保育士になるためには、どれくらいの学歴が必要なのでしょうか。また、保育士として勤務する中で学歴が重視されるような場面はあるのでしょうか。今回は、現役保育士さんやこれから保育士を目指す方が気になる「保育士と学歴」について、資格を取得するにあたっての要件、保育士として就職する際、働いている中でなど、さまざまな場面で考えます。

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保育士資格を取得するために必要な学歴
保育士になるためには保育士資格と呼ばれる国家資格が必要になります。では、この資格を取得するために学歴は必要なのでしょうか。資格取得における学歴との関係を見ていきましょう。
資格取得に必要な学歴
基本的に、保育士資格を取得する際に学歴は関係ありません。保育士資格を取得するための道すじには、以下の2パターンがあります。
(1)国が指定した保育士養成校を卒業する
(2)全国保育士養成協議会が実施する保育士試験を受験して合格する
(1)にあたる指定保育士養成校には、主に大学・短期大学、専門学校などがあります。
また、(2)の保育士試験に関しては、それらの養成校に通わなくても国家試験を受験できる資格として、最終学歴が中学校や高校である場合もケースごとに受験資格を得られる措置が設けられています。
ここからは、保育士試験の受験資格について、最終学歴ごとの受験資格の獲得方法を見ていきましょう。
専門学校以上を卒業している場合
4年制大学・短期大学専門学校を卒業している、もしくは在学中である場合、その学校の課程が2年以上であれば、学校や学部の専門種別は関係なく保育士試験の受験資格が認められます。
もちろんすべての学校において、保育士養成校である必要はありません。 ただ、専門学校の場合は「学校教育法に基づいた専修学校であること」という要件が付されているため、カルチャースクールなど要件に満たない学校もあるので注意しましょう。
同様に、海外の学校を卒業しているといった場合は、資格取得要件が別途考慮されるので、詳細については問い合わせる必要があるようです。
また、上記の用件を満たしている学校であっても、中退している場合では要件が若干異なりますのでこちらも確認が必要です。
学歴が中卒・高卒の場合
最終学歴が中学校や高校の場合、保育士試験を受験するためには実務要件が必要になります。
この実務要件というのは、指定された保育関連施設で一定の期間と時間数、実際に働いた経験があることを指します。ただし、高校卒業が1991年3月31日以前の場合は実務要件が必要なく、卒業のみで受験資格と認められるようです。
このように、学歴に関係なくそれぞれの条件を満たすことで受験資格が認められ、保育士試験に合格することで保育士資格が取得できます。
保育士養成校で学び直す
保育士試験を受験するのが不安な場合は、保育士養成校への入学を考えてみてはいかがでしょうか。養成校は実習や実技もカリキュラムに含まれており、卒業と同時に資格が取得できるのが大きなメリットです。
入学の要件は高校卒業もしくは高校卒業程度認定ですが、社会人入試枠を設けるなど、さまざまな方を積極的に受け入れている学校もあるようです。
最終学歴によって多少の違いはあるとはいえ、保育士資格取得への道は大学卒業から中学卒業まで、等しく開かれていると言えるでしょう。
保育士の面接・履歴書で学歴は重視される?

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保育士が就職する際に学歴は重視されるのでしょうか?新卒採用と転職などの中途採用の場合に分けて考えてみましょう。
新卒採用の場合
新卒の場合には、学歴は特別なことがない限り重視されないようです。
学歴が影響するケースとしては、在学している学校が施設と提携している、同じ学校の卒業生が園にいるなどで学生の傾向や実績が把握されている、保育業界でも名門といわれる学校に在学している場合などが考えられますが、いずれも限定的なシチュエーションであり、該当したとしても必ず影響があるとは限らないでしょう。
ほとんどの施設の採用基準としては、卒業した学校はあくまでもひとつの目安に過ぎない と考えられます。
面接で確認したいのは卒業した学校の種別や偏差値ではなく、その人の人物や保育士としての適性、また施設との相性であることが多いようです。
学歴そのものはあまり気にせず、自分の評価の一部と捉えているのが自分にとってもよいかもしれません。
中途採用の場合
転職による中途採用の場合、一般的に学歴はほとんど重視されないようです。
この場合は、学歴より職歴が重要と言えるでしょう。 転職の面接では、すでに社会経験があるという点がポイントになることが多いはずです。
保育の現場をどれだけ経験してきたのか、何年継続してきたのか、どのようなキャリアを築いてきたのか、即戦力になるかなどが、採用する側が知りたいポイントと言えます。
この場合も、学歴はあくまで参考程度と考えてよいでしょう。
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学歴によって保育士が影響を受けること

