春分の日とは。意味や由来、子ども向けにわかりやすく説明する言い換え例

春分の日とは、日本国民の祝日の一つです。そのため保育園や幼稚園ではお休みのところも多く、春分の日が近くなると子どもたちに春分の日について説明することもあるでしょう。春分の日とはなにか、意味や由来、子ども向けにわかりやすく説明するときの言い換え例を紹介します。


牡丹花の写真 Serhii Brovko/shutterstock.com

春分の日とは

春分の日とは、法律によって定められた日本国民の祝日の一つで、

 

  • 自然や生き物を大切にする日
  • お彼岸の中日としてお墓参りをする日

 

といわれています。

 

それぞれ具体的に見ていきましょう。

また、春分の日と秋分の日の違いも簡単に説明します。

 

自然や生き物を大切にする日

 

春分の日とは、内閣府「国民の祝日について」の資料によると、「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日として説明しており、簡単にいうと生き物や自然の大切さを知る日ということになります。

 

春は、冬眠していた動物や植物が目を覚ましたり、新たな生命の誕生を感じられる季節です。
そのため春分の日は、生き物や自然の大切さを知りながら、春の訪れを楽しむことができる日といえるでしょう。

 

お彼岸の中日として、お墓参りをする日

 

春分の日の前後3日はお彼岸ともいわれていて、春分の日はお彼岸の中日(ちゅうにち)として、お墓参りをする日でもあります。

 

そもそもお彼岸とは仏教からきている言葉で、仏様の世界を彼岸、三途の川を挟んで、今自分たちが生きている世界を此岸(しがん)と呼ぶそうです。

 

ある一説によると、極楽浄土が西の方角にあり、春分の日は太陽が真西に沈むため、極楽浄土に一番近くなる日として太陽を拝むことは極楽浄土に向かって拝むことになる、といわれています。

 

そこから、春分の日に太陽を礼拝し、ご先祖様を供養するようになったことが、お墓参りをする日として広まっていったようです。

 

春分の日と秋分の日の違い

 

春分の日と同様に国民の祝日とされているのが、秋分の日です。秋分の日は春分の日と同じく、地球と太陽の位置により、昼と夜の長さがほぼ同じ長さになる日として知られているため、春分の日と秋分の日は何が違うの?と思う方もいるかもしれません。

 

春分の日と秋分の日は、春と秋という季節の違いはもちろんですが、祝日の意味に違いがあります。
内閣府「国民の祝日について」の資料によると、秋分の日は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」という意味を持つ日と説明しています。

 

また、春分の日を過ぎると昼の時間が少しずつ長くなります。一方、秋分の日を過ぎると昼の時間が少しずつ短くなるため、昼の時間の長さにも違いがあります。

 

春分の日とはなにか分かってきたところで、次は春分の日の由来や意味について見ていきましょう。

春分の日の由来や意味

春分の日には、どのような由来や意味があるのでしょうか。

くわしく解説します。

 

春分の日の由来

 

春分の日の由来は、二十四節気にあります。そもそも、二十四節気は中国から伝わってきたもので、日本の春夏秋冬をさらに6つに分けています。

 

春の場合は、

 

  • 立春
  • 雨水 (うすい)
  • 啓蟄 (けいちつ)
  • 春分
  • 清明 (せいめい)
  • 穀雨 (こくう)

 

の6つに分かれています。

 

この二十四節気は、1年間の太陽の動きを15度ごとに24等分して決められています。春分の日はちょうど春の中でも真ん中の0度を指しており、太陽が真東から昇って真西に沈むため、昼と夜の長さがほぼ等しくなるようです。

 

春分の日の意味

 

春分の日は以前、春季皇霊祭(しゅんきこうりょうさい)と呼ばれていました。春季皇霊祭とは、歴代の天皇など皇室に関わる先祖の霊を祀る儀式を行う日で、儀式自体は今でも皇居内で行わているそうです。

 

春分の日が祝日となったのは1948年で、国民の祝日に関する法律によって定められました。
はじめに説明したように春分の日は、「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日という意味があり、生き物や自然の大切さを知る日として知られています。

 

その中で、お墓参りに行ったり、ぼたもちを食べて過ごす家庭が多いようです。

春分の日に食べるぼたもちにはどのような意味があるのか解説します。

春分の日にぼたもちを食べる意味

はじめに話したように、春分の日はお彼岸の中日(ちゅうにち)でもあるため、ぼたもちをお供えしたり、食べたりすることもあるでしょう。

 

春分の日にぼたもちを食べる理由は、あんこの原料となる赤い小豆に「魔除け」の効果があるからだといわれています。

 

もともと古くから、赤には魔除けの力があると考えられており、食べることによって邪気を払い、災難から身を守ることにつながったそうです。

 

そのため、春分の日にぼたもちを食べるのですね。

ぼたもちとおはぎの違い

春分の日のお供え物として知られるぼたもちですが、似た食べ物でおはぎがありますよね。一般的には、春分の日にはぼたもち、秋分の日にはおはぎを食べることが多いようですが、それはなぜでしょうか。

 

答えは、名前に隠されている季節にちなんだ漢字にあるようです。

 

