保育室内を仕切る際に使うパーテーション。ダンボールや牛乳パックなど身近な素材を使って、手作りしてみたいと考える保育士さんもいるかもしれません。目隠しやウイルスの飛散防止など用途に応じて活用してみましょう。今回は、パーテーションの役割や選び方、牛乳パックやラミネートなどでの手作りアイデアを紹介します。
Lesley Photograph/shutterstock.com
目次
保育室でのパーテーションの目的を知ろう
パーテーションとは、室内を仕切る壁や家具、カーテンなどのことを指します。
一般的にオフィスや家庭内で間仕切りとして利用することが多いようですが、保育室内で利用しているという園もあるでしょう。
では、保育園においてどのような目的で使われているのでしょうか。
保育室内にパーテーションを設置する目的を、2つ紹介します。
子どもの安全を確保するため
保育室内の子どもの安全を確保するのが1つ目の目的です。
乳児クラスでは、特に0歳児や1歳児は月齢による発達の差が大きいかもしれません。
腹ばいやハイハイの時期の子どもと、小走りができる子どもとを同じ室内で保育する場合、子どもの接触を防ぐためにもパーテーションが役立つでしょう。
また、室内に調乳スペースがある場合、熱湯を取り扱うこともあるかもしれません。子どもが触ると危険なものから遠ざけるためにも、仕切りを活用するとよいでしょう。
加えて、新型ウイルスなどの感染症対策として、できるだけ子どもの接触を防ぎたいというケースにおいても、パーテーションが活躍するかもしれませんね。
子どもが落ち着ける空間を作るため
2つ目の目的として、子どもが落ち着ける空間を作ることが挙げられるでしょう。
遊びのスペースのなかに仕切りを設けることで、コーナー保育など子どもが集中して遊べる環境を作ることができるかもしれません。
たとえば「製作コーナー」と「体を動かすコーナー」など、静と動の活動をクラス内で同時に行う場合でも、コーナー間にパーテーションがあればそれぞれの子どもが混じることなく、遊びに集中しやすいでしょう。
また、収納棚と仕切りを兼ねれば、ブロックや積み木などを収納しやすく散乱を防げるため、スペースの有効利用にもつながりそうですね。
パーテーションを設置する目的を押さえたところで、ここからは、保育室内での役割や手作りアイデアを紹介します。
保育室に設置するパーテーションの役割と選び方
手作りアイデアを紹介する前に、パーテーションの役割と選び方について考えてみました。
目隠し
パーテーションの役割として、目隠しがあります。
立地によっては、保育園外から保育室内の様子が見えることもあるかもしれません。身体測定など、一時的に外部から子どもの姿を見えなくしたいときに役立つでしょう。
折り畳み式のハイタイプのパーテーションなどを使えば、収納や移動がしやすくなるため便利かもしれません。
ウイルスの飛散防止
パーテーションは、ウイルスの飛散防止のアイテムとしても役立つでしょう。
製作活動や食事の時間など、複数の子どもが同じ机で向き合って座る場面があるかもしれません。その際に、机上に置ける小さなパーテーションがあれば飛散防止につながりそうです。
アクリル板タイプなど透明なものであれば、対策をしながら子ども同士のコミュニケーションもとれてよいかもしれませんね。
ベビーガード
ベビーガードとしてパーテーションを使うこともあるでしょう。
ベビーガードとは、赤ちゃんが室内の危険な場所へ行かないようにする、フェンスなどのことを言います。保育園では、乳児クラスの調乳スペースや道具置き場など危険な箇所に立ち入ることを防ぐため、設置することがあるかもしれません。
ベビーガードとして設ける場合は、子どもがつかまり立ちしても倒れにくい頑丈なものを選ぶとよいでしょう。いくつかつなげて使用できるパネルタイプだと、範囲を調整しやすいので便利かもしれません。
簡単1分登録!転職相談
保育士・幼稚園教諭・看護師・調理師など
保育関連の転職のご質問や情報収集だけでもかまいません。
まずはお気軽にご相談ください!
