「ああ、そうなんだ~」でありのままを受け入れる(子供編)

    保育士おとーちゃんの「保育の力」って何だろう?


    前回は、「まあいいか~」という、肩の力を抜いて子育てに向き合うフレーズのお話をしました。
    今回も、簡単な言葉から保育を大きく変えてしまうフレーズをもうひとつお伝えします。
    保育士おとーちゃんコラム

     

    子育てや保育の奥義「ああ、そうなんだ~」

     


    そのフレーズとは、「ああ、そうなんだ~」。

    一見、なにげない言葉のようですが、「実はこれこそが子育てや保育の究極奥義といってもいいくらいのものですよ」と僕は人にお伝えしています。


    「子育ての」というよりも、この言葉の持つエッセンスが、対人関係上のとても重要な点であるというのが本当のところではないかと思います。
    では、それをお話ししていきますね。

     

    「子供のことを思って」の罠

     


    保育をする上で出会う子供に、なにか欠点があったり、苦手なものがあったり、よくない点があった時。
    つい保育士は「直してあげなければ」と思うことでしょう。
    多くの保育士さんが、そうした思いを当たり前だと感じてはいないでしょうか。
    「子供自身が、困らないように」とか、「子供のことを思って」。職業的な意識や、善意からそう考えるはずです。

    しかし、気づきにくいのですが、実はここには、その子供に対する「否定のニュアンス」がひとつ隠れているのです。
    一体どういうことでしょうか?それは、その人の考えのプロセスを丁寧に見ていくとわかります。

    まず、子供の欠点を見て「直してあげなければ」と思う時、その保育士は「こうあるべき」といった、自らの中にある「正しい子供の姿」に照らし合わせてその子を見ています。

    その子はそれと比べると「正しい姿」になっていません。
    だから「直してあげなければ」と考え、それにもとづいてなんらかのアプローチをしていきます。

     

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    子供は、保育士の否定の視点に気付く

     


    さて、今のところに「否定」がひとつ隠れていました。気づきましたか?

    子供の問題と見える姿
       ↓
    「こうあるべき」
       ↓
    「その子はそうなっていない」(否定の見方)
       ↓
    改善するためのアプローチ

    自らの中の「こうあるべき」という子供像と比べて、「この子はそうなっていない」という否定の見方をしていますね。
    どんなに善意や職業的な使命感からだとしても、こうした保育士のアプローチは否定からスタートする関わりになってしまいます。


    保育とは、相手が人間のお仕事です。
    このように、心にその子への否定があるところからの関わりでは、うまくいくものも、いかなくなってしまいます。
    子供は、自分のことを否定的に見ているような保育士からのアプローチや、そのニュアンスにはしっかりと気づいてしまうからです。

     

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      正しい・正しくないの判断の前に立ち止まること

       


      そこで「ああ、そうなんだ~」の出番です。


      子供の問題と見える姿
         ↓
      「ああ、そうなんだ~」(現状のありのままの肯定)
         ↓
      その子の個性や状況を踏まえた配慮
         ↓
      改善するためのアプローチ

      大人はつい良くないものを見ると直したくなってしまうもの。
      ですが、そういった善悪や、正しい・正しくないといった判断をする前に、立ち止まってみましょう。
      一旦、それがたとえ好ましく思えないことでも

      「ああ、そうなんだな。この子は今こういうところにいるのだな」と、良い悪いは抜きにして、ただありのままをストンと心の中に落とし込んでみるのです。

       

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      子供への肯定的なアプローチから始める

       


      こうしたありのまま、肯定的なアプローチからスタートすると、その後の対応にさして違いはなかったとしても、子供に与える影響が変わってきます。


      なぜなら、やはり子供はそういった許容的な姿勢をもって関わってくれる大人の気持ちの在り方を、感じ取ることができるからです。
      そうすると、その人に対しての信頼感が高まっていきます。
      なので、まったくといっていいほど、その後の子供の姿が変わってくるわけです。


