0歳児や1歳児の担任保育士さんは、こいのぼり製作をどう作ろうか悩む方も多いでしょう。子どもたちが楽しめる素材や技法を盛り込みながら、個性豊かな作品を作れるとよいですよね。今回は、1歳児や0歳児など乳児クラス向けのこいのぼり製作の作り方を紹介します。また、保育士さんが意識する援助のポイントもまとめました。
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目次
【0歳児、1歳児向け】こいのぼり製作のねらい
こどもの日が近くなると、子どもたちの健やかな成長を祈って飾られるこいのぼり。
保育士さんはこいのぼり製作に向けて指導案を書くことがありますが、0歳児や1歳児など乳児クラスにはどのようなねらいがあるのでしょうか。
楽しい雰囲気の中でこどもの日を過ごす
こどもの日は乳児クラスにとって、入園式の次にある季節のイベントの一つ。
0歳児、1歳児にとって行事の意味は分からなくとも、楽しい雰囲気のなかこいのぼり製作を行うことで園生活に期待感を持てるようになるかもしれません。
こうしたイベントは園での1年を楽しく過ごすための節目でもあります。
歌を歌ったりペープサートをしたりと、0歳児や1歳児の子どもがこいのぼり製作に興味を持てるような導入をして盛り上げていきましょう。
製作を通してこいのぼりに親しみを持つ
乳児クラスでは、こいのぼり製作を通してこどもの日の風物詩に親しむというねらいを立てるとよいでしょう。
0歳児や1歳児は、行事の意味をはっきりと理解できないかもしれませんが、楽しくこいのぼり製作をすることが今後の興味や関心につながる導入となるかもしれません。
保育士さんは、「元気に大きくなってね」とあたたかく声かけをしながら、こいのぼり製作をしてみてくださいね。
このように、指導案では0歳児や1歳児に合ったねらいを立てることが大切です。
乳児クラスでのこいのぼり製作には、以上のようなねらいを参考に指導案を考えてみましょう。
【0歳児、1歳児向け】こいのぼり製作アイデア7選
それでは、0歳児や1歳児クラスで楽しめるこいのぼり製作のアイデアを紹介していきます。
指絵の具でこいのぼり製作
用意するもの
- 画用紙
- 絵の具セット
- はさみ
- テープ
ポイント
絵の具のぬるぬるとした感触を楽しめる指絵の具は、手先の感覚が敏感な0歳児・1歳児にぴったりな技法と言えるでしょう。
活動するときは、下に新聞紙やシートなどを敷いて、はみ出しても構わないよう準備しておくことが大切です。
0歳児など絵の具の誤飲が心配な場合は、ファスナー付き保存袋のなかに絵の具をたっぷり塗った画用紙を入れて、袋の上から押し広げて塗るという楽しみ方もありますよ。(詳しい説明はこちら)
手形・足形アートでこいのぼり製作
用意するもの
- ペットボトル
- ラメ
- 水
- 手形
- 両面テープ
- 目玉シール
ポイント
0歳児や1歳児クラスで簡単にできる手形・足形を使って、こいのぼり製作をしてみましょう。
作ったあとも、キラキラとラメが反射する様子が楽しめます。窓辺の光が差す場所に置いておくなど、飾り方も工夫できそうですね。
足形や手形は子どもの成長を実感できるため、保護者の方もこどもの日の記念としてよろこんでくれるかもしれません。(詳しい説明はこちら)
なぐりがきアートでこいのぼり製作
クレヨンを握ってお絵かきができるようになる1歳児向けに、お絵かきでこいのぼり製作をしてみましょう。
用意するもの
- クレヨン
- 画用紙
- はさみ
- 目玉シール
作り方
1.クレヨンで画用紙にグルグルと自由になぐりがきをします。
2.画用紙をこいのぼりの形に切り取ります。
3.目玉を貼りつけたらできあがりです。
ポイント
画用紙をうろこ型にカットし、こいのぼりの台紙の上にのり付けしてもよいかもしれません。
貼りつける動作ができるようになる1歳児には、自分で目玉シールをつけてもらいましょう。
クラフト紐にこいのぼりをくっつけて、ガーランドのような飾り方をすると、あたたかみが感じられそうですね。
袋でこいのぼり製作
ポリ袋に飾りを詰めるだけの簡単なこいのぼり製作を紹介します。
用意するもの
- ポリ袋
- フラワーペーパー
- 目玉シール
- モール
作り方
1.ポリ袋にフラワーペーパーをくしゃくしゃに丸めて入れます。
2.ポリ袋の口をモールで縛ります。
3.目玉シールを貼りつけてできあがりです。
ポイント
紙をくしゃくしゃに丸める手の動きや音を楽しむことができる、0歳児や1歳児クラス向けのこいのぼり製作です。
フラワーペーパーの色をさまざま用意したり、キラキラしたオーロラ折り紙をカットして用意しておいたりと、乳児の子どもが素材にふれる楽しさを味わいながら取り組めるよう工夫してみましょう。
完成したら、本物のこいのぼりのように竿に付けて、窓際に置くといった飾り方もよいかもしれません。
シールでこいのぼり製作
ぺたぺたと自由にシールを貼って模様をつけるこいのぼり製作を取り入れてみましょう。
用意するもの
- 画用紙
- 丸シール(大) 各色
- はさみ
- 目玉シール
作り方
1.丸シールを半円状になるようにカットします。
2.画用紙をこいのぼりの形にカットします。
