保育園で新入園児を迎える際に行われる面接。保育士さんのなかには、どんなことを保護者の方に質問すればよいのかわからない方もいるかもしれません。今回は、新入園児面接を行う目的や、確認すべき子どものアレルギーや生活リズムなどの項目を紹介します。また、実施する際のポイントや注意点もあわせてまとめました。
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目次
保育園で行われる新入児面接とは?
保育園では、新年度から新しく入園する家庭を対象に、新入園児面接を実施することがあるのではないでしょうか。
新入園児面接とは、新しく入園する子どもの状況について、保育士さんとその保護者が話し合う、いわゆる面談のようなものです。
子どもの発達や健康状態を確認することや、クラス分けの参考にすることなどを目的としています。また、親の就労状況や家庭環境を把握することも目的の一つとなっているようです。
一般的に、1月下旬から2月上旬にかけて新しく入園する子どもが内定すると言われているため、4月までの約2カ月という短い期間で、すべての新入園児の保護者と面接を実施しなければなりません。
そのため、保護者に確認しておくことや、伝えておくべきことなどをしっかりと把握して面接に臨むことが大切になります。質問項目や注意点などを押さえて、スムーズに面接を進めましょう。
新入園児面接で保護者に確認すべき項目
まずは、新入園児面接で保護者に確認すべき内容について見ていきましょう。
子どもに関する内容
子どもの食事
子どもの食事について、好き嫌いや偏食があるかどうか、また離乳食の進み具合などをしっかりと確認しておきましょう。
家庭でどのように食事をしているのか、量や形状などを具体的に質問し、園生活が始まってからどんなものを食べられそうか把握しておくことが大切です。
また、0歳児や1歳児の場合は授乳についても確認しておきましょう。
回数や量、母乳か粉ミルクかなどをくわしく質問し、完全母乳で育てている家庭には、入園後の生活がスムーズになるように哺乳瓶やミルクに慣れておいてもらうことも伝えておくとよさそうです。
アレルギーの有無
子どものアレルギーの有無について確認しましょう。
保護者に医師の診断書を提出してもらうなどして、食べ物や動物などのアレルギーについてしっかりと把握しておくことが大切です。
特に食べ物の場合、家庭で口にしていないものに関してはアレルギーの有無が判断できないため、これまでに食べたことがある食材についてくわしく尋ねる必要があります。
アレルギー児への対応のしかたは園によって異なるようなので、栄養士さんを交えて話し合うとよいですね。
生活リズム
入園後の園生活がスムーズに進むように、睡眠時間やお昼寝の時間、食事の時間などをくわしく確認しておきましょう。
また、普段寝ているときの体勢や癖などについても聞いておくと、子どもが慣れやすい園環境を整えるのに役立つかもしれません。
排泄の回数や便秘・下痢などの傾向についても質問して、子どもの生活リズムの把握に努めましょう。
健康状態
子どもの平熱や既往歴、薬のアレルギーなど健康状態について質問しましょう。
多くの子どもを預かる保育園は集団感染にも気をつけなければならないため、子どもの予防接種の状況などもあわせて確認しておくことが大切になります。必要に応じて、母子健康手帳などを提出してもらうとよさそうですね。
また、子どもの具合がすぐれない場合のサインや兆候などがあるかを尋ねて把握しておけば、万が一の時の対応に役立てられるかもしれません。
保護者に関する内容
勤務状況
保護者の勤務地や勤務時間、通勤時間などを確認しておきましょう。
勤務時間や通勤時間は、だいたい何時から何時まで保育をすることになるのか、保育時間の目安をつけるために役立ちます。
また、子どもの体調不良により、お迎えをお願いした場合にかかる時間の見当をつけるためにも、勤務地や通勤時間を把握しておくことが大切になるでしょう。
くわしい経路や通勤手段なども合わせて確認しておくと、緊急時に保護者へ連絡をする場合などに役立つかもしれません。
送迎の方法
保育園は、保護者が送り迎えをするのがメジャーかもしれません。
子どもの登園・降園時間や、だいたいの保育時間を把握するために、自動車や自転車、徒歩など、どの手段を使って子どもの送り迎えをするのか聞いておきましょう。また、自宅から園までのおおよその時間や距離などもあわせて確認します。
さらに、セキュリティ面の問題から、送り迎えをするのはお母さんなのかお父さんなのか、また親戚の方が送迎することもあるのかなど、送迎者についてもくわしく確認しておくと安心ですね。
土曜保育や延長保育の利用の有無
保育時間のおおよその目安をつけるために、土曜保育や延長保育を希望するかどうかを尋ねましょう。