      例えば、食べ物の好き嫌いの多い子、他児への噛みつきが出ている子、他児にちょっかいを出して遊びを壊してばかりいる子。
      こういった子供たちには保育実践の中でたくさん出会うはずです。


      このとき、「あっ、よくない!直さなければ!」と思う前に、ちょっと「のんびり屋さんの自分」を、演技でもいいから意図的に作ってみて、心の中で「ああ、そうなんだな~。この子の成長の中では、いまこういう姿があるんだな~」と思ってみて下さい。

      言葉に出して言ってもいいですね。

      「ああ、そうなんだね~。いまあなたはそういう姿がでてしまうのだね~」


      難しいことを言えば、その後にさまざまな配慮などの説明を加えることもできるのだけど、あまり深く考えることはありません。
      まずは、「ああ、そうなんだ~」という言葉で、自分の心にワンクッションおいてみて下さい。
      それだけで、その後の実際の対応は、あまり上手なものでなかったとしても、子供の反応には違いが出てきます。

      これが「よくないから直さなければ」といった「否定」からスタートする子供への関わりとちがって、許容や受容、つまり「肯定」からスタートする保育のアプローチです。

       

      善悪ではなく、子供の思いを受け止めること

       


      さて、誤解のないようにひとつ補足しておきますと、「ああ、そうなんだ」とありのままを一旦受け止めるということは、保育士の皆さんに「そのままでもいいと納得しなさい」ということではありません。

      子供になにか問題点があったとき、それを改善の方へ導いてあげることは、保育士としては言うまでもないことです。

      例えば、


      「ああ、そうなんだ。いまあなたはニンジンを食べるのが苦手なんだね~」


      とありのままを許容したとします。

      しかし、それは「ずっとそのままでいてもいいですよ」ということを意味しているわけではありません。かといって、「そんな子は許しません」と否定しているわけでもないですね。

      そのような「良い・悪い」といった価値判断、つまり保育士の主観とは別の次元で、その相手の子供を受け止めるということなのです。

       

      普段は見られない、その子本来の自然な姿を引き出そう

       


      では、その後にどういった対応が出てくるかというと、これは個性やその置かれた状況のさまざまな子供を相手にするわけですから、これが正しいという正解の対応があるわけではありません。
      ここはケースバイケースです。

      ですが、繰り返しになりますが、この「ああ、そうなんだ~」という、たったワンクッションのあるなしで子供に与える影響はとても大きく変わってきます。

      ちょっとだまさされた、と思ってでもいいので、ぜひ一度実践してみて下さい。
      もしかすると、普段は見られない、その子本来の自然な姿に出会えるかもしれませんよ。

      次回は、この「ああ、そうなんだ~」からスタートする保護者対応についてお話ししたいと思います。

       

      9月、保育士おとーちゃんの研修を開催します

       


      HOIKU BATAKE 事例研究会.2017
      9月 1日(金)18:00~(全6回シリーズ)
      保育士おとーちゃんこと、須賀さんが現役保育士さん向けの研修を開催します。
      前シリーズを受講された方からは

      「管理と支配…「優しい支配」の内容に目から鱗が落ちました。
      「すべての内容について自分の園の保育者と共有したい!」
      「自主性・主体性の保育を、さまざまな場面でできるようになりたい!」

      と大好評。詳しくはhttp://tama.kilo.jp/hoiku/?p=784を参照下さい。

       

      プロフィール

       


      保育士おとーちゃん(須賀義一)

      20170714-suga.png
      1974年生まれ。大学卒業後、男性としてはまだ珍しかった保育士(当時は保父)資格を取得する。
      2009年、保育士としての経験などを元にブログ『保育士おとーちゃんの子育て日記』を開設。

      現代の子育てに合った具体的な関わり方を伝えつつ、多くの人からの子育ての悩み相談にも応える。

      著書に『保育士おとーちゃんの「叱らなくていい子育て」』『保育士おとーちゃんの「心がラクになる子育て」』(ともにPHP研究所)など。

      東京都江戸川区出身、墨田区在住。一男一女の父親。

       

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