混合保育を取り入れるねらいや日常の遊びや活動で実践する方法を紹介

混合保育とは、異なる年齢の子どもたちを一緒に保育する方法です。日本の保育施設では同年齢の子どもたちでクラス編成を行なう年齢別保育が一般的ですが、新たな保育スタイルとして混合保育を導入している施設も増えてきました。この記事では、混合保育がどのような保育なのかを解説しつつ、混合保育を日常の遊びや活動で実践する方法などを紹介します。

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目次

混合保育とは

混合保育とは、0歳から5歳までの異なる年齢の子どもたちが同じ空間で過ごし、活動する保育スタイルです。別名として、「異年齢保育」や「縦割り保育」と呼ばれることがあります。

日本でよく導入されているのは、同年齢、同じような成長段階の子ども同士でクラス編成を行なう年齢別保育です。しかし、混合保育を導入している場合は年齢が違う子どもたちでクラス編成を行ないます。

ただ、クラス編成の仕方は施設によってさまざまで、全年齢を含めたグループにしたり、0歳から2歳まで、3歳から5歳までと年齢で分けたグループにしたりすることがあるようです。

また、常に混合保育を実践しているのではなく、月に数回、週に数日など不定期で取り入れているところもあるといいます。

そのため、混合保育の取り入れ方は、施設によって異なることを理解しておいたほうがよいでしょう。

保育施設が混合保育を取り入れるねらいとは?

年齢の違う子と一緒に遊ぶ園児ucchie79 / stock.adobe.com

保育施設が混合保育を取り入れるねらいには、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、混合保育を取り入れるねらいを紹介します。

思いやりや社会性の育成

異年齢の子どもが関わることで、自然と「思いやり」や「助け合い」の心が育っていくでしょう。

年上の子どもが年下の子どもに対して優しく接する機会が増え、助けたり教えたりする経験を通して、協力し合う大切さや社会性を学びます。

また、年下の子どもは年上の子どもを見て学び、尊敬の念を抱くことで、自然に真似をして成長することが期待できるでしょう。

リーダーシップと自立心の育成

年上の子どもが「自分は年下の子の見本になる」という意識を持つことで、リーダーシップが育まれていくでしょう。

また、混合保育では異なる発達段階の子どもが一緒にいるため、自分の力でできることは自分でやろうとする自立心も養われていく可能性があります。

こうした経験を通じて、年上の子どもは自信や責任感を持ち、成長を感じる機会が増えていくことが期待できそうです。

豊かなコミュニケーション能力の発達

異年齢の子ども同士が日常的に接することで、年齢に合わせたさまざまなコミュニケーションを取る力が身につくでしょう。

言葉の発達段階が異なる中で、お互いに言葉の使い方や伝え方、伝わらなかった場合の工夫を学ぶことで、年齢の異なる相手ともスムーズにコミュニケーションを図れるようになるかもしれません。

柔軟な発想力と適応力の向上

異年齢の子どもが同じ空間で生活することで、年齢に応じた考え方や行動パターンを互いに観察する機会が増えるでしょう。

そのため、年下の子どもが「こうすればいいんだ」と真似したり、年上の子どもが「こういう伝え方をするとわかりやすい」と工夫したりするなど、柔軟な発想や適応力が身につきやすくなることが期待できます。

異年齢の子ども同士での学び合いの場の提供

子どもたちが異年齢で一緒に過ごすことにより、年齢ごとに異なる視点や考え方を体験できる学びの場が生まれるでしょう。

異なる年齢の子どもと日常を過ごすことで、個性や発達を尊重し合いながら互いに刺激を与え合い、豊かな成長を促すことが期待できます。

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混合保育を日常の遊びや活動で実践する方法

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年齢に幅があるので、子どもたち全員が楽しめるような遊びや活動を取り入れましょう。たとえば、以下のような遊びや活動をするといいかもしれません。

自由遊び

ごっこ遊びや感覚遊びなど、子どもが自由に楽しめる遊びを用意するとよさそうです。

特に、ブロック遊びやおままごとといった役割分担がしやすかったり、粘土や砂遊びのように自分のペースで進められたりする遊びは、年齢の違う子どもたちが一緒に遊びやすくなります。

