保育所保育指針にある6つの「保育の目標」とは。保育の現場で活かせる内容をポイント解説

保育の現場では、保育所保育指針で提示されている 6つの「保育の目標」を意識しながら、子ども一人ひとりの発達を支える保育が求められます。これは、子どもの成長のための具体的な保育の目標ともいえるでしょう。本記事では、この6つの保育の目標について、それぞれの解説と保育現場での活かし方をわかりやすく解説します。

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保育所保育指針で示される「保育の目標」とは

保育の現場では「保育の目標」に沿って、それぞれの子どもの発達過程にもとづいて具体的な実践を計画する必要があるようです。

そのベースには、保育とは単に日々の活動を行うだけではなく、養護と教育が一体となり、子ども一人ひとりの発達を支えるために提供されるものという基本的な考え方があるといえます。

厚生労働省が公開している「保育所保育指針」では「保育の目標」の必要性について、以下のように説明されています。

保育所は、子どもが生涯にわたる人間形成にとって極めて重要な時期に、その生活時間の大半を過ごす場である。このため、保育所の保育は、子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うために、次の目標を目指して行わなければならない。
出典:保育所保育指針/厚生労働省

また、保育における具体的な目標として以下の6つを挙げています。

  • 養護に関わる目標
  • 健康
  • 人間関係
  • 環境
  • 言葉
  • 表現

これは「保育の五領域」として定められている5項目に、養護に関する項目を含めたものといえるでしょう。

これらの目標設定と実践のなかで、保育士は子どもの育ちを見通し、環境や方法を工夫しながら、計画的に保育を実践する必要があります。また、その実践を記録し、振り返りながら評価することで、保育の質を向上させる取り組みを継続できます。

ここからは、6つの目標について、それぞれを詳しく解説していきます。

【6つの保育の目標】養護に関わる目標

6つの保育の目標における「養護に関わる目標」とは……

十分に養護の行き届いた環境の下に、くつろいだ雰囲気の中で子どもの様々な欲求を満たし、生命の保持及び情緒の安定を図ること。
出典:保育所保育指針/厚生労働省

すぐわかる!かんたん解説

保育所保育指針では、養護の目標として「子どもの生命の保持と情緒の安定」を守ることが大切とされています。​

これは、子どもが快適で安全に過ごせる環境を整え、食事や睡眠といった生理的欲求を満たしたうえで、健康に過ごす環境を整えることといえるでしょう。

​また、子どもが安心感を持って過ごせるように、保育士との信頼関係を築き、自分の気持ちを安心して表現できる環境を提供することも必要としています。

保育での活かし方

  • 一人ひとりの健康状態を日々観察し異変に対応する
  • 清潔で安全な環境を整え、快適に過ごせる配慮する
  • 子どもの気持ちに寄り添い、安心感を与える
  • 愛着形成を意識し、安定した関係性を築く

保育士は、子どもの健康状態や発達状況を日々観察し、異常があれば速やかに対応することが求められるでしょう。

​また、清潔で安全な環境を整え、適切な生活や遊びのサポートを通じて、子どもたちの生理的欲求を満たすよう心がけることも大切です。また日常のなかでの応答的な関わりとして、子どもの気持ちに寄り添い共感することで信頼関係を築き、情緒の安定をうながします。​

これらの取り組みを通じて、子どもが安心して過ごせる保育環境を提供できるとよいでしょう。 ​

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【6つの保育の目標】健康 

健康イメージfolyphoto / stock.adobe.com」とは……

健康、安全など生活に必要な基本的な習慣や態度を養い、心身の健康の基礎を培うこと。
出典:保育所保育指針/厚生労働省

すぐわかる!かんたん解説

健康の目標として「子どもが生活に必要な基本的な習慣や態度を身につけ、心身の健康の基礎を培う」ことが挙げられています。

​これは、食事、睡眠、排泄などの基本的な生活習慣を通じて、子どもが自らの健康を維持し、安全に過ごす力を育むことを意味します。​また、適度な運動や休息を取り入れ、子どもの体力や免疫力を高めることも意識できるとよいでしょう。 ​

