日本の首都である東京都。交通網が充実している東京都の保育施設に転職しようと考えている保育士さんもいるのではないでしょうか。実際に働くなら、事前にその地域の保育士さんの給料や求人などを知っておきたいですよね。今回は、東京都の給料事情や保育士不足を解消するために行なっている取り組みなどを詳しく解説します。
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東京都の保育施設数や待機児童数
まずは東京都の保育施設数や待機児童数のデータを押さえておきましょう。
保育施設数
東京都には、2023年10月時点で認可保育施設が3593園あります。また、認可外保育施設の数は2024年4月時点で817園です。
なお、東京都独自の基準を設けた認証保育園は2024年5月時点で413園あります。
待機児童数
東京都の待機児童数は、2023年4月時点で286人でした。2020年4月時点で2000人を超えていたことを考えると、大幅に減少していることが見て取れるでしょう。
統計を取り始めた1970年以降過去最少の数値となっており、東京都は今後も引き続き待機児童の解消に取り組むとしています。
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東京都の保育士の現状
正社員やパートで保育士として働く際は、職場の年齢層や年収などに注目して求人情報を確認するのではないでしょうか。
ここでは、厚生労働省が発表した令和5年賃金構造基本統計調査をもとに、東京都の保育士さんの平均年収や賞与、勤続年数などを全国平均と比較してみました。
東京都 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 34.9 | 6.4 | 168 | 34.31 | 80.95 | 492 | 3760 |
女性保育士 | 37.8 | 7.6 | 164 | 31.32 | 73.89 | 449 | 39230 |
全国 | 年齢(歳) | 勤続年数(年) | 労働時間(時間) | 給与 (万円) |
賞与 (万円) |
平均年収(万円) | 労働者数(人) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
男性保育士 | 35.4 | 7.3 | 168 | 30.66 | 80.60 | 448 | 18160 |
女性保育士 | 38.1 | 8.6 | 167 | 26.20 | 70.55 | 393 | 255990 |
東京都の保育士の平均年齢
東京都の保育士さんの平均年齢は、男性が34.9歳、女性が37.8歳です。
全国の保育士さんの平均年齢は、男性が35.4歳、女性が38.1歳であるため、東京都では男女ともに全国平均よりも若手の保育士さんが活躍していることがわかります。
東京都の保育士の勤続年数
東京都の保育士さんの平均勤続年数は、男性が6.4年、女性が7.6年です。
全国の保育士さんの平均勤続年数は、男性が7.3年、女性が8.6年であるため、東京都では男女ともに全国平均よりも短い傾向にあるようです。
東京都の保育士の所定内労働時間(残業時間は省く)
東京都の保育士さんの月平均労働時間は、男性が168時間、女性が164時間です。
全国の保育士さんの月平均労働時間は、男性が168時間、女性が167時間であるため、東京都では男性は全国平均と変わらず、女性が全国平均よりもやや短いことがうかがえます。
東京都の保育士の「決まって支給する現金給与額(給料)」
東京都の保育士さんの平均給料は、男性が34万3100円、女性が31万3200円です。
全国の保育士さんの平均給料は、男性が30万6600円、女性が26万8900円であるため、東京都では男女ともに全国平均を大きく上回っていることがわかります。
なお、東京以外の地域の給与に関して知りたい方は、以下の記事を参考にしてくださいね。
東京都の保育士の年間賞与その他特別給与額
東京都の保育士さんの年間賞与は、男性が80万9500円、女性が73万8900円です。
全国の保育士さんの年間賞与は、男性が80万6000円、女性が70万5500円であるため、東京都では男女ともに全国平均を上回っています。
東京都の保育士の年収
平均給料と賞与額をもとに平均年収を算出したところ、東京都の保育士さんの平均年収は男性が492万3200円、女性が449万7300円となりました。
全国の保育士さんの平均年収は男性が448万5200円、女性が393万2300円であるため、東京都では男女ともに全国平均よりも大きく上回っていることがわかります。
東京都の保育士の労働者数
東京都の保育士さんの労働者数は、男性が3760人、女性が3万9230人です。
全国の保育士さんの労働者数は、男性が1万8160人、女性が25万5990人であるため、東京都で働く保育士さんが全国に占める割合は男性が約20.7%、女性が約15.3%となります。
以下の記事では、年齢・経験年数・都道府県別の保育士の平均年収について解説していますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
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東京都の保育士への補助や取り組み
