毎年6月の第3日曜日に制定されている父の日に、どのような由来や起源があるかご存じでしょうか。保育園で行う父の日行事に向けて、子どもに説明できるようにしておきたいですね。今回は、父の日の由来について、母の日との関係やバラを贈る意味などを紹介します。また、保育園で楽しめるプレゼント製作もまとめました。
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目次
保育園で父の日の由来を伝えよう
お父さんへの感謝を伝える日として広く親しまれている父の日。
毎年6月の第3日曜日と決められており、2022年は6月19日となっています。
母の日とセットで覚えられることが多いですが、いったいどのような由来があるのか知らない先生もいるかもしれません。保育園で子どもたちにどんな日なのか聞かれたときのために、父の日の由来について知っておきたいですよね。
また、子どもが行事への関心を深められるよう、由来とともに子ども向けのわかりやすい説明方法も押さえておきましょう。
今回は、父の日の由来やバラを贈る意味、保育園での過ごし方アイデアなどを紹介します。
父の日の由来とは?
ここでは、父の日の由来や日本での広まりについて解説します。
はじまり
父の日のはじまりは、今から100年以上前の1909年までさかのぼります。
アメリカ人のソノラ・スマート・ドットという女性が、「なぜ母の日はあるのに父の日はないのか」と疑問に思い、父の日を作るよう牧師教会に強くお願いしたことがきっかけのようです。
ソノラは父子家庭で育ち父親のことをとても尊敬していたため、母の日だけでなく父親にも感謝する日が必要だと考えました。
そして、当時のアメリカ大統領が演説の中で取り上げたことで広く知れ渡り、1972年に6月の第3日曜日が父の日として正式に制定されたとされています。
日本での広がり
日本に父の日が伝わったのは1950年頃と言われています。
しかし、実際はデパートなどの商業施設が販売戦略としてイベント化したことで、1980年代頃から一般的なイベントとして定着していったようです。
また、素敵なお父さんを決める賞が開催されるようになったことなども、父の日が世間へ浸透するようになった理由の一つかもしれません。
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父の日にバラを贈る意味や理由
母の日は一般的にカーネーションを贈る風習がありますが、父の日はバラを贈る習慣があるようです。ここでは、バラを贈る理由について紹介します。
バラを贈る意味や起源
父の日にバラを贈るようになったのは、父の日の提唱者であるソノラが、父親の祭壇に白いバラを捧げたことが由来と言われています。
このエピソードより、故人には白いバラを、健在であれば赤いバラを贈るようになったそうです。
日本で黄色いバラを贈る理由
では、なぜ日本では黄色いバラを贈るのでしょうか。
その理由は、とある日本の団体が父の日のイベントを行う際のイメージカラーとして、幸せや喜びの象徴である黄色を用いているためと言われています。
このことから、日本ではバラに限らず父の日には黄色いギフトを贈るという習慣が定着したようです。
ただし、黄色いバラには「嫉妬」などネガティブな意味も含まれるそうなので、他の色と組み合わせて贈るとよいかもしれませんね。
ちなみに、ピンクのバラには「あたたかい心」、オレンジのバラには「信頼」、紫のバラには「尊敬」、青のバラには「神の祝福」といった花言葉が込められているそうです。
父の日の由来を子ども向けに説明する言い換え例
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保育園で父の日の由来について伝えるときは、簡単な言葉を用いるようにしましょう。ここでは、子どもからの質問を想定して、わかりやすく説明する言い換え例を紹介します。
Q1.父の日はどうやってはじまったの?
A.「昔、アメリカに住んでいた人が、『どうして母の日はあるのに父の日はないのかな?』と声をあげたことがきっかけなんだって。日本で広まるようになったのは今から40年くらい前と言われているよ。」
Q2.父の日はどんなことをすればいいの?
A.「父の日は、黄色いバラをプレゼントするといいんだって。保育園で折り紙のバラを作ってみようか!」
Q3.父の日はどうして黄色いバラをあげるの?