保育での活かし方

  • 衛生習慣を楽しく身につけられる工夫する
  • 適度な運動と休息を取り入れた体調管理を意識する
  • 十分な睡眠や食生活などの生活リズムを整える習慣をつける
  • 安全な遊び方や危険回避の意識を育てる

子どもが基本的な生活習慣を身につけられるよう、日々の活動を通じて適切に指導しましょう。​たとえば、手洗いやうがいの習慣化、バランスの取れた食事の提供、十分な睡眠時間の確保などが挙げられそうです。​

また、外遊びや運動を取り入れ、子どもが身体を動かす楽しさを感じながら体力を養えるようにします。これらの取り組みにより、子どもが健康で安全な生活を送る基礎を築くことができるでしょう。 ​

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    【6つの保育の目標】人間関係

    6つの保育の目標における「人間関係」とは……

    人との関わりの中で、人に対する愛情と信頼感、そして人権を大切にする心を育てるとともに、自主、自立及び協調の態度を養い、道徳性の芽生えを培うこと。
    出典:保育所保育指針/厚生労働省

    すぐわかる!かんたん解説

    人間関係の目標としては「人に対する愛情と信頼感を育て、人権を大切にする心を養う」ことが挙げられています。​そのなかで、自主性、自立心、協調性を育み、道徳性の芽生えを培うことも大きな目的のひとつとしています。

    ​これらは、子どもが他者と関わりながら社会性を身につけ、集団生活の中で自分の役割を理解し、協力し合う力を育てることにつながるようです。 ​

    保育での活かし方

    • 子ども同士の関わりを見守り、適切に仲立ちする
    • 協力や助け合いの大切さを伝え、思いやりの心を育てる
    • 子どもの自主性を尊重し、自分で考え行動できるよう援助する
    • 子どもの意見や気持ちを受け止め、自己肯定感を高める

    保育士は、子ども同士の関わりを観察しつつトラブルが起きたタイミングなどで適切なサポートを行い、子どもたちが心地よい人間関係を築けるよう見守れるとよいでしょう。

    ​共同での遊びや活動を通じて、子どもが協力するよろこびや達成感を味わえるようにうながします。​また、子どもの自主性や自立心を尊重し、自己表現の機会を提供することで、自信を育めるとよりよい保育が実現しそうです。​

    ほかにも、多様な価値観や文化を尊重する姿勢を示して、子どもが人権を大切にする心を育てる環境を整えることも大切とされています。 ​

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    【6つの保育の目標】環境

    環境イメージburitora / stock.adobe.com

    6つの保育の目標における「環境」とは……

    生命、自然及び社会の事象についての興味や関心を育て、それらに対する豊かな心情や思考力の芽生えを培うこと。
    出典:保育所保育指針/厚生労働省

    すぐわかる!かんたん解説

    環境は、この「保育の目標」においては「豊かな心情や思考力の芽生えを培う」ものとされています。これは、子どもが身のまわりの環境に主体的に関わり、さまざまな経験を通じて感性や探究心を育むことを意味します。

    ​自然や地域との触れ合いを通じて、子どもの視野や関心を広げ、思考力や判断力の基礎を築くような機会が提供できるとよいですね。 ​

    保育での活かし方

    • 子どもが自然や社会に興味を持てるような体験の機会を作る
    • 子ども「なぜ?」に対して、ともに考える姿勢を持つ
    • 季節や地域の文化など、身近な環境の魅力を伝える
    • 子どもが主体的に活動できる環境で自発的な探索をうながす

    保育士は、子どもが自然や社会の事象に触れる機会を積極的に提供し、興味や関心を引き出す環境を整えることが求められます。

    ​たとえば、季節の変化を感じられる散歩や遠足、地域の行事への参加などを通じて、子どもが多様な体験に触れることができます。

    ​また、日常の「なぜ?」という問いかけに丁寧に応じ、保育士がいっしょに考える姿勢を持つことは、子どもの探究心や思考力の芽生えをうながすことにもつながりそうです。 ​