自由遊びの中で、年上の子が年下の子に遊び方を教えたり、道具の使い方をサポートしたりする姿が自然に生まれることも多いでしょう。

このような遊びは、年下の子には安心感と真似をする機会を、年上の子にはリーダーシップや責任感を育む場となり、お互いに成長のきっかけとなることが期待できます

身体を動かす遊び

鬼ごっこやかくれんぼ、リズム体操といった身体を動かす遊びは、異なる年齢の子どもたちが自然に関わりやすい活動といえます。

たとえば、鬼ごっこでは年上の子が鬼役を担当して年下の子に配慮したり、年下の子を捕まえやすいよう動きを調整したりする場面が見られるでしょう。

また、リズム体操のように全員で同じ動きを楽しむ遊びでは、年下の子が年上の子を見て真似しながら自信をつけていく姿が期待できます。

こうした活動を通じて、協力する楽しさを体感するだけでなく、体力やバランス感覚の発達にもつながる可能性があります。

製作遊び

みんなで何かを一緒に作る製作遊びは、混合保育の良さを活かせる場面でもあります。

季節の飾りや絵画、工作などをテーマに、年齢や発達に合わせた役割を設定することで、子どもたち全員が自分に合った形で貢献することができるでしょう。

たとえば、大きな模造紙に年上の子は複雑な絵を描き、年下の子はスタンプを押す役割を担当するといった形にすると、達成感が共有しやすくなる可能性があります。

製作遊びを通じて、年上の子は責任感を、年下の子は参加する喜びを感じられることが期待できそうです。

また、全員でひとつの作品を完成させることで、みんなで力を合わせる大切さを学ぶ機会にもなるでしょう。

読み聞かせやお話づくり

年上の子どもが「先生」役として絵本の読み聞かせをしたり、お話づくりをリードしたりするのも効果的かもしれません。

たとえば、簡単な物語を作るときに年下の子がアイデアを出し、年上の子が絵を描く役割を担うことで、異年齢でも楽しみながら学べる場を作れるでしょう。

また、読み聞かせでは、年下の子が年上の子の声や語り口を集中して聞くことで、言葉への興味が広がる可能性があります。

一方、年上の子にとっては「聞いてもらう経験」が自信につながり、自己肯定感が高まるでしょう。

こうした活動を通じて、言語能力の発達や想像力の豊かさが養われるのも混合保育ならではのメリットといえます。

音楽を使った遊び

音楽を使った遊びは、異年齢の子どもたちが関わりやすいだけでなく、全員が一緒に楽しめるという魅力があります。

手遊び歌や輪になって踊るリズム遊びでは、年上の子が年下の子の手を引きながらサポートする姿が見られることも多いでしょう。

また、「動きの見本を見せる役」を年上の子にお願いすることで、リーダーシップを発揮する場を提供できるかもしれません。

音楽やリズムを取り入れることで、身体を動かす楽しさとともに、異年齢の協力による一体感を味わえるでしょう。

探検や散歩

園庭や近隣の公園での探検や散歩も、混合保育にぴったりの活動といえそうです。

「落ち葉を探してみよう」「面白い形の石を見つけよう」など、簡単なテーマを設けると、年上の子が年下の子をリードして楽しめる場面が生まれるかもしれません。

保育士さんが「年下の子の手をつないであげてね」と声をかけると、自然に年上の子が面倒を見たり、安全に気を配ったりする機会を作れるでしょう。

このような活動を通じて、年上の子には責任感が育まれ、年下の子には頼りになる存在がいるという安心感が得られるでしょう。

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    混合保育の対応をする上での注意点

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    混合保育を行なう上で保育士さんとして注意したほうがいい点を紹介します。

    年齢や発達に応じた安全対策が必要

    異なる年齢の子どもが一緒に過ごす環境では、特に小さな子どもにとって安全性が重要となるでしょう。

    年齢差による体力や動き方の違いから、思わぬ事故やけがが発生するおそれがあるためです。

    そのため、遊具やおもちゃの使い方や、活動スペースの配置などに工夫を加え、年齢に合わせた安全対策を徹底するようにしましょう。

    一人ひとりに合わせた関わりが求められる

    混合保育では、年齢や発達段階が異なる子どもたちが一緒に過ごすため、保育士さんには一人ひとりに合わせた柔軟な対応が求められるでしょう。

    たとえば、活動中に年上の子には積極的な役割を任せ、年下の子には無理のないサポートを行なうなど、それぞれの成長に合った関わり方が必要です。

    年齢や発達に応じた活動計画を工夫する

    混合保育では、子どもたちが年齢に関係なく楽しめるよう、活動内容を工夫することが重要です。

    たとえば、年上の子にとってはやりがいや達成感を得られる内容、年下の子には無理なく参加できる内容など、幅広い年齢に対応した活動を計画するようにしましょう。

    特定の年齢の子どもたちだけでなく、全員が充実感を感じられるようにすることが大切です。

    年下の子に対する配慮やサポートをする

    年上の子どもが年下の子どもと一緒に過ごすことで、リーダーシップや思いやりが育まれますが、ときには年下の子に対する接し方に気をつける必要があります。

    保育士さんは、年上の子どもが年下の子どもに対して無理に手伝ったり、過度にリードしすぎないよう見守りつつ、適度なサポートを行なうようにしましょう。

    年上の子どもが退屈しない工夫をする

    年下の子に合わせた活動ばかりになってしまうと、年上の子どもが退屈を感じてしまうことがあります。

    そのため、年上の子には少し難しいチャレンジや役割を任せるなど、子どもたちの成長に合わせて関われるよう配慮が必要となるでしょう。

    保育士さんは、年上の子どもがやりがいや楽しさを感じられるような場面を意識して作ることが大切です。

    活動時のスペースの確保を確保する

    年齢や発達段階によって動きや行動が異なるため、混合保育では子どもたちが活動しやすいスペースを確保する必要があります。

    年齢ごとに活動スペースを分けたり、危険が少ないエリアを作ったりするなど、子どもたちがのびのびと過ごせる空間作りを心がけましょう。

    保育士同士での連携を大切にする

    異年齢の子どもたちが混在する環境では、保育士間の連携が欠かせないでしょう。

    保育士さん同士で日々の活動内容や子どもたちの成長を共有しながら、年齢に合わせた関わり方や安全対策を協力して行なうことが求められます。

    そのため、チームとしてお互いに支え合い、常に保育士さん同士で情報共有を行なうことが大切です。

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    混合保育の現場を円滑にするために!保育士さん同士の連携のポイント

