保育園でできる定番の遊びの一つが「フルーツバスケット」です。実習の設定保育や日常の保育の一環としてこのフルーツバスケットをしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。このコラムではフルーツバスケットという遊びのやり方、ねらい、年齢ごとにできる工夫やアレンジの仕方を紹介していきます。
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フルーツバスケットの遊び方、やり方
まずは遊びのフルーツバスケットとして、一般的なやり方を紹介していきます。
1.グループ分けをする
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まずは子どもをグループに分けましょう。
遊ぶ人数にもよりますが、1グループごとに3~5人程度にするといいでしょう。グループごとにフルーツを決め、これがフルーツバスケットの「フルーツ」になります。グループのフルーツが決まったら、フルーツの絵を画用紙に描き、首からかけるプラカードにしておくと、子どもが自分のグループのフルーツを忘れずにすむかもしれません。
2.椅子を円形に用意して準備
フルーツバスケットは椅子取りゲームの変わり種のようなもの。椅子を人数より1つ少ない数用意し、内側を向いて座れるように円形に並べます。オニを決め、オニ以外の人は椅子に座ります。
3.オニを決めてゲームスタート
オニは円の真ん中に立ち、フルーツの名前を言います。この時言われたフルーツのグループのメンバーは他の椅子に移動しなくてはなりません。オニも空いた椅子を目指して移動します。最後まで椅子に座れなかった人が次のオニです。
オニは「フルーツバスケット」と言うこともでき、この場合は全員が移動しなければなりません。
これを繰り返して遊びます。オニになったら罰ゲームをする、隣の椅子には移動できない、などのルールをつける場合もあるようです。
フルーツバスケットで工夫できる点、アレンジできる点
フルーツバスケットのルールは大まかに決まっていますが、ルールが単調なため子どもたちは長い時間やっていると飽きてしまうことも。そんな場合にできる工夫やアレンジを紹介していきます。
「フルーツ」からいろいろなものへ
グループをフルーツから違うものにしてみてもいいでしょう。例えば「食べ物」とカテゴリーを大きくすれば、フルーツはもちろん、おにぎりやハンバーグなど調理した食べ物、野菜や魚、お肉などさまざまなアイデアが出て、プラカードを作るのがより楽しくなりますね。
カードを作らなくても好みや服装で
年齢が高めの子ども向けのアレンジですが、フルーツでグループ分けせずに、一人ひとりの好みや服装の特徴で動くようにするといいでしょう。例えば「朝ごはんにパンを食べたひと」や「〇〇の本が好きなひと」「青い服を着ているひと」などです。
こうしたアレンジにすると、オニになったときに何を言おうと考える楽しみもできるゲームになりますね。
新しいルールを考える
子どもが遊びに慣れてきたら、子どもと一緒に新しいルールを考えてみてもいいでしょう。
例えば、連続でオニになる人がいる場合には3回で交代できるルールを作ったり、椅子を減らしてオニを2人にしてみたりなどです。その場で子どもと一緒にルールを考えること、それらを守って遊びを楽しむことで、子どもが集団遊びのねらいを達成できるといいですね。
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フルーツバスケットを通して達成したいねらい
フルーツバスケットは日常保育、設定保育の中で遊びを通して達成したいねらいがあります。こうしたねらいにはどのようなものがあるのかみていきましょう。
ルールを理解して楽しむ
ルールを理解して楽しむというのが、フルーツバスケットを通して達成したいねらいの一つでしょう。
遊びといっても、集団でする遊びですから、誰かがルールを守らなかったりすると楽しく遊べなかったり、そもそも遊びが成立しなかったりします。
ルールを守って遊ぶことで楽しいという実感があれば、子どもが自然とルールを守って楽しむことにつながるでしょう。フルーツバスケットを通して子どもの日常生活のルールへの理解が深まるといいですね。
友だちと協力して遊ぶ楽しさを味わう
ルールを守ることと共通することですが、フルーツバスケットは友だちと一緒でなければ成立しないゲームです。
集団生活やルールのあるゲームでは、ときには協力することでより楽しく過ごせる時間となることがあります。例えば椅子が見つからない場合に「こっち空いてるよ」と声をかけてあげるとか、新しいルールを考えるときにアイデアをだすとか、その方法もさまざま。フルーツバスケットを通して楽しむことで友だちと協力する楽しさにもつながるでしょう。
考えて行動することができる
フルーツバスケットはルールを理解しながら、ゲームの流れに応じて動く必要もあります。
オニの発言に注目し、移動したり席にとどまったりなどの行動をしなければなりません。オニになった場合であれば、自分は次にどの椅子を狙えばいいのかも考えながら、行動を選択します。体を動かせて楽しいだけではなく、考えて行動することが求められるゲームといえるでしょう。
発想やルール作りを楽しむ(年長さん向け)
オニの発言の内容やルールをアレンジをするときの発想を楽しむのもねらいの一つでしょう。アレンジの部分で紹介したように、年齢が高めの子どもの場合、服装や好みで移動するというルールにするとオニはその内容を考えるのも一苦労。その分どういう特徴で他の人を動かせばいいのかという発想力が問われるでしょう。
また、新しいルールを考える場合でも、どういうルールを作ったらもっと面白いゲームになるだろう、と考える楽しみが増えますね。
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工夫をして遊びやすいフルーツバスケット
フルーツバスケットはルールが簡単で、慣れてきたら遊び方に工夫がしやすいのも特徴です。保育士さんはフルーツバスケットを導入する年齢を考えて、子どもが慣れた後どのようにやり方を変えていくのかも考えていきましょう。
ねらいでも触れたように、ルールを理解すること、考えて行動すること、発想力などフルーツバスケットは保育の素材としてさまざまなねらいを設定しやすい遊びの一つです。まだクラスでやったことがない保育士さんはぜひ試してみてくださいね。
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