彼岸とは、どういう意味や由来があるのでしょうか。今回は、彼岸の入りと明けはいつの時期なのか、意味や由来の子どもたちへの伝え方を紹介します。彼岸に関するのクイズや絵本など、彼岸について知るために保育園でできることもまとめたので、子どもたちに説明する際に参考にしてみてくださいね。
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彼岸とは
彼岸とは春分の日と秋分の日の前後3日間のことで、読み方は『ひがん』と読みます。春の彼岸は『春彼岸』、秋は『秋彼岸』と言われています。春分の日と秋分の日は昼と夜の長さが同じになり、仏教の教えである極楽浄土が真西にくる日でもあります。そこで、太陽が真東から真西に沈むことから、この日はあの世とこの世が一番近くなると考えられています。そして、その時期にご先祖様に感謝を伝えたり、自分自身も極楽浄土とつながるという意味をもつものが彼岸のようです。
彼岸の意味と由来
彼岸の意味や由来には諸説ありますが、元々、彼岸は仏教から生まれたものだと言われています。煩悩や苦しみ、欲などから逃れ、自由を手にするために悟りの境地に達することという思想が日本にやってきたことがはじまりでした。この思想と、先祖を崇拝するなどの日本人古来の風習が結びつき、彼岸になったと言われています。また、この期間に精進することで、仏教で言い伝えられている極楽浄土へ行くことができると考えられています。彼岸と似ている行事にお盆がありますが、お盆はご先祖様があの世から帰ってくるのに対し、彼岸はあの世からご先祖様は帰ってこないとされています。
彼岸はいつからいつまで?
彼岸は、3月にある春分の日と9月の秋分の日を中日とした、その前後3日間の期間のことを言います。毎年、日付が変わります。2019年の春彼岸の入りは3月18日、明けが3月24日、秋彼岸の入りは9月20日で、明けは9月26日の期間です。
子どもへ「彼岸」の意味を説明するには
彼岸の意味などを子どもたちに伝えるときには、むずかしい表現は簡単な言葉に置き換えるようにしましょう。少しでも子どもたちに理解してもらうために、言葉の一つひとつをかみ砕いて説明できるといいですね。
子どもたちに説明するときの言い換え
子どもたちに説明するときには、子どもたちが親しみのある言葉に置き換えて説明するようにしましょう。例えば、『先祖』という言葉は『昔に生きていた人たち』や『みんなのパパとママのお父さんやお母さんたち』と説明するとよさそうです。
言い換えの例
・仏教 →神様が教えてくれたことのひとつ
・春分の日 →寒いから暖かいに変わる日
・秋分の日 →暑いから涼しいに変わる日
・あの世 →死んでしまったら行くところ
・この世 →みんながいるこの場所
・墓参り →昔に生きていた人たちへ、ありがとうを言うためにお墓に行くこと
・命 →虫さんや猫ちゃんもみんな持っている、一番大切なもの
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子どもたちに彼岸のことを知ってもらおう
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ここでは、彼岸について子どもたちに伝えるときのきっかけづくりになるものを考えてみました。
彼岸クイズ
子どもたちに彼岸に関連する簡単なクイズを考えてみました。クイズの答えをきっかけとして、子どもたちに彼岸についてお話してみるのもいいかもしれませんね。
1.ぼたもちやおはぎのまわりに付いている黒いものはなんでしょうか?
答え: あんこ
ぼたもちやおはぎは、作り方や材料はほとんどいっしょですが、春と秋で呼び名が異なります。春はぼたもち、秋はおはぎと言われます。この理由は、その季節に咲く花が関係しており、春は牡丹、秋には萩が咲くからです。また、地域によって使う材料が少し違ったりもするそうです。
2.彼岸花というこのお花は何色でしょうか?
答え: 赤、白、黄など
クイズに合わせて、彼岸花は、花が咲いた後に葉が伸びる、毒を持っているなど、写真を見せながら、花の性質を子どもたちに話してみると、興味を持ってくれるかもしれませんね。
3.みんなと虫さんやほかの動物、全員が同じものを持っています。それは何でしょうか?
答え: 命
虫や動物、人は同じ命を持っているということを子どもたちに伝えてみましょう。子どもたちが生まれるずっと前からも、人や動物は生きていたということを伝えるのもいいかもしれません。命はつながっていることに、子どもたちが気づくきっかけになりそうです。
ぼたもちやおはぎを作ってみよう
彼岸の食べ物というと、ぼたもちやおはぎを想像するでしょう。そこで、クッキングプログラムを取り入れている保育園であれば、子どもたちといっしょにぼたもち作りをしてみるのもいいかもしれません。ぼたもち作りをすることで、日本の昔ながらの習慣に触れることができます。この時期になるとお供えものとしても使われる食べ物だと言うことを伝えてみましょう。また、春に作るものは、ぼたもちと呼ばれ、秋に作るものは、おはぎと呼ばれていることなど、彼岸についての知識もあわせて伝えると、学びにつながりますね。
命についての本
彼岸は、ご先祖様に感謝をしてお墓参りをする期間ですが、まず命のことについて、子どもたちに伝えてみましょう。言葉だけで伝えるのはむずかしいので、命を題材にした絵本の読み聞かせをするのも一つの方法です。子どもたちに馴染みのある動物が描かれている絵本もあり、命について理解しやすいかもしれません。
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彼岸を通して、子どもたちと季節を感じてみよう
彼岸の意味や由来を子どもたちが理解をすることは、少しむずかしいかもしれません。はじめは、彼岸とは暖かくなる春と涼しくなる秋の年2回あることや、ぼたもちをお供えする時期だということを伝えるだけでもいいかもしれません。保育園での、彼岸についてのクイズやぼたもち作り、絵本の読み聞かせを通して、少しでも子どもたちが彼岸を知る機会が作れるといいですね。
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