保育室で使える手作りパーテーションの作り方
maroke/shutterstock.com
保育室で使うパーテーションは、身近なもので手作りすることもできるようです。ここでは、牛乳パックやダンボールを使った作り方を紹介します。
ダンボールの簡易式パーテーション
ダンボールを使った、簡易式のパーテーションの作り方です。
用意するもの
- ダンボール
- ガムテープ
- はさみ
作り方
1.2個のダンボールをたたみ、平面状にします。
2.1つのダンボールの四隅の折り目と切れ目を中心線として、左右が等間隔になるようにはさみで縦に切ります。
3.(2)と同じものを4つ切り出します。
4.切れ目のない面を底として左右の辺を起こし、真ん中に切れ目のある立体的な三角形になるようにしてガムテープで留めます。
5.4つとも同じように作って土台とします。
4.(1)で平面にしたもう1つのダンボールをついたてとして、(5)の土台の切れ目にそのまま差し込んでできあがりです。
ポイント
2個のダンボールを使って1つのパーテーションを作ることができます。
同じものをいくつか作って並べれば、遊びのスペースの仕切りなど簡易的に室内を隔てたいときに役立つかもしれません。
内側にお店屋さんの絵をかけば、ごっこ遊びのアイテムとしても使えそうですね。
牛乳パックの窓つきパーテーション
牛乳パックを使って手作りする、窓つきパーテーションのアイデアです。
用意するもの
- 牛乳パック
- ガムテープ
- ペン
- カッター
作り方
1.牛乳パックの上部を開きます。
2.1面の最下部に、別の牛乳パックの底部分を当て、ペンでなぞります。
3.なぞった線をカッターで切り取り、別の牛乳パックが差し込めるようにします。
4.(1)~(3)をくり返し、同じものを何本も作ります。
5.4本の牛乳パックで四角形ができあがるように、切り取った部分に別の牛乳パックの上部を差し込んでつなげます。
6.(5)の四角形を1ブロックとしていくつか並べ、ガムテープで留めてできあがりです。
ポイント
できあがるといくつも窓が空いているパーテーションになるので、仕切りの向こうにいる子どもの姿を確認しやすいでしょう。
牛乳パックのなかに新聞紙を詰めるなどして重みを出せばより安定しやすくなるので、簡易的なベビーガードとしても役立つかもしれません。
場所に応じて高さや長さなどを調整してつなげるとよいですね。
ラミネートの飛散防止パーテーション
ラミネートを利用した、飛散防止パーテーションの手作りアイデアです。
用意するもの
- ラミネートフィルム(B4サイズ)
- ラミネーター
- 牛乳パック
- 画用紙
- テープ
- はさみまたはカッター
作り方
【ついたて】
1.画用紙の中央部分を、はさみまたはカッターで大きな花の形などにくり抜きます。
2.ラミネートフィルムに(1)の画用紙をはさんでラミネートしてできあがりです。
【土台】
1.牛乳パックを開き、底と注ぎ口の部分を切り落とします。
2.横に折り目が入るようにして半分に折り、折り目に沿ってはさみで切ります。
2.1つずつ立体的な三角形になるようにして折り、テープで留めます。
3.三角形の中央部分に、ついたてが挟めるようカッターで切り込みを入れてできあがりです。
ポイント
牛乳パックの土台についたてを差し込むと、花の形の窓のあいた透明なパーテーションになります。花だけでなく動物の形にしたり、シールなどでデコレーションしたりとさまざまなアレンジができるでしょう。
飛散防止をしながら、窓越しに友だちの顔を見てコミュニケーションもとれる、かわいらしいアイテムになりそうですね。
保育士・幼稚園教諭・看護師・調理師 etc.無料転職サポートに登録パーテーションを手作りして、保育室内の安全対策・スペース作りに役立てよう
今回は、保育室にパーテーションを設置する目的や牛乳パック、ダンボールなどでの手作りアイデアを紹介しました。
保育室内に置くパーテーションには、目隠しや飛沫防止の役割があるようです。さまざまな用途にあわせていくつか用意しておけば、コーナー遊びや食事などの場面ごとに使い分けることができるでしょう。
ダンボールなど身近な素材を使って手作りし、保育室内の安全対策やスペース作りに役立ててみてくださいね。
保育士バンク!では、日々の保育に役立つ情報を毎日公開中!
さらに、「今の職場に不満がある」「ほかにどんな園があるか見てみたい」など、転職に関するサポートも行っています。
登録~転職サポートすべて無料なので、気になる方はぜひご相談くださいね!
保育士バンク!の新着求人
お住まいの地域を選択して、最新の求人情報をチェック!