保育士求人を見る際に、職場までの通勤時間は重視したいポイントでしょう。時間が長いと早く出勤する必要があったり帰宅が遅くなったりと、私生活に影響が出るかもしれません。今回は、保育士の通勤時間が短いメリット・デメリット、通勤便利な園の探し方をまとめました。また、履歴書にある通勤時間欄の書き方も解説します。
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目次
一般的な通勤手段とは?
そもそも、保育士さんはどんな手段を用いて職場まで通勤しているのでしょうか。
考えられる手段として以下が挙げられます。
- 電車
- バス
- 車
- バイク・原付
- 自転車
- 徒歩
電車やバスといった公共交通機関以外にも、車やバイクなどの通勤手段があります。
職場が自宅から近距離であれば、自転車や徒歩で通勤するという方も多いかもしれません。
このような通勤手段をふまえて、保育士さんはどのくらいの時間をかけて通勤しているのか、実態と働くうえでの通勤時間に対する重要性について見ていきましょう。
保育士の通勤時間の実態と重要度
実際、就職・転職先を選ぶうえで、勤務時間を重視している保育士さんも多いようです。
ここでは、東京都福祉保健局のデータをもとに、保育士さんの通勤時間の実態やどのくらい重視しているのかを紹介します。
現職保育士さんの平均通勤時間
2018年の東京都保育士実態調査の結果によると、現職の保育士さんの通勤時間は片道28.6分となっています。
また、具体的な時間については、片道30分から1時間未満という回答が全体の31.8%で最も多く、次いで15分から30分未満という回答が30.2%となっています。
さらに雇用形態別にみると、最も多い回答は以下のようになりました。
- 正社員:30分から1時間未満……35.9%
- 有期雇用契約職員(フルタイム):15分から30分未満……33.2%
- 有期雇用契約職員(パートタイム):15分から30分未満……31.8%
この結果から、現職の保育士さんは15分から60分の範囲内で通勤していることが分かります。
また、パートやアルバイトのほうが正社員よりも通勤時間が短い傾向にあることもうかがえます。
その理由として、私生活との両立をはかりながら働きたいと考える方が非常勤職員の働き方を選択していることが挙げられるでしょう。
特に子育てをしている方などは、パートやアルバイトとして自宅から近い場所で勤務しているのかもしれません。
保育士として働くうえでの通勤時間の重要度
就業経験のない保育士さんが希望する条件
同調査において、就業経験のない保育士さんを対象に「今後保育士として働く場合に求める条件」について尋ねた結果を見てみると、通勤時間は「勤務日数」に次いで2番目に多い回答となっており、全体の71.3%の保育士さんが重視していることが分かりました。
また、希望する平均通勤時間は、片道33.3分というデータも出ています。
具体的な時間について見てみると、片道30分から1時間未満という回答が最も多く、全体の71.6%を占めています。
また、正社員やパートなど希望する雇用形態に関わらず、30分から1時間未満という回答が一番多くなっています。
この結果から、これから保育士として働く方々も通勤時間の短さを重視していることが推測できるでしょう。
再就職を考える保育士さんが希望する条件
同調査において、現在就業中の保育士さんを対象に、「退職したあとに復職するとしたらどんな条件を希望するのか」について尋ねた結果を見てみると、「勤務日数」「給与等」に次いで通勤時間は3番目に多い回答となっています。
この数字は、全体の72.8%の保育士さんが重視している結果になります。また、希望する平均通勤時間は、片道28.7分というデータも出ています。
具体的な時間について見てみると、片道30分から1時間未満という回答が最も多く、全体の62.1%を占めています。
また、正社員やパートなど希望する雇用形態に関わらず、30分から1時間未満という回答が最も多くなっています。
この結果から、保育士さんは再就職を考える場合でも、通勤時間を重視する傾向にあると言えそうです。
保育士さんにとって通勤時間の長さは、就職先を選ぶうえで重要であることがわかるでしょう。
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出典:平成30年度東京都保育士実態調査結果(報告書)/東京都福祉保健局
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保育士にとって通勤時間が短いメリット・デメリット
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ここからは、保育士さんにとって通勤時間が短いことのメリットやデメリットを紹介します。
メリット
時間や体力を消耗しにくい
通勤時間が短いことで、時間や体力を消耗しにくいというメリットが挙げられるでしょう。
通勤時間が長いと、早番がある日に早く家を出たり、遅番の日に帰宅が遅くなってしまったりすることも考えられます。
特に、電車やバスなどの公共交通機関を利用して通勤している場合、首都圏や大都市部などでは満員電車も発生するため、通勤するだけで体力を消耗してしまうでしょう。
通勤時間が短ければ、家にいる時間をより確保しやすくなるため、疲れを取りやすくなったりゆったりと過ごしたりできるので、リフレッシュしやすいかもしれませんね。
子育てとの両立がしやすい
子どものいる保育士さんにとって、子育てとの両立がしやすいというメリットもあるようです。
勤務先と自宅が近ければ、子どもを送ったあとにそのまま出勤できたり、子どもに何かトラブルなどが起きた際にすぐに駆け付けられたりするでしょう。
子どもを自宅から遠い保育園などに預けている場合を除いて、職場が自宅から近いことは子育てをする保育士さんにとって利点と言えそうですね。
公共交通機関の影響を受けにくい
徒歩や自転車などで通勤できる距離に勤めている場合、公共交通機関の影響を受けにくいというメリットもあります。