    【6つの保育の目標】言葉

    6つの保育の目標における「言葉」とは……

    生活の中で、言葉への興味や関心を育て、話したり、聞いたり、相手の話を理解しようとするなど、言葉の豊かさを養うこと。
    出典:保育所保育指針/厚生労働省

    すぐわかる!かんたん解説

    「言葉」をテーマとした目標は「言葉の豊かさを養う」とされています。これは、子どもの言葉を豊かにする意識を保育の現場で大切にすることと説明できそうです。​

    これは、子どもが言葉を通じて自己表現し、他者とコミュニケーションを図る力を育むことにもつながるでしょう。​言葉の習得は、思考力や社会性の発達にも密接に関わりとされ、子どもの総合的な成長において重要な役割を果たすと考えられています。 ​

    保育での活かし方

    • 子どもの発言を受け止め、共感しながら応答する
    • 読み聞かせや手遊び歌などで言葉に触れる機会を増やす
    • 子ども同士の会話で自然なコミュニケーションをうながす
    • 話したい気持ちを育てるよう、言葉を楽しんで使える環境を作る

    保育士は、子どもとの日常的な会話や読み聞かせ、歌や言葉遊びなどを通じて、言葉に親しむ機会を提供できるとよいでしょう。

    ​また、日常保育では子どもの発言に丁寧に耳を傾け、共感的に応答することで、自己表現の意欲を高めることも意識しましょう。子ども同士の会話や遊びでは言葉を使ったやり取りをうながし、コミュニケーション能力の向上をサポートするのもよさそうです。

    これらの取り組みにより、子どもが言葉の楽しさや大切さを実感し、豊かな言語能力を育むことができます。 ​

    【6つの保育の目標】表現

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    6つの保育の目標における「表現」とは……

    様々な体験を通して、豊かな感性や表現力を育み、創造性の芽生えを培うこと。 
    出典:保育所保育指針/厚生労働省

    すぐわかる!かんたん解説

    「表現」の目標は「創造性の芽生えを培う」とされています。​

    これは、子どもが音楽、絵画、身体表現など多様な方法で自己を表現し、感性や創造力を育むことを意味するようです。​活動を通じて自己肯定感を高め、友だちや家族といった身近な人への共感やコミュニケーション能力を発達させることが期待できそうです。 ​

    保育での活かし方

    • 多様な素材を用意し、絵画・造形や音楽などの表現ができる環境を作る
    • 子どもの表現を否定せず、個性を尊重する
    • 作品や発表の場を設け、自信を持って表現できる機会を作る
    • 活動にはダンスや劇遊びなど身体表現を取り入れる

    保育士は、子どもが自由に表現できる環境を整え、多様な素材や道具を用意して、創造的な活動を支援できるとよいでしょう。

    絵の具や粘土といったさまざまな素材や、楽器や身体表現を使った活動を通じて、子どもが自分の感じたことや考えたことを形にするよろこびを味わえるようにします。保育士が子どもの表現を受け止め、共感的に関わることで自己表現の意欲が高まるでしょう。​

    さらに、発表の場を設けるなどして、お互いに表現を共有しあうよろこびを感じられるような機会が作れると、さらに活動が深まりそうです。

    出典:保育所保育指針/厚生労働省
    出典:保育所保育指針解説/こども家庭庁

    6つの保育の目標を理解して保育現場で活かそう

    保育所保育指針が示す6つの保育の目標は、子どもが健やかに成長し、豊かな人間性を育むための重要な指針といえるでしょう。

    6つの目標は、それぞれに目的や実践の方法が示されているだけでなく、期待できる子どもたちの成長が明確です。そのため、具体的なポイントを意識することで、保育活動のねらいや計画を作成する際のヒントになるのではないでしょうか。

    日々の保育の中で子どもの育ちを見守り、適切な環境や関わりを提供することで、よりよい保育の実現につなげていけるとよいですね。

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