園によっては、利用時間の延長や土曜保育は、別途申請が必要なこともあります。利用する意思があるかどうかを確認し、必要であれば申請の案内を行いましょう。
また、保育士の勤務体制にもかかわることなので、改めて土曜出勤はどのくらいのペースであるのか、平日の勤務パターンなども確認しておくとよさそうです。
緊急時の対応
災害などがあった場合、普段送り迎えをしている保護者が来られなかったり、連絡がつかなかったりすることもあるかもしれません。
そういった際にお迎えにくる可能性がある方や、連絡がつきそうな親族などの名前や住所、連絡先などを確認しておきましょう。
園によって規定は異なりますが、安全面から緊急連絡先に記載がある方にしか子どもの受け渡しができないケースもあるので、その旨を保護者にきちんと伝えておくことが大切です。
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新入園児面接で保護者に伝えるべき項目
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新入園児面接で、保育士さんが保護者へ伝えておくべき内容をまとめました。
保育園の方針や理念
保育園選びの段階で、園の方針や理念について理解をしている保護者も多いかもしれません。
しかし、新年度の入園に向けて、改めて保育園が目指す姿やポリシーについて伝えておきましょう。
園のパンフレットなどがある場合は、くわしい活動や子どもたちの写真などを見せて、入園後の園生活を具体的にイメージしてもらえるようにするとよいですね。
毎日の持ち物
家庭から持参してもらう持ち物が決まっているという保育園も多いかもしれません。
当日配布するプリントのなかに、持ち物リストなどを作成して、一つひとつどんな場面で必要になるのか、準備する際の注意点などを伝えましょう。
また、実際に現物を用意して保護者にサイズ感や質感などを見てもらい、準備する際の参考にしてもらうのもよいかもしれませんね。
慣らし保育の説明
新年度が始まると、新入園児を対象に慣らし保育が始まります。そのため、新入園児面接の段階で、慣らし保育の期間や進め方について説明しておきましょう。
最初の数日は1~2時間程度で終わることもあるので、その場合は仕事を早退、あるいはお休みしていただくことも伝える必要があります。
保育士が新入園児面接をする際のポイント
新入園児面接をするときに保育士さんが気をつけたいポイントを紹介します。
面接シートに記載してある内容を一つずつ丁寧に確認する
保育園では、面接前に家庭状況調査シートを配布して、子どもや保護者の状況について記入してもらい、当日に持参してもらうことが多いようです。
そのため、基本的にシートに書いてある内容をもとに面接を進めることになるでしょう。
項目ごとに一つずつ保護者に尋ね、双方の認識にズレがないかを確認するとよさそうです。
また、シートのなかで気になる点があれば随時質問し、その場でクリアにしておきましょう。
保護者を安心させるような話し方を意識する
新入園児面接は、初めて子どもを預けるという保護者も多く、緊張している方もいるかもしれません。
そのため、笑顔で話したり話に耳を傾けたりして、保護者の緊張を緩和させる雰囲気作りをするとよいでしょう。
また、入園に向けて悩んでいることや相談しておきたいことはないかも聞いておくと、その場で保護者の不安解消になり、安心して預けてもらうことにつながるかもしれませんね。
保育士だけでなく、栄養士や看護師も同席する
新入園児面接には、栄養士さんや看護師さんも同席するようにしましょう。
アレルギーが多くある子や既往歴がある子など、園側が慎重に対応しなければならない子どももいるかもしれません。
そういった場合、それぞれの分野の専門家である栄養士さんや看護師さんが同席していれば、子どもの状況を理解しやすく、かつ共有もスムーズになるでしょう。
また、子どもとかかわるうえで配慮が必要になるポイントがわかりやすくなるという利点もありますね。
スムーズに新入園児面接を進めて、新しい子どもたちを迎え入れよう
今回は、保育園で行う新入園児面接について、保護者の方へ聞くべき内容や説明する項目などを紹介しました。
新入園児面接とは、4月から新しく入園する子どもの状況について、保護者と保育士さんが話し合うものです。
保育士が確認しておく内容には、子どものアレルギーや離乳食の進み具合、生活リズムなどが挙げられるでしょう。一方、保育園側から伝える内容として、必要な持ち物や慣らし保育の説明などがあります。
保護者のなかには、初めて保育園に預けることに緊張している方も多くいるかもしれません。大切な項目を確認しつつ、新年度に向けた不安を解消できるように、寄り添いながら新入園児面接を進められるとよいですね。