特に、長時間電車に乗る場合や複数の路線を利用する場合などは、遅延や運休といったトラブルに巻き込まれてしまうことも多いでしょう。
公共交通機関を利用して遅延などが発生したとしても、自宅と職場の距離が近ければ、他の交通手段を考えたり別の路線を利用したりといった対応も可能になるかもしれません。
デメリット
仕事とプライベートの切り替えが難しい
通勤時間が短いということは、職場と自宅の距離が近いということになります。
そのため、買い物やちょっとした外出など、普段の生活のなかで園児や保護者に会ってしまい、声を掛けられるといったこともあるかもしれません。
仕事とプライベートでオンオフを使い分けたいという方にとって、通勤時間が短いのはデメリットとなってしまいそうです。
緊急時に呼び出されやすい
通勤時間が短く、勤務先から自宅が近いことのデメリットとして、緊急時などに呼び出されやすいというデメリットが挙げられるでしょう。
何か突発的な事柄が起きて人手が足りなくなってしまったときや、保育士さんの急なお休みによって代わりの人を立てるときなど、すぐに駆け付けられる保育士さんが必要となります。
その場合、通勤に時間がかかる職員よりも、自宅が近く通勤時間が短い職員が呼ばれやすいかもしれません。
通勤が便利な保育士求人を探すときのポイント
通勤しやすい園の保育士求人を探すときのポイントをまとめました。
距離だけでなく、通勤ルートも確認する
近所の保育園に絞って求人を検討する際に、「自宅から電車で〇分・バスで〇分」などといった形で探すことも多いかもしれません。
しかし、乗り換えの回数が多かったり、自宅から最寄り駅が遠かったりすることもあるかもしれません。
そのため、「電車の乗り換えなしで行ける」「近所のバス停から1本で行ける」など、通勤ルートも確認してみるとよいでしょう。
また、電車やバスで以外にも自転車や車など、いろいろな交通手段を比較して通勤のしやすさを考えてみるとよさそうです。
地元の求人情報誌や近くの園のHPを見る
地元の保育士求人を探す場合には、地域限定の求人情報誌や近所の園のHPなどをチェックしてみましょう。
なかには、HPがなかったり求人サイトに掲載していなかったりする園もあるかもしれません。
そういった場合は、近くの保育園に足を運んで張り紙や案内板が出ていないかなども見てみるとよさそうです。
小規模保育園や企業主導型保育園などに絞って探す
駅型の保育園や小規模保育園などは定員数が少ないこともあるため、通勤に便利な駅の周辺やビル内に設置されているでしょう。
また、企業主導型保育園も、利便性のよい場所に立地しているケースが多くあるようです。
このような園で働けば、自分の子どもを勤務先に預けることもできるため、特に子育て中の保育士さんに向いているかもしれません。
また、保育園以外の施設でも、駅の周辺など利便性のよい地域に立地しているケースもあるため、候補の一つとして目を向けてみるのもよさそうですね。
転職サービスを利用する
保育士さん向けの転職サービスを利用して、キャリアアドバイザーに相談するのも一つの手です。
通勤時間以外にも希望する条件を伝えれば、自身に合った求人をいくつか提案してくれるでしょう。
また、住んでいる地域の新着求人やおすすめ求人などもお知らせしてくれるので、求人をじっくり比較するのが難しい方や、園選びに悩んでいる方にはぴったりかもしれません。
保育士バンク!に掲載されている日々の通勤が便利な施設の求人情報を知りたい保育士さんは、以下のボタンからチェックしてみてくださいね。
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保育士の履歴書における「通勤時間」の書き方
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そもそも保育士の履歴書に通勤時間を記入するのは、採用担当者が以下のポイントを知るためと言われています。
- おおよその交通費
- 応募者の通いやすさ
そして、採用した場合にどのくらいの通勤手当を支払う必要があるのか見当をつけたり、自園で働いた場合に体力面で問題なさそうかなどを確認したりしているようです。
では、通勤時間を保育士の履歴書に記載するときに気をつけたいポイントを見ていきましょう。
自宅から保育園までのドアtoドアの時間を書く
履歴書に書く通勤時間は、自宅を出てから職場となる保育園に到着するまでにかかる片道の時間を記入します。
そのため、電車やバスに乗っている時間だけでなく、自宅から最寄り駅に着くまでの時間と、駅から保育園に着くまでの時間を含めたすべての移動時間を書きましょう。
最短時間を書く
履歴書には、通勤にかかる最短時間を記入しましょう。
通勤経路が複数ある場合でも、最も早く到着するルートを選んで書くのが原則となっています。
時間は5分単位で書く
通勤時間は5分単位で書くのが一般的です。
23分なら25分、31分なら30分など、端数を切り上げたり切り捨てたりして、キリのよい時間を記入するようにしましょう。
また、通勤時間が1時間未満の場合、書き忘れではないことを伝えるために「0時間〇分」といった書き方をします。
通勤手段も合わせて記入する
履歴書の通勤時間欄には、通勤手段もあわせて記入します。
電車やバス、自家用車など、通勤手段もいっしょに書いておくことで、採用担当者が正確な通勤ルートを把握しやすくなるでしょう。
自転車と電車など、複数の交通手段を利用している場合にも、すべての通勤手段を記入することが大切です。
通勤時間を重視して働ける保育士求人を探してみよう
今回は、保育士の通勤時間の実態や重要性と、利便性がよいことのメリット・デメリットなどを紹介しました。
保育士さんは平均約30分程度の時間をかけて出勤しており、パートや正社員の転職でも給与や勤務時間とあわせて通勤時間を重視している傾向があることが分かりました。
通勤時間が短いことには、通勤にかかるストレスを軽減できるなどのメリットがある一方で、仕事とプライベートの切り替えが難しいなどのマイナス面もあるようです。
今回紹介した内容を参考に、小規模保育園に絞ったり転職サービスを利用したりして、通勤時間を重視して働ける保育士求人を探してみましょう。