ケロポンズインタビュー【保育のヒント編】元保育者の目線で語る!子どもの”楽しい”を引き出すスイッチ

    ポップでユニークな楽曲で多くの子どもたちを魅了するケロポンズがインタビューに登場!


    代表曲「エビカニクス」はYouTube再生回数1億回を突破するなど大人気のお二人ですが、実はケロさん・ポンさんどちらも保育現場で働かれていた経験があります。


    常に子どもと向き合い「楽しい」を追い求めるお二人に、子どもと関わる心構えから失敗してしまったときの思考法まで、保育について語り尽くしてもらいました。


    ケロポンズインタビューは、子どもと関わる心構えをまとめた今回の「保育のヒント編」、続いて自分らしく保育ができる園探しについて語る「働く園選び編」の2本立てでお送りします♪


    サムネ

    音楽活動で知った子どもの”楽しい”を引き出すスイッチ

    ーーーYouTubeで1億回再生の「エビカニクス」など大ヒット曲を生み出してきたケロポンズのお二人。子ども心に刺さる楽曲の数々はどのように生み出されていますか?



    (ケロ)自分たちが面白いかどうかっていうのは大事にしながら作っていますね。


    アイデア自体はいろんなパターンがあるんですけど、二人で「こんな遊びにしよう」と相談したり、電車でしゃべっているときに浮かんだりとか。…あとお酒を飲んでいるときもあるよね(笑)


    (ポン)そうだね。アイデアが固まったら、いったん自分の頭の中にいる子どもたちと遊ぶようにしています。そうすれば「あ、これ絶対面白いわ」と確認できるでしょ?まあ、それでウケないときもあるんですけど(笑)





    ーーー「どんなふうに子どもたちと遊ぶか」を作曲する段階から考えているんですね。振り付けを考えるときに意識していることはありますか?


    (ケロ)私たちの曲って子どもがすぐにできる振り付けにしているんですよ。だから、練習しないでできるものを目指しています。


    だって、「真似しよう」ってなったときにすぐに遊べたほうが楽しいじゃないですか!


    エビカニクスもそうだけど、振りのパターンが4種類くらいしかないんですよ。「やりたい」と思った子どもがすぐできるようにというポイントは意識していますね。



    ーーー保育士さんが主導するより、子どもからコレをやりたい!って声が上がったときのほうがだんぜん盛り上がるなとは感じます。


    (ポン)そうだね。


    運動会や生活発表会みたいな行事とかも同じで、保育のなかで子どもが「やろう、やりたい」って毎日楽しんでいることが行事につながると理想的だなと思います。


    もちろん難しいものをやって達成感を味わうというのもあるけどね。


    (ケロ)ただ単に、私たちはあんまり難しいダンスができないっていうのも大きな理由なんだけど(笑)


    (ポン)子どもといっしょに楽しめるものを作っていきたい気持ちは強いですね。


    子どもたちがよろこんでくれると、私たちも楽しくなってどんどん遊びが盛り上がっていくなと実感します。


    (ケロ)そうそう。シアターも遊び歌も、子どもたちの反応ややり取りの中でどんどん進化していきます。これは生で子どもの前に立つからこその醍醐味ですよね。


    (ポン)やっぱり見てくれる子どもがいるから面白いんだよね。


    だからか、私たちはコンサートでうまくいかないことがあってもあんまりクヨクヨ反省しないんです。


    (ケロ)もちろん、全然ウケなくてダメだったなってずーんと落ち込むときもありますよ。笑いの反省会みたいな(笑)


    でも、コンサートってその日のお客さんの雰囲気や土地の持つ感じで反応が全然違います。


    生でコンサートをしているからこそ味わえるよさっていうのかな。だからこそ、子どもたちの前に立ってコンサートをするのは面白くてやめられないなと思います。

    失敗を糧にするケロポンズ式思考法


    子ども

    >siro46/stock.adobe.com


    ーーー”うまくいかなくてもクヨクヨしない”というお話がありましたが、お二人でも子どもにウケないことがあるなんて、少し意外です。


    子どもの前に立つのは保育士さんも同じですが、盛り上がらないと『今日は失敗したな』とへこんでしまう方は多いと思います。


    (ポン)私たちだって、いつもここでみんな笑うのに今日はウケないなって日はもちろんあります。


    そんなときは、「これは早めにやめて…パネルシアター!」「これは好きなのかな、じゃあ体操やるよ!」とか子どもたちの反応を見て切り替えちゃえばいいんです。


    (ケロ)そう、失敗ってチャンスなんだよ。ちょっとくらい全然大丈夫、当たり前だよ!


