五領域の「環境」を育むには、どのような遊びを展開すればよいのか、声かけや援助の仕方に戸惑う保育士さんもいるのではないでしょうか。「環境」は子どもの好奇心や意欲を育むうえで大切となるようです。今回は、保育所保育指針をもとに五領域「環境」のねらいと内容を解説します。また、保育で使える遊びの実践例と援助の方法もまとめました。
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五領域における「環境」とは
保育で育ってほしい能力を5つの領域に分けて示した、五領域。
そのなかの「環境」とは、どのようなものなのでしょうか。
五領域「環境」のねらい
厚生労働省「保育所保育指針」によると、五領域の「環境」におけるねらいについて以下のように示しています。
1.身近な環境に親しみ、自然と触れ合う中で様々な事象に興味や関心をもつ。
2.身近な環境に自分から関わり、発見を楽しんだり、考えたりし、それを生活に取り入れようとする。
3.身近な事象を見たり、考えたり、扱ったりする中で、物の性質や数量、文字などに対する感覚を豊かにする。
出典:保育所保育指針より抜粋
身近な環境に積極的に関わろうとする気持ちを育てること、身近なものとふれ合う機会を作ってその面白さや不思議さを味わえるようにすることが大切なねらいとなっています。
そうして発見した自然や文字、数量といったことがらを、生活や遊びの中に取り入れて楽しもうとする姿勢を育めるとよいですね。
具体的にどのような活動をしていけばよいかは、保育指針に書いてある「内容」を参考にしていきましょう。
五領域「環境」の内容
子どもたちの身の回りにある環境を、大きく「自然」「身近な環境」「文化」の3つに分けてみました。
五領域における環境の内容での扱いをそれぞれみていきましょう。
このような身の回りの環境について、遊びを通して面白さや不思議さを感じ、関心を持つきっかけづくりをしていきましょう。
保育の中で、散歩に行って自然とのふれ合いや、ごっこ遊びやゲームの中で文字や標識にふれる機会を作るとよいかもしれません。
他にも、身近な道具や数字などを遊びの中で取り入れることで、それらを活用する方法を学んでいくこともありそうです。
五領域「環境」を育む遊びの実践例
遊びの実践例から、五領域「環境」の力を育むためのポイントをみていきましょう。
乳児の遊び実践例:公園へのお散歩
乳児クラス(0歳児、1歳児、2歳児)で、公園にお散歩に行く活動をするときの「環境」を意識した援助の例をみていきましょう。
お散歩では、自然だけでなく、車や標識、建物といったさまざまな環境とふれ合うことができます。
0歳児や1歳児の前半では、発見したものを指差しや喃語でのおしゃべりで伝えようとする姿があるかもしれません。
保育士さんは気持ちに共感しながら、「○○っていうんだよ、きれいだね」と言葉にしていくことで、子どものさらなる関心につなげられるとよいですね。
1歳児や2歳児では、歩くことそのものや、景色の変化などを楽しみつつ、戸外のさまざまなことに興味を持っているのではないでしょうか。
子どもの関心に寄り添いながら、「見て、ちょうちょ飛んでいるよ」「信号の色が変わったね」など、保育士さんが発見した面白さを伝えていくことが大切です。
幼児の遊び実践例:お店屋さんごっこ
幼児クラス(3歳児、4歳児、5歳児)でお店屋さんごっこをするときの「環境」を意識した援助の例についてみていきましょう。
保育の準備
お店屋さんごっこでは、お店で売るもの・お金・看板や値札といったものが必要となるでしょう。
それらに使えるおもちゃや、製作することができる道具を準備しておきましょう。
子どもの経験から、お金や商品など身近な環境を再現して遊ぶことができるお店屋さんごっこ。
3歳児では、子ども同士お店屋さんのイメージを共有して遊ぶことが楽しめるとよいですね。
保育士さんが間に入って、商品や道具などのアイデアが湧くように投げかけたり、子どもたちの意見をまとめたりしていくとスムーズかもしれません。
4歳児、5歳児になると、少しずつ自分たちで話し合いながらお店屋さんのイメージを膨らませていけるかもしれません。
子どもたちのやり取りを見守りながら、必要に応じて「こんな道具や看板があるといいな」と促したり、材料やおもちゃを補ったりと遊びを支えていけるとよいでしょう。
保育では、五領域のどれか一つに注力するのではなく、すべての領域を一体的に育んでいくことが大切です。
「環境」の能力を育むポイントを頭に入れておくと、保育中に五領域についても意識するきっかけになるかもしれません。
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五領域「環境」を育むための保育士の援助
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五領域「環境」を育むうえで、保育士さんがおさえておきたい援助のポイントを紹介します。
さまざまなものにふれ合える環境を用意する
身近な自然や生き物だけでなく、国内外の文化や季節の行事など、さまざまなことにふれ合える機会をつくるとよいですね。
身近に自然が少ない園も多くなっているようですが、戸外で拾ったどんぐりや草花は大切に飾ったり遊びに取り入れたりと、少ない機会でも遊ぶ方法を工夫することで子どもたちにその魅力が伝わるのではないでしょうか。
生活の中にある身近なものを活用して遊びを展開する
身近にある道具や素材、自然物を使って遊ぶことで、全身でその面白さを感じ取ることができるでしょう。
また図形、数字、文字などに関しても、遊びに取り入れる中で理解が深まり、それらの法則や活用方法に気づいていくのではないでしょうか。
子どもの興味、発達に合わせて適切なタイミングで遊びに取り入れられるとよいですね。
子どもの気づきや発見に共感する
子どもが身近な環境に興味を持ったり何か発見をしたりしたときは、保育士さんが共感し、喜びを代弁していけるとさらなる意欲につながるでしょう。
また、その子の気づきを他児にも伝えていくことで、子どもたちの関心をいっそう引き立て、遊びにつながっていくこともありそうです。
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今回は、五領域「環境」とは何か、主に保育所保育指針をもとに紹介しました。
五領域「環境」には、身近な環境に興味を持って積極的に関わり、発見したことや考えたことを遊びや生活に取り入れていくというねらいがあります。
遊びを通して、身近な自然や文化に親しんだり、経験からイメージを膨らませて遊んだりといったことが「環境」の能力を育むことにつながりそうです。
五領域「環境」についてしっかりと学び、子どもとの関わりに活かしていけるとよいですね。
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