保育士のスキルアップの手段として読書があります。読書が好きな人も、嫌いな人もいるとは思いますが、保育士にとって定期的に本を読むことはとても大事なこと。このコラムでは保育士が本を読むべき理由、おすすめのジャンルをご紹介します。
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保育士が本を読むとこんないいことが!
保育士さんが本を読むとどんないいことがあるのでしょうか。ここでは、保育士が本を読むべき理由を仕事の面、プライベートの面から探っていきます。
勉強になる
読書のイメージ通りですが、本を読むことは勉強になります。本にはさまざまなジャンルがありますが、本は研修などとは違い、自分のペースで、自分の興味に合わせて、何度も繰り返し読むことができます。一回限りで、集団でおこなう研修にはないメリットが本にはあります。
保育や子育て関係の知識だけでなく、自身の興味のあるさまざまな分野の知識を吸収することは、子ども、保護者や同僚、友人などさまざまな年齢や職業の人たちとの会話のきっかけにもなります。子どもや大人を問わず、コミュニケーションは大事なもの。読書をすることで会話の引き出しが増え、コミュニケーションが活性化にもつながりますよ。
楽しむ
読書は純粋に楽しむことができる一種の娯楽でもあります。好きな作家の小説、漫画、絵本、エッセイ、ジャンルを問わず、本はさまざまな感情をもたらしてくれます。
本の内容に笑ったり、泣いたり、時には怒ったり、達成感を味わったりしてあらゆる感情を追体験することで、現実を忘れて没頭することができます、こうした時間を作ることは、ストレス解消にも効果があります。
特に、保育士の仕事はやりがいを感じる一方で、仕事の質と量の面でとても大変。読書を楽しんでストレスを解消するのはプライベートを充実させるための手段としても有効だといえます。
想像力を高める
想像力、というと難しく聞こえますが、保育士の仕事の面でこの能力はとても大切です。子どもは保育園にいる時間での遊びを通して想像力を高めていきます。保育士が提供するごっこ遊び、お遊戯、読み聞かせ、がこうした子どもの成長にも寄与します。
本は自分とは違う人の言葉で書かれた世界のお話。本を読むことはその世界を追体験すること。読書をする中で、イメージを膨らませることができるようになり、想像力がつくようになるといわれています。
想像を膨らませて絵本を読んだり、新しいお話を作って子どもに話聞かせたり、時には保護者や子どもの背景を想像できるようになることは、保育士としての役割の幅広さにつながるのではないでしょうか。
文章力がつく
読書を通して文章力も身に付きます。保育士は文章を書くことが多いお仕事。連絡帳の保護者へのメッセージ、保育計画や日誌など文章を毎日書いています。
読書をすると、気に入った文章のフレーズがすらすらと出てくるようになったり、知らない単語や熟語を調べることで語彙力がつきます。使える表現や単語が増えると、文章で表現できることも増えていきます。読書を通して文章力を身に着けることは、保育士にとって大きなスキルアップになるといえるでしょう。
保育士におすすめのジャンル
保育士が本を読むべきメリットにはさまざまなものがあるとわかりました。ですが、本をあまり読まない保育士にとっては、どういう本を読むべきなのかわからないことも多いのではないでしょうか。ここでは保育士さんへのオススメの本のジャンルをご紹介します。
保育実践の本
「〇歳児の保育」とか「保育士さんの知っておくべき~」のような保育実践の本は保育士にとって仕事に絡んでくるという点で手に取りやすい本なのではないでしょうか。
保育の方法一つをとっても、世の中にはいろいろな方法があると思います。また、自身のまだ知らない知識もたくさんあることでしょう。そんな中、自身の知識を見直す点でも、知識を増やすという点でも、こうした保育実践の本は実用的なジャンルといえるでしょう。
保育の方法ではありませんが、「折り紙」「工作」「お絵かき」など子どもとの遊びのネタを仕入れる本もおすすめです。
「保育所保育指針」もおすすめ
「保育所保育指針」も保育士が読むべきものの一つです。学校で習った堅苦しい文章というイメージがありますが、この内容は保育士としての心構えや保育の内容を示す大切な指針。
子どもの年齢ごとの発達の目安なども示してくれるので、これを読むことは保育士として勉強になります。
この保育所保育指針には解説書があり、1つひとつの文章をわかりやすい言葉で補足してくれている解説書も販売されています。わかりやすい解説書を通して保育士としての初心を思い出すきっかけになるといいですね。
育児書・育児エッセイ
育児に関する本も子どもに関わる保育士におすすめです。日々の保育のヒントとして勉強になることも多い一方、「あるある~」といった子どものあるあるに共感したり笑ったりできる本もあります。
近年では、育児に関する漫画風のエッセイも多く、読みやすいものも増えているため手に取りやすいジャンルだといえます。
絵本
保育士のお仕事の道具としての絵本。いい絵本は、その絵やお話に大人でも驚かされたり、感動したりするものも多いです。保育士として「子どもたちに読んであげたらどんな顔をするだろう」と子どもの目線で本を考えるいいきっかけになります。
昔ながらの絵本もある一方で、工夫の凝らされた絵本も出版されています。絵本の専門店などで、気に入った一冊を見つけてもいいですね。
自身の好きな作家の小説・漫画
保育と関係ないからといって、その読書が無駄というわけではありません。単純に自身が心から笑ったり、泣いたりすることのできる時間を作るのは保育士のプライベートにとっても大事なこと。寝る前のリラックスした時間や休日などに、自身の好きな本を思いっきり読んでみてはいかがでしょうか。
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自身の気になる一冊を
「心の栄養」などといわれることの多い本ですが、保育士さんが本を読むことには知識だけでなく、楽しんだり、想像力を高めたり、文章力もアップしたりとさまざまな効果があります。
オススメした本以外にも、さまざまなジャンルの本を読むことで会話のきっかけになったり、自身の世界が広がったりなどの本には多種多様な魅力があります。本屋で気になった一冊を手に取って読んでみましょう。今まで見えなかった世界が目の前に見えてくるかもしれません。