乳児や幼児に問わず子どもたちは音が鳴るものが好きですよね。そこで、保育園や幼稚園で手作り楽器を取り入れてみてはいかがでしょうか。今回は、身近な材料をつかった手作り楽器のアイディアを紹介します。手作り楽器をつかって演奏会などを開催してみると盛り上がりそうですね。
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保育園や幼稚園で手作り楽器を作ってみよう
ここでは、手作り楽器を作るための準備事項と手作り楽器を作った後の遊び方を紹介します。
まずは素材を集めよう
まずは手作り楽器を作るための材料を集めましょう。しかし楽器を作るからと言って、特に高価な材料などを準備する必要はありません。保育園や幼稚園にある身近なものをつかって楽器を作ることができます。
例えば、ペットボトルや紙皿、紙コップ、ストローなどでも製作することができます。手作り楽器の材料は、身の回りに隠れていますよ。子どもたちに声をかけ、材料につかえそうなものをいっしょに探してみましょう。
作る楽器を決めよう
手作り楽器の製作の前に、楽器が登場する絵本などを読み聞かせることで、子どもたちは具体的な楽器をイメージしやすくなるかもしれません。絵本で、動物が楽しく楽器を演奏しているシーンなどを見ることで、子どもたちも楽器を演奏してみたくなりそうですね。
完成したら演奏会を楽しもう
手作り楽器を製作したら、子どもたちそれぞれの楽器を持ち寄り、演奏会のように楽器を演奏してみましょう。先生が指揮者になり、音を順番に出してみたり、同時に鳴らして音を重ねてみたりすみると楽しめそうです。
また、子どもたちが好きな音楽を流しながら、自由に手作り楽器を演奏してみるのもおもしろいでしょう。
手作り楽器は、いろいろな音の表現をすることができます。カラカラやトントンなど、さまざまなオノマトペを子どもたちと共有することで、子どもたちとのコミュニケーションを円滑にしたり、言語学習への導入としても活用することができそうです。
振って演奏する手作り楽器
振って演奏する手作り楽器を考えてみました。力をつかわない振るという動きで音を鳴らすことができるものなので、乳児でも楽しめるかもしれませんね。
シャカシャカマラカス
用意するもの
・500mlペットボトル 2本
・ビーズやおはじき
・マスキングテープ
・紐
・はさみ
作り方やポイント
1.ビーズやおはじきをペットボトルの中にいれます。
2.紐で2本のペットボトルをつなぎます。
3.マスキングテープを使い、紐の結び目をしっかりと固定します。
4.飾り付けをすると、振るとカラカラと鳴るペットボトルマラカスの完成です。
製作につかう紐は、少し太めのものを選びましょう。紐が細すぎると切れやすく、摩擦によって子どもたちがけがをしてしまう可能性も考えられます。
また、ペットボトルの中に入れるものは、大きくて少し重めのものであれば低めの音、小さくて軽いものであれば高めの音をだすことができます。
紙コップマラカス
用意するもの
・紙コップ 2個
・ストロー 3本くらい
・ビニールテープ
・マスキングテープ
・はさみ
作り方やポイント
1.はさみをつかってストローを1cmくらいの長さに細かく切ります。
2.細かく切ったストローを紙コップの中に入れます。
3.紙コップの口同士を、ビニールテープをつかってしっかりと貼り合わせます。
4.マスキングテープを紙コップを回しながら縦方向や横方向に貼ると完成です。
紙コップ同士を貼り合わせるときは、隙間ができていないか確認し、しっかりと固定するようにしましょう。紙コップの中のものが遊んでいるときに出てこないように、固定するときはガムテープをつかい、その上から、マスキングテープなどで装飾するのもいいかもしれません。
チーズ容器でタンバリン
用意するもの
・チーズ容器
・折り紙や画用紙
・鈴 5個
・糸 15cm 5本
・テープ
・キリ
・はさみ
作り方やポイント
1.チーズの容器に、折り紙や画用紙を貼ります。
2.フタの側面にキリで5カ所の穴をあけます。
3.糸を鈴に通します。
4.糸をふたに開けた穴に通して結んでいきます。
5.あまった糸をはさみで切ります。
6.結んだところをテープでとめます。
7.容器を合わせると、タンバリンの完成です。
流行りの曲や保育園、幼稚園でよく歌っている曲に合わせて、演奏してみましょう。タンバリンは振るだけではなく、叩いても鈴を鳴らすことができる楽器です。
3回振ってから1回叩いてみるなど、音の出し方を変えながら楽しむこともできそうですね。
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叩いて演奏する手作り楽器
叩くと音が鳴る手作り楽器を紹介します。
ペットボトルカスタネット
用意するもの
・ペットボトル 2本
・ビニールテープ
・マスキングテープ
・ヘアゴム 2本
・カッター
・キリ
・はさみ
作り方
1.ペットボトルの底部分をカッターで切り取ります。
2.ペットボトルの切り口で手を切らないようにビニールテープで保護します。
3.マスキングテープをつかい、ペットボトルを装飾します。
4.キリをつかい、ペットボトルの側面にヘアゴムが通るくらいの穴をあけます。
5.ヘアゴムをはさみで切ります。
6.ヘアゴムを穴に通して結び目を作り、外れないようにすると完成です。
カッターでペットボトルを切るときは、切り口がギザギザにならないように慎重に切るようにしましょう。ペットボトルをカッターで切る前に、油性ペンで印をつけると、切りやすくなります。