    園児を見守る保育士kapinon / stock.adobe.com

    混合保育を行なうためには、保育士さん同士が連携し、チームとして効率的かつ柔軟に対応することが求められます。ここでは、具体的に混合保育の保育士さん同士の連携のポイントを紹介します。

    保育の方針と目標を全員で共有する

    混合保育を成功させるためには、施設全体で「異年齢保育で育む目標」や「保育の方針」を明確にし、チームで共有することが重要です。

    「年上の子がリーダーシップを発揮する」「年下の子が安心して新しいことに挑戦できる環境を作る」など、保育士さん全員が共通の認識を持つことで、現場がスムーズに進むでしょう。

    日々の情報共有で子どもたちの状況を把握する

    日々の保育の中で、子どもの成長や体調の変化、活動中の様子を保育士さん同士で共有することが欠かせません。

    たとえば、朝や終業後のミーティングで「今日は○○ちゃんが疲れやすい様子だった」「△△くんは年上の子と積極的に関わり始めた」といった情報を交換することで、全員が一貫したサポートを提供できるでしょう。

    保育士さんごとに役割を明確にする

    保育士さんがそれぞれの得意分野や経験を活かして役割を分担すると、混合保育がより円滑に進むでしょう。

    たとえば、「グループ活動の進行役」「個別支援のフォロー役」「全体の安全管理担当」などを事前に決めておくと、無駄な混乱がなくなり、保育の質も向上する可能性があります。

    定期的に振り返りを行ない、課題を共有する

    一日の保育が終わったら、必ず振り返りを行ない、うまくいった事例や改善が必要な点を共有しましょう。

    たとえば、「今日は年上の子がうまく年下の子をサポートできていた」などの成功例を記録し、次回以降の参考にするとよいかもしれません。

    課題が見つかった場合も具体的な解決策を話し合うことで、次の日からの保育をよりよいものにできるでしょう。

    経験を活かしてチーム全体のスキルアップを図る

    混合保育の経験が豊富な保育士さんの事例やアドバイスは、チーム全体の成長に役立ちます。

    たとえば、「年上の子への役割の与え方」や「年下の子への声かけの工夫」など、実際の経験を共有することで、新人や経験の浅い保育士さんも現場で自信を持って対応できるようになるでしょう。

    意見やアイデアを出しやすい職場環境を作る

    保育士さん同士が意見を出しやすい環境を整えることは、混合保育の質を向上させる重要なポイントとなる可能性があります。

    日々のミーティングだけでなく、カジュアルな話し合いの場を設けることで、新しいアイデアや工夫が生まれやすくなり、現場にすぐ活かすことができるでしょう。

    急なトラブルにも柔軟にフォローし合う

    混合保育では、予期せぬトラブルが起こることも珍しくありません。その場に応じて保育士がフォローし合える柔軟な体制を整えることが大切です。

    たとえば、活動中に急なトラブルで自分が進行できない場合特定の子どもが対応を必要とする場合、ほかの保育士さんがグループ全体の進行を引き継ぐなど、スムーズな連携が求められるでしょう。

    緊急時の対応マニュアルを用意して備える

    緊急時に混乱しないために、対応マニュアルを事前に用意し、保育士さん全員で内容を共有しておきましょう。

    子どもの体調不良やトラブルが発生したときに迅速かつ的確に動けるよう、施設全体で定期的に確認し合うことが大切です。

    混合保育ならではの関わり方で子どもの成長を促そう

    混合保育では、異年齢の子どもたちが一緒に活動することで、互いによい刺激を受け合い、社会性や協調性が育まれるという大きなメリットがあります。

    年下の子どもたちは年上の子どもを見て新しいことに挑戦する意欲が生まれ、年上の子どもたちは年下の子どもを助けたり見守ったりする中でリーダーシップや思いやりを身につけることが期待できるでしょう。

    また、子どもたちだけでなく、保育士さん自身にとっても学びの多い環境となるでしょう。

    異なる年齢や発達段階にある子どもたちに適切に対応するため、観察力や柔軟な対応力が磨かれ、保育の幅が広がる可能性があります。

    保育士バンク!では、さまざまな特長のある保育施設の求人を取り扱っています。混合保育を導入している施設で働きたいとお考えの保育士さんは、お気軽にお問い合わせくださいね。

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