運動会や生活発表会で人気の演目「パラバルーン」。子どもたちが協力してひとつの技を披露するため、協調性を養う遊びとしてぴったり!せんべいや小波など基本的なものからちょうちょやきのこなど難易度が高いものまで年齢別に紹介します。保育園で指導するときのポイントもまとめたので、参考にしてみてくださいね。
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目次
パラバルーンを保育に取り入れるねらい
パラバルーンとは、カラフルな大きな丸い布の縁を子どもが複数人で持ち、さまざまな技を表現する遊びです。
3歳児クラスから取り入れ、4歳児・5歳児クラスでは難しい技に挑戦することもできるでしょう。
パラバルーンを保育に取り入れるねらいは以下の通りです。
- 友だちと協力して演技する楽しさを感じる
- リズムに合わせて表現するよろこびを味わう
- 技を披露する中で身体を動かし、体力をつける
日常的に遊びの中に取り入れたり、運動会や生活発表会で披露したりとさまざまな機会に楽しめますね。
ここからはパラバルーンの技を指導ポイントもふまえて紹介します。保育士さんも元気に声を出しながら、子どもたちといっしょに演技を楽しんでみてくださいね。
【3歳児向け】保育園で楽しむパラバルーンの技
3歳児クラスでは初めてパラバルーンに挑戦する子も多いかもしれません。
簡単な技からスタートして子どもたちに演技を楽しんでもらいましょう。
せんべい
せんべいのような形を作ってみましょう。
遊び方
1.パラバルーンを囲んで立ち、縁を両手で持ちます。
2.パラバルーンを引っ張って「せんべい」のような形にピンと張ります。
ポイント
「みんなで力をあわせて『せんべい』を作ってみよう!」と声をかけ、布をピンと張る練習をしてみましょう。引っ張りすぎると変な形になることも伝えられるとよいですね。
小波・大波・横波
子どもたちと海の「波」を表現します。
遊び方
小波:みんなでパラバルーンの縁を持ってしゃがみ、上下に小さく動かします。
大波:みんなでパラバルーンの縁を持って立ったまま、上下に大きく動かします。
横波:みんなでパラバルーンの縁を持ってしゃがみ、左右に大きく動かします。
ポイント
「た~て!た~て!」「よ~こ!よ~こ!」など、声をそろえると動くタイミングがわかりやすいでしょう。バルーンがたるまないように、布を自分の方に引っ張ってもらうとよさそうです。
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【4歳児向け】保育園で楽しむパラバルーンの技
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4歳児クラスでは友だちとルールを確認したり、声をかけ合ったりする場面も多くなるかもしれません。
少し難しい技にも挑戦して、さまざまな技にチャレンジする楽しさを伝えられるとよいですね。
きのこ
みんなでパラバルーンの中に入り、きのこのような形を作る技です。
遊び方
1.みんなでパラバルーンの縁をもって立ち、一斉に高く上げます。
2.外周に向きを変えて、左右の手を持ち替えます。
3.中に空気を含ませて山のような形を作り、一斉にバルーンの縁を地面まで降ろします。
ポイント
パラバルーンの中に立ち、全員の準備が整ったら一斉に地面へ縁を降ろすのがコツです。
手を持ち替える動作が難しいので、最初のうちは両手を放さず片手ずつゆっくり持ち替えるように声がけするとよいでしょう。
パラバルーンの中はまるで秘密基地のようなので、子どもはワクワクした気分になりそうですね。
ポップコーン
ボールがポンポンと跳ねる様子が、まるで弾けるポップコーンのように見える技です。
用意するもの
ボール(複数)
遊び方
1.パラバルーンを囲んで立ち、縁を両手で持ちます。
2.パラバルーンを引っ張りながら上下に動かし、パラバルーンを波打たせます。
3.保育士さんがパラバルーンの上にボールをたくさん放り込みます。
ポイント
パラバルーンを波打たせる際には、強弱をつけて波の大きさに変化をつけましょう。
さまざまな大きさのボールを使うと跳ね方に変化が生まれるので、一層ポップコーンの動きに近づくかもしれません。
ちょうちょ
上下にパラバルーンを動かすと、まるでちょうちょが羽ばたいているように見える技です。
遊び方
1.あらかじめくぼみをつくる2名と、羽根の先を持つ2名を決めておきます。
2.羽根の先を持つ2名は動かずに、バルーンを引っ張ったまま待機します。
3.くぼみをつくる2名はパラバルーンの中央に向かって布を手繰り寄せます。
4.ほかの子どももバルーンの動きに合わせて、ちょうちょの形を作ります。
5.全員でしゃがみます。
6.中央以外の子どもは上下にバルーンを動かし、ちょうちょの羽根の動きに見立てます。
ポイント
ちょうちょの羽根の先を持つ子どもが動かないようにすることできれいに形作ることができるでしょう。
羽根を上下に動かすときは、みんなで声を出すなどしてタイミングを合わせることがポイントです。
テント
保育士さんが中に入って中央部分を支え、テントに見立てます。
遊び方
1.パラバルーンを囲んで立ち、縁を両手で持ちます。
2.保育士さんがパラバルーンの中に入り、中心部分をできる限り高く持ち上げます。
3.子どもは一斉にパラバルーンを引っ張りながらしゃがみます。