A.「黄色は、幸せな気持ちや家族を大切にする気持ちを表しているんだって。みんなの思いを込めて、保育園で黄色を使ったプレゼントを製作してみようね。」
このように、父の日の由来やバラを贈る風習についてわかりやすく伝えてみましょう。
簡単な言葉を使って易しく説明することで、子どもが感謝の気持ちを伝える大切な日であると理解しやすくなるかもしれません。
また、4歳児や5歳児クラスなど母の日に親しんでいる年齢の子であれば、「父の日には黄色いバラをあげるけど、母の日にはなんのお花をあげるんだっけ?」などと問いかけてコミュニケーションをとってみるのもよいですね。
父の日への理解を深める保育園での過ごし方
最後に、父の日の由来や意味についての理解を深める、保育園での過ごし方アイデアを紹介します。
いつもしてもらっていることを振り返ってみる
毎日朝起きてから登園し、降園して寝るまでの間にお父さんやお母さんがどんなことをしているか、子どもたちといっしょに振り返ってみましょう。
朝起こしてくれたり、ごはんを作ってくれたり、園まで送り迎えしてくれたりなど、子どもたちがしてもらっていることはたくさんあります。
先生が「今日お母さんといっしょに保育園に来たひとー?」「お父さんといっしょにきたひとー?」などと呼びかければ、子どもたちも振り返りやすいかもしれません。
子どもがたくさんの愛情を注いでもらっていることに気づくきっかけになるとよいですね。
プレゼント製作をする
父の日のプレゼント製作を行って、行事への関心を高めてみましょう。
足形メッセージカード
<用意するもの>
- 画用紙1枚(色つき)
- 画用紙1枚 (白)
- 絵の具
- はさみ
- のり
<製作のポイント>
足型をつける作業のみであれば、先生が補助しながら0歳児から取り組めるかもしれません。
土台部分は画用紙を折ったり切ったりする工程があるので、4歳児や5歳児クラスであれば自力で作れそうです。ひらがなをかける子であれば、簡単なメッセージ作成にもチャレンジしてもらいましょう。(詳しい作り方はこちら)
手作り腕時計
<用意するもの>
- トイレットペーパーの芯 1本
- はさみ
- 画用紙
- のり
<製作のポイント>
本来は子どもが身につける腕時計の製作ですが、保護者向けにアレンジして作ってみましょう。
カットしたトイレットペーパーの芯の両端を2cm程度内側に折り、折り目に輪ゴムをひっかけてそれぞれホッチキスで止めれば、伸縮性のある腕時計ができあがります。
身に着けられるものなので、子どものことを身近に感じられるあたたかみのあるプレゼントになるでしょう。文字盤が示す数字を保護者の誕生日にするなど簡単な工夫を施せば、ちょっとしたサプライズの演出もできますね。(詳しい作り方はこちら)
折り紙で作るバラ
<用意するもの>
- 折り紙
<製作のポイント>
複雑な折り方はないものの、工程数が多いため少し難しいかもしれません。先生は見本を見せて、子どもと同じペースで進めるようにしましょう。
他のプレゼントの飾りとして使えるほか、リボンをつけてメダルのようにするなど、簡単にアレンジすることができます。
動画では赤い折り紙を使用していますが、父の日製作では黄色い折り紙で折ってみてくださいね。
ごっこ遊びをする
お父さんとお母さん、子どもの役になりきってごっこ遊びをしてみましょう。
保育園の送り迎えをしたりご飯を作ったりと、親になりきって遊ぶことで改めてお父さんやお母さんへ感謝する気持ちが生まれるかもしれません。また、お父さんやお母さんの好きなところを再発見できる機会にもなりそうですね。
製作やごっこ遊びなど過ごし方はさまざまありますが、家族のあり方が多様化していることを踏まえ、父の日の行事をしないという保育園もあるかもしれません。
行事の実施については園の方針を考慮しつつ、感謝を伝える相手をお父さんに限定しないようにするなど柔軟に対応するとよいですね。
父の日の由来に親しみ、子どもから保護者へ感謝の気持ちを伝えよう
今回は、父の日の由来やバラを贈る意味、子ども向けの簡単な説明例などを紹介しました。
父の日は、母の日の存在を知った女性が「なぜ父の日はないのか」と考え、牧師教会に強くお願いしたことが由来とされています。日本では、1980年代頃にデパートや商業施設によってイベント化されたことで広く浸透しました。
子どもの家庭環境を考慮して、ファミリーデーとして母の日と父の日を合同で行うという保育園もあるかもしれません。
そういった場合は、お家の人や大切な人に感謝を伝える日として、行事の由来や意味を子どもたちにわかりやすく伝えてみてくださいね。