切り口をビニールテープで保護するときは、二重にビニールテープをすることでより長く、安全に遊ぶことができます。
ペットボトル太鼓
用意するもの
・ガムテープの芯 1個
・風船 1個
・ビニールテープ
・マスキングテープ
・ティッシュペーパー 1枚
・割りばし 1本
・ペットボトルのふた 2個
・はさみ
作り方やポイント
1.風船をはさみで切ります。
2.切った風船をガムテープの芯にかぶせてテープで固定し、装飾すると太鼓ができます。
3.半分に切ったティッシュペーパーを割りばしの先端に丸めてくるみます。
4.ティッシュペーパーを丸めた箇所にビニールテープを巻いて固定し、ペットボトルのふたではさみこみます。
5.さらにビニールテープをペットボトルのふたの上から巻いて固定すると、バチの完成です。
ガムボールの芯に風船をかぶせて作るだけではなく、ペットボトルや空き缶などをつかうことで、出る音を変えることができます。子どもたちの音への探求心を深めるきっかけにもなりそうですね。
紙皿シンバル
用意するもの
・紙皿 2枚
・折り紙 黄色や金色など
・PEテープ
・鈴
・のり
・はさみ
・ホッチキス
・キリなど穴をあけるもの
作り方やポイント
1.2枚の紙皿に黄色や金色の折り紙を貼ります。
2.はさみで紙皿の中心まで切り込みを入れます。
3.紙皿から小さい角度のおうぎ形を切り取ります。
4.空いた空間を埋め、中心が盛り上がるように貼り合わせ、ホッチキスでとめます。
5.紙皿の中心にキリで穴をあけます。
6.中心の穴に輪っかを作るようにPEテープを通します。
7.紙皿の内側のPEテープに鈴を通して、結び目を作ります。
8.もう一枚の紙皿も同じように作ると完成です。
実際にシンバルを演奏している映像を子どもたちと見てみましょう。子どもたちに製作でのシンバルとは音が違うことや、作ったシンバルがなぜ黄色や金色なのか伝えることで、楽器への興味を持つかきっかけになるかもしれません。
牛乳パックのギロ
用意するもの
・牛乳パック
・曲がるストロー
・画用紙
・割りばし
・はさみ
・ペン
・のり
・両面テープ
・セロハンテープ
作り方
1.牛乳パックの側面に画用紙を貼ります。
2.5本くらいの曲がるストローの蛇腹部分を伸ばして、はさみで切り、牛乳パックの側面にしっかりと貼り付けます。
3.割りばしを5cm程の大きさに切ったものを、5本くらい用意します。
4.切った割りばしを、ストローを貼った側面の反対側に同じように貼り付けていきます。
5.割りばしをスティックにして、ストロー面と割りばしの面をなぞったり叩いたりして音を出します。
ストローや割りばしは、1cmくらいの間隔をあけて貼り付けるようにしましょう。間隔が広すぎたり、狭すぎたりすると音を出しにくくなる場合もあります。ストローをなぞって出す音と割りばしで鳴らす音の違いを子どもたちと楽しんでみましょう。
吹いたり弾いたりして演奏する手作り楽器
ここでは、息を吹きかけて音を出したり、弦を弾き音を出す、少しおしゃれな手作り楽器を紹介します。
ストローフルート
用意するもの
・ストロー
・セロハンテープ
・はさみ
作り方やポイント
1.ストローを以下の倍率ごとにはさみで切ります
ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド | |
寸法(cm) | 16.0 | 14.0 | 13.0 | 12.0 | 11.0 | 9.5 | 8.5 | 8.0 |
倍率 | 1 | 0.88 | 0.81 | 0.75 | 0.69 | 0.59 | 0.53 | 0.5 |
2.長さを調整したストローの間に使わないストローを挟み間隔をあけながら順番に並べます。
3.セロハンテープで固定をすると完成です。
音程を調整するときのストローの長さは、ストローの太さによって変化します。ドの音の倍率を1と基準を決め、長さ調整をするようにしましょう。
食品トレイで作るギター
用意するもの
・食品トレイ 2個
・割りばし 10cm 2本
・輪ゴム 6本
・キッチンペーパーの芯 1本
・コンパス
・はさみ
・カッター
・テープ
作り方やポイント
1.食品トレイを丸く切り抜きます。
2.割りばしを切り、円の上下に挟むようにしてビニールテープで貼ります。
3.もう1枚の食品トレイと貼り合わせます。
4.6本の輪ゴムを縦方向にかけ、ビニールテープで固定します。
5.キッチンペーパーの芯に8等分の切り込みをいれ、本体に貼り付けます。
6.画用紙やペンなどをつかって自由に装飾をします。
7.はじめに切り抜いたトレイでピックを作ると、食品トレイのギターが完成です。
輪ゴムの張り具合を変えることで弾いたときの音を変えることができます。ビニールテープで固定をする前に、子どもたちが好きな音に調整するようにしましょう。
直接、手でギターを弾くと上手く音がならない場合があるので、トレイのピックで演奏するようにしましょう。
手作り楽器をつかって演奏会をしてみよう
今回は、保育園や幼稚園で取り入れられそうな手作り楽器の作り方を紹介しました。一見、材料としてつかえなさそうな廃材もカスタネットや太鼓、マラカス、ギロなどの楽器に簡単に変えることができます。
乳児が演奏できそうな楽器は振るものや叩くもの、幼児からは少し演奏がむずかしい食品トレイのギターやストローのフルートを取り入れるとよさそうです。
そして手作り楽器を作った後は、子どもたちで演奏会をしてみましょう。保育園や幼稚園の手作り楽器の演奏をきっかけに、子どもたちの音への興味を深めることができそうですね。