ぼたもちは漢字で「牡丹餅」と書きます。「牡丹」は春の花を指しています。そのため、春に咲く花にちなんでつけられたぼたもちを春分の日に食べるようです。

 

一方おはぎは、「御萩」と書きます。萩という字は秋の七草に数えられる萩の花であることから、秋にちなんでつけられたおはぎは秋分の日に食べるようになったいわれています。

 

ほかにも、ぼたもちとおはぎには、こしあんとつぶあんの違いがあったり、形が違うなどもあるようですが、一般的には名前に隠されている漢字が由来とされているようですね。

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春分の日はいつ決まる?年によって日付がずれる理由と決め方

2020年の春分の日は、3月20日の金曜日と発表されています。しかし、毎年、春分の日の明確な日付は決まっていないようです。

 

春分の日はいつ決まるのか、また年によって日付がずれるのはなぜなのかなど、理由とそ決め方について解説します。

 

春分の日は「春分点の位置によって決まる

 

春分の日は、春分点の位置によって決まります。そもそも春分点は、黄道(太陽が宇宙を周回するときの通り道)と、天の赤道(地球の赤道を宇宙まで延長した線のこと)が交わる箇所のことです。その箇所は2つあり、それぞれを春分点、秋分点と呼んでいます。

 

そして、春分点を太陽が通過する日が春分の日となります。

地球が太陽の回る日数は毎年6時間ほどずつずれていくので、太陽が春分点を通る日も毎年少しずつずれていきます。

 

そのため、春分の日は20日や21日など、年によって日付が異なる場合があるのです。

 

うるう年があるかないかで、春分の日の日付が変わる

 

春分の日は3月20日、もしくは19日や21日とずれることがありますが、25日になったり、31日になったりと大幅にずれることはありません。

 

うるう年があるかないかで春分の日の日付が変わることを、国立天文台は以下のような例を挙げて説明しています。

 

例えば、1996年の春分(の瞬間)は、3月20日の17時3分でした。そして、翌年の1997年は、その約6時間後の3月20日の22時55分、1998年はさらにその6時間後の3月21日4時55分、1999年は3月21日10時46分と、春分は毎年約6時間ずつ遅くなっていきます。そのために春分日の日付がずれることがあるのです。しかし、どこまでもずれ続けるのではありません。2000年はうるう年でしたので、1年の日数が平年より1日多く、366日ありました。そのため、春分は約6時間遅れると同時に1日早い日付になり、1996年の春分の時刻に近い、3月20日の16時35分になりました。

 

出典:質問3-2)春分の日はなぜ年によって違うの?/国立天文台から抜粋

 

国立天文台によると、春分は毎年約6時間ずつ遅くなっていくことから日付がずれることがあるとしています。

ただし、どこまでもずれ続けるというわけではなく、1年の日数が1日多いうるう年の場合に、約6時間遅れると同時に1日早い日付が春分の日になるため、年によって日付がずれる場合があるのですね。

 

このように、春分の日は春分点の位置によって決まったり、うるう年があるかないかでも、日付の決まり方は異なり、年によって日付が変わる場合があるようです。そのため、国立天文台がさまざまなデータに基づいて計算し、毎年2月に来年の日本の祝日を国の機関紙で発表しています。

 

国立天文台では、数年分の春分の日の日付をホームページで掲載しています。2021年以降の春分の日を知りたい場合は、国立天文台「質問3-1)何年後かの春分の日・秋分の日はわかるの?」の資料を確認してみるといいかもしれません。

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春分の日を子ども向けに分かりやすく伝える言い換え例

ぼたもちの写真

Kinusara/shutterstock.com

 

冒頭でも話したように、春分の日とは自然や生き物の大切さを知る日本国民の祝日です。 その中で、保育園や幼稚園では子ども向けに春分の日について説明することもあるでしょう。

 

ここでは、子どもたちから春分の日についての質問があったときを想定し、分かりやすい言い換え例を紹介します。

 

春分の日ってどんな日?

 

「春分の日は、自然や生き物の大切さを知る日で、昼の長さと夜の長さが同じになる日だよ」

 

春分の日はどうやって過ごすの?

 

「春分の日は、ぼたもちを食べて過ごしたり、お墓参りって行ってご先祖様にありがとうって感謝を伝えにいったりするよ。」

 

どうしてぼたもちを食べるの?

 

「ぼたもちは、ぼたんって春のお花の名前がついた食べ物だから、春分の日に食べるんだよ。あと、ぼたもちを食べると悪いものがやってきても守ってくれるんだって」

 

このように、子ども向けに分かりやすく春分の日を説明するときは、簡単な言葉に言い換えて伝えてみると子どもにも伝わりやすくていいかもしれません。

読んでおきたいおすすめ記事

春分の日とは、春の訪れを楽しむ日

今回は、春分の日についてくわしく説明しました。

 

春分の日とは、「自然をたたえ、生物をいつくしむ」という意味がある日本の祝日の1つです。
春分の日の決まり方は、春分点の位置やうるう年があるかないかで毎年異なるため、毎年春分の日がいつか確認するといいかもしれません。また子ども向けに春分の日について説明するときは、わかりやすい言葉に言い換えて説明するようにしましょう。

 

春分の日とはなにか、由来や意味をきちんと知り、春の訪れを楽しんでみてくださいね。

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