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保育士の資格取得や就職において、学歴が大きく影響をおよぼすことはないようです。
しかし、保育士にとって学歴が影響する場面もいくつかあるようです。
ここでは、学歴によって保育士が影響を受ける場合について見ていきましょう。
新卒の初任給
施設の方針によって、新卒の初任給に影響があるケース が考えられます。
このような施設では、4年生大学卒と、短期大学・専門学校卒の場合では、4年生大学卒の初任給の方が高く設定されることがあるようです。
また、これらの学歴に関しては、短大や専門学校を2年で卒業して早く現場に入って経験を積むか、4年制大学で余裕をもって資格を取得したか、より広い分野について学ぶ時間を持ったか、という点でも異なると言えるでしょう。
幼稚園教諭免許の取得
幼稚園教諭免許の取得を考えている場合は、高校卒業以上の学歴が必要になります。
幼稚園教諭免許を取得するためには、免許を取得できる大学や専門学校を卒業する必要があるからです。
そのため、保育士資格と幼稚園教諭免許の両方を取得する場合には、結果的に養成校に進学できる高卒程度の学歴が必要になるということが考えられるでしょう。
近年では、認定こども園の制度ができたことや、保育士養成校でも保育士・幼稚園教諭の両資格を取得可能なるカリキュラムを設置する学校が増えていることから、保育士資格と幼稚園教諭免許の両方の資格を持っている方も増えている傾向にあります。
通信制大学や定時制など、幼稚園教諭免許を取りやすい環境も整ってきていることや、期間限定の幼保特例制度を利用して幼稚園教諭免許取得に挑戦している保育士さんもいるようです。
保育士資格と幼稚園教諭免許の両方を持っていることで認定こども園でも活躍できるなど、将来の選択肢が増えるかもしれませんね。
公務員保育士の給与
公立保育園の保育士になる場合も、学歴によって初任給が異なる場合があります。
公務員保育士の受験資格は基本的に年齢による要件があり、採用が決まったのちの初任給は、園の方針によって学歴による差が生じることがあります。
また年齢要件を満たせば、高校や中学を卒業して勤務経験を積んでから保育士試験に合格した方や、私立の施設などから転職してきた方も公務員保育士として働くことができます。
こうした場合の初任給は、これまでの実務経験が給与に加味されることが多いため、学歴だけでなく職歴が収入に影響すると考えてよいでしょう。
職業訓練の保育士養成講座の場合
ハローワークで実施されている「職業訓練」を利用して保育士資格を目指す場合にも、最終学歴が関係する場合があります。
こうした職業訓練は、ハローワークが定めた要件によって多くが保育士養成課程で2年間勉強しながら保育士資格の取得を目指しますが、利用資格に高卒程度の要件が課される場合があります。
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保育士には学歴は影響なし!自信をもってよい保育士を目指そう
今回は、保育士と学歴の関係についてさまざまな観点から実情を見てきました。それぞれのケースごとに条件が設定されている場合がありますが、学歴に関係なく誰でも保育士になるルートがあることが分かりました。
また就職の際でも、採用する側にとっての学歴はよくも悪くも参考程度でしかないと考えて面接に臨むほうがよさそうです。
幼稚園教諭免許取得を目指すなら高校卒業程度の学歴は必要ですが、初任給の額など学歴による差が生じるケースなどは、働く中で昇給することでカバーできる範囲のようです。
保育士になりたいという思いがある方は、学歴を気にすることなく挑戦してみてはいかがでしょうか。
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