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ここでは、東京都が実施する保育士さん向けの支援をまとめました。どのような事業があるのかを確認しておきましょう。
保育人材・保育所支援センター
東京都では、東京都福祉人材センター内に「保育人材・保育所支援センター」を設置しています。保育人材の保育所への就職を支援する事業です。
こちらには、保育士資格を保有し保育現場で実際に働いた経験のある保育人材コーディネーターが在籍しており、保育に関する悩みの相談に乗ってもらうことができます。
キャリアアップ補助金制度
キャリアアップ補助金とは、保育人材の確保と定着を目的とし、創設された東京都の取り組みです。
キャリアが見えづらいと言われている保育士のために、職位と職責に準ずる賃金の設定を目指しています。
補助の対象施設や事業は決まっているので、自身の働きたい施設が該当しているか確認してみるといいでしょう。
保育士就職支援研修・就職相談会
東京都では、都内の保育園への就職に向けた研修と就職相談会を有資格者向けに行なっています。年に数回開催されており、参加費は無料です。(※2023度は6回開催)
就職支援研修では、保育現場の現状を園長先生から聞けるなど就職に役立つ情報を手に入れることができます。
就職相談会では、相談会に参加している民間保育園の様子や労働条件などを質問できます。
未就学児をもつ保育士の子どもの預かり支援資金
未就学児をもつ潜在保育士が保育士として復帰する際、子どもの預け先として、ファミリー・サポート・センターやベビーシッターなど対象施設・事業を利用するための料金の一部を借りることができます。
年額で利用した料金の半額(最大12万3000円)借りることができ、2年間保育士として勤務し続ければ、返還の免除を受けることも可能です。
保育従事職員宿舎借り上げ支援事業
保育士の社宅などを事業者が借り上げる場合、その一部を補助するというものです。一戸あたり月額8万2000円の補助を受けられます。
2016年度までは、採用後5年目までが対象となっていましたが、現在は6年目以降の保育士も対象となりました。
東京都の保育士求人を見てみる
東京都が実施する子育て支援の取り組み
kazoka303030/stock.adobe.com
東京都が実施している子育て支援についてまとめました。お子さんがいらっしゃる保育士さんは、どのような支援が行なわれているのか確認しておくとよいでしょう。
とうきょう子育てスイッチ
東京都では、東京都内の子育てに関する情報をまとめた子育て情報サイト「とうきょう子育てスイッチ」を運営しています。
このサイトでは、都内自治体の子育て支援サービス、後述する子育て応援とうきょうパスポートが利用できる施設・店舗、小児救急医療機関などの情報を検索することが可能。
他にも、子育てお役立ち情報のコラムが掲載されているなど、子育てに役立つコンテンツが満載です。
子育て応援とうきょうパスポート事業
東京都では、協賛する企業・店舗が子育て世帯や妊娠中の方がいる世帯に対してさまざまなサービスを提供する「子育て応援とうきょうパスポート事業」に取り組んでいます。
サービスの利用対象は18歳未満のお子さん、もしくは妊娠中の方がいる都内在住の世帯です。実施されるサービスの内容には、粉ミルクのお湯の提供、おむつ替え・キッズスペースの提供、景品の提供、商品の割り引きなどがあります。
ファミリー・サポート・センター事業
東京都では、子どもの送迎や預かりなどの育児の援助を受けたい方に向けてファミリーサポート事業に取り組んでいます。
実際に援助をしてくれるのはファミリー・サポート・センターに会員登録をした育児の援助をしたい方であり、0歳から小学校6年生までのお子さんのいる家庭が支援の対象となります。
利用できるサービスは各区市町村によって異なりますが、たとえば以下のようなサービスがあります。
- 送迎利用の場合:保育施設や習い事、学童クラブなどの施設への送迎
- 預かり利用の場合:冠婚葬祭や買い物などの外出時、短期間就労のときなど
なお、これらのサービスを利用するには、ファミリー・サポート・センターに会員登録する必要があります。
東京都の保育士求人を見てみる
支援が充実した東京都で保育士として働こう
今回は、東京都の保育士の平均年収などとともに、東京都が取り組む保育士さん向けの支援制度などを紹介しました。
東京都は、保育士の人材確保を図るために就職を支援する事業などに取り組んでいます。気になった保育士さんは、利用を検討してみてはいかがでしょうか。
保育士バンク!は、全国の保育士さんの転職のお手伝いをしております。別の地域から東京都に引っ越して働きたいと考える保育士さんの転職も手厚くサポートいたしますので、この機会にぜひご登録ください。
出典:令和5年賃金構造基本統計調査/政府統計の総合窓口(e-Stat)
出典:東京都保育士等キャリアアップ補助金・東京都保育サービス推進事業補助金について/東京都福祉局
出典:未就学児をもつ保育士の子供の預かり支援資金/東京都社会福祉協議会
出典:子育て応援とうきょうパスポートとは?/とうきょう子育てスイッチ
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