ポイント
子ども同士の間隔を詰め、かけ声を出すなどしてしゃがむタイミングを合わせると、きれいな形のテントに仕上がるでしょう。
なお、中にたくさん空気を含むようにするとふわふわのテントになるので、試してみてくださいね。
【5歳児向け】保育園で楽しむパラバルーンの技
5歳児クラスは考える力を養うために技の成功に向けてどうすればよいのか、みんなで意見を出し合うことも大切ですね。
保育士さんは子どもたちの自主性を育めるよう、積極的に指導するのではなく見守る場面も増やすとよさそうです。
ロケット
まるでロケットのように、パラバルーンが上へ細長く膨らみます。
遊び方
1.パラバルーンを囲み、立ちながら縁を持ちます。
2.合図で一斉に中央へ向かって進み、パラバルーンの中に空気を入れて膨らませます。
ポイント
まずは、パラバルーンをピンと張った状態にしてから始めましょう。
子ども同士がぶつからないように注意しながら、中央へ進むよう指導します。
再びピンと張ってロケットを作るなど、繰り返しても動きがあって楽しめそうですね。
あさがお
まるでアサガオの花が咲くように、華やかな大技です。
遊び方
1.保育士さんがパラバルーンの上に乗り、中央でしゃがみます。
2.子どもはパラバルーンを囲んでしゃがみ、縁を両手で持ちます。
3.合図で、パラバルーンの縁を一斉に上へ持ち上げます。
4.保育士さんもいっしょに立ち、両手を上に上げます。
ポイント
きれいに咲かせるために、みんなで息を合わせて上へ持ち上げることがコツです。
保育士さんも子どもも一斉に腕をまっすぐ上に伸ばすことで、大きなあさがおが咲く様子を表現できるでしょう。
花火
みんなで力を合わせて花火に見立てたポンポンを空高く打ち上げる、難易度の高い大技です。
用意するもの
PEテープ(数色)
遊び方
1.パラバルーンを囲んで立ち、布をたるませた状態で縁を両手で持ちます。
2.保育士さんがパラバルーンの上にいろいろな色のポンポンを放り投げます。
3.パラバルーンを一斉に上へ持ち上げたら、勢いよく下げて縁を地面につけます。
4.反動でポンポンが宙に舞います。
ポイント
あらかじめPEテープでさまざまな色のポンポンを作っておきます。
パラバルーンを上げ下げするタイミングを合わせることで、まるで花火のようにポンポンを高く打ち上げることができるでしょう。
保育士さんの代わりに子どもがポンポンを持ち、音楽に合わせてダンスをした後にパラバルーンの上へ放り投げる演出をしてもよいですね。
フィニッシュ
パラバルーンの中から子どもが飛び出したように見える大技です。
遊び方
1.パラバルーンを囲んで立ち、縁を持ちます。
2.合図で中心に向かって進み、パラバルーンの中に空気を取り込みます。
3.パラバルーンの中で外側へ向きを変え、縁を地面につけてしゃがみます。
4.合図でパラバルーンから手を放し、一斉に立ち上がり両手を上げます。
5.保育士さんは外からパラバルーンの中央部分を勢いよく引っ張り巻き取ります。
ポイント
パラバルーンをピンと張った状態にしてから始めることがポイントです。
最後の決め技にすると、かっこいいかもしれませんね。
パラバルーンを手放すタイミングを掴みやすいような曲を選ぶことが、技の成功につながるかもしれません。
このようにさまざまな技を繰り広げることのできるパラバルーンですが、次にどのようなことに気をつけて指導するとよいのかをまとめました。
保育園でパラバルーンの技を指導するときのポイント
buritora/stock.adobe.com
パラバルーンの技を指導するときには、次のようなことに気をつけるとよいでしょう。
保育士の指示を聞くように伝える
パラバルーンで技を行うためには、子ども同士の息を合わせる必要がありますね。
そのため、練習中は保育士さんの指示に集中してもらうことが大切です。
合図があるまでパラバルーンに触らないなど、保育士さんの指示をよく聞いて動くようあらかじめ子どもと約束しましょう。
握り方を確認する
パラバルーンの縁の上から鉄棒を握るように手を添え、その際に親指を縁にかけて持つよう指導しましょう。
パラバルーンの握り方を間違えると途中で手が放れてしまったり、一斉に手放すときのタイミングがずれてしまったりする可能性があります。
最初は子ども一人ひとりの握り方が正しいかどうか、保育士さんがチェックするとよいかもしれません。
曲調に合わせて動くように指導する
まずは、一連の曲の流れに沿って、パラバルーンの複数の技を組み込み、プログラムを作成しましょう。
曲調が変化したら反対周りになるなど、子どもが曲のイメージをつかみやすいような選曲にすると表現しやすいかもしれません。
最初は基本から中級の技をつなげ、最後に難易度の高い大技で締めくくると見映えよく仕上がりそうです。
パラバルーンの技を知り、子どもに表現する楽しさを伝えよう
パラバルーンは、音楽を流しながらリズムにのることで、みんなで技を出すタイミングを合わせやすい遊びのひとつですよね。
日々の保育でも楽しめますが行事で披露すれば、子どもが一丸となって技を作り上げる姿を見て保護者も感動してくれそうです。
パラバルーンを通して、みんなで力を合わせて頑張るよろこびや、1つの技を完成させる楽しさを伝えてみてくださいね。
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