながらさまざまな経験を通して保育士として成長できるでしょう。
子育ての経験を活かして活躍できる
0歳〜2歳児のお世話といえば、おむつ交換や食事の援助など生活をサポートする場面が多いでしょう。子育て経験を活かせる職場を探している方には、ぴったりな仕事ですよね。
妊娠・出産を機に保育士の仕事を離れていた方もたくさん活躍しています。
このように小規模保育園ではさまざまなメリットが挙げられますが、中には「小規模保育園に興味があるけれど、自分にあう園が見つかるか不安…」という方もいるかもしれません。
そんなときは保育士バンク!あなたがゆとりをもって働ける職場探しのお手伝いをいたしますので、お気軽にご相談くださいね。
小規模保育園で働くデメリット
保育士さんが小規模保育園で働くデメリットを紹介します。
人間関係に悩みを抱える場合も
小規模保育園では少人数の保育を行なうことから、職員も少ないことが考えられます。
狭い空間の中で保育観があわなかったり、上手くコミュニケーションがとれなかったりすると人間関係に不安を抱くケースも…。
ただ、アットホームな環境の中で職員同士の仲がよい園で働ければ、充実感を得ながら仕事に専念できそうですね。
保育士一人ひとりの責任が重い
少人数制の保育は、子どもや保護者と密に関われる分、保育士一人ひとりの責任の重さを痛感する場面も多いかもしれません。
じっくり丁寧に接することができるからこそ、自分の保育観や子どもへの対応が適切かどうか自問自答することもあるでしょう。
逆に、そういった経験の積み重ねが保育士として成長できるという利点もありそうです。
大規模保育園との働き方の違いに戸惑うことがある
大規模保育園から小規模保育園に転職した場合、最初は働き方や環境の違いに慣れないこともあるでしょう。
クラス運営の仕方や職員同士の役割分担など、さまざまな業務で異なる点がありそうです。
最初は覚えることがたくさんありますが、少しずつ仕事に慣れていけば、自分の取り組みやすい方法が見えてくるでしょう。
施設のスペースの狭さに不満を抱く場合がある
施設の敷地面積が広かったり園庭があったりといった大規模な保育園で働いていた方は、小規模保育園のスペースの狭さに不満を抱くこともありそうです。
もっとのびのびと子どもたちを遊ばせてあげたいと想いを巡らせる保育士さんもいるでしょう。
ただ、中には積極的に公園遊びや自然探索を取り入れて子どもたちが楽しく過ごせるように工夫している園もあるため、求人をチェックする際は確認するとよさそうです。
小規模保育園に向いている人はこんな人!
小規模保育園への転職・就職を考えている保育士さんの中には「私は向いているのかな?」と迷う方もいるでしょう。
小規模保育園に向いている人の例は以下の通りです。
- 乳児保育に興味がある
- 家庭的な環境の中で子どもたちと過ごしたい
- おむつを替えたり食事を援助したりなどの子どものお世話が好き
- 子どもや保護者とじっくり関わりたい
小規模保育園への転職や就職を考えている方は、まず自分がなぜ小規模保育園で働いてみたいのか、しっかり考えてみることが大切です。
「やっぱり違う選択肢もあったのかな?本当に転職してよかったのかな..」と後悔しないように、転職先を探すときも自分らしく働ける職場を見つけていきましょう。
小規模保育園の求人の探し方
小規模保育園の求人の探し方を紹介します。
好待遇の園を探す
小規模保育園での待遇は地域や各園の勤務条件によってさまざま。
好待遇の園を探すためには、お住まいの地域の求人を複数チェックして比較することが大切です。
中には26万円以上の正社員求人や時給1200円以上の高待遇の園も!
まずはお住まいの地域にどのような求人があるかチェックしましょう♪
小規模保育園の求人情報
小規模保育園への転職を考えている、地域ごとの求人を一覧で見たい、気になる園にはすぐに応募したいという方は、条件検索から「応募する」ボタンへお進みいただけます。
休みが多めの園を探す
小規模保育園の中には、保育士さんが働きやすいよう、休日数多めの園があります♪
休日が多いと、仕事とプライベートの両立ができますよね。
完全週休2日制の求人はもちろん、年間休日が127日以上の園もあるため、要チェック!
求人をチェックして気になる園があれば問い合わせしてみてくださいね。
配置人数多めの園を探す
小規模保育園の求人を探すときは、職員数を確認することも大切になりそうです。
人手不足の園の場合は業務の負担が多いこともあるでしょう。
職員数にゆとりがある園を探す際は園見学に行くことも大切です。
まずは求人票を確認して、園見学が可能か問い合わせしてみるとよいですね。
小規模保育園の求人情報
職員数にゆとりのある小規模保育園の求人を一覧で見たい、気になる園にはすぐに応募したいという方は、条件検索から「応募する」ボタンへお進みいただけます。
出典:小規模保育事業における3歳以上児の受入れについて(通知)/子ども家庭庁
出典:規制改革実施計画/内閣府
出典:2019年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>
小規模保育園で働くメリット・デメリットを知り、転職を考えてみよう
小規模保育園での勤務を考えられている方は、働く際のメリット・デメリットを知ったうえで一度園見学に行き、雰囲気を確認することが大切ですね。
小規模保育園への転職を考えているという方は、保育士バンク!にご相談くださいね。
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