    (ポン)それに、ドッと盛り上がることだけが成功じゃないからね。


    子どもの前に立って何かをやろうとすると、「なんか違う」と感じることがたくさんあるし、つまずくことはしんどいと思います。


    けど、そういう瞬間は全部自分に新しいことが降ってくるチャンスだから、どんどん間違えればいい。失敗を経験したほうが素敵な先生になれると思うな。


    (ケロ)子どもの興味ってどんどん移っていくから、保育の現場だって走り回っちゃって先生を見ない子もいるわけですよ。でもそこに囚われなくても意外と大丈夫なの。集中させようと思うあまり「見なさ~い!」って強制するのもよくないしね。


    (ポン)ケロちゃんがよく「独りよがりにならないで」って言っているよね。


    (ケロ)そうだね。パネルシアターとかは子どもとのやり取りが醍醐味だから、子どもの発言を拾ってみたりね。あとはどんどん自分だけで進めるんじゃなくて、見ている子どもといっしょのペースでやるといいと思います。



    子ども

    >maroke/stock.adobe.com



    (ポン)そういえば以前コンサートで、一番前にいる女の子がかたくなに踊らないことがあったよね。


    できないのか、やりたくないのか…そのときはわからなかったんだけど、終わってからその子の頭をなでようとするとすごい嫌がったんです。それで、「恥ずかしいから」「緊張するから」じゃなくて、本当に”踊ること”が嫌だったんだと気づいて。


    その後、「『嫌いなことはやらない』って突き進んだのはかっこいい。立派になるな、あの子」って二人で話したのを覚えています。だから「やらない子がいてもいいんだ」って思うことも大事かもしれないね。

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    「先生らしく」は捨てていい。子どもたちと「一人の人間」として向き合うには

    ーーー「その子らしさ」を受け止めることができれば、もっと気持ちが楽になるかもしれないですね。



    (ケロ)そうだと思います。無理をしないでいいんだよね、子どもも大人も。


    (ポン)「先生だからこうじゃなきゃ」という思いは捨てていいと思う。


    これは私自身、保育者になりたてだった頃に学んだことでもあって……。


    子ども

    kimi/stock.adobe.com


    ーーー具体的にどんなことがあったんですか?



    当時3歳児クラスに入ったんですけど、3歳児さんってそこらじゅうでケンカが起きるじゃないですか。だから必死に間に入って止めていたんです。


    そしたら、先輩の先生に「ケンカも子どもたちが自分で決めてやってるんだよ。だから、無理に仲裁するのは止めてみようか?」って言われたことがあって。


    そのときは『え~~!』って衝撃を受けたんですけど、他の先生にも相談すると「子どもは自分で解決するから、ただ子どもたちの話を聞いていればいいわよ」って教えてくれたんです。


    最初は半信半疑だったけど、実際にケンカをしてワンワン泣いている二人のところに行ってやってみたんです。


    Aくん:「Bちゃんがあれを取った、僕が先に使ってたのに」

    ポン:『(Bちゃんに対して)取られたって言っているよ』

    Bちゃん:「だってそれは昨日僕が使ってたのに」

    ポン:『そうなんだ。(Aくんに対して)昨日使ってたんだって』


    こんな風に子どもたちの話を聞いて受け止めていたら、最終的に「二人でいっしょに遊ぼう」となって(笑)


    当時の園の代表に、「子どもといっしょにいれば子どもが全部教えてくれるわよ」と言われたことがあったんですけど、本当にそうだなと腑に落ちました。

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    子どもはエネルギーと幸せに溢れている!


    子ども

    siro46/stock.adobe.com



    ーーー改めて思うと、子どもたちに教えてもらうことってたくさんありますね。


    (ポン)本当にそう。何があっても、全部子どもが教えてくれると思う。極論を言えば、先生と子どもじゃなくて、人対人としてつきあうことが大切だと思うな。


    私なんて、子どもに悩みを聞いてもらって「大変だったね」って慰められたり、私が木から落ちて泣いていたら「大人呼んでくるから!待ってて!」って言われたり(笑)


    (ケロ)ポンちゃんが大人なのにね(笑)


    でもそう考えると、子どもって本当に純粋で素敵なパワーを持っているよね。


    (ポン)そうだね。ちょっと体調が悪くても、子どもたちとふれあうと治ったりする。


    そういう意味では、保育は教えるだけじゃなくて子どもからもらう幸せを感じられる仕事だと思いますね。



    次回のインタビューでは、保育者が感じる「この園、合わないかも…」という職場の悩みについてケロポンズ式・考え方のヒントをご紹介。
    お二人が語る”幸せに働ける園選び”について語っていただきました!


    ▼記事はこちらからチェック!

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    ケロポンズプロフィール

     

    増田裕子さん(ケロ)と平田明子さん(ポン)の2人からなる音楽ユニット。

    子ども向け楽曲及び振り付けの制作とともに親子コンサートを開催しており、子どもも大人も楽しめるステージが人気。


    代表作「エビカニクス」のYouTube動画再生回数は累計1億回を突破。


    NHK「おかあさんといっしょ」などTV番組への楽曲提供を手掛けるほか、「フジロックフェスティバル」「題名のない音楽会」スペシャルライブなど音楽イベントへも精力的に出演する。


    保育セミナーの実施や絵本の出版など多方面で活躍中。


    CD「じゃんじゃん!ハイ!っと あそびうた」(カエルちゃんオフィス)


    プロフィール②

    ミュージックパネルシアター「どこどこ?アンディちゃん」(世界文化ワンダークリエイト)


    プロフィール③

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