3.(1)の半円のシールをうろこに見立てて、(2)に貼っていきます。
4.目玉シールを貼ったらできあがりです。
ポイント
シールをつまんで貼れるようになる1歳児頃から遊べるこいのぼり製作です。
丸シールを半分にカットすることで、うろこに見立てることができますよ。
丸シールを切る際には、台紙に貼ってある状態のまま一直線にカットすることで、簡単に多くの半円シールを作ることができるでしょう。
スタンプでこいのぼり製作
オリジナルのスタンプを活用したこいのぼり製作の作り方です。
用意するもの
- 食品トレー
- ペットボトルキャップ
- 水性ペン 各色
- こいのぼりの形に切った画用紙
- はさみ
- 接着剤
作り方
1.食品トレーを好きな形にカットします。
2.(1)をキャップの天面に接着剤で貼りつけます。
3.水性ペンで(2)に色を塗り、こいのぼりの形に切った画用紙にスタンプします。
4.(3)のこいのぼりに目玉をかいたらできあがりです。
ポイント
ペットボトルキャップは、0歳児や1歳児の子どもでも簡単に握ることができるでしょう。
自分がペタっと押したところに色がつくのは乳児の子どもには新鮮な体験であるようです。
同じ模様を何回も再現できるという点も子どもにとって面白いかもしれません。
廃材となる食品トレーを使ったスタンプの作り方は、以下の動画を参考にしてみてくださいね。
綿棒お絵かきでこいのぼり製作
綿棒を使ったお絵かきで、こいのぼり製作を楽しめます。
用意するもの
- 綿棒 数本
- 輪ゴム
- 画用紙
- 絵の具(3色)
ポイント
お絵かきした画用紙を乾かしたら、こいのぼりの形に切り取って飾ります。
綿棒は0歳児や1歳児の子どもにとって握りやすいうえ、ぎゅっと押し付けて先がつぶれても大丈夫なので、ペンでのお絵かきよりも気軽に取り入れることができるでしょう。
ポンポンと押し当てたり、綿棒をペンのように動かしてお絵かきをしたりと、子どもの興味に合わせて楽しんでみてくださいね。(詳しい説明はこちら)
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【0歳児、1歳児向け】こいのぼり製作のポイント
最後に、0歳児・1歳児などの乳児クラスでこいのぼり製作をする場合に、保育士さんが意識するポイントをまとめました。
年齢や月齢に応じてできることを考える
成長が著しいと言われる0歳児・1歳児ですが、月齢や個人差によって、楽しめる活動内容には差があるかもしれません。
こいのぼり製作を乳児クラスで行う場合は、子ども一人ひとりができることを考えて技法を選んだり、指導案で援助のしかたを考えたりと配慮することが大切です。
難しいねらいを立てるよりも、クラスの子どもみんなが楽しみながら達成できるよう、適切な難易度を考えるようにしてみましょう。
保護者にとって子どもの成長を感じるものにする
子どもの成長を祝うこいのぼり製作では、保護者も見て楽しめる作品づくりを意識してみましょう。
製作一つをとっても、保護者には大切な成長の証です。
乳児クラスでも「こんな風に成長をしていますよ」と伝わる製作は、保護者と保育士のコミュニケーションのきっかけとなるでしょう。
乳児期のこいのぼり製作は、まだ子どもにできることが少ないぶん、保育士さんが手を加える工程が増えすぎないよう配慮するとよいかもしれません。
子どもが楽しんでいる様子が伝わるような作品の仕上がりをイメージするとよいかもしれませんね。
導入で作品の見本や本物のこいのぼりを見てイメージを広げる
0歳児や1歳児の子どもは、まだこどもの日がどんな行事か知らないことが考えられます。
そのため少しでも雰囲気を知って楽しめるよう、しっかりと導入で伝えていくことが大切になるでしょう。
導入では、これから作る作品の見本を見せたり、本物のこいのぼりを観察しに行ったりと関心を育んでから、こいのぼり製作に移れるとよいですね。
飾り方を工夫する
こいのぼり製作では、飾り方を工夫することで、0歳児や1歳児の子どもが目で見て楽しむ機会作りになるでしょう。
本物のように竿にくくりつけたり、全員の作品を集めて大きなこいのぼりに見えるよう壁面に貼りつけたりと、子どもの想像力や関心をかき立てるような飾り方ができるとよさそうです。
仕上がった作品に子どもが興味を持つことで、次の行事や製作への意欲につながるかもしれませんね。
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今回は、0歳児や1歳児など乳児クラスで楽しめるこいのぼり製作の作り方を紹介しました。
0歳児・1歳児のこいのぼり製作では、5月の子どもたちが楽しめるねらいや技法を考えて指導案を作成することが大切になります。
シール貼りや手形、スタンプなどを取り入れれば、乳児の子どもたちはよろこんで活動してくれるかもしれません。
また、歌や絵本を使ってしっかり導入することや、作ったあとも楽しめるよう飾り方を工夫することも重要ですね。
乳児向けのこいのぼり製作アイデアを知って、0歳児や1歳児と作品づくりを